恋愛要素ありの死にゲーに転生して鉈を振り回す転生者   作:エヴォルヴ

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こちとらエンジョイ勢じゃ


言ってること全然分かんねぇ

 巨猛の大迷宮から侵入が可能であるダンジョン、【大江の宴醸京】。その規模は平安京と同等とされるほど巨大なダンジョンだ。このダンジョンは古代から存在していると言われている他のダンジョンとは違い、DLCダンジョンのように人工的────怪魔工的が正しいか────に作られた異界である。

 

 蝦夷之蜈蚣姫の城や、八束爬戯の屋敷などのダンジョンは彼女や彼女達の配下によって形を維持されている。なお、このダンジョンの維持に必要なアムリタやら素材やらは酒吞童子がほとんど賄っているため、本来の酒吞童子の実力がDLCキャラと変わりないことが分かるだろう。

 

 まぁ、そんなことはどうでもいいのだ。どうせこいつらもそのうちぶち殺さないといけないのだから、弱体化しているならそれはありがたいことなのだ。

 

「さぁて、どっから話しゃあいいか……まずはあの外道のことからか?」

 

 そんなダンジョンの中心にある屋敷で酒を飲む酒吞童子が口を開く。あの一撃で死ななかったことに己の成長を感じると共に、こいつの手加減した一撃でも致命傷なりかねないことに戦慄している俺がいるんだよね。気絶したけど。

 

「その前に聞いてもいいか?」

 

「ああ? んだよ」

 

 酒を飲む酒吞童子に向けて、俺は自身の額に指をさして問う。

 

「この角何」

 

「鬼の角だろうが」

 

「俺は人間だが……?」

 

「外道のせいだろ。運が悪かったな」

 

 運が悪かっただけで角が生えたら世話無いんだが。仄かに紫の光を放ちながらドクンドクンと脈動してるせいで正直視界がやかましいことになってるんだよな、この角。

 醜吐涅の精神攻撃を受けて解放された……解放されたでいいのか? ……とにかく、もう体の奥底から湧き出てくる衝動に身を任せて解き放った何かの後からこの角が生えているのだが、これ邪魔過ぎない?

 

「これ、仕舞えないのか?」

 

「気合いで仕舞え」

 

「なるほど? …………フンッ!!」

 

「誰が折れって言った?」

 

「あ、消えた」

 

 根元から折ったからか血がダバッダバ流れているがリジェネで治るからヨシッ!!

 

「引っ込むのかよ」

 

 そして無理矢理折った角はそのまま残っていますとさ。……見たことはないが、恐らく貴重な素材だぁ……武器に使うか、それとも錬金窯に放り込むか……迷いどころさんだな。

 

「邪魔な角もなくなったところで、話をしようぜ酒吞童子。あ、これ土産」

 

「妖冥酒か。久しく飲んでねぇな」

 

 よしよし、コミュニケーションは取れてるな。いつか首を貰うことにはなるが、友好度を稼がないとは言っていない。そもそもの話、ここに来たのは酒吞童子に話を聞くためだ。戦うためではないのだから、コミュニケーションを取っても別に問題はないだろう。

 

「んじゃ改めて話をするわけだが……何から聞きてぇ」

 

「とりあえず■■■■の情報。ついでに俺の角のこと」

 

「いいぜ。……ところで模歩巡」

 

「何か」

 

「てめぇの連れの復帰を待たなくてもいいのか?」

 

 そう言って酒吞童子が指差すのは、さっきから何か考え事をしているのか一言も話そうとしない茶菓子同好会のメンバーの皆様。どうしたどうした。まだ幻術の中に囚われているという感じではないが……ぼんやりしているというか、上の空というか、考え事に集中しているというか……ふぅむ……

 

「とりあえずサルミアッキを捻じ込むか。しめて10個からスタートでございます」

 

「「「「まっず!!?」」」」

 

 チッ、復帰したか。感謝のサルミアッキ詰め込み大会を始めようとしたが、さすがに10個からスタートは攻め過ぎた。今度やる時は20個スタートにしよう。不味さで気絶して詰め込みが捗るに違いない。

 

「カハッ! ゲホッ! ただのサルミアッキじゃないな……!?」

 

