互いに睨み合う。
エンデヴァーから確かに感じる殺気。
だが、その殺気程度では怯むつもりはない。
「…今後、このような事を続けたら、貴様のヒーローとしての活動は行い続ける事が出来ると思うか?」
「その程度でヒーローを止めると思っているか?」
エンデヴァーは沈黙を続ける。
「ふん」
それと共に、エンデヴァーは背を向け去っていく。
廊下に響くエンデヴァーの靴音が遠ざかる中、俺は小さく溜息をついた。
轟が困惑した様子で俺の顔を覗き込んでくる。
「師匠……大丈夫ですか?」
俺は彼の肩を軽く叩く。
「問題ない。お前も疲れてるだろ?ゆっくり休めよ」
「……はい」
まだ納得していない様子の轟だが、とりあえずは引き下がってくれた。この件について彼を巻き込むわけにはいかない。
その時だった──
「にしても、まぁお前も苦労するな、あんな糞親父がいると」
「…だからこそ、俺は超えたい。けれど、やっぱり」
そうして、自分の右腕を見る。
「ナンバーワンになるのに、氷だけじゃなくて、炎を使わないといけないって考えているだろ」
「…緑谷から、そう言われた。けれど、どうも」
「まぁ、これまで、お前には氷の使い方を徹底的にやらせていたからな」
轟の希望に合うように、俺は氷の能力を徹底的に鍛えた。
故に、試合の時に咄嗟に炎を使う事は出来なかった。
それは、俺が師匠として不甲斐ない部分でもある。
「もしも、お前が炎の力を、エンデヴァーの力としてではなく、自分の力として使いこなしたいと言うならば、来るか」
「来るって」
「職場体験」
その言葉と共に察する。
「ただし、その時に俺は、残念ながら少し仕事で合流出来るのは最終日だろう。けれど、その間にデルタがいる」
それを聞くと轟は少しだけ迷う。
デルタと戦うというのは、ある意味で拷問だと思う。
故に。
「もしも」
轟が口を開く。
「もしも俺が弱くて、役に立たなかったら」
「別にそういうわけではない」
俺は、轟の悩みに対してハッキリと言う。
「ただ単に、その力を使いこなしたいのならばってことだ。正直言うとお前はかなり伸び代のあるヒーローだ。エンデヴァーの息子じゃなくても、例えお前が無個性でも」
それを聞き、轟は喜びを隠せない。
「だからこそ」
ツカサが口を開く。
「己の力を把握しろ。お前が今どれだけできるのか、それをしっかり確かめるんだ」
「分かりました」
轟はしっかりと返事をする。
その顔には決意が見える。
「さてっと、それじゃ帰るとするか」
「あっあぁ、またな、師匠」
別れ際、轟が再び深く頭を下げ
「待ってるぞ」
その決意表明に応えつつも俺は踵を返した。
だが背後で轟が呟いた声がわずかに届く。
「師匠も……ちゃんと休んでくださいね」
その一言に思わず振り返る。彼は既に角を曲がって姿を消していた。
俺はしばらく立ち尽くした後、苦笑しながら歩き出す。
(まったく、世話焼くな)
「師匠って、呼ばれて、結構嬉しそうじゃん、ツカサ」
「まぁな」
そうして、俺はゼータと合流する。
それと共に。
「それで、何か分かったか?」
「さっぱり。今回、あいつがどういう風に潜入したのかも。ツカサの持つオーロラカーテンのような移動系かと思ったけど、何か違った」
「…という事はやっぱり、色々と繋がっている可能性はあるか」
「まぁ、それを含めて、探らないとね」
3rd舞台となる世界は?
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