悪魔と呼ばれ慣れて 2nd   作:ボルメテウスさん

47 / 193
炎の終わりに(ツカサ&ゼータ)

「燃えやすくしといて良かったなぁ!」

 

フェニックスが咆哮すると同時に、全身から噴き上がる青白い炎の嵐。採掘場全体が業火の海と化し、熱波で空気が歪む。

 

(やっぱりだ……再生力に頼りすぎて火力の制御が甘い。炎が分散してる!)

 

俺はヒーハックガンを構える。

 

電子音と共に銃口から黄金の粒子が迸る!

 

「なっ……!?」

 

フェニックスが絶句した。放出された炎蛇がガンの吸引口に吸い込まれていく。ファイヤーステイツの装甲表面には微細な冷却回路が浮かび上がり、熱エネルギーを即座に電磁エネルギーへ変換。右腕のドリルユニットが激しく回転し始めた。

 

「どうした?火力だけがお前の全てか?」

 

挑発にフェニックスが激昂する。

 

「貴様ァ!!」

 

両掌から青白い火球を無造作に連射。しかし――

 

『FAINAL ATTACK RIDE FOURZE!』

 

ヒーハックガンを地面に叩きつけると同時に左脚のドリルモジュールに自動装着される。

 

「これがお前の憎しみの終着点だ!」

 

それと共に、ヒーハックガンから放たれる白い液体を纏いながら、真っ直ぐとフェニックスを貫く。

 

「ぐあっ!!」

 

フェニックスが悲鳴を上げる。吸収した熱エネルギー全てを込めたドリルモジュールが青炎の胸郭を貫く!

 

瞬間――

 

青白い炎が霧散しフェニックスの変身が解ける。皮膚移植痕の残る顔が苦痛に歪む。

 

「……こんな……事でっ」

 

だが――

 

「まだだ!まだ終わっちゃいねぇよ!」

 

そう叫び、右手のスタンプに力を込めようとする。

 

彼の顔に驚愕と敗北感が浮かぶ。スタンプは指から滑り落ち地面に転がった。

 

「……っ」

 

俺は無言でその男を見下ろした。

 

そして今や敵として眼前にいる。

 

「もうお前は負けたんだ」

 

「くっ……くそがっ!!」

 

苛立ち紛れに拳を振り上げるが――

 

ビュルルルッ!

 

泥が突如として現れ、包み込む。

 

「なっ!?」

 

次の瞬間、その姿は完全に消失。

 

「逃げたか……」

 

俺は溜息をつきながら変身を解いた。

 

全身にまとわりつく熱気がようやく薄らいでいく。

 

周囲を見渡せば採掘場の岩盤には無数の亀裂。

 

俺自身のスーツにも微細な焦げ跡が残っていた。

 

(……相当な火力だったな。フェニックスの炎)

 

額の汗を拭いながら俺は考える。

 

彼が何故ヴィランとなったのか背景を知らないとはいえ――

 

その眼に宿っていたものは純粋な憎しみだった。

 

エンデヴァーへの憎悪。

 

それが彼をフェニックスへと変えたのか……?

 

「ツカサ!」

 

ゼータが駆け寄ってくる。

 

「無事ですね。すぐに戻りましょう」

 

彼女の声に我に返る。

 

「ああ。……そうだった」

 

今夜のメインイベントはまだ終わっていない。雄英体育祭は継続中なのだ。

 

ゼータと共に採掘場を離れる。

 

未だに終わっていない彼らの戦いを見る為に。

3rd舞台となる世界は?

  • 魔法少女リリカルなのは
  • 魔法少女まどか☆マギカ
  • アカメが斬る!
  • ブルーアーカイブ
  • 戦隊レッド異世界で冒険者になる
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。