「独自製法で濃縮したサルミアッキ」

 

 これを作りたいがためにとある依頼を受けて特殊な鍋を手に入れたまである。

 

「人が口にしていいものじゃないわよね、それ……!!」

 

「皆で食べるから尊い(犠牲が出る)んだ。(犠牲によって)絆が深まるんだ」

 

「状態異常を無視した苦痛よねこれ……」

 

「そろそろいいか?」

 

「よろしいかと」

 

 ここまでの流れで瓢箪の酒を一本枯らしたらしい酒吞童子は、新しい酒を手に取って飲み始めた。こいつおつまみ食べない系の酒飲みか? それとも酒2本に対しておつまみちょっとな蟒蛇タイプか? どれでもいいが、酒吞童子は酒を飲めば飲むほど強くなるので戦うなら酒をそこまで飲んでいない序盤に短期決戦を仕掛けたいところだ。しかし、酒を飲んでいない酒吞童子に勝ったというのは、本当に酒吞童子に勝ったと言えるのだろうか。

 

「んで、外道法師の話だったな。あいつは掛け値なしの屑だ。そこはいいか?」

 

「ああ、禍津日様からもそう聞いた。なんか気に入ったやつを拉致って三日三晩楽しんでから怪魔に変えるとかなんとか」

 

「怪魔に変えられた直後で意識がまだ残ってる人間に、そいつの知り合いを殺させるってこともしてたな」

 

「わぁ、屑野郎。でも効率的」

 

 負の感情を集めるための行為としてそれほどまでに効率的な方法はないだろう。怪魔にされた直後、意識が残っている人間が知り合いと相対してどんな行動を取るかなど、研究していなくても理解できる。殺したくないから殺せと言うか、苦痛から解放されたいがために助けを乞うか。そしてその知り合いはそれを見て負の感情を募らせる。殺せば負の感情が手に入り、殺さなくても怪魔がその人を殺すから負の感情が手に入る。なんとも効率的な負の感情回収システム。そろそろ出てきてもおかしくないシナリオボスよりも効率的なシステムを組んでいるようだ。

 

「まぁ、そんな屑だが、一番執心だったのは鈴鹿の相棒だな」

 

「鈴鹿御前の相棒って言うと……忌龍(いりゅう)?」

 

「おう。よく知ってんな」

 

「人間社会じゃ歌舞伎で大人気の演目だぞ。俺も最近知ったが」

 

 討魔オリジナルキャラクター、忌龍。討魔の歴史において記録が坂上田村麻呂と被っているせいで実在が疑われがちな戦士であり、歌舞伎や演劇の題材として使われることが多いキャラクターである。

 

 それもそのはず。昔の政府がどうだったかはともかくとして、今の政府────一部を除くかもだが────にとって忌龍という存在は実在したとはしたくない存在なのだ。忌龍は鬼……つまり、酒吞童子のように人の姿をしている怪魔なのだから。鈴鹿御前の伝承はまだ残せるが、怪魔が人間社会を救ったという歴史は残せなかったのだろう。

 

 しかし忌龍が鈴鹿御前の相棒で、■■■■がご執心だったのも忌龍だということは……忌龍が鈴鹿御前の旦那さんか。

 

「まぁ、俺から見ても忌龍は面がいいやつだった」

 

「それだけで狙われるとは思えねぇんだけど」

 

「ああ。特別だったからな、忌龍は」

 

 特別。

 

「あいつは鬼だ。怪魔と人間の間に生まれた」

 

 ああ、うん。確かにそりゃ特別だ。というかラスボス全員そういう出生だった気がしないでもない。……あいや、両面宿儺は違ったか。あいつは純粋に化け物だし。とにかく目に写るもの全てを壊し、砕き、喰らい、滅ぼしたいっていうとんでも怪物だしな。

 

 天眼夜叉はどうだったかなぁ……あれも生まれ方が中々に特殊というか、特徴的というか。

 

「本来ならな、人間と怪魔が交わっても母体が耐えられねぇか、歪な異形しか生まれねぇ」

 

「え? でもあの村の怪魔……女の人に自分の子供を生ませてたって……」

 

