悪魔と呼ばれ慣れて 2nd   作:ボルメテウスさん

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イータの弟子(イータ)

「師匠! ついに完成しましたよ!」

 

それはとある敷地内にある研究室で、発目明は興奮気味に白衣の人物に報告した。

 

彼女の手には、複雑な配線と奇妙な形状の機械が握られている。

 

「おぉ? 今日はどんな発明品かな?」

 

そう呟くのは、19歳にしてプロヒーロー兼サポートアイテム発明家として名を馳せるイータだった。

 

小柄な体格とは正反対冷静な判断力を持ち合わせている。

 

彼女は昨年の事件から、自らの能力だけでなくサポートアイテム開発にも力を注いでいた。

 

そして今年から雄英高校に入学する発目の才能を面白く感じ、時折だが彼女の指導役として付き合っていた。

 

「ふふっ……見てください師匠!これを『全自動対ヴィラン制御装置』と名付けました!」

 

発目は満面の笑みでイータに説明し始めた。

 

「この装置は敵を感知すると自動的に防御フィールドを展開し、更には攻撃モードへシフトする優れものなんです!」

 

彼女の目は明らかに好奇心と興奮で輝いていた。

 

「なるほど……自動迎撃システムか。確かに実用化できれば大きな戦力になるね」

 

イータは冷静に分析しながらも内心は、どんな状況になるのか、笑みを浮かべながらm地埋める。

 

「さあ師匠!試作品第一号ですよ!さっそくテストしましょう!」

 

「まぁ……とりあえず安全な場所でテストしないとね」

 

彼女たちは広々とした訓練場へ移動した。

 

発目はワクワクしながら装置の起動スイッチを押す。

 

「さぁ……いよいよです!」

 

「あー……念のためだけど、安全装置はちゃんと働いてるよね?」

 

イータは軽く苦笑いを浮かべた。

 

突然、装置から光が溢れ出し、周囲に警報音が鳴り響く。

 

「え!?何これ!?」

 

発目が驚きの声を上げる中、装置は思いもよらない動きを見せ始めた。

 

突如として発射されたビームが壁を貫通し、天井に向かって飛んでいく。

 

「おーい、発目くん。これちょっと暴走してない?」

 

イータは呆れたように首を横に振った。

 

一方、町ではヴィラン集団が商店街を襲撃していた。

 

「さぁさぁ、お前ら金を全部出せ!」

 

リーダー格のヴィランが高笑いをしていると、突如として上空から強烈な光線が降り注ぐ。

 

「うわぁっ!?」

 

彼らは慌てふためき、一斉に逃げ出す。

 

しかし、その瞬間、更に次々と光線が落ちてきて、彼らを追い詰めていく。

 

「これは……一体何が起きてるんだ!?」

 

ヴィランたちは困惑しながらも必死に逃げ惑うが、光線は容赦なく彼らを追跡していく。

 

数分後……

 

「あれ?どうやらヴィランたちが撤退したみたいだね」

 

町を見下ろすビルの上で、イータは双眼鏡を覗き込みながら言った。

 

彼女の隣には発目が立っている。

 

「師匠!これは偶然にも私たちの発明がヴィランたちを撃退したってことですか!?」

 

発目は目を輝かせて喜ぶ。

 

「まぁ……そう言えなくもないけど……」

 

イータは腕を組みながら考え込む。

 

「でもまだ課題はあるよね。敵味方の区別ができないし、攻撃の制御も難しい。もっと改良が必要だね」

 

「そうですね……でもすごい発見です!私たちの発明がヴィランを撃退するなんて!」

 

発目は興奮気味に話す。

 

「私じゃなくて、君の発明だけどねぇ。けど、確かに面白いねぇ」

 

「でしょでしょ!さすがは師匠!この調子でどんどん改良していきましょう!」

 

発目は意欲満々で宣言した。

 

イータはそんな彼女を見て微笑む。

 

「そうだね。でも次からはもう少し慎重に設計しようね」

 

「もちろんです!今回の経験を活かして次こそ完璧なものを完成させます!」

 

発目は鼻息荒く決意を新たにする。

 

その頃、倒れていたヴィランたちは……

 

「くそっ……あの謎の光線は一体なんだったんだ……?」

 

「知るかよ……とにかく逃げろ!」

 

彼らは混乱の中、次々と逃げ出していった。

 

町には平和が戻り、人々はホッとした表情を浮かべる。

 

「あー、やっぱりプロヒーローが来てくれたのね」

 

「いやいや、あれはプロヒーローの攻撃じゃなかったよ」

 

町の人々の間では様々な憶測が飛び交ったが、真実は誰にもわからないままだった。

 

そして、イータは。

 

「…この世界の知識、やっぱり色々と面白いねぇ」

 

そうしながらも、イータは、その実験の様子を思い出しながら。

 

「次はどんな実験をしようかな」

 

イータは微笑んだ。




ここまで読んでもらった皆様に少しお知らせです。
本作の悪魔と呼ばれ慣れて 2ndに関しては4種類の物語の構成となっています。
一つ目は、ツカサの視点から、この世界に現れた怪人達を主に対処する王道ヒーロー系。こちらで主に関わるのは、原作の雄英高校の生徒の面々です。
二つ目は、デルタ視点から、弱肉強食を元に珍道中をする。こちらでは原作でのプロヒーローで主にエンデヴァーやミルコを始めとした、表の面々と関わります。
三つ目は、ゼータ視点から、裏の情報戦を繰り広げながら、悪意に挑むスパイ物。こちらではホークスや、敵サイドとの関わりが多くなります。
四つ目は、イータ視点から、サポートアイテムなどを作りながら、原作の裏側で支えた人達と交流する物語。
これら4つの視点を描いていく予定となっています。
本日から、サブタイトルにて、その話の主役を書きますので、皆様、よろしくお願いします。

3rd舞台となる世界は?

  • 魔法少女リリカルなのは
  • 魔法少女まどか☆マギカ
  • アカメが斬る!
  • ブルーアーカイブ
  • 戦隊レッド異世界で冒険者になる
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