デルタが、この島に来てからの平穏な時間。
それは、自分でも驚く程に満喫している事に不思議に思っていた。
本来の任務である緑谷の護衛も、続けながらも。
「ねぇ、サラ姉さん」
「・・・なんですか?」
そうしていると、デルタは活真から話をしていた。
「サラ姉さんは、その僕もヒーローになれると思うかな?」
「・・・いきなり、何の話ですか?」
「えっと、そのね、僕もヒーローになりたいと考えている。けれど、その僕の個性じゃヒーロー向きじゃないと思って」
「・・・個性ってなんだっけ?」
「あっ、そう言えば話してなかった。その僕の個性は細胞を活性化させる事が出来て、怪我を治したりする事が出来るの」
「・・・ふぅん」
それを聞いたデルタは特に気にしていなかった。
「やっぱり、弱いのかなぁ」
デルタのその特に気にしていない態度を見て、活真は少し不安に思う。
やはり、個性として弱いのか。
そんな不安を。
「・・・ボスだったら、強いって言う」
「えっ、ボス?」
その言葉にデルタは頷く。
「けれど、その為には痛い事を沢山あるです」
「っ」
デルタは、そう活真を睨む。
「弱いままじゃ、ヒーローは無理です。だからこそ、ヒーローになる為には、それこそ死ぬような痛い事が待ち受けていても、戦う覚悟があるです。そんなの、持っているんですか」
デルタは、この穏やかな島で、姉に守られている活真にはヒーローになれない。
そう、考えていた。
弱い活真では、無理。
そう考えていた。
「それでも」
「・・・」
「僕はヒーローになりたい。皆を助ける、ヒーローになりたい」
そう言った活真の言葉を聞いたデルタは驚いた。
それは、本当に。
「サラ姉ちゃん?」
「・・・なんでもないです」
活真を見て、デルタは自然と笑みを浮かべていた。
弱い事は変わりない。
もしも、子供の頃のデルタが活真に会っても余裕で倒せる程に、力の差は明らかに大きい。
それでも、活真は、デルタにとっては、今はどうでも良い故郷の。
母以外の奴らよりも好きになれる。
そう思えた瞬間だった。
「もしも」
「えっ?」
「もしも、本気でヒーローになる気があったら、今は無理でも、今度、特訓に付き合ってやるです」
「特訓?サラ姉ちゃんが?」
「あぁ、今は無理ですけ」
デルタは、そこで会話を止めた。
突然の事で、首を傾げる活真。
だが。
「・・・さっさと姉と一緒にどっかに隠れていろ」
「えっ、サラ姉ちゃん」
「さっさと行くです!」
そう言ったデルタは、これまでに見た事のない程の恐怖を感じた。
同時に、地響きがした。
「サラっ!活真!!」
「お姉ちゃん!」
すると、真幌がこちらに来ていた。
「ヴィランがっ、ヴィランがっ」
「っ」
活真は、その一言で理解した。
「早く逃げないと、サラもはやくっ」
そう、彼女が言い終える前に、デルタは、その身に纏っていたワンピースを脱ぎ捨てた。
そこには裸ではなく、黒いタイツ。
同時に、頭にはこれまで隠していた狼の耳に尻尾。
「えっ、狼の耳に尻尾」
「それに、その姿は」
デルタもまた、この瞬間、穏やかな生活が終わるのを悟る。
しかし。
「狩りの時間です!!」
獰猛な獣としての本能に身を任せ、真っ直ぐと島に上陸した敵達に向かって行く。
3rd舞台となる世界は?
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魔法少女リリカルなのは
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戦隊レッド異世界で冒険者になる