寵愛な幻想郷   作:覚め

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厄落とし、どう考えても某姉妹を落とすことにしか聞こえない




「…最近、人が来すぎだ」

 

「だから私たちを?」

 

「贅沢な悩みだ」

 

今僕の目の前には紫苑と女苑の、まあ神様二人がいるわけで。とりあえず僕が用事あるのは紫苑だけなのだけれども何故かその妹である女苑まで来てしまった。なんかミスったかな。連れてきた目的としてはただの人避け。紫苑に負のオーラを出して貰えばたとえ紫だろうと摩多羅だろうと、僕から遠ざかるはず。それこそが紫苑の負のオーラなのだ。出典は紫苑ね。間違えてたらこいつのせい。

 

「姉さ〜ん…この家寒いんだけど」

 

「わたしの負のオーラに当てられて嫌なほどに北風が入ってきただけ。我慢しなさい」

 

「けっ…姉さんってば、ゆーの前だからって格好つけちゃって」

 

「余計なこと言わない」

 

「ちょっと女苑おつかい行ってくんない?」

 

「…良いわよ」

 

「女苑だって〜」

 

「うるさい!」

 

女苑は行ったか。さあこれでこの姉妹はうるさくなくなった。ちなみに頼んだのは人里の入り口から遠い場所。女苑ならお釣りも無しに帰ってくるだろう。多分、おそらく。むしろ赤字かもしれないな。さて安楽椅子で気楽にゆらゆら。僕としては、あれだ。こう言う時は読書をしたい。外の世界から持ってきた本がまだ読みきれてないのだ。一部失ったけれども。紫苑のせいで本を読んでたら水浸しになるかもしれないのでやめておく。

 

「…ねえ」

 

「何?」

 

「わたしと近くにいて嫌な顔しないの?」

 

「あー?…都合の良い時に呼んでるからな。それ以外はそんなに」

 

「都合の良い女ってこと?」

 

「そうとも言える」

 

「…今、本当に誰も来れないようにしたって言ったら?」

 

「それなら紫苑の妹も来れないな。なんだかんだ言ってお前ら仲良いだろ」

 

「…どうかな」

 

変な音がする。例えるならペットポトルが凹むような音。外に出て確認する気にはなれないが気になるな。だがまあ良い。眠るように座り込み、時間が流れるのを待つ。人が来ない時はこうすることで僕は体力を回復させるのだ。あ、でも紫苑にお礼あげなきゃだったな。作り置きのクッキーを渡す。不運?一昨日の時点で呼ぶこと決めてたんだから守矢行ってお祈りさせたよ。とはいえ長持ちはしないのでこの場で食え。

 

「神…」

 

「なんとでも言え。」

 

「でもわたしが欲しいのはゆーだからなぁ」

 

「不幸になるんだろ?じゃあ手に入らないのが不幸ってことで」

 

「そうとも限らないのよ」

 

紫苑が立ち上がる。口には既に僕のあげたクッキーが。早えな食うな。とか考えてたら安楽椅子の前に。さて確かここまでで三時間くらい経っている…はずだ。だと言うのに、女苑は帰ってこない。なるほど紫苑の言っていたことは本当だったか。僕の肩に紫苑の手が置かれる…ので、振り解く。あ、なんか振り解けない。こいつドーピングした?前までは振り解けたはずなのに。

 

「今ここは私のオーラで誰も入れない。外に出たら二度と戻って来れないし、まず出ることもできないの」

 

「はぁ〜?バカ言えお前、家の中でどうやって不幸が起きるってんだよ」

 

「腓返りとか」

 

「あ゛ぁ゛っ゛あ゛!?」

 

「ほら」

 

ほらじゃねーよ、どうやったら人の不幸が分かるんだよ。痛かった…僕のふくらはぎ、大丈夫?大丈夫じゃないみたい。張って痛いし力入らないわ。マジかよ腓返り最低だな。僕は諦めて安楽椅子に腰掛ける。すると今度の紫苑は安楽椅子を掴んで揺れないようにした。これじゃあただの椅子じゃないか。どうなってるんだね。唯一の希望たる女苑も帰って来れないらしいし。泣くぞ、終いには。

 

「私にとってはゆーが不幸になることが最大の不幸」

 

「…自分自身も不幸ってそう言うことか」

 

「それで、ゆーは私が不幸にする。誰も入る隙間のない不幸のスパイラルで、ずっと二人きりね」

 

「…はぁ」

 

不味いな。これ離脱できてもまた面倒なことが多くなる気がしてきた。一応言っておくが僕はこの状況を許したわけではない。しかしどうだろう。最大の不幸を無視して来れる人物というのは僕の知り合いにはいない。博麗の巫女が…いや、彼女でさえ焦るらしいのだから、今度こそ誰もいないのかもしれない。さて本当に打つ手がない。奇跡の守矢とは関わりないし…クッキーくらいしか。

 

「…不味いな、これは」

 

「それだけ貧乏神は強いのよ。便利だからって使い込んだツケね」

 

「んー…なぁ、聞いて良いか?」

 

「何?」

 

「僕と紫苑が離されたらそれは不幸か?」

 

「…私にとっては不幸。でもゆーにとっては幸せでしょ?互いが不幸になる方へ進むのよ」

 

「僕にとっては家が壊されることが不幸だけどね」

 

「えっ」

 

瞬間、家が潰れる。落ちてきたのは…なんだっけ。クソデカ岩。そう、クソデカ岩だ。この岩に乗って降りてくるような奴は一人しか知らない。天子だ。助かった。いや実際言えば助けて欲しかったんだが、家を潰さない方法が良かった。僕が何をしたって言うんだ。本当に泣いちゃうぞ。ちなみにだが天子が降りてきた理由として僕の家の周りがどんよりとしていたからだとか。はぁ…バカ言えほんとに陥没してるじゃん

 

「あら、紫苑?なんでここに?」

 

「呼ばれてきたんですよ」

 

「…なるほどね。差し詰め、人払いに呼んだってところね?」

 

「なんで分かるんだよ」

 

「ゆーのことならなんでも分かるのよ。今回は衣玖が邪魔して少し遅れたけど」

 

「天人様は豪運ですねぇ」

 

「私は比類なき強者だからな!」

 

「豪運…そうかこの周りは負のオーラだから…」

 

こいつ最大最強では…?豪運すぎない?紫苑の全力すり抜けて来たようなもんだよな?化け物か?一回外の世界で宝くじ引かせたいな…そんで持ってそれで材木買って家の修理。ちなみにだが屋根が潰れた衝撃波で壁も飛んでる。泣く。女苑が帰って来て、紫苑にブチギレ。僕ははなぜか無事だった安楽椅子に座り、膝上に天子を乗せて様子を見ている。今回ばかりは助けてもらった。クッキーをやる。

 

「まず匂い━」

 

「いつまでやってんだお前」




途中まで仕上げた後に天子の存在を思い出して、とりあえず全部消しました。
どうして??
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