恋愛要素ありの死にゲーに転生して鉈を振り回す転生者   作:エヴォルヴ

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この度は大変お騒がせしました弟です。詳細省きますが薬と切っただけでは人間って意外と死ねない。むしろ何か活路が見えてくる感じすらあった。そんなことを学んだ今日この頃です。走馬灯だって先生と看護師さん、家族、親戚親類に死ぬほど怒られました。当然の帰結。頑丈に産んでくれた親に感謝。

ええ、なんか病院で検査してもらったら結構重度?な躁鬱らしいですよ私。自覚は全くありませんが。それゆえなのかいつも以上に色々情緒不安定な文章かもしれませんが、我が意地を見届けていただきたい。そんな思いで書いた文章です。気力はリハビリの方に使えと病院の先生と看護師さんに言われていますが関係ねぇです。これもリハビリと称していいでしょう。まぁ、これから最低2週間以上はネットを断ってリハビリに努めるわけですが。なのでこれは置き土産。リハビリに努めます。

長々とありがとうございます。前書きはさらっと読み飛ばしていただきまして本編、見届けていただきたい。


根回しは大事。

「えー、それでは俺が求める加護を得るためご協力いただく皆様が揃ったということで、作戦会議を行いたいと思います」

 

 鳳凰様の力によって外傷一切悉くを治療されて元気になった俺は、いつもの空き教室でいつものメンバーを前にして会議の司会を務めていた。

 

 会議参加者は大耀さん、瑞騎先輩、ローズ先輩の三人。加えて人外が宇迦様、麒麟様、鳳凰様の三柱。議題は、俺が求めている神様の加護を与えてもらうためにどうするか、である。

 

「そもそもの話、禍津日神(マガツヒノカミ)という神様は何をしているのか……宇迦様、ご説明お願いします」

 

『承りました。禍津日は我々日本の神々の中でも自由な神の一柱です。もちろん仕事もしていますが』

 

「麒麟から封印されていると聞いていたけれど……違うのですか?」

 

『ええ。正直、彼の神を封印するなんて不可能です。彼の神は(わざわい)を以って禍を祓う神にして、須佐之男命(スサノオノミコト)と肩を並べるほどの武神ですから』

 

「須佐之男命……! 凄いビッグネームが出てきたわね」

 

 日本人であれば誰でも知っている神様として代表的な神様と言えば、太陽神天照大御神(アマテラスオオミカミ)、月の神月読命(ツクヨミノミコト)伊邪那美(イザナミ)伊邪那岐(イザナギ)加具土命(カグツチ)────そして須佐之男命だろう。

 

 まだまだ神々と神獣、守護獣などの制約が結構あやふやでガバガバだった頃に出現した超巨大怪魔、八岐大蛇をたった一人で斬り殺し、その生き血を酒に混ぜて飲み干しつつ、八岐大蛇の骨や血肉、牙などを使って作り出した剣を姉である天照大御神に捧げた────そんな逸話を持つ、武神であり、大英雄でもある須佐之男命。そんな須佐之男命に肩を並べるほどの強さとなれば、日本人の誰もが驚愕するだろう。

 

「宇迦様、ならどうしてその神様は封印……じゃなかった。幽閉されたことにされているのかな」

 

『単純にやらかしたことが大事過ぎたのですよ。古今東西、世界中に存在した過去の英雄の魂を呼び出して自分と殺し合いに興じたり、当時の英雄と過去の英雄を戦わせてみたりと……ええ、色々自由にやりすぎたんです』

 

「「「ええ……?」」」

 

『もちろん、両者合意の下、自分の領域でやっていましたが……流石に反魂の術と降霊術を使い過ぎだということで、多方面からお叱りを受けて、自主的に自分の領域に閉じこもった────という感じですね』

 

 もちろん、穢れや厄を祓う仕事はしっかりとやっているようですが、と話を締めた宇迦様。ゲームでは各方面から怒られて荒神判定を受けた後、封印されたということになっていたが、現実はもっと色々複雑化しているようだ。

 

