寵愛な幻想郷   作:覚め

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青蛾「いや、わたしじゃないから…」(ゆーの周囲から出禁を喰らっている)


配達

「どうやら知らなかったようだね」

 

「知らねえっつーか初耳っつーか…」

 

「いやすまない、てっきり知ってることかと」

 

「色んなことに出会ったからって耐性があるわけじゃないんだ。つーかこれ萃香の目だったのかよ」

 

神子のせいというか、おかげというか。どうにもこの首飾りは宝石混じりの目玉だと言う。頭いかれてんのか。怒るよ。怒ったな、結構前に。しかしどうすんだこれ。さっさと帰らないとクッキーが渡せないぞ。こう言う時までクッキーの心配をするのはぼくの性格だろうな。薬指に魔力を込めて滑らせるも、不発。神子がそれを感じ取ってクスクスと笑い始めた。さてどうしたものか。

 

「内側からだって出れないようにしているさ。少し考えが足りないんじゃないかな?」

 

「はぁ…萃香ー!ゔぁ!」

 

「っ!…それは?」

 

「僕の体の中にいた萃香だ。居るとは思わなかったけどな」

 

「へぇ?」

 

指の手当てを‥と思ったが、薬指が元からなかったかのように傷口が塞がれている。永遠亭なんか頼りたくないんだぞ、どうしてくれるんだ。余命が決まったかもしれんな。神子に薬指を投げつける。どうにもしろ、ただ僕は帰らせろ。まだ配らなきゃならない相手がいると言うのに。華扇とか、聖とか、変態ストーカー記者とか。ほら帰せ。あ、これ多分聞いてないな。便利な耳だ。

 

「…ま、そう言う冗談はさておき。萃香、あいつ抑えといて」

 

「させると思うかい?分身一匹、斬り伏せれば終わりだ」

 

「マジかよ」

 

「マジさ。もう認めて私たちと共に暮らそう、ゆー。」

 

「…母さーん」

 

「はぁい」

 

「は?」

 

「ぬっ…なんじゃこれは」

 

「どっちも来たか」

 

「…貴女が、ゆーを連れ去ったのね?」

 

「ほう…?拉致、とな?」

 

そこからの二人は少し怖かったので割愛だ。遅れて萃香が登場し、場を元に戻す。とにかく次に会おうとしてたのは…なるほど命蓮寺だったか。命蓮寺の近くまで仙界を移動させ、出現。日は?暮れてないな。これでそもそも日を跨いだと言われたらかなりのショックだが。純孤さんとはここでお別れだ。萃香を連れて、マミゾウも一応。神子の処遇だが…僕の懇願により瀕死で元の仙界に戻されることとなった。手当できるかな。

 

「聖、ホワイトデーだ」

 

「まぁ!!」

 

「聖、落ち着いてください」

 

「お酒は?入ってる?ワイン?」

 

「ノンアルコール、な。一輪はそろそろその震える手を止めろ」

 

「ゆーが抱きつかせてくれたら震えは今後一生途絶えるだろうなぁ。一緒に暮らしてくれればもう確実に」

 

「村紗、あとで沈めろ」

 

「え、やだよあんなの」

 

クッキーを渡し、一輪には抱きつき。聖が何か言おうとしたがまあ無視。とりあえずこれで震えは止めろ。萃香、お前は良い。これであとは天狗共だ。萃香、抱きつくな。萃香、やめなさい。あーくそっ、こいつ多分止まらんぞ。酒断つとか言い出した。やめろ面倒臭いことを言うな。聖が横から覗き込んできてるでしょ。何この立場、八尺様?髪長くて背高くて…ああ八尺様じゃん。

 

「なんとか振り切ったな」

 

「意外と足早かったなあ。相当鍛えてそうだった」

 

「長やる奴はやっぱ強くねえとな。さて、僕の予想だと…多分もう見られてるはずなんだが」

 

「仙界を挟んだ理由でもあるしな。こっちだ!!」

 

萃香が石を投げた方向からおよそ石の衝突音とは思えない轟音が響く。おそらく当たったのは大天狗。龍の方だな、狐も同行していたと見ていいだろう。まあどっちみち面倒ではあるのだが。さて、変態ストーカー記者は?後ろから息を吹きかけられる。今日は何回も背後を取られるな。みんな特殊な歩法でも仕込んでんのか?背後を取ったのはやはり変態ストーカー記者だった。

 

「いったいいつからそんな呼び方になったんですか」

 

「アリスに聞いたぞ。お前、僕の衣服たまに盗んでたらしいな」

 

「アッいやその、見間違い…そう!私を変態とすることで自身のヒロインレースを一歩進めようとする、アリスさん或いは私に化けた者の仕業です!」

 

「映像も見たし顔は真正面から見れたからお前と断言してるんだけど?」

 

「そんな私にクッキーをくれるゆーさんが大好きです」

 

「おう天狗。次同じ話聞いたら素焼きだからな」

 

「すすす萃香様!これは当人間でのお話であって」

 

「ここの管理人から護衛を仕ってるが」

 

「あばばばばばば」

 

変態ストーカー記者はダウンした。その後、龍を担いだ狐がこちらに来た。典、お前も大変だろうな。お前の分は少し多いぞ。よく食え。あ、こら龍を置いていくな。一つの物事しかできないのか。そんなちびっ子じゃないだろお前。変態ストーカー記者もダウンしてんだぞ。あの、おーい?…あ、ああ。うん。起こすか、二人とも。

 

「ん…ん!?」

 

「射命丸か…ゆーも。萃香様も」

 

「クッキー渡したから帰れ」

 

各々が首を傾げながら帰って行った。アクシデントがありはしたが、まあとにかく配り終えた。ちなみにだが無意識に除外していた正邪だが、家に帰ったらホワイトデーに僕宛のバレンタインデーチョコを置いていくと言う天邪鬼っぷりを見せていた。横の少し小さめなチョコは針妙丸が作ったものだろう。あいつら揃って天邪鬼してんのかよ。次エイプリルフールに出会ったら好き以外言わねえんじゃねえか?

 

「…萃香、これやるよ」

 

「ん?…おー!これ、外の世界の高い酒じゃないか!」

 

「僕の護衛を頼まれてた時にな、ホワイトデーにちょうど良いと思ったんだ。」

 

「…貰い物か?」

 

「バカ言うな、紫に金払ったんだからな?」




紫は貿易業をやってそうと言う安直な妄想
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