寵愛な幻想郷   作:覚め

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実を言うと某亡霊を出そうか迷ったんですが、あまりにも今までで接点がなくて諦めました。
大体あいつ恋慕の気持ち持ち合わせてんのかな。


悪魔の館

「…ルーミア」

 

「…分かった。ここで待ってるのだ」

 

「大体今の小さい姿で何ができるのよ」

 

「あっ!?言ったなー!?気にしてるのにー!」

 

そうして紅魔館へ。元僕の部屋に入って腰を置く。どうしたものか。ここにいても場面に変わりはないし、なんなら最悪な結果として妖怪の融合体とか出てきそうだ。そっちに意識を取られかかってる八雲紫とか。あいつ融合自体はできるだろ多分。もしそうなればどうなるか。僕は今この場には居られないということだ。パチュリーさんが結界を作ってくれたらしいけどね。

 

「…これからどうすんだろうな、僕は。ねえレミリアさん」

 

「あら、人生相談?それなら私が請け負うけど?」

 

「やめとけ。僕はそういうのやめたんだ」

 

「…でしょうね。ここを去った時から知ってたわよ」

 

「そうです?やっぱ顔に出てました?」

 

「貴方が嫌いなのは人間不信だった頃の自分。違う?」

 

「チガイマス」

 

「あー外した。恥ずかしい」

 

フランドールも来た。姉妹揃って僕の両隣で布団に倒れ込む。面白い光景だ、僕からすれば何が面白いかもわからないという点で面白い。今の僕らしい感性だろう。眠りたい。厳密に言えば眠っている間に全部何もかもが解決するかなんかして、目が覚めたら誰かに覗き込まれていて。そうだな。その時は僕がここに入ってきた時最初に介抱してくれた美鈴さんがいい。だからどうか、実現して欲しいな。

 

「…寝たのか、僕」

 

「お久しぶりですね。貴方も最近は不眠症ですので中々会えず。私がお邪魔していると睡眠の質も下がりますから。」

 

「ドレミーはいつになったら現実に来るんだか」

 

「神々の許可が降りれば、ですかね。」

 

「最近はほんと、怖いことが多くて…特に今日なんか。萃香とか暴れ回って、今夕方なんだろ?僕の体感でももう2日くらい経ってる濃さなんだよ?」

 

「…ここではゆっくり精神を休めていってください。そのための空間ですから」

 

夢特有の謎パワーで美味しいものを食べたり僕の記憶の中にあるゲームで曖昧なレースをしたり。夢ってこんなもんだったのか。ドレミーとともにここには何回も来ているが、こんなことできたなんて初めて知った。ドレミーは教えてくれなかったのに。依存対策だろうかね。ドレミーに礼を言って、あとは起きるまでぐーