レムナントの蒼き双星   作:幻獣琥珀

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今回は五条目線メインでお送りします。

追記:2025年10月14日に七海建人のRWBY用語解説コーナーの内容を一部変更しました。


ビーコンアカデミー編
問題児2人。ただし最強。


飛行船に乗り込んだ悟はポケットに入れていたスクロールを取り出す。

 

(しばらくヴェイルで暮らすことになるだろうしスイーツ店でも探しておくか…)

 

悟はヴェイルのスイーツ店を調べながらあたりを見渡す。

おそらく自分と同学年になる生徒たちだろう。

その中でも特に気になったのはゲロを吐いている金髪の少年(ジョーン・アーク)であった。

 

(彼、この世界で今まで会った誰よりもオーラの量が多いな。憂太を思い出すよ…)

 

かつての生徒のことを思い出しながら金髪の少年を見ている間にビーコンアカデミーについていたようだ。他に乗船していた生徒たちが次々と船を降りていく。

それに続くような形で悟も船を降りた。船を降りてから周りを見渡して気づいたが都市部でもやはり呪霊は湧かないようだ。もちろん蝿頭の一匹すらいない。

もう一つ気づいたのはほとんどの生徒が武器を持ち歩いているということだ。これは現代の日本ではありえないことである。

そういえば禪院家に「ぶっちゃけダサいと思っとんねん 術師が得物を持ち歩くの」とか言ってるやつがいたが彼が見たら驚くことだろう。

 

ドンッ‼

 

よそ見をして歩いていると誰かと肩をぶつけた…というより悟の肘に少女の胸部がぶつかった(厳密には無限があるので当たっていないのだが…)

 

「あっ、ゴメ…」

 

「…動かないで‼」

 

悟が言葉を言い切るよりも早く少女が銃を突きつける。

 

「これ、どういう状況?」

 

その少女は困惑している悟の顔を見るとハッとしたかのような顔で銃を下ろした。

 

「ごめんなさい…人違いだったみたいだわ…」

 

「どうかしたか?」

 

悟は唐突に態度を変えた少女に疑問を持ち理由を尋ねる。

 

「アダムと…彼と声が似てたからつい…」

 

「マジで?」

 

「本当よ」

 

悟は内心で俺みたいなカッコいい声のヤツいたんだなと思いながらその場を後にする…つもりだったが入学式の会場の場所を聞こうと少女のもとへ引き返す。

 

「そういえば入学式の会場ってどこだっけ?」

 

「あっちの方だったはずよ」

 

「助かったよ、“猫耳ちゃん”

 

悟はそう言い残しその場を後にする。猫耳ちゃんと呼ばれた少女はある違和感に気付いた。

 

(猫耳?その話は彼にしていないはずよ⁉まさかバレたっていうの?もしかして心を読むセンブランスを?)

 

少女が詳しい話を聞こうと後ろを振り返るともうそこには悟の姿はなく、かわりに白髪の少女と赤マントの少女が口論しているのが見えた。

 

「何者だったの?彼は…」

 

 

 

*****

 

しばらくして入学式が終わりダンスホールでパジャマパーティーが行われた。

日本で暮らしていた人からすればあまり馴染みがない文化なのだが海外では普通なのだろうか…そんなことを思いながら明日の試験のことを考えていた。

明日の試験は二人一組で行うらしい。

 

「俺と同じくらい強い奴なんているわけないしな…」

 

気が付けば時計は深夜の1時を指していた。

 

(そういや昔に高専時代に夜遅くから傑と二人で桃鉄(しかも99年)をやってその結果授業に遅れて学長に怒られたこともあったな…)

 

悟は昔のことを思い出しながら眠りについた…

 

 

 

翌日、悟は誰よりも早くに起きて用意を終えると近場で朝早くから開いているスイーツ店に行き糖分を補給した。

おそらく試験の直前にスイーツを食べるような人は悟以外にいないだろう。

アカデミーに戻ると皆すでに起きたようで試験に向けての用意をしていた。

そこで見かけたのは昨日ぶつかった少女だった。

 

「よっ、久しぶり!」

 

「あなたは確か昨日の…ッ⁉なんで猫耳(あの事)に気付けたの?」

 

「御生憎様、目がいいもんで」

 

当然、少女が理解できるはずもないので悟は六眼について詳しい説明をする。あと、名前を聞いていなかったことを思い出したので名前も聞いた。彼女の名前はブレイク・ベラドンナというらしい。

 

「成程、オーラの流れから私のリボンの下に耳があることに気付けたのね…」

 

「じゃあ、また後でな!」

 

そう言い残して悟は試験会場に向かった。

 

 

 

*****

 

 

 

あれからしばらくして試験がはじまった。オズピン教授が言うには今回の二人一組の試験の結果をもとに四人チームを組むらしいのだが、今年は人数の都合上、一チームだけ二人になるらしい。

悟は森に着地するとすぐに周りを見渡した。その眼に映ったのはこの世界に存在しないはずの呪力であった。

 

(呪力⁉ありえねぇだろ⁉その木の陰か…)

 

悟が木をかき分けてその呪力を発しているものの所まで全力で走る。

 

(もし、これが呪霊ならまずいことになる‼)

 

しかし、その木の先にいたのは呪霊ではなかった。

 

それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「傑?」

 

嘗ての親友(夏油傑)であった

 




今回からRWBY未視聴の方向けに七海建人の用語解説コーナーを始めます。

七海「……このような役回りは本来、私の性に合いませんが。今回より、用語解説コーナーのMCを務めることになりました。七海建人です」

灰原「同じくMCを務める灰原雄です!やったー!こういうの一度やってみたかったんですよね!よろしくお願いします!」

七海「第一回の今回は、グリムについて紹介します」

灰原「グリムってどこか呪霊っぽいけど、なんか違う感じするんだよね!」

七海「ええ。どちらも人の負の感情に引き寄せられるという性質は共通していますが、成り立ちが異なります」

灰原「呪霊は人間の負の感情から生まれる存在だったよね。呪術師からは生まれないけど、呪力以外で死んだ時に生まれることもあるんだよね?」

七海「その通りです。そしてグリムは、この世界──レムナントに存在したとされる“兄弟神”のうち、“闇の神”によって生み出されたと、おとぎ話では語られているようですね」

灰原「へぇ〜……つまり、こっちは人間由来の化け物じゃなくて、神様が作ったモンスターってこと?」

七海「概ねそういう理解で良いかと。そして一番の違いは──魂の有無です。呪霊には魂がありますが、グリムには魂が存在しません」

灰原「うわっ……見た目似てるけど、めちゃくちゃ違うじゃん!」

七海「ですが、唯一の共通点があります。それは──死骸が霧散するという点です」

灰原「そうそう!グリムも呪霊も、やられた瞬間に霧みたいにフワッて消えるんですよ!似てる!」

七海「……その共通点から、グリムを倒した後の姿を彫刻として残す風習もあるそうです。芸術の分野でも、こうした存在は価値を持つのかもしれませんね」

七海「次回は、術式とセンブランスの比較について解説します。異なる世界の能力体系を分析する予定です」

灰原「お楽しみに〜!」

次回の本編はチーム結成のあたりまでお送りします。
また、次の投稿まで少し期間が空くかもしれません。ご了承ください。
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