悪魔と呼ばれ慣れて 2nd   作:ボルメテウスさん

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情報提供者

雨上がりの裏路地は鉄錆と泥水の混じった匂いが立ち込めていた。路地の奥で立ち止まったデルタが妙に緊張している。

 

「誰だ?」

 

声をかけると、影から大きな男がぬっと現れた、見覚えのある顔だ。

 

「……乱波?」

 

デルタが低い声で呟く。懐かしげだが警戒心を隠さない。

 

「よう、デルタ。久しぶりだな」

 

乱波肩動――それは、デルタにとっては喧嘩仲間だった。

 

「それで、あの情報をなんで流したんですか?」

 

そう、死穢八斎會での情報を渡したのは他でもない。

 

「あぁ、あそこで結構不都合な事が起きたんでねぇ。俺的には潰すつもりなんだよ」

 

「潰す?自分が所属している組織なのに?」

 

疑問に対して、乱波にデルタは尋ねる。

 

「俺は戦うのが一番好きなだけであってよぉ。ただまぁ」

 

「納得がいかないって奴です?けど」

 

「あぁ、あぁ、あいつはあぁいうのは気に入らないんだよ」

 

そうして乱波はその手に握り潰したのは。

 

「怪人スタンプ」

 

「こんなのを頼るような弱さを求めてなんかないんだよ」

 

その目が映していたのは明らかに怒りだった。だが。

 

「そう簡単にそんな事できるわけがないでしょ」

 

デルタの反論は正しい。今の死穢八斎會は以前より狡猾だ。

 

「だからお前達に声をかけたんだよ」

 

乱波は不敵に笑う。戦闘狂が獲物を見つけた顔だ。

 

「ふぅん、けど、それは群れを裏切るって事ですよね」

 

「俺は別に仲間になったつもりはない。ただ、喧嘩が出来るから仲間がいると思っただけだ」

 

乱波の瞳は真っ直ぐデルタを見据えていた。かつて無数の敵を屠ってきた拳闘家らしい眼光。

 

「今のお前はどうだ? 相変わらず暴れ足りねぇのか」

 

挑発にも似た問いに、デルタは鼻を鳴らす。

 

「それが嫌だから自分はここにいるんですよぉ。ところで」

 

デルタがちらりと俺に視線を送る。

 

「そいつが今のボスですか」

 

乱波の目が細くなった。品定めするような視線。

 

「……ふぅん。こいつが、ねぇ」

 

低い声に含まれた殺気が肌を刺す。俺は内心で苦笑した。やはりこの男、油断ならない。

 

「ツカサだ。デルタを拾った者として挨拶しておく」

 

名乗ると同時に右手を差し出す。握手を求めるジェスチャーだ。

 

「なるほどな。こいつが従う男か、良いねぇ!殺し合いしようじゃないか!」

 

乱波の拳が僅かに震える。だが――デルタの手が遮った。

 

「ダメですぅ。ボスと戦うんだったらデルタを倒してからです!」

 

鋭い声が制止する。その顔には珍しく真剣な表情が浮かんでいた。

 

「ほう?」

 

乱波の目に好奇の色が灯る。拳の動きが止まった。

 

「確かに今は忙しい時期だ。だが……」

 

俺はあえて淡々と言葉を選んだ。この男の本能的な反応を利用する。

 

「いずれ殺し合うこともある。お互いのためにも」

 

乱波の唇が歪んだ笑みを作る。まるで獲物を見つけた獣のように。

 

「…色々ととんでもないな」

3rd舞台となる世界は?

  • 魔法少女リリカルなのは
  • 魔法少女まどか☆マギカ
  • アカメが斬る!
  • ブルーアーカイブ
  • 戦隊レッド異世界で冒険者になる
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