公安特捜班鳥取・風の挽歌‐倉吉着14時23分の行方不明者‐ 作:新庄雄太郎
鳥取県警・倉吉署
「ほう、彼女は東京から寝台特急「サンライズ出雲」に乗ってきていたんですか。」
と、岡本刑事が言った。
「ええ、早速車掌とみどりの窓口の係員にも確認してもらいました。」
「飯山は、東京から米子へ行くときに夜行に乗って米子へ向かっていた事はわかっているんです。」
「そうか、一昨日に東京から寝台特急「サンライズ」に乗って米子へ向かって行ったと言う事なんだね。」
「ええ。」
「そして、そこから赤いスポーツカーに乗せて連れ去って殺害した。」
「ほう、なるほどね。」
そこへ、1人の男がやってきた。
「ちよっと、いいですか。」
「ん、何だね。」
「あなたは、飯山さんと一緒に付き合っていましたね。」
と、南が言った。
「ええ、それがどうかしました。」
「失礼ですが、名前を教えてください。」
「はっ、私は田中淳朗、学校の理科教師です。」
「あなたは、その女性と婚約したそうですね。」
「ええ、いずれ私は結婚するので、でもまだ先の事です。」
と、田中は言った。
「あなたは、いつから鳥取へ来ていたんですか。」
「それって、私のアリバイを調べるんですか?。」
と、田中は南と高山に言った。
「あなたはいつから、来ていたんですか鳥取には。」
「えっ、事件の当日ですか?。」
「そうです、あなたは事件当日には何をしていたんですか。」
「つまり、私を犯人扱いしたいんですね。」
「いいえ、それは事件関係者にいろいろ聞いているんです。」
「ほう、なるほどね。」
「私は、その時に鳥取砂丘へ行き、その後は米子の皆生温泉で1泊しました。」
「ほう、鳥取砂丘へ行って皆生温泉ですか。」
と、高山は言う。
「ええ、そうですよ。」
「やはり、寝台特急「サンライズ出雲」に乗って行ったんですか。」
「いいや、私はその時は新幹線に乗って岡山からは鳥取へ行って、砂丘を見物して米子へ行ったそうですね。」
「間違いないですね。」
「ええ、間違いないさ。」
と、田中は言った。
「本当に鳥取へ行った後に米子へ行ったんですね。」
「ええ、もちろんですよ。」
田中は、その場で立ち去ろうとした。
「どこへ行くんですか?。」
「すいませんが、今日私は東京へ帰るので電車の時間なので帰らせていただきますよ。」
「そうですか。」
と、そういって田中は倉吉署を去った。
「やはり、気になるな。」
「高山もそう思うのか。」
「ええ。」
「とにかく、調べてみないとね。」
「ええ。」
田中は、倉吉から特急に乗って新幹線「のぞみ」に乗り継いで東京へ帰京した。
「とにかく、桜井と岩泉に調べてもらいましょうか?。」
「ええ。」
高山は、すぐに高杉班長に連絡して田中のアリバイ捜査をしてもらう事にしてもらった。
「うん、なるほど。わかった、その男のアリバイを調べればいいのね。」
「うん、頼むよ。」
「それで、高山たちはどうするの。」
と、桜井は高山に言った。
「とにかく、アリバイを調べることにしたから。」
「そう。」
「ああ、高山か、田中淳朗のアリバイについてはね引き続き捜査をしてくれ、それから鳥取県警にも協力して徹底的に調べてもらうから。」
「じゃあ、私はそれを調べればいいのね。」
「うん、じゃあ我々は次の日に米子へ向かって捜査をしてみることにするよ。」
「わかった。」
「それから、彼女の捜索も頼むよ。」
「わかりました。」
彼は、犯人なのか?
次回は、いよいよ最終章。
どんな列車トリックを使ったのか?