寵愛な幻想郷   作:覚め

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出会いと別れと、あと少しの子孫繁栄の時期。




「…こんにちは」

 

「あら、久しぶりね。優曇華が連れて来てくれたの?」

 

「傷口が塞がった指くっつけんのは永琳しか出来ないだろ」

 

「…指を取った奴の名前、あとで聞かせてくれる?」

 

ここは永遠亭。将来の不便さといっときの不快を天秤に掛け、悩み僅差でここで指を治すことにした。薬指についた指輪は放っておけ。おいマジで頼むから放っておけよ。メスで取ろうとするんじゃない。それが僕の生命維持装置にもなり得るんだから。さて永琳は少し用意に時間がかかるからと輝夜と遊ぶことを提案された。別に義指とかでも良いんだぞ。あ、いやだめだ何されるかわからん。

 

「…随分と久しぶりね」

 

「まあ、随分と。」

 

「今日は何をして遊ぶ?お手玉?鬼ごっこ?隠れんぼでも良いけど?」

 

「どーせ新婚ごっこがやりたいんだろ」

 

「…もう諦めて永遠の生を手に入れましょう?」

 

「お前いつからそんな気取るようになったんだ?」

 

「だってこうしてないとゆーが来てくれない間泣きそうだったもん」

 

「赤ん坊かお前は」

 

遊ぶことになった。新婚ごっこはやめさせる。以前やった時に極少量ではあるが蓬莱の薬がごっこの料理に使われていた。おかげで寿命が伸びたし少し老いるのが遅くなったらしい。永琳曰くだ。もう不死身とかそう言うのじゃないことを何度も確認したため間違いはない。間違ってたら人間不信にまたなる。それだけはかなり避けたい現象だ。くそっ、どうしてこの世は理不尽なんだ。輝夜のせいではあるけども。

 

「…お手玉ってこんな黙々とやるものなの?歌とかに乗せてさ」

 

「かぐや姫 輝き知らせ 月の国」

 

「短歌ですらない」

 

「まったく仕方ないわね…竹取の 中に麗し 赤ん坊 いついかなれど 人に見初められ」

 

「すまん全くわからん」

 

「え?」

 

「まずリズム取ろうよ」

 

お手玉に苦戦していると永琳に呼ばれる。接合するらしい。接合する指に指輪はなかった。聞いてみるも知らないとのこと。いやまさかな。前冗談で言ったクローンとか、そう言うのじゃないよな。聞いてみると動揺などは何もなしにそうだと言われ、なんだならよかったと安心できないねぇ。見ろよ優曇華の顔を。何やったの?いや、何があったの?なんか口に含んでたりしないよね?モゴモゴしてるけど違うよね??

 

「ひひょう」

 

「何優曇華」

 

「優曇華、口開けてみなさい」

 

「っ…は、な、なんれ、ですか?」

 

「口開けたら出禁解除してやる」

 

「すいません口に指含んでました」

 

「永琳」

 

「私は知らないわ。接合するには時間が経って劣化してたから、どのみち新しい指は作らないといけなかったのよ」

 

「…だから時間がいるのか…」

 

「出禁解除ですよね?ね??」

 

「お前そもそも出禁じゃねえよ」

 

永琳の治療を受ける。激痛らしいが、優曇華が麻酔薬をぶち込んできたのでことなきを得た。今右の手の感覚が一切ない。ぶち込みすぎではないだろうか?医療ミスとかさ、ない?ないか。まあ、永琳だもんな。くっついた右手の薬指を眺めつつ、注意を聞く。あんまり派手に動かすな、糸に絡めるな、取れやすいから今後も注意しろなど。まあ当然な注意を受けた。ちなみに指輪は僕の薬指がついて少ししたら移っていた。

 

「魔道具っていうのは便利よね」

 

「僕もたまに使うけど、こいつは不便にあたるかな」

 

「あら、手厳しい評価ね。誰が作ったの?」

 

「紫と摩多羅」

 

「…ああ、そういう。予想はつくわ。私も月の技術力で何か贈ろうかしら」

 

「やめてね」

 

「精神を落ち着かせる波長を出させましょう、師匠」

 

「なんで?守る機能つけるけど」

 

優曇華を強引に部屋から出す。全くもってこいつが何を考えているのか意味がわからない。おら、こっちだ。あ、まてどこにいく。まあ良いか。永琳と向き合い、指輪を作るのは勘弁してほしいことを告げる。だって色々説明が面倒だもん。ていうか、今更だけどなんで右の薬指なんだろうか。後で摩多羅に聞いておくか。とにかく指は治ったので良し。さてここから帰ることはできるかな。

 

「もう行ってしまうの?」

 

「畜生バレたか」

 

「ゆー、一応指がなかった期間があるんだからリハビリも必要よ」

 

「…指一本に?」

 

「ええ。指だけを繋げたことなんてあまりないのだから、強度の面でも見ておきたいの」

 

「正直に」

 

「今のは本当よ。ゆーと暮らしたいとは思ってるけど」

 

なんてやつだ。しかし永琳の言うことなら術後の様子を見るべきなのは確かだろう。診断結果等は嘘をつかない医者だからな。二度誤診されたことがあったが、まあ、本人が誤診と言ってるのでまだ良い。永琳に右の薬指を見せ、指輪を恨めしそうに見られながらもとりあえず今日はもう良いだろうと。患者が泊まる部屋に連れて行かれた。意外だな…てっきり永琳の部屋に連れて行かれると思ってたのに。

 

「痛みを感じたらすぐに言って。それがどんな結果になるかわからないから。」

 

「はいよ」

 

「わかったなら良いわ。私は隣の部屋で寝てるから、用事があれば訪ねてもらってもいいのよ。」

 

「…じゃあここが輝夜か」

 

「外れ。私はここよ」

 

「あっくそっ」

 

「とにかく!私も輝夜も、優曇華もてゐも貴方の健康が一番嬉しいの。だからあんまり無茶はしないで」

 

「…はーい」

 

「まあ臓器とか四肢の変えはいくらでもあるけど」

 

「お前らやっぱりクローン作ってない?」




永琳「誰が指の中に何も仕込んでないと言った」
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