ヒーロー殺しは、デルタによって気絶させられた。
それによって、この戦いは終わりを迎えた。
自分の復讐が終わった。
「俺は、結局」
飯田は、結局は何も出来なかった。
その虚無感があり、手を強く握り締めた。
だからこそ、気づいていた。
全員がヒーロー殺しに目を向けていた為、後ろから現れた赤い影。
「なっ」
飯田は、その正体を知らない。
ソード・ロイミュード。
この世界には存在しないはずの、ソード・ロイミュードが、まさしく攻撃を放とうとした。
「エンデヴァーの息子、お前をここでコロスゥ!!」
飯田は、轟を守ろうとした。
それと共に、自分自身もまた走馬灯が流れる。
そして。
「走れぇ!!!」
飯田の脳裏に蘇るのは兄の姿だ。
兄は、他人を助ける為にずっとヒーローだった。
そうした姿こそ、飯田が尊敬していた兄の姿だった。
「うぉおおおおおお!!」
飯田は全身に力を込めた「プルスウルトラァ」
その瞬間。
飯田は轟達を担ぎながら全速力で駆け抜ける。
「うぉおおおお!!」
その加速力は今までの比ではなかった。
風切り音が耳を劈く。
コンクリート地面が足元で爆ぜる。飯田の身体がまるで赤い閃光のように空間を貫く。
「な……!?」
ソード・ロイミュードの斬撃は空を切った。
重加速の影響範囲からも抜け出せている。
轟たちは飯田に抱えられながら絶句している。特に緑谷は目を見開いていた。
「飯田くん……君の個性は……こんなに!」
「これが俺の……本気です!!」
飯田自身も驚いていた。初めて体感する領域。
しかし思考はクリアだった。守るべき仲間を意識することで限界を超えることができたのだ。
ソード・ロイミュードが舌打ちする。ブレードが虚空を薙ぎながら憤慨した。
「クソガキィ!邪魔をするなァ!」
その剣先が再び飯田へと向けられたとき——
「重加速」
突然の現象に世界が歪んだ。
空間が濃密な粘液のように質量を増していく。
物体の落下速度が遅くなり、空気抵抗が増幅した。
まるで水中にいるような感覚。
通常の人間であれば動くことさえ困難な状況だ。
だが。
「……っ!?」
飯田は驚愕した。
自分の肉体がこの停滞現象に逆行していることに。
ブレードが迫る刹那——飯田は反射的に轟たちを地面に降ろし、自らの身体を盾にした。
「飯田!!」
轟の絶叫が重加速空間を震わせた。
しかし奇跡は続く。
飯田の左脚に埋め込まれたレッドゾーンジェネレーターが高熱を発し始めた。
まるで彼の意志に呼応するかのように。
「この……力は……!!」
「愚かなるヒーロー候補生め!貴様ごときで私の攻撃は防げん!!」
ソード・ロイミュードが嘲るように高笑いする。
だが彼はまだ知らない。
「良いや、おかげで間に合ったよ」『KAMEN RIDE DRIVE』
「っ!」
聞こえた声と共に、ソード・ロイミュードの攻撃を防いだのは赤い影。
赤い影は、そのまま蹴り飛ばしながら、飯田達を見つめる。
「なかなかの速さじゃないか」
そうしながらも、その影は、ゆっくりとソード・ロイミュードを睨む。
「さて、ひとっ走り、付き合えよ」
3rd舞台となる世界は?
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