プラネタリウム・ドリーム   作:ななしのあ

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Furioso-5

 極彩色の光と黒い影が衝突する。

 赤い絨毯の上で優雅に踊る演者、怒りのままに全てを喰らい尽くそうとする狂犬。

 ある者が見れば芸術的にすら見えるその演劇は、両者にとっては命と命を懸けた死の取引に過ぎない。

 

 

「ははっ!やるねぇ君!『L’Arlequin Sanglant』!!!」

 

「……『ケヤキ工房』」

 

 

 四方八方から体を食い破ろうとするレイピア。それを全て捌き切る斧とメイス。勢いのまま攻め続けるルミナスと様子を伺う黒い影。

 

 

「君はこの殺し合いが楽しくないのかい?ボクは最っ高に楽しいけどさ!」

 

「……お前みたいなキチガイと一緒にするな」

 

「うーん……どうも嫌われるなぁ……舞台の上で恥じらいは厳禁だってのに……『Le Jugement de Jean』!」

 

「クソッタレが……『ムク工房』」

 

 

 喉へと吸い込まれる一閃は黒い影の持つ刀によって遮られ、そのまま彼女の体を刻もうとするも避けられる。

 彼女が宙を舞い、地に足をつける度に血が跳ねる。上空、背後、足元、正面。ありとあらゆる方向から突きを試みるが、黒い影の体には届かない。

 

 

「君がその仮面の下でどんな顔をしてるかは知らないけど……現実から逃げて続けているんだろ?」

「ボクはその選択を尊重するけどさ……君が本当に望む物を手に入れる為には……直視する必要があるんじゃないのかい?」

 

「……その薄汚い口を閉じろ」

 

「ま、ボクはその役割じゃないからね!ボクはせいぜい君の物語に現れる一人の市民さ!『Mirage de Marat』!!」

 

「……『クリスタルアトリエ』!」

 

 

 無数の幻影が黒い影へと襲いかかる。迫り来る幻影を全て切り伏せる黒い影に、消えてはまた現れるを繰り返す演者。

 

 

「『デュランダル』、『老いた少年工房』」

 

 

 片手には剣。もう片手にはハンマー。演者の猛攻を捌き、攻守のバランスが傾く。

 

 

「いいねぇ!ノッてきたねぇ!『La Tirade de Phèdre』!!」

 

「お前の馬鹿げた踊りに付き合うつもりは無い。『狼牙工房』」

 

 

 短剣とガントレットによる乱撃。一度、また一度とルミナスの体に傷が刻まれる。右手で握られたレイピアがしなり、黒い影の体を引き裂かんと踊り狂うが、やはり届かない。

 

 

「……『ホイールズ・インダストリー』」

 

 

 右肩から左腰にかけて振るわれた大剣。大気を裂き、目の前にいる者の頭部目掛けて叩き壊そうとする。

 

 

「——『C'est mon panache』!!!」

 

 

 七色に光る羽が煌めき、全てを穿つかのような一撃が放たれる。

 

 

——ッ!!!

 

 

 大剣とレイピアが衝突し、大剣の軌道がズレる。

 

 

 ……が、ルミナスの左肩が消し飛んだ。

 

 

「っ!まだまだ!」

 

「いい加減にしろ。『ロジックアトリエ』」

 

 

 彼女へと二つの弾丸が放たれる。

 右手に握られたレイピアが弾き返し……

 

 

 ガンッ!!

 

 

 ショットガンによる一撃。なんとかレイピアにて弾く事に成功するが……

 

 

 キンッ

 

 

 ……レイピアが折れる。

 

 

「もっと!もっと突き進め!『L’Appel de Camille』!」

 

 

 それでもルミナスは止まらない。黒い影へと折れたレイピアを突き刺そうとする。

 

 

「『狼牙工房』」

 

 

 右手の短剣と左手のガントレットが迫り来る演者の猛攻を捌く。

 頭、腕、腹、鳩尾、胸、首、腰、心臓。

 最早止まることを知らないルミナスの集中砲火を黒い影は全て合わせて弾き返す。

 

 

「——そんな突っ込んでばかりだと……」

 

 

