ゆーちゃん
こういう、男女どちらでも使える名前を創作で使い分けれる人羨ましい
恵とか。
「ふぁ…」
目が覚めた。昨日は萃香と紫さんに身を寄せられてとても面倒だった。僕は基本目の前での喧嘩を止めるようにはしているが、目の前以外は知らない。寝てる間に何かされた形跡はなし。上手い具合に牽制し合ってくれたのか。そうで合って欲しい。僕は服を着替え、何故か少し荒らした跡のある居間を見てから台所へ行く。今日は…珍しい、妖夢だ。仕事もあるから来ることはもう滅多にないのだが、暇ができたのかな。
「ゆー様、おはようございます」
「ん、おはよう。今日は…遊びに来た?」
「…いえ、本日はお迎えに来たのですよ」
「へぇ?」
「幽々子様からのご指名です」
「あちゃぁ」
「だというのに先にここに来ていた妖怪達は何故かゆー様を自分達のものだと。滑稽と言えますね」
あの人、隙あらば自分の食べてるものを僕に食わせようとしてくるから少し嫌なんだよな。しかし妖夢はそんなことができるくらい強かったのか。玄関を見る。二人か血を出しながら倒れている。とりあえず家に常備してある包帯で巻きつけ、射命丸に全員運ぶように指示。違った、僕が今包帯巻いてる相手が射命丸だった。うーん…射命丸と、鈴仙か。なるほど厄介な。鈴仙を起こし傷薬を与え、射命丸を運ぶように指示。
「ゆー様、こちらに」
「空は飛べるから…」
「万が一があっては困りますから」
妖夢の手を握り空を飛ぶ。僕の速度では冥界まで数時間かかるのだが、妖夢さんなら何故か数分で終わる。理屈は良くわからないが、無論何かカラクリがあるのだろう。種族にあるのかもしれない。まあ僕の場合は油を売ることも多いけどね。雪女であるレティと話したのはどれほど前だったか。もはや思い出せないね。僕が悠々と連れられ初めて数分、冥界の地面を感じた。死者の国って奴だな。
「ん、空気若干薄いね」
「そういう場所ですから。さ、幽々子様はこちらに」
「はいよー」
「あらぁ、来てくれたのねぇ」
「ぅうわっ」
「幽々子様、ゆー様は突然現れるのが苦手と言っていましたよね?」
「あら、ごめんなさいね。朝食は済ませたの?」
「まだ」
「妖夢の腕の見せ所ねぇ〜」
「お任せを」
実際、妖夢の飯は美味い。咲夜もそうだが、基本この幻想郷において従者の飯は美味いと考えて問題はない。だって実際うまいし。寮を除けば。最初の頃は僕の胃袋の大きさが体の大きさと思われたのか大量のご飯を持ってこられたことがあった。あの時は流石にきつかったな。僕も流石に八割も食べられなかった。残ったものは全て幽々子さんが食べていたが。あ、蝶々をこっちに寄せないで。
「…美味しいよ、今日も」
「ありがとうございます」
「妖夢ったら照れちゃって〜」
「僕のご飯に幽々子さんのご飯乗せないで」
「またやってるんですか?いい加減にしてください。」
「あ、あらぁ…手が勝手に…ね。冗談よ。さ、早くご飯を食べて今日やりたいことをやりましょう?」
幽々子さんに急かされ食べ終える。ゆっくり味わいたかったが仕方ないよね。急かされた後にやることは盆栽だった。僕は盆栽の何が良いのか全然わからないため適当に整えるのだが、たまに幽々子さんは俳句を詠む。盆栽を作りながらである。化け物か?化け物だろうな?まあ人外ではあるが。んー…イメージとしては、この盆栽を窓際に置きたいよな。となると見れるのは朝だけか。
「こんくらいに整えるかな…妖夢、太陽どっち?」
「あっちです」
「ん…逆光でいい感じ」
「綺麗なシルエットね。窓際に置くの?」
「そそ。桜だし。春が過ぎても世話をすれば桜が咲くからな。ここにあるでかい桜は咲かなくても、これくらいは咲いて欲しいもんだよ」
「…良いの?貴方、女を良く家に連れ込むでしょう?」
空気が凍る。これは雰囲気の話でもなんでもない、確実に温度が下がった気がした。妖夢がこちらを見る目も少し変わった。僕としては、連れ込むのではなく入り込むの方が正しくはあるのだけれども、しかし許可したのは僕だ。それについて話はしておかねばなるまい。紅魔館のみんなが始まりだったけど、そいつらは抜かして…え、そういうこおじゃない?あ、なんだ、そうなの。
「この桜をもらった相手が私だと分かったら怒る人、いないかしらね」
「いないよ。素材は幽々子さんでも作ったのは僕だし」
「慢心よねぇ」
「ゆー様、申し訳ないのですが忘れ物をしてしまったらしく」
「取りに行くのか?」
「ゆー様のご自宅に…」
「あいよ」
「妖夢も気が早いのよ〜」
「へ〜。そんな一面が」
さて僕の家の予想だが、おそらく何人か入ってるんじゃなかろうか。掃除と称して器具の位置を変えたり、風水上悪いとかで。一回だけ『私が寝るから』では寝る場所を変えられたことがあった。あの日以来僕は布団の位置を動かすことを禁止にした。流石にそこまで変わったら僕が困るからだ。流石にきついんだよ。変えるのはもはや使った記憶すら思い出せない台所だけで良い。
「…あとなんかあった?」
「妖夢の剣技を見るくらいかしら。さっさと外にいっちゃったけど」
「どうしよっかな」
「ここで寝るのはおすすめよ?私がいるからたいていのバカは絡んでこないもの」
「幽々子さんでもバカって言うんだ」
「まあ、心当たりが友達だけなのよ。それなら話し合いで終わるからね」
紫さん「っくちっ…噂かしら」