悪魔と呼ばれ慣れて 2nd   作:ボルメテウスさん

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野生の狩り(デルタ)

「行くデスよ!!」

 

デルタの赤毛が逆立った瞬間、大地が揺れた。

 

轟は冷静に右手を掲げる。空気が一気に凝縮され、鋭利な氷柱が幾本も形成される。

 

「はあっ!」

 

氷柱が砲弾のように放たれたが——

 

「遅すぎるッ!」

 

デルタが爪を振るうと氷柱は空中でバラバラに砕け散った。さらに驚異的なスピードで轟の懐へ飛び込む。

 

「ぐっ……!」

 

反射的に左手を突き出す轟。青白い炎が噴出するが——

 

「おいおい、そんな温い炎で私にダメージ与えられると思ってんの~?」

 

デルタの掌が炎を受け止めると同時に握り潰した。

 

「くそっ……!」

 

轟の頬を汗が伝う。デルタは手加減しているとはいえ、その力量差は明白だった。

 

「ボスの弟子って割には弱っちいねぇ~」

 

デルタが嘲笑いながら再び襲いかかる。轟の周囲を高速で旋回し、死角からの連撃を浴びせる。

 

防御する度に轟の肉体が悲鳴をあげる——が。

 

(……見えた)

 

ほんの一瞬、デルタの爪が振り下ろされる軌道に隙ができていた。

 

「ッ!」

 

左腕に炎を纏わせ右方向へ跳躍。着地と同時に氷の足場を作り高速移動——その速度がデルタの予測を裏切った。

 

「なっ……!?」

 

デルタは、正面からその攻撃を受け止めた。

 

それによって、後ろに下がる。

 

「当たったのか」

 

轟はその攻撃を確認して、驚愕する。

 

その表情には微かに動揺が混ざっている。

 

(成長しやがった……!)

 

デルタの瞳孔がわずかに収縮する。轟が見せた反応速度と戦術センス——以前よりも格段に洗練されていた。

 

「お前……昨日までのガキじゃないな?」

 

「俺だって……強くなりたいんだよ!」

 

轟の全身から氷の結晶が吹き上がる。その目には確かな決意が宿っている。

 

「ふんっ……面白い!!」

 

デルタの口角が凶悪に吊り上がった。爪が再び光を帯びる。

 

「獲物確定デス」

 

デルタの目が細くなった。まるで狩りの標的を見つけた狼のように。

 

俺は遠くからその様子を見ている。デルタの身体が僅かに沈み込む——あれは本気モードの証だ。

 

「ちょっと待て、おい!これは訓練だろ!」

 

俺の制止は届かない。デルタの全身から膨大な殺気が溢れ出す。

 

轟がゴクリと唾を飲み込んだ。その顔には明らかな恐怖の色が浮かんでいる。

 

(まずいな……)

 

デルタの赤い瞳が完全に戦闘モードになっている。奴にとっては「獲物」と認定した相手に対しては情け容赦がない。

 

「これって、もしかして、この人から生き残る事も、訓練の一つなのか」

 

そうしながら、轟は自然と構えていた。

 

自分の中にある全てを使い、生き残る為に。

 

自然と、その手の炎を構える。

3rd舞台となる世界は?

  • 魔法少女リリカルなのは
  • 魔法少女まどか☆マギカ
  • アカメが斬る!
  • ブルーアーカイブ
  • 戦隊レッド異世界で冒険者になる
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