「ガオオオオオッ!!」
ライオンファンガイアの咆哮が路地裏に轟く。その巨体が地を揺らしながら突進する。鉄壁の装甲は弾丸すら通さず、大地を踏み砕く重戦車のような脚力がアスファルトをえぐる。
巨大な爪が光を反射し、デルタバルカンへと迫る。
「その自慢の鎧ごとぶっ飛ばしてやる!」
デルタバルカンの全身が紫のエネルギーで包まれる。
変身した彼女の姿は狼の鋭さと装甲車の堅牢さを兼ね備えていた。狼耳型のアンテナが風を切り、両腕には赤く光る爪型のエナジーユニットが展開する。
ライオンファンガイアの巨拳が轟音と共に振り下ろされる。
常人ならその衝撃だけで粉砕される一撃だ。
「グオオオッ!」
ズドン!!
だがデルタは微動だにしない。
デルタは、その片手だけでライオンファンガイアの拳を受け止めていた。掌に赤い光のラインが走り、衝撃が地面に伝わる。
ライオンファンガイアの爪が彼女の掌に食い込みかけたが……
「……こんなもんですか?」
デルタの声は冷静そのものだった。
ライオンファンガイアの額に青筋が浮かぶ。
「ばかな……このパワーを受け止めただと!?」
デルタの拳が静かに構えられる。握りしめた拳から蒸気が噴き出し、関節部のエナジーラインが激しく明滅した。
彼女の目は野生の狼のように鋭く輝き、その視線が獲物を捉える。
「デルタは雌猫みたいにちょこまか動くのは苦手ですし!」
一歩踏み出す。その瞬間、アスファルトが放射状にひび割れた。
「イータみたいに小細工も得意じゃないですけど!!」
右拳が空気を切り裂く。風圧だけで壁に亀裂が走る。
「デルタはぁッ!!」
拳がライオンファンガイアの胸部装甲に炸裂する。
ゴォンッ!!
鈍い金属音と共にライオンの巨体が後退した。
「ボスの……最ッ強なんでぇぇぇ!!!」
咆哮と共に拳の連打が始まった。
まず一発目はアッパーカット。下から突き上げる拳がライオンの顎を直撃する。衝撃で牙が何本か砕けた。
「ガハッ!?」
続いて二発目はボディブロー。
デルタの拳がライオンファンガイアの脇腹にめり込み、装甲の隙間に赤い光線が浸透していく。
バキィン!という金属の破断音。
「くっ……なんだこの……パワーはッ!?」
それと共に、ライオンファンガイアが、ゆっくりと落ちていく。
対して、デルタは。
『SUPPORT MODE!LASER CHARGE』
デルタの拳に紫色の光が渦を巻く。その輝きは夜の闇を切り裂き、空気中の粒子を振動させた。エネルギーが収束する過程で微細な雷撃が迸り、路地裏の壁面に無数の焦げ跡を刻む。
彼女の声が咆哮となって路地裏に響き渡る。ライオンファンガイアが動揺した瞬間、デルタは地面を蹴った。彼女の踏み込みの衝撃でコンクリートが放射状に砕け散る。
その動きは獣そのものだった。
デルタの姿が残像を残して消え——
次の瞬間、ライオンファンガイアの懐に紫の閃光が突き刺さった。
それによって、ライオンファンガイアは吹き飛ばされ、そのまま変身が解除された。
「そんな、俺は、まだ」
そうして、ライオンファンガイアが最期に見たのは。
「さて、邪魔が終わったし、さっさとやるですよ」
「さっきのサポートアイテムはつけないのか」
「ボスが言っていた!本気の勝負には不要だって」
「良いねぇ!そのボスもあんたも!」
ライオンファンガイアに変身していた青年に、眼中はなかった。
3rd舞台となる世界は?
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魔法少女リリカルなのは
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戦隊レッド異世界で冒険者になる