「あん? ああ、ぬっぺふほふか? あいつは繁殖力に長けてるからなぁ。外つ国の……小鬼みてぇなもんさ」

 

「その村知ってんのかよ」

 

「ああ。つか、ある程度の格がある連中は殆ど知ってるぜ」

 

 百鬼夜行が口実なだけで、こいつらはその気になれば結界無視して出てこれるからな……しかも結界側が気付かないっていう無法。ある程度ルールを守ってくれる連中で助かるぜ。

 

「旨味を限界まで引き出してから掻っ払うつもりだったんだが……んだよ、てめぇら潰したのかよ」

 

「悪いか?」

 

「いや? 食べ頃を逃した俺らが悪い。早い者勝ちの競りで、見極め上手が勝った。それだけだろ」

 

 俺や大耀さん、禍津日様、天照大御神様から話を聞いていた茶菓子同好会メンバー全員が絶句している。まぁ、価値観が違うからね。仕方ないだろ。

 俺達が畜産業に勤しんでいる人を見ても、「この人達のお蔭で美味しい肉が食べられているんだな」とか、「凄い重労働だよなあ」としか感じないように、怪魔からすればぬっぺふほふを使って負の感情や、ぬっぺふほふ本体をより質の高いものにしつつも増やすというのは畜産とほとんど変わらないんだ。ほとんどの怪魔からすれば、人間なんて一部が殴りかかってくるだけの家畜って認識でもおかしくないだろ。

 

「話を戻すが、忌龍はそういう生い立ちだからな。人間にも怪魔にもなれねぇ。どこにも居場所がねぇ」

 

 酒吞童子の口から語られる、忌龍の姿は中々悲しきモンスターって感じだった。人と怪魔の間に生まれ、怪魔であるが故に人からは迫害され、人であるが故に怪魔からは餌や敵として認識されて。人を怪魔から守っても「お前もあいつらと同じなんだ」と石を投げられ、唯一の味方だったという人間の父は怪魔に食われて死んだ。誰にも受け入れてもらえず、誰にも必要とされず。いつしか心は荒み切り、怪魔としてどこかの山に棲み付いたという。

 

「ま、人に危害を加えなかろうが、怪魔は怪魔。討伐しようとした戦士共が徒党を組んで挑んでは返り討ちよ」

 

 部下のような存在はおらず、たった一人の怪魔。数で攻めれば倒せると思ったのだろう。しかしその結果は惨敗。しかも全員殺されることもなく山の入口に武器を破壊された状態で放り出される、なんてことが相次いだ。当時の討伐隊は屈辱だったろうなぁ……殺されず、武器だけ壊されて放逐されたんだから。

 

「それを……鈴鹿御前が?」

 

「ああ。気に入ったから捩じ伏せて式神にしたらしいな」

 

 鈴鹿御前のお清楚キャラっぽい見た目から放たれる脳筋行為に、俺は思わず苦笑してしまう。気に入った男捩じ伏せて式神にするとか、古い時代の戦士の女こわぁ……でも忌龍は歴史に残されなかった。怪魔を式神にするという行為があまり褒められたものじゃなかったということだろうか? 陰陽師とか絶対肩身狭かっただろ────いや、安倍晴明見てるとそんなんでもなさそうか? あの陰陽師、わりと愉快な人だったし。

 

「そうして忌龍は鈴鹿と共に色々やってきたんだが……まぁ、ある日出会ったわけだな、そいつに」

 

 聞いてる限り負けるとは思えないが……事実、忌龍は暴走して鈴鹿御前に殺されている。不意打ちかねぇ。アンブッシュは一回までだぞ。

 

「紆余曲折あって忌龍は死に、魂はそいつに盗まれたわけだ」

 

「その紆余曲折を聞きたいところだけど、その魂ってのは丸ごと?」

 

「うんにゃ、半分か、それ以上ってところだな。鈴鹿の術で忌龍の魂の一部は武器になっていた」

 

「ほほう……」

 

 魂の武器化……間違いなくネームド武器、それもレアリティが最高ランクの代物だ。機会があれば是非とも一目拝んでみたいものだが────

 

「ちなみに刀だな」

 

「チッ、んだよシケてんな」

 