「ちなみに俺のひいひいひい爺ちゃんが禍津日様と会って話をしたそうです。アイスキャンディー片手に」

 

『おい、出てきてるじゃないか』

 

「ひいひいひい爺ちゃん曰く、家の大掃除と換気だったそうです」

 

「我が道を行くって感じなんだね?」

 

 走り書き曰く、禍津日様は夏の終わり頃に突然やってきて、アイスキャンディーを片手にひいひいひい爺ちゃんと話をしたそうだ。ひいひいひい爺ちゃん、ということは少なくとも一世紀は昔の話。アイスキャンディーというのが珍しかったのだろうか? 信長様といい、日本の連中は珍しいもの好きだから。

 

 ちなみに俺の実家は菓子とパンの店だ。何百年とやっているわけでもないので老舗と言えはしないが、細々とやっている。ひいひいひい爺ちゃんの頃は山に遭難した人に高カロリーのものを食わせてやる避難所みたいなものだったみたいだけど。

 それはそうとひいひいひい爺ちゃん、あなたの仕事場だったという山、たまに「おいでおいでこっちにおいで」と聞こえてくるのは普通にホラーなので止めてくれ。声の主が何者なのかは知らないが、そのうち殺しに行くから首を洗って待っていろ。そしててめぇの素材をよこせ。

 

「まぁ、それは置いておいて。建前としては封じられてる荒神様なわけですよ。だから、許可を貰いに行きたい訳です」

 

「許可? どこにだい?」

 

「伊勢神宮」

 

「……伊勢神宮!?」

 

「と、いうことは……」

 

 この世界においても、日本の神様の総本山は出雲大社。だがしかし、今回会いに行きたい神様は年に一度、神無月の時期に集まると言われるあの場所にはいない。伊勢神宮にいらっしゃるはずの神様が今回の目的だ。

 

「ええ、天照大御神様に禍津日様に会いに行く許可を貰いに行きたいなと思うわけですよ」

 

「ううん……それは間違いない行動だとは思うけど……」

 

「そう都合よく行くかしら? 一応、秘匿された神なのでしょう? 神が許したとしても、政治家連中がどう動くか」

 

 お口が悪くいらっしゃいますわねローズ先輩。だが、ごもっとも。神様はさらっと許可を出してくれそうなものだが、人間社会という死ぬほどぐっちゃぐちゃな柵ばっかりな場所の中でも最もドロドロしている政治の世界に生きる連中がどう動くか分かったもんじゃないのは分かる。何か利権を求めて何かやらかしそうっていうのも分かる。政府が管理できていなかったダンジョンがあったとなれば、民衆の野次が飛ぶ可能性があるので、俺達の行動を制御しようとするかもしれない。だが、神様に許可を貰った後に報告した場合、政治家含めて色んな方面の重鎮達は俺達のことを妨害することができない。

 

「お参りついでに見つけたってことで神様の許可貰ってから報告したら話は別でしょうよ」

 

「……なるほどね」

 

 神様がもし、俺達が禍津日様と会うことを許可したとして。それを人間の偉い人達が禁止した場合どうなるだろうか。簡単だ。神様が「何もしてねぇてめぇらが行動してる人間の動き禁止する権利があんのかよオオン??」となる。このゲームだけではないとは思うが、神様や神獣、守護獣達というのは言葉よりも行動で示すことを好む傾向にある。

 

 だから、行動せずにうだうだと文句や嫉妬の声を上げたり、いちゃもんを付けてくるような連中を嫌う。酷い時には、サムズアップしながら爆速接近局所的パンデミックをやってのける疱瘡神様を差し向けることもあるレベルで。海外の神様だともっとやばい。ごく稀に完熟したザクロが家にあって、行方不明になったりする。不思議だね。ちなみに疱瘡神の加護もデメリットありのつよつよビルドに使える。状態異常系のビルドの金字塔は疱瘡神様。なお装備難易度。ハクスラが盛り上がる。誰だ理論値見つけてきたやつ。

 

「神様の許可を貰うことは分かったし、私としても賛成よ。でも、いきなり伊勢神宮に行くのは不自然じゃないかしら?」

 