 左手のガントレットで短剣を掴み、ルミナスのレイピアを吹き飛ばした。

 ……短剣が黒い手袋の中に消える。

 

 

「こうなる事はよく分かってるんじゃないのか?」

 

 ルミナスの首を左手のガントレットで掴み、持ち上げる。

 首が引き裂けそうになる。おそらく右手だったなら、今頃ルミナスの首は潰れているだろう。

 

 

「……ぁ……ぅ……!!」

 

「……はぁ。ねじれについて」

 

 

…………。

 

 

 返事は無い。当たり前だ。

 

 

「……質問を変えるか。お前らは何を企んでいる?」

 

「…………ぅ……」

 

 

 どうして喉が圧迫されているのに話せるのだろうか。

 

 

「……お前なら少しは知っているんだろ?このままお前の指やら腕をもぐ事だって出来る。手間はかかるが、脳を取り出して検索をかける事だって出来なくは無い」

 

 

 決して手の力を緩める事は無い。

 

 

「話したら楽にさせてやる。吐け」

 

 

 …………。

 

 

「……そうか。なら……」

 

 

「デリバリーキャリア全開!『タイプ・ルナ』!!」

 

 

 大広間の空間が大きく歪む。

 そこから飛び出してきたのは……。

 

 

「『デリバリーキャリア・タイプ:グングニル』!!!」

 

 

 雷を纏った一閃がこの空間を突き抜ける。

 

 咄嗟に手を離し、雷の一閃を避ける。

 

 

「代表!お願いします!」

 

「『十二型便利屋術』!!」

 

 

次元鞄を持った白く小さい女。

そして……。

 

 

「……やっと来たか。ルナ事務所代表」

 

「『하나(ハナ)』!!」

 

 

 黒い影へ、黒い物体を振りかざす。

 ソレは鎌と形を変え、目の前の敵を引き裂こうとする。

 

 

 ——ッ!

 

 

「……『アラス工房』」

 

 

 ランスによって受け止められた。

 

 

「代表!援護はするので何とかして下さいよ!」

 

「ほいほい。ちょっと手伝ったらルミナス連れて撤退していいからね」

 

「……ガァッ、ゴホッ!!」

 

 

 ……いつの間にか白い髪の女があの演者を担いでいる。

 

 

「お前がこの事務所の代表で合っているな?」

 

 

 黒い影が三人を視界に収める。

 

 

「いかにも。ルナ事務所の代表、アストラだ」

 

「……それにヂェーヴィチ協会のパンドラか。誰これ構わず色んな人材をかき集めた様だな」

 

「…………」

 

 

 白い髪の女は何も話さない。

 黒い影は一息ついた後、言葉を紡ぐ。

 

 

「アストラ。お前はねじれに関して何か知っているか?」

 

「ああ。俺なりの結論は出ているとも」

 

 

「……パンドラ君。下ろしてくれ。まだ戦える」

 

「ええ。嫌でも戦ってもらいますよ」

 

 

 ルミナスが地に足を付ける。

 

 

「……ルナ事務所。お前達の持っている情報を全て吐いてもらう」

 

「残念だけどはいそうですかとはならないよ。色々やらかしてくれたみたいだからね」

「一発殴らせろ」

 

 

「……はい、ルミナスさん。これで我慢して下さい」

 

 

 パンドラの持つ次元鞄から一本のレイピアが現れる。

 

 

「ありがとうパンドラ君。恩に着るよ」

 

 

「テメェよぉ!よくもワイらの事務所荒らしてくれたな!」

 

 

 急に声を荒らげる黒いコートの男。

 

 

「特色だろうが関係ねぇ!ワイらを敵に回した事!後悔させてやらぁ!」

 

「……はぁ。最近は啖呵を切るのが生き甲斐の輩が多いな」

 

 

 黒い影の手に、武器が現れる。

 

 

「アストラの脳を掻っ攫って検索にかける。それが1番手っ取り早いだろ」

「それが嫌ならさっさと喋る事だな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

126:名無しのフィクサー

代表間に合った!!!

 

127:名無しのフィクサー

よし!!

 

128:名無しのフィクサー

ワイらのお仕事完遂や!!