「その舌打ちは多分ダメだよ巡君!?」

 

 武器が刀と言われた時点で興味が失せてしまった。俺は刀剣の類を使えないから、使えない物を見ても面白みは感じない。正直な話、酒吞童子が持っている金棒の方に興味が移っていると言っても過言ではない。

 酒吞童子の持つ金棒は元々大江山に棲みついていた怪魔を殴り殺して作ったという金棒だ。鉱物と生物の狭間にいるような怪魔の亡骸を、酒吞童子は三日三晩殴り続けて整形し、自分の妖力を馴染ませて作り上げた。銘はないが、間違いなく八束爬戯が持っていた大太刀に匹敵する大業物である。

 

「刀は鈴鹿が後生大事に持ってたって聞いている。が、盗まれた魂の方を外道がどうするのかってのは俺達も知らなかったが……」

 

 酒を飲む手を止めた酒吞童子が、俺に指を差してくる。

 

「てめぇのあの姿で合点がいった。あいつ、忌龍を蘇らせる気だな。しかも、忌龍じゃねぇ。怪魔の側面が強い姿で」

 

「……………………………………………………………………ああ、そういう?」

 

「そもそもあの外道が惚れた忌龍は、鈴鹿の式神の忌龍じゃねぇ」

 

 うん、忌龍って名前が出てきた時点で何となく察してはいたよ。そもそも忌龍って、鈴鹿御前が式神として使役するために付けた名前であって、本当の名前ではないのだ。

 

「外道法師■■■■、あいつが惚れた忌龍の名は、誰でも知ってる化け物だ」

 

「誰でも、知っている?」

 

「ああ。知ってるはずだぜ。たった一人で当時の都を人間と怪魔の死体で埋め尽くした化け物の名前を」

 

 そこまで言われたところで情報が絞られてきたのか、五家の三人はまさか、という表情を浮かべ、大耀さんは宇迦様に何か話を聞いていたのか感情が読み取れない表情を浮かべる。俺はというと、マジかとは思っているけど、そこまでこう、心が揺さぶられている感じはしなかった。

 

「大嶽丸。忌龍の真名であり、都を滅ぼした大怪魔だ」

 

 今明かされる衝撃の事実────!! 忌龍は大嶽丸だった!! ラスボスは鈴鹿御前の旦那さん!!

 ……なーんて、ゲーム本編で語られてたから俺は知ってたんですけどね。まぁ、忌龍と大嶽丸の関係性は大嶽丸を倒した後、特定条件を満たしていた主人公にだけ思念が流れ込んできて、主人公だけが知る歴史って感じなわけだが。条件? 世界滅亡ルートを踏み抜いているか否か、またはサブクエをちゃんとやっているか。誰が分かるかそんな条件。

 

「で、その大嶽丸さんがなんだって?」

 

「察しが悪いなてめぇ。酔ってんのか?」

 

「酔ってるわけねえだろぶちのめすぞてめぇ。答え合わせだ」

 

 俺が考えていることと、酒吞童子が言わんとしていることが合っているのか否か。答え合わせの時間だ。俺の考えが合っているなら、酒吞童子が言わんとしていることは……

 

「■■■■が俺の中に大嶽丸の魂をぶち込んで、どうにかして大嶽丸を復活させようとしてるってことで合ってるか?」

 

「俺の予想が正しければな」

 

 よし、合ってたな。うーん、正直合っていてほしくは無かったが、仕方ないわな。

 大嶽丸の超レア素材であり、三周目以降にしかドロップしない素材、【餓濫慟の角(がらんどうのつの)】や、【悪夢苛む牙】のフレーバーテキストにあった「本来、鈴鹿のいない時代に大嶽丸は蘇らぬ。絶望と悪夢に染まり切った器が無ければ」という一文。あの一文が考察要素として取り上げられ、考察勢は大嶽丸の肉体は現代人の誰かを依り代にして作られたのでは? と考察していた。

 

「蘇る条件は?」

 

「そこは知らねぇ。知らねぇが、あの外道のことだ。外法、禁術の類だろうな」

 

「となれば……生け贄、魂喰い辺りか?」

 

