雄英のスタジアムは熱気に包まれていた。メイン会場から少し離れた西側ブロック、俺はゼータと一緒に人ごみの中を慎重に歩いている。
「まだ始まったばかりだけど……異常ありませんね」
ゼータが小声で報告してくる。確かに今のところ怪しい動きはない。ただ……
大画面の中では、轟焦凍が緑谷と激しい接近戦を繰り広げていた。
「……ったく、派手にやりやがって」
氷と爆風が飛び交う映像を見ながら思わず呟く。指導した身としては弟子の成長は嬉しいが、公衆の面前であれだけ暴れられると保護者的心境になってくる。
「本当に楽しそうね」
ゼータが呆れたように笑う。俺の視線は画面から離れられない。
「まぁな。アイツはここまで良くやってるよ」
そう応えた瞬間だった――
ゼータの表情が一変した。警報が鳴ったかのように周囲を見渡し始めたのだ。
「ツカサ」
耳元にゼータの吐息がかかる。低く抑えた声だった。
「あそこに立ってる男……おかしくないですか?」
視線を追うと――
ちょうど観客席の三列目あたりにフードを被った人影があった。
「どこが?」
「動きが不自然なんです」
ゼータの指摘通り。周りが立ち上がって興奮する中、その男だけは不動だ。しかも会場ではなく四方八方へ神経質に視線を走らせている。
「……行ってみるか」
「はい」
俺たちが近づくにつれ、フードの下の横顔が見えてきた。無造作な黒髪と――青白い肌。水色に濁った瞳が奇妙に印象的だった。
「失礼ですが」
ゼータが穏やかな口調で声をかける。
「会場内の注意事項をもう一度確認されますか?」
その瞬間――
男の肩がびくりと跳ねた。
フードの男の視線が俺とゼータを貫いた瞬間、背筋に冷たいものが走った。
「へぇ……まさかプロヒーローのディケイドとゼータじゃないか」
その声には聞き覚えがあった。USJで聞いた敵の幹部――死柄木弔に似た狂気を孕んでいる。
「ここがどういう場所か、わかってるか?」
ゼータが一歩前に出る。彼女の腰がわずかに落とされている。戦闘態勢だ。
男は不敵に笑った。フードの陰から覗く水色の瞳が妖しく光る。
「わかってるともさ。だからこそ邪魔されたくないんだよ」
次の瞬間――
男の掌から青白い炎が噴き上がった。
だが、それよりも早く、俺は《オーロラカーテン》展開。
時間差わずか0.3秒。
視界が歪む。空間が引き裂かれるような感覚と共に、俺とゼータは会場の一角から消えた。
転移先は採掘場。
転移すると同時に、男から放たれたのは、青い炎が、真っ直ぐと俺達に襲い掛かる。
3rd舞台となる世界は?
-
魔法少女リリカルなのは
-
魔法少女まどか☆マギカ
-
アカメが斬る!
-
ブルーアーカイブ
-
戦隊レッド異世界で冒険者になる