 

129:名無しのフィクサー

後は丸投げやー!!

 

130:名無しのフィクサー

頼んだぞ代表

 

131:名無しのフィクサー

想像よりセンクネキ粘ってて笑った

 

132:名無しのフィクサー

後はワイらは見守るだけやな

 

133:名無しのフィクサー

ワイらほぼ全員死んでるからな

 

134:名無しのフィクサー

>>133

そういやワイらってちゃんと生き返れるよな?

応急処置も何もされてないけど

 

135:名無しのフィクサー

結局代表戦うんか

 

136:名無しのフィクサー

>>134

事務所にいる限りは大丈夫やで

何もせんでも死ぬ事は無い

 

137:名無しのフィクサー

代表急に口悪くなるやん

 

138:名無しのフィクサー

コイツの方が顔真っ赤じゃねぇか

 

139:名無しのフィクサー

代表ってローランに勝てるの?

どう考えても無理ゲーなんやけど

 

140:名無しのフィクサー

>>136

サンガツ

 

141:名無しのフィクサー

いやーもう気が楽や

責任転嫁ってこんな気持ちええんやな

 

142:名無しのフィクサー

>>139

代表はなんか秘策あるっぽい

 

143:名無しのフィクサー

>>139

勝てはしなくてもいい所まではいって欲しい

 

144:名無しのフィクサー

あれか?

十二型便利屋術?

 

145:名無しのフィクサー

いやそれこそローラン工房セットの劣化やろ

 

146:名無しのフィクサー

いやアレ他にも色々出来てなかったか?

 

147:名無しのフィクサー

E.G.Oか!?

E.G.Oなんか!?

 

148:名無しのフィクサー

>>147

まだワイらの中ではねじれもE.G.Oも出てない定期

 

149:名無しのフィクサー

とりまポップコーン食おうぜ

って事で誰か人間ポップコーン装置になって♡

 

150:名無しのフィクサー

>>148

これ何でだろうな

 

151:名無しのフィクサー

>>149

はいカス

 

152:名無しのフィクサー

>>149

トレス組が作ってたとか何とか……

 

153:名無しのフィクサー

良い所まで行ってくれよー

赤い霧に負けず劣らずの所を見せつけてやるんや!

 

154:名無しのフィクサー

なおワイら

 

155:名無しのフィクサー

>>154

外れ値や

 

 

…………

 

……

 

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……貴方のせいで私達の事務所が酷い目に遭っているのですが」

 

 

 何処かの建物の中、喫茶店と思われる場所。白いスーツを着た男がコーヒーが出来上がるのを待ちながら、隣の女性に話しかける。

 

 

「あら、まるで私が悪いみたいに。あの腹黒小僧が出しゃばって出る杭を打ちに行っただけじゃない」

 

 

 隣にいるのは紫色の蛇柄の服を着た女。

 特色フィクサー、紫の涙。人は彼女をイオリと呼ぶ。

 

 

「……今回の事案は貴方にも関係のある事です。このまま行けば……我々はこの流れを変えなければならなくなります」

 

「あら、それは脅しのつもり?」

 

「滅相も無い。これはただ、我々が生きる為に仕方が無くそうしなければならないと話しているだけです」

 

 

 紫の涙の眉が歪み、目を瞑る。

 白いスーツの男が店員からコーヒーを貰い、角砂糖を入れる。

 

 

「……あの腹黒小僧の後始末はしてあげる。あんた達の事務所はあんた達でなんとかしなさい」

 

「ありがとうございます」

 

 

 白いスーツの男が頭を下げる。

 イオリが店員から飲み物を貰った後、何処かへと歩き出した。

 

 

「……この世にタダなんて物は無い……にしても……」

「勘弁して、って感じか……最早ただのロスカットだな……」




生存状況

代表…○
特異点ネキ…○
本部長…○

ツヴァイネキ…✖️
トレスネキ…✖️
シニキ…○
センクネキ…△
リウニキ…✖️
セブンネキ…✖️
エイトニキ…✖️
ヂェーヴィチネキ…○
ディエーチネキ…△
ウーフィニキ…○
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