 原作でも大嶽丸の復活には色々と手順が必要だって誰かが言っていたはず。その手順を踏むはずだったところに、俺という異物がぶち込まれた結果色々計画が狂ったと見ていいだろう。

 

 となれば、俺に憑いてきてる人達はその計画に巻き込まれた被害者ってことになるわけだが……それにしては俺に対して憎悪とか怒りとかを向けてこない。あと、俺の頭に角が生えた時に見えたあの光景と声。俺に逃げろと言って死んでいった人達がこの人達だとするのなら……俺はどうしてそれを忘れているのだろうか。忘れるなよ、背負えよ。背負って戦えよ。

 

「……ま、そのうち思い出すだろ」

 

 誰にも聞こえない声量で呟く。思い出せなくても、師匠に色々聞けばいいだろう。あの時に見た技は全部刹那無心流の技だった。刹那無心流の技を使う人を師匠が知らないわけがないし、師匠に話を聞けば俺に憑いてきてる人達が誰なのか分かると思われる。思い出そうとすると死ぬほど頭が痛くなるし、動悸とか吐き気とかがヤバいけどな!! 今でもそうだし。

 

「まぁ、あの外道がてめえに忌龍の魂を入れたんなら、絶対に接触してくるはずだ。そん時は確実に殺せ」

 

「誰に物言ってんだ? 殺して素材にするわ」

 

「おう、そうしろ。……にしてもてめぇ、あんま動じてねぇな。てめぇが大嶽丸になるってかもしれねぇのに」

 

「どうあっても俺は俺だしなぁ。怪魔化するのも慣れてるし」

 

 禍津日様の加護がそういうものだし、怪魔になるかもしれないって言われても危機感に欠けるというか何というか……ね?

 

「それに、ほら……あれだ。仮に俺が大嶽丸になっても大丈夫だろ」

 

「へぇ? その根拠は?」

 

「重錨さん達や万莱君、大耀さんに翡翠先輩、ローズ先輩に虎成さん、三野先輩に辰巻さん……さらには師匠に兄弟子に執行者……あとは……パリピイケメンボーイズにお前らみたいな怪魔……」

 

 こうして口に出してみるとわりといるな、対処できそうな人達。今は海外にいるであろう次回作主人公とか、禍津日様のところにいる過去の英雄……うん。

 

「俺がそうなっても俺をサクッとぶっ殺せそうな面子がこんだけいるんだ。大丈夫だろ。特に師匠。あの人いればとりあえず大丈夫」

 

「後ろの連中は吐きそうな顔してるが?」

 

「いざとなったら俺が超新星で自爆して自害すればヨシッ!!」

 

 前世は道半ばで死んだからなー……今世くらいは自分で死に方を選びたいところだ。突然死は本当に各方面にご迷惑だからね……いや本当にマジで。というわけで遺書はしっかり書いてるぞ。俺が抱えている素材が結構貴重なのだから当然だ。もちろん遺書の書き方は禍津日様のところにいた過去の英雄の人達に教えてもらいながら書きました。あーでもない、こーでもない、とダメだしが大量に出て、通算百回くらいはやり直したけど満足いく内容に納まっている。新選組、戦国武将、中華武将の皆さんに太鼓判をいただいたので間違いなく良いものに仕上がっているはずだ。

 聞きたいことはまだあるが、■■■■がどこにいるのかは酒吞童子が知るわけもないし、手に入る情報はこのくらいが精々だろう。……あ、そういえば学園祭が迫ってたな。学校から渡された招待状とかもあったし……都合が悪くなければ、両親とか呼ぼうかな。同級生? 避けられてた修行人生を舐めるんじゃねぇ。




茶菓子同好会メンバー
巡がとんでもない爆弾を抱えていたことに驚き、当の本人が全く動じてないどころか、何も感じてないところにちょっとだけゾッとしてた。あーあ、恐れちゃった。まあ、死ぬことに対してとんでもなくフラットな生き物を見たら同じ人間とは思えないのは当然だけど。

本来のシナリオでは、討魔のラスボスが出現する前触れとして、百鬼夜行によって地方の町が破壊されたという旨のニュースが流れてきます。プレイヤー視点では「やっぱり守り切れないところはこうなるのか……」ってなるわけですね。
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