「戦闘開始」
イータの声が静かに響くと同時に、三体のスマッシュが前へ飛び出した。キャッスルが先陣を切って獣人型怪人に突進する。要塞のような巨体から繰り出されるタックルは路上のタイルを粉砕しながら目標へと迫る。
獣人型怪人は猫のような俊敏さで身体を捻り、キャッスルの巨体を易々とかわした。その動きは滑らかで無駄がない。縫い合わされた肌の一部が月光に照らされて奇妙な艶を放つ。
「ギギギ……ッ!」
キャッスルが再度突進する隙に、スタッグが左翼から飛び掛かる。蟹の鋏のような腕が獣人型怪人の胴体を捉えようとするが—その瞬間、背中の蝙蝠の翼が激しく羽ばたき、スタッグを空中で弾き飛ばした。
「オオオォ……ッ!」
空中で体勢を立て直したスタッグに対し、獣人型怪人は頭部の蛇尾を鞭のようにしならせた。毒液を滴らせた牙がスタッグの鎧のような外骨格に噛みつき—
「ジャッ!」
そこへオウルが猛禽類のようなスピードで割り込み、両腕の羽根を刃のように硬化させて蛇尾を斬り落とした。切断面から黒い血液が噴き出す。
「アアァァァァッ!」
獣人型怪人が苦悶の叫びを上げるが、その表情には依然として不気味な余裕が浮かんでいる。失った蛇尾が再生を始めたのだ。
「数では有利でも……」
イータが指先でスライムの容器を弄びながら呟く。彼女の目は冷静に分析を続けていた。確かにスマッシュたちは統率も連携も素晴らしい。だがそれはあくまで命令に基づく機械的な動きだ。
一方の怪人たちは違った。特にあの機械型の方は—
「グルルルル……」
獣人型怪人が威嚇の唸り声を上げると同時に、機械型怪人が前に出た。銀色のボディから歯車の回転音が鳴り響き、両肩の雷のような器官が青白い火花を散らす。
「キーン……」
その瞬間、オウルが警告の鳴き声を上げた。直感的に危険を察知したらしい。案の定、機械型怪人の青いタイヤが猛烈な勢いで回転し始め—
「シュインッ!」
摩擦で発生した熱が路面上に焦げ跡を残しながら、怪人は一瞬で視界から消えた。いや、超高速で移動したのだ。
「……!?」
キャッスルが振り向いた時には既に遅い。怪人の拳が要塞のような装甲を易々と貫通し—
「ブシュゥッ!」
内蔵機構から黒い蒸気が噴き出す。キャッスルの巨体がグラリと傾いた。
「凄まじいパワーね」
イータの声に感情は無い。その目は冷静に結果を見つめている。数的優位があっても圧倒的な個体性能の前では脆い。これは戦術の教科書にも載っている定理だ。
とはいえ彼女に焦りは無い。むしろその表情には微かな期待すら浮かんでいる。なぜなら彼女は既に次の一手を用意していたからだ。
「第二段階……」
イータが指をパチンと鳴らすと同時に、周囲のスライムが蠢き始めた。それは単なる増援ではない。より洗練され、より精密に設計された"武器"なのだ。
猫科の眼光がイータを射抜く。同時に怪人の蛇尾が再生を終え、金属的な嘶きと共に機械型怪人が再度加速を始めた。
しかしイータの唇には薄い笑み。
「本当の実験はこれから」
それと共に、イータは、その腕にツインブレイカーに一つのアイテムを装填する。
銀色のそれに、そのまま。
「さぁ、来て」
それに合わせるように、3体のスマッシュ達は粒子となり、そのアイテムへと集まり。
「変身」『レッツブレイク!ガキン! ゴキン! ガコン! ドッキングーーーーー!!』
鳴り響いた音声と共に、イータは金と銀をベースに赤、青、黄色が配色されている。
肩部にはキャッスルハードスマッシュのものと同じような盾、背部にはオウルハードスマッシュのような羽、両腕にはスタッグハードスマッシュを模したハサミのような一対の剣が装着されている。
それこそ、イータの実験。
「これがグリスパーフェクトの力か、確かめようか」
3rd舞台となる世界は?
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