「え?」
仁は思わず目を疑った。
それは、イータが茶碗で茶を啜りながらテレビを見ている。
なんて平和な光景だろうか。
仁は珍しく静かに書類整理をしている事務所の中を眺めていた。
「今日は平和だと……」
ここは仁たちの事務所。普段ならばイータの実験失敗で騒然としている。
だが今日は違う。
イータがのんびりとテレビを見ており、
仁はその光景を見て感動さえ覚えた。
「こんな平和な日があるなんて……」
そう思った瞬間。
ドォォォォン!!
地鳴りのような轟音と共に事務所の扉が蹴破られた。
粉塵が舞い上がる中から姿を現したのは—
「エンデヴァー!?」
No.2ヒーロー・エンデヴァー。その名前が仁の口から自然と漏れた。
炎を纏った姿で現れたエンデヴァーは、明らかに怒りの形相をしていた。
「ディケイドはどこだ!!」
仁は凍りついた。
「え? ディケイド? ツカサさん? あの人に何か?」
「俺の息子に変な道を進めようとしているからだ!」
「あっ」
エンデヴァーの一言に対して、一瞬だけ疑問に思っていると。
「……焦凍の事だ」
「あっ」
その言葉と共に、心当たりがあって、すぐに頷く。
「奴が、焦凍を連れ出していると聞く! だが、奴を探そうにも、まるで見つからない!」
「あぁ、ディケイドさんは基本的にオーロラカーテンで全国で色んな所で活動しているからねぇ」
「だからこそ、文句をここに言いに来たが」
「奴が自分の心に従えや、訳の分からない教育のせいで焦凍が下らん反抗期に陥ってるんだ!」
エンデヴァーは壁を殴りつけた。壁に小さな亀裂が走る。
「えっと……それは……」
仁は額に冷や汗を流しながら答える。
「焦凍くん、結構素直にディケイドさんの言うこと聞いてますよ? むしろ以前より……」
「貴様ァ!」
エンデヴァーが仁を睨みつける。「焦凍に自立など不要! No.1ヒーローになるためには我がエンデヴァー家の全てを受け継ぐべきなのだ!」
仁は後ずさりながらも必死に反論を試みる。
「いやでも……焦凍くんが自分で考える力を身につけるのも大事だと思いますけど……」
その瞬間、今まで黙ってテレビを見ていたイータが突然立ち上がった。
「仁、ちょっと」
イータは低い声で言うと、ゆっくりとエンデヴァーの方へ歩み寄った。
「エンデヴァー……」
イータの目に冷たい光が宿る。
「焦凍くんに自立を求めるのは自然なこと。それとも、あなたの育て方は彼をただの操り人形にするつもり?」
「何だと?」
エンデヴァーの眉が吊り上がる。
「ツカサさんは焦凍くんの個性や才能を最大限に引き出せるように導いてる。あなたの教育法が間違っているとは言わないけど、焦凍くんには焦凍くんの生き方がある」
イータは普段の優しい表情を消し去り、科学者としての厳しい眼差しを向けた。
「それに、焦凍くんはまだ成長途中。ツカサさんの影響で考え方が変わること自体が正常な発達過程の一部。あなたのやり方が古いだけかもしれない」
「貴様に何が分かる!」
「さぁね、けれど、私はディケイドのおかげで自分のやりたいことができてる。自分の考え方が変わっていくことも、成長だと思うけど」
エンデヴァーは拳を握り締め、一瞬躊躇した後、イータの胸ぐらを掴んだ。
「お前のような小娘に説教される筋合いはない! 焦凍は俺の息子だ! 誰にも口出しさせん!」
「むしろ、あなたがやろうとしているのは、洗脳させているのと同じことなんじゃないの?」
「小娘!」
それと共に一発触発の状態で睨み合っている。
「あわわわぁ、どうすれば」
仁はその状況で、困惑する。
「……ちっ、貴様がヴィランじゃないのが、本当に残念だ」
エンデヴァーは舌打ちと共に手を離す。
それと共に、エンデヴァーは、その場を離れていく。
「これって、大丈夫なの?」
そう、疑問に仁は思わずイータに尋ねるが。
「……分からない」
特に気にした様子はなく、続きを飲み始める。
3rd舞台となる世界は?
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魔法少女リリカルなのは
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魔法少女まどか☆マギカ
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アカメが斬る!
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戦隊レッド異世界で冒険者になる