悪魔と呼ばれ慣れて 2nd   作:ボルメテウスさん

168 / 193
新たな募集を行います。興味がある方はぜひ。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=333513&uid=45956


最終決戦前

事務所に到着するや否や、デルタとゼータが同時に俺に飛びついてきた。

 

「ボス! クリスマスケーキ買ったよ!」

 

「お疲れ様、ボス。サーモンのカルパッチョはもう冷蔵庫に入っています」

 

デルタはチョコレートの箱を両手いっぱいに抱え、ゼータは銀の皿を慎重に運んできている。

 

俺は苦笑しながら首を振った。

 

「おいおい、まだ何も始まってないぞ。それに」

 

「イータさんはキッチンでグラタン作ってるよー」

 

「あれは卵黄を3倍入れ過ぎています。味見が必要かと」

 

まったく……相変わらずだ。クリスマスの飾り付けすらまだなのに。

 

部屋を見渡すと、テーブルの上にはワインやシャンパンがずらり。壁には俺が仕事中に貼ったクレイジーなサンタポスターが……

 

「ねぇボス! これ食べる?」

 

突然デルタが肉汁したたるステーキを差し出してきた。しかもフォークごと俺の口元に。

 

「待て待て! まだみんな揃ってないのに」

 

「いーじゃん! ボスの胃袋には入るだろ?」

 

「馬鹿犬が。まずは乾杯でしょうが」

 

ゼータがすかさず横からツッコミを入れる。

 

「なにおぉ!? 生意気だぞ雌猫!」

 

「それはお前の妄想です。現実は見なさい」

 

「んもー! ボス助けて!」

 

俺は深いため息をつきながらも微笑んだ。

 

イータが眠そうにツカサの膝に寝転がるシーンから。

 

デルタとゼータの言い争いが最高潮に達しようとした瞬間——

 

「……ふわぁ〜」

 

柔らかな黒髪が俺の膝に滑り落ちてきた。イータが半分閉じた目でこっちを見上げている。

 

「ツカサの匂い……落ち着く……」

 

「おっと」

 

俺はステーキを落とさないように両手で支えながらイータの頭をそっと撫でた。彼女の髪が温かい。

 

「ねむーい……なんか眠気ハンパないんですけどぉ」

 

「さっきまで薬品調合してたからな。糖分不足だろ」

 

「うん……チョコ……ちょうだい……」

 

デルタが素早くチョコレートの箱を差し出す。「ほら、あげる!」

 

イータは箱から摘んだトリュフをぱくり。ほわりと幸せそうな表情。

 

「んー、生きてるって感じぃ……」

 

「ほら、起きなさい。乾杯が先よ」

 

ゼータがエプロン姿で銀の盆を持ってきた。テーブルにサーモンのカルパッチョと温野菜のプレートが並ぶ。

 

「うまそうじゃん!」

 

デルタが目を輝かせる横で、イータがぽそり。

 

「ん~……全部食べたいなぁ……ボスの分も分けっこしよ?」

 

「ダメ! ボスの腹はデルタの愛情で満たす!」

 

「あ゛!? 馬鹿犬が私の魚に塩かけんな!」

 

「かけちゃった☆」

 

俺はチョコレートと肉の香りに包まれて思った。今年も騒がしくて最高のクリスマスになりそうだ。

 

「…だからこそかもな」

 

これからの戦いの激しさを予感させながら。

3rd舞台となる世界は?

  • 魔法少女リリカルなのは
  • 魔法少女まどか☆マギカ
  • アカメが斬る!
  • ブルーアーカイブ
  • 戦隊レッド異世界で冒険者になる
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。