島へと上陸した敵。
そのリーダー格である男・ナインは周囲を見渡す。
ナインは、その身体には機械が幾つも刺されており、その口元はマスクに覆われ、表情を読みにくかった。
「・・・この島にはヒーローはいないと聞いたが、どうやらとんでもない奴がいるようだな」
「どういう事だ?」
ナインの一言に対して、部下の1人である狼の顔を持つ男、キメラはナインに尋ねる。
だが、そうしていると赤い髪の女性、スライスがその変化に気づく。
「えっ」
「どうかしたのか?」
スライスの驚いた声に対して、全身を包帯で巻かれた男、マミーが思わず声をかける。
その驚きが一体、何なのか。
その意味を知るのは、あまりにも早かった。
彼女が眼を向けていたのは、髪から放たれた攻撃によって、破壊された船。
その内の一つが、真っ直ぐとこちらに降ってきた。
「なっ」
驚きながらも、その場の全員がすぐに避けた。
先程までナイン達が乗っていた船に向かって落ちた船はそのまま爆発する。
「おいおい、一体、何が起きたんだっ」
そうしながらも、キメラが眼を向けた先。
そこには爆煙の中でも、一歩。
また一歩とこちらに近づく影が見える。
「ひとぉつ、ふたぁつ、みっつ、よっつぅ!」
「なっ、あれはまさかっ」
「暴君っ」
そのヒーローの名は、彼らもまた知っていた。
暴君と呼ばれる程の強さを持ち、ヒーローの中では制御出来ない暴力、デルタ。
彼女がなぜここにいるのか。
それは分からなかった。
だが、ナインは冷静に。
「・・・ふむ、どうやら、思ったよりも厄介だな」
その呟きを合図に、既に行動は始まっていた。
マミーは、その包帯を使い、周囲の物を瞬時に巻き付け、ミイラとする。
ミイラは、そのままデルタへと向かって行き、彼女を取り込もうとした。
スライスは髪の毛を無数の刃に変え、空中から一斉に発射する。
それはまるで蜂の大群のように。
キメラは全身から炎を放ちながら突進し、デルタを押し潰すかのように跳躍した。
3つの脅威が同時にデルタへと襲いかかる。
しかし。
「雑魚がぁ!」
デルタの咆哮と共に放たれたのは、ただの一振り。
それだけだった。
だがその一振りは彼女の全身を覆うほどの大きさ。
そして地面を抉りながら一直線に伸びていく。
スライスの攻撃はすべて弾かれ、マミーの攻撃は真っ二つとなり、キメラの攻撃も打ち消された。
「なっ!?」
驚愕する3人を前にデルタはさらに追い討ちをかけるように走り出した。
キメラは咄嵯に身を翻し避けようとするが間に合わず蹴り飛ばされてしまう。
そしてそのまま建物へと激突した。
「があっ」
デルタは更に加速する。
マミーもまた回避行動に出るがそれも許さない。
デルタの腕が大きく振り上げられる。
次の瞬間には拳による打撃が加わり壁へ叩きつけられていた。
衝撃によって瓦礫となって崩れ落ちる音が響き渡る。
「・・・・・・」
唖然とするスライスに対してデルタの鋭い視線が突き刺さる。
慌てて距離を取ろうとするスライスだがもう遅かった。
デルタの脚力によって踏み込まれた足跡が砂浜の表面を削り取りながら迫ってくる。
その速さに逃げる間もなく捕らえられたスライスは腹部への一撃を受けて吹き飛んでいった。
「ごふっ」
再び地面に転がるスライスを見てデルタはゆっくりと近づいていく。
そしてそのまま片手で掴み上げたかと思うといとも容易く持ち上げた。
「ぐうぅ」
苦悶の声を上げるスライスだが抵抗する力はないようだ。
そんな彼女に対してデルタは何も言わずただじっと見つめていた。
その瞳から感じたのは、ヒーローとは程遠い獣を思わせる凶悪性。
仲間であるキメラとはまるで次元が違う。
「馬鹿な奴らです。本気の私はこんな雑魚共に負ける訳がないのです!」
同時にキメラも、脚を踏みつけている事を。
「・・・暴君、確かにそう呼ばれるのに相応しい力だな」
「だったら、降参するですか?」
「いいや、弱点を突く」
ナインがそれと共に行ったのは、島民がいると思われる場所。
その攻撃を見たデルタは、すぐに走り出す。
ナインが放った衝撃波を、島民から守る為に。同時に。
「っ!」
デルタは衝撃波の余波で傷付いたが、動かない訳には行かない。
目の前にいるナインを見る。
「やるじゃないか」
「・・・そんな安い挑発にかかるとでも?」
そうしながらデルタは構え直す。
ナインから感じる圧力は確かに感じる。
間違いなくナインはこの中で一番強い。
「けれど、弱いです」
「・・・なんだと」
「ボスと比べれば、全然弱い!だから、負ける気などないです!」
3rd舞台となる世界は?
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