爆発的な闇がオールマイトを包んだ。黒曜石のような装甲が彼の身体を覆い尽くし、金色のラインが血管のように走る。仮面の中央に灯る炎のような複眼が、怒りの焰を宿していた。
「なに……っ」
オール・フォー・ワンが嗤った。嘲笑の裏に一筋の冷や汗が伝う。
「まるでヴィランのようじゃないかオールマイト! その醜い姿で何が……」
言葉は途中で遮られた。
衝撃。
オール・フォー・ワンの意識が跳躍する。
自分の腹部に埋まる黒金の拳。
遅れて響く鈍い破裂音。
(見えなかった……?)
理解が追いつかない間に第二撃。第三撃。
雨霰のごとき拳打がダークディケイドのボディを打ち据える。
オール・フォー・ワンの悲鳴すら紡げないほどの速さだ。
「がぁっ!」
石畳に叩きつけられる衝撃で肺の空気を根こそぎ吐き出したオール・フォー・ワン。彼が顔を上げた先には──
「……悪いね。私もまだこの力に慣れていなくてな」
漆黒のライダーが悠然と立っていた。
その姿は、オールマイトそのものであるはずなのに。
(なんという重圧……!)
オール・フォー・ワンの全身から冷や汗が噴き出す。目の前の"何か"が自分より遥かに大きな存在だと本能が訴えかけるのだ。
「クウガとガヴ。2人のライダーが反応したが、まさかここまでとはな」
「あぁ、2人のおかげで、今の私はおそらくは全盛期を越えている。同時に、それはこの戦いが終われば、おそらくは」
同時にオールマイトは察したように手を握り締める。
「・・・すまないな」
そう、俺は謝る。
「君が謝る事はない。むしろ、感謝している。ここで、オール・フォー・ワンと決着をつけられるから!」
そう、オールマイトは、そのままオール・フォー・ワンに眼を向ける。
「あまり、僕を舐めない方が良いよ!」『KAMEN RIDE KUUGA RISING ULTMATE BLACK EYE』
鳴り響いた音声と共に、オール・フォー・ワンは変わる。
そうして、現れたのは、黄金の鎧を身に纏ったクウガ。
しかし、その瞳は、漆黒に染まっていた。
「ほう……ライジングアルティメットか。お前さんの趣味の悪さもここまで極まるとある種の芸術だな」
俺はコンプリートフォームに変身したまま、目の前の光景を睥睨する。クウガのライジングアルティメットフォーム――本来であれば神聖さすら感じる黄金の鎧に身を包んだその姿は、中身がオール・フォー・ワンというだけで劇薬じみた不気味さを醸し出していた。黒いアイが虚ろに光る。
「この姿、これじゃあ僕がヒーローみたいだね。だとしたら、今は悪のような君を倒さなければならないね」
オール・フォー・ワンが嗤う。その声は余裕に満ちているが、僅かに苛立ちが混じっているのが分かる。さっきまでの優位が崩れつつあることを悟っているのだろう。
「……」
横に立つオールマイトの肩が微かに震えた。
漆黒の装甲に炎のようなラインが脈動している。怒りだ。深い怒りが彼の中で沸騰している。
「例え、お前がどんなに姿を変えたとしても―――」
オールマイトの低い声が響く。地鳴りのように重い。
「お前から滲み出るその悪意は誤魔化せない。何よりも……恩人と言える彼を愚弄する真似、これ以上は許さん!」
彼の指先がわずかに震えている。だがそれは恐怖ではなく、抑えきれない激情の発露だった。漆黒の装甲に金色のラインが幾筋も迸り、全身を駆け巡る。オールマイト自身のワン・フォー・オールの力と、ガヴアルティメットフォームのライダーパワーが奇跡的に融和し、凄まじいエネルギーを生み出しているのが分かる。
「ふむ……威勢がいいね。だが、その力、制御できているのかい?」
オール・フォー・ワンは余裕を見せようとするが、その動きに先程までの滑らかさがない。ライジングアルティメットの圧倒的な力を押さえ込むのに精一杯なのか、あるいはオールマイトの覚醒に警戒を強めているのか。
「問題ない。この力は……人々の笑顔のためにあるのだから!」
オールマイトの宣言と共に、漆黒の巨体が疾走を開始する。
3rd舞台となる世界は?
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