衝撃で地面に叩きつけられかけた緑谷を支えたのは、純白の巨躯だった。
「え……?」
朦朧とする意識の中、緑谷はその姿を見上げる。
純白の装甲に金のラインが走る──仮面ライダーゼイン。
かつて独善的な正義を象徴した存在が、今は誰かを守る盾となっていた。
「オールマイト……!」
緑谷の声は掠れていたが、安堵と困惑が混じっている。
オールマイト──ゼインは穏やかに頷いた。
「君の力を見せてもらった。素晴らしい進化だ」
創世王となった弔が咆哮をあげながら再び接近してくる。
地面が震え、黒紫のオーラが放射状に噴き出す。
「ヴオオオオッ!!」
念動力による衝撃波がゼインと緑谷を襲う。
「ハァッ!!」
ゼインは腕を軽く振るう。
それによって、創世王の攻撃を迎え撃つ。
オールマイトの現役時代のパワーをゼインによって再現する事が出来た。
互いの力が激突し、校庭に雷のような光が迸った。
緑谷は目を見開く。
かつて憧れたヒーローの背中が今、隣にある。
しかも──仮面ライダーとなって。
「オールマイト……その姿は……」
「後でゆっくり話そう。今は協力してくれるか?」
ゼインのマスク越しの声は冷静だが温かい。
緑谷は迷うことなく頷いた。
「もちろん!」
緑谷は変身したまま立ち上がり、拳を構える。
創世王はさらに加速し、巨体を揺らしながら突進してきた。
その脚力で地面が砕け、校舎が軋む。
「うぉぉぉおおっ!!」
ゼインは疾風のごとき速さで飛びかかり、創世王の腕を掴んだ。
同時に緑谷が低い姿勢で接近し、足首へ連打を浴びせる。
黒緑のオーラと金色のラインが交錯する。
それはまさに──
BLACKとZEINによる白と黒の共闘であった。
「行きます!」
緑谷の声に呼応し、ゼインが創世王のバランスを崩す。
そこに緑谷のキックが炸裂し、巨体が大きく仰け反った。
だが弔の抵抗は続く。
その最中で、緑谷の様子に気づいた。
2人は、そのまま後ろに下がると共に、オールマイトは問いかける。
「助けたいのか?」
戦いの合間にゼインが問いかける。
緑谷は一瞬だけ黙り込み、真剣な表情で答えた。
「はい……! 死柄木弔はまだ……心が残っています!」
ゼイン──オールマイトの声が柔らかくなる。
「私も同じだ。彼の中にいる"少年"を連れ戻したい」
「オールマイト……!」
緑谷の表情が決意に満ちていく。
二人は拳を合わせ、再び立ち上がった創世王へと向き直る。
光と闇が交わりながら──
英雄とその弟子は運命に抗うための一歩を踏み出した。
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