「何言ってんですかローズ先輩。いるじゃないですか、ここに。突然行ってもおかしくはないだろうなって加護を貰ってる人が」

 

「…………私かい?」

 

「他に誰がいると?」

 

 何か知らないうちに分霊で麒麟と鳳凰もとい朱雀、そして白鰐と黒鰐の加護をいただいていた大耀さん。いつの間に貰ったのか……コレガワカラナイ。まぁ、強くなっていくから良しとしよう。宇迦様の加護は、どれだけ分霊をもらったかによっても効果量が変わっていくからな。

 

「宇迦様経由で天照大御神様に呼ばれたことにして伊勢神宮に行けば、誰も文句は言えねぇでしょうよ。テストは死ぬ気で頑張ってもろて」

 

「待ってくれないか? 私、英語と古文が全然できないんだけど」

 

「そんなあなたにローズ先輩の英語講座。リスニングするだけで60点は固いね」

 

「まぁ、頼まれたらやるけど、点数は結局本人のやる気次第よ?」

 

「そして古文は宇迦様という強い味方がいらっしゃる。活用して差し上げろ」

 

『敬っているのか敬っていないのか悩ましい所ですね』

 

 ウヤマッテルヨホントホントキグルイウソツカナイ。ウソツクトシタラタタカイノトキダケダカラ。

 

「あ、そういえば宇迦様、質問してもいい?」

 

『なんですか?』

 

「怪魔が出てくるダンジョンって、壊せないものなのかな?」

 

 大耀さんが突然、蛮族的思考剥き出しの質問を宇迦様に投げかけた。ダンジョンの破壊かあ……言われてみれば、ゲームでも破壊しようとする連中がいなかったような気がする。どんだけ卑劣極まりない超火力を出したとしても、壁が壊れる、床が砕ける程度だったのはゲームの仕様だとして気にしていなかったが……普通ならあんな怪物が出てくる場所、壊せないか画策するやつがいてもおかしくないよな。

 

『壊すこと自体は恐らくできますよ』

 

「じゃあどうして壊さないの?」

 

『それをやろうとして滅んだ場所がいくつかあるから、ですね』

 

『例えが日本から離れるが、ソドムとゴモラやポンペイはそのようにして滅んだ』

 

 ダンジョンを破壊しようとすると、そのカウンターとして何かが起こるのか、それとも破壊した結果何かが起こるのか……神様と神獣が詳細を出し渋っているのを見るに、それをやると本格的に人間が滅ぶ可能性があると見た。まさかとは思うが、ダンジョンが何かの蓋とかそういうことじゃないだろうな? 蓋を壊せば中身が溢れ出てくるとか、そんなことじゃないよな? 止めろよ? ダンジョンを破壊するために云々言ってやらかす過激派とかいそうで怖いぞ。ゲームと現実は全く違うぜクソがよ。

 

「ま、現状ダンジョンを破壊することは不可能。だから俺達戦士が戦うしかないわけだ。ところでテスト勉強進捗どうですか。俺は死にかけてますが」

 

「奇遇だね模歩君。私もだよ」

 

「作戦会議をする前にテスト勉強が先ね」

 

「とりあえず二人共範囲見せてくれる?」

 

 ダンジョン、勉強。なんで戦士なのに普通科の授業もやっているのかって? 重錨さんのように戦士じゃなくて社会人に転向する人だっているのだ。あと学生の本分は勉学らしい。だったら学生にダンジョン攻略とかさせんじゃねぇよぶっ飛ばすぞ。ボスを倒すと一定期間怪魔が出てこなくなるのはゲームでもあったから知っているが、だったら定期的に大人の戦士呼んできてダンジョン攻略させろよぶっ飛ばすぞ。ゴールデンウイークと夏休みと冬休みと春休みくらいは遊ばせてくれよぶっ飛ばすぞ。……………………よし、夏休みは皆を誘ってダンジョン攻略休んで海行って山行って夏祭に行こう。そうしよう。そのくらいは許されていいだろうが。

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