悪魔と呼ばれ慣れて 2nd   作:ボルメテウスさん

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雄英の試験(イータ)

「おぉぉ~、これは、凄いねぇ」

 

イータが興奮気味に双眼鏡を覗き込んでいる。彼女の白衣は雄英高校の演習場に映える真新しいブルーで、まるで新品のように見えた。

 

「イータさん……何であんたがここにいるんです?」

 

仁は腕を組みながらため息をつく。雄英高校の入学試験当日、この天才科学者が現れると聞いて急遽呼び出されたのだ。

 

「あのヴィランロボットの基礎設計したの私だから」

 

イータは嬉しそうに胸を張る。

 

「それに、毎年、どのような個性が出てくるのか楽しみなの!」

 

仁は無言で首を横に振った。卒業生としての情熱か、ただの科学的好奇心か――どちらにせよ、イータがここにいる理由は明確だった。

 

イータはモニターを指差しながら歓声を上げる。

 

「へぇ、面白い個性の子が結構いるねぇ。」

 

「おい、イータさん。ここは試験会場なんです。あなたの実験室じゃないんですからね?」

 

仁が警告するが、イータは意に介さない。

 

「あっちは爆発系、どのような使い方で」

 

仁が呆れて視線を逸らすと、遠くの演習場に白煙が上がった。

 

「あの巨大ヴィランロボット……予定より早い展開だな」

 

イータが真剣な眼差しになる。

 

画面に映った緑谷出久に、イータの目の色が変わる。

 

「……おや?」

 

彼女の声が低くなる。仁も気づいた。緑谷は明らかに他の受験生と違う動きをしていた。

 

「ヴィランポイント獲得じゃなくて……誰かを助ける為に巨大ヴィランロボットを倒して、勝つとはね」

 

仁が言うと、イータは無言で記録を取り始めた。

 

「通常の受験生なら……まずポイントを稼ぐはず」

 

「それが普通の行動だよね」

 

しかしイータは不満げに唸る。

 

「でも彼……自分の能力を最大限使えてない」

 

試験終了のアナウンスが流れる。

 

イータの表情が凍りつく。

 

「……緑谷出久。ヴィランポイント0。レスキューポイント……なんと60」

 

仁が声を震わせる。

 

「60!?満点かよ!」

 

「・・・なるほど、これが例の個性。実験してみたい」

 

「よし、まずは試料採取から始めよう!」

 

イータの目が輝きを増す。彼女は白衣のポケットから怪しげな小型注射器を取り出した。

 

「え?ちょっと待ってイータさん!それって何?」

 

仁が慌てて彼女の手を掴む。

 

「血液サンプル採取用だよ。ワン・フォー・オールの伝達機構を解析するために必要な第一歩!」

 

「いやいやいやいや!それ犯罪ですから!完全にストーカー行為ですよ!」

 

「科学の進歩に犠牲は付き物だよ仁」

 

イータはニヤリと笑う。仁は恐怖で身を震わせた。

 

「あんたそれ絶対ツカサさんに怒られますよ!それに雄英側だって……」

 

「大丈夫!私のスライムで変装して潜入すればバレない」

 

イータが手のひらからプルプルした青い物体を出現させる。

 

「あぁもう!そのスライム操作すら反則技ですよ!」

 

仁は叫びながらイータの手を引っ張る。

 

「実験計画中止!ツカサさんが帰ってきたら叱られます!」

 

「ツカサ……?」

 

イータの動きがピタッと止まる。仁はチャンスとばかりに畳みかける。

 

「そうですよ!あの人なら絶対怒りますよ」

 

「・・・確かに」

 

「そうそう」

 

「しっかりと手順を踏んでいれば許されるけど」

 

「ダメだって!まず雄英からの許可がないと!」

 

仁が懸命に説得する中、イータは徐々に冷静さを取り戻していく。

 

「まぁ、そうだよね。緑谷くんが雄英に入ってからでも遅くないかな」

 

「あぁよかった……」

 

仁が安堵したのも束の間——

 

「まずはヴィランロボットの改修版を開発して緑谷くんの個性を分析する実験を……」

 

「やっぱり何も解決してないぃぃ!」

 

仁は頭を抱えながら絶叫した。

 

「あの子、相変わらずだねぇ」

 

「ツカサの奴もそうだけど、あいつもかなり苦労している様子だな」

3rd舞台となる世界は?

  • 魔法少女リリカルなのは
  • 魔法少女まどか☆マギカ
  • アカメが斬る!
  • ブルーアーカイブ
  • 戦隊レッド異世界で冒険者になる
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