悪魔と呼ばれ慣れて 2nd   作:ボルメテウスさん

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最悪の舞台

火花が散り、黒い装甲が崩れ落ちる直前――

オール・フォー・ワンはなおもその醜悪な微笑を浮かべていた。

 

「……ふふ。やっぱり君は“良い”。素晴らしいよ……ディケイド。いや、“悪魔”かな?それとも、世界の破壊者かな?」

 

膝をついているはずのダークディケイドの口調は、不自然なほど余裕があった。

割れたマスク越しに覗くその表情は、痛みも恐怖もなく、ただ愉悦だけに染まっている。

 

あの気色悪い、全てを俯瞰した支配者の眼。

 

俺は一歩、踏み込んだ。

 

「笑ってられるのも今のうちだ。ここで終わらせ――」

 

その瞬間だ。

 

オール・フォー・ワンの周囲に、淡く揺れる七色の光帯が発生した。

 

空気が震え、光が膨張する。

 

「……ッ、オーロラカーテンだと!?」

 

俺の叫びが響く。

 

しかし反応する間もなかった。

 

目の前のオール・フォー・ワンは、身体の半分がもう光に飲まれていた。

敗色濃厚なはずの怪物は、なおも余裕の笑みを浮かべ、俺を指差す。

 

「怒りのままに斬る君は美しい……だけど」

 

歪んだ笑みがさらに深くなる。

 

「せっかくだ。舞台を変えよう。ヒーローの象徴へ――ね?」

 

「待てオール・フォー・ワン!!」

 

手を伸ばすが、光の奔流が一気に炸裂した。

 

凄まじい風圧。視界を裂く七色の光。

空間が引きちぎられるような重低音が響き――

 

世界が裏返った。

 

 

次に視界が晴れた時、俺たちはそこにいた。

 

――雄英高校のグラウンド。

 

崩れかけた空気の中、見慣れた校舎が月光に照らされて立っている。

ヒーロー科が訓練に使う広いスペース。

学生たちの汗。努力。夢。その全てが息づく教場。

 

そこへ。

 

弔を連れた創世王の異形と、俺、そしてオール・フォー・ワンが転移してきた。

 

そして――オール・フォー・ワンは、追い詰められた状況だというのに、まるで散歩にでも来たかのように肩をすくめた。

 

「ヒーローも、それから“仮面ライダー”も……」

 

彼の手が弔の肩に触れる。

 

「守るものが多いと大変だねぇ」

 

その声は底知れず甘く、なおかつ残酷だった。

 

俺を挑発し、ここで誰かを人質にする未来を想像しているのが、嫌でも伝わってくる。

 

怒りが胸の底で再び爆ぜる。

 

「……てめぇ……ッ!」

 

激情態の力が、爆発する寸前の火山みたいに体内で滾る。

 

一方でオール・フォー・ワンは、薄闇の中でゆっくりと構えた。

 

まるで、ここが“戦場として最適”だとでも言うように。

 

「さあ――第2幕だ、ディケイド」

 

創世王の異形が背後で咆哮する。

 

俺は顔をしかめ、弔は影の中で蠢き、

そして雄英高校の夜が、戦場へと変貌していく。

 

俺だけが、この“悪夢の中心”で色を変える。

 

激情態の紫光が、さらに濃く――禍々しく――輝いた。

 

3rd舞台となる世界は?

  • 魔法少女リリカルなのは
  • 魔法少女まどか☆マギカ
  • アカメが斬る!
  • ブルーアーカイブ
  • 戦隊レッド異世界で冒険者になる
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