ミリタリー✖️東方Project   作:ポーラン

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第15章:『世界の影と幻想の光』

西側【民主主義陣営】と東側【社会主義陣営】の代表が揃い会議室には重苦しい空気に包まれていた 

この場にいる代表団はこの空気の中で何を話すのか…

世間の注目が集まっている

 

【幻想郷・紅魔館・第二会議室】

「この幻想郷が、世界の縮図になるとはな……」

 

薄暗い部屋に響いたのは、マクファーソン准将の低く静かな声だった。

彼の前には、各国代表が揃った地図――幻想郷と呼ばれるこの土地を中心にした“新たな世界地図”が広げられている。

 

背後の壁には、世界の情勢をリアルタイムで映す衛星通信パネルが設置されていた。

その中には、以下の地域が赤く強調表示されていた。

 

【インド・パキスタン国境地帯】

映像は、カシミール上空の暗雲に包まれていた。

インド空軍のスホーイがパキスタン領空を侵犯したとの報告が流れると、国境では即座に高射砲が展開された。

 

「双方が核戦力を保有していることを忘れるな……」

英国代表が呟き、唇をかみしめる。

 

【トルコ・イスタンブール:停戦合意会議場】

別の画面では、エルドアン大統領が主導する形でロシアとウクライナの中間代表団による秘密会談が行われていた。

その席には、ミール・ザレンスキー中佐と名乗る男が姿を見せていた。

 

「……我々は幻想郷で見たあの“狭間”を、戦争に使うつもりはない」と語る彼の横顔は、どこか疲れた兵士のものだった。無理もないだろう…彼の母国【ウクライナ】は

今戦時下にある…

 

【スーダン・首都ハルツーム】

画面が切り替わる。燃え上がるビル、撃ち合う民兵。

スーダン政府軍とRSF(即応支援部隊)による市街戦が再燃し、市民の犠牲が増えていた。

 

「我々が幻想郷で外交をしている間にも、外の世界は止まらない」

日本の外務官僚が苦い顔でつぶやいた。

『止まるわけないか…』

 

【イスラエル・ガザ地区】

次の画面では、ガザでの爆撃が繰り返され、パレスチナ・イスラエル双方の死者が増加している。

ヒズボラとイスラエルの衝突も報告され、レバノン国境は戦場と化していた。

 

「このまま世界が燃えれば、幻想郷すらも戦場になる」

フランス代表が帽子を脱いで言った。

ある言葉が思い浮かぶ 【パリは燃えているか…】

 

【幻想郷・博麗神社】

一方、その緊迫した現実とは対照的に、博麗神社には穏やかな空気が流れていた。

 

自衛隊艦長と米軍高官が縁側に座り、霊夢・魔理沙と軽く酒を酌み交わしている。

話題は、互いの文化――巫女と兵士の立場、信仰と任務、力と責任について。

 

「…不思議だな。ここでは人間も妖怪も、あまりに自然に共存してる」

 

艦長の言葉に、霊夢がぽつりと返す。

 

「幻想郷はね、現実に忘れられたものが来る場所。あんたたちも……もしかしたら“今の世界に居場所を失った者”かもね」

 

話を聞いた一人の米軍兵士は発言する

『そうか』

『受け入れすぎもかえって混乱を招くこともあるぞ

気をつけなよ』

 

近年移民問題が浮き彫りになっている社会で生きている身である我々には思い言葉だった

 

【国会議事堂・日本】

石破茂内閣総理大臣は、国会本会議において正式にこう述べた。

 

「幻想郷を日本の特別自治区として扱い、国際的な保護対象とする方針を明言する」

 

その放送は同時通訳で全世界に送信され、中国、北朝鮮を含む各国に衝撃を与えた。

西側寄りの国々は拍手を送り、その一方で日本の方針を批判する国もあった

 

【幻想郷・紅魔館】

国際会談の会場では、紅魔館の咲夜が各国代表に丁寧に紅茶を配り、レミリア・スカーレットが外交主として微笑んでいた。その横で不安そうな眼差しで会議を見守る

スイス代表団

 

その中で、ある将校がそっとフランス代表に囁く。

 

「中国には気をつけろ。あいつらは観察者じゃない、参加者だ」

その言葉を聞き、【クアッド】参加国の代表団が見つめる

その視線の先には、鋭い目つきの中国人民解放軍少将と

冷静なロシア大使が並んで立っていた。

 

だがその視線の更に向こうでは、アリス・マーガトロイドが静かに言った。

 

「この幻想郷は、誰のものでもないわ。…でも、誰もが求めてしまう」

 

その言葉を聞いたコソボ代表団は小さくとも深く頷いた

 

【クレムリン・地下司令室】

暗い部屋に集まる数人の影。

 

「“オムスク計画”は、いつでも始動できる」

 

プーチンは冷たく答える。

 

「だがまだだ。今は、西側の出方を見よう。幻想郷が、第二の戦略の場になるのは時間の問題だろう」

 

部屋の隅でうなるように警告音が鳴る。

 

西側諜報機関――特にCIA、DGSE、MI6――はこの不穏な動きを察知し始めていた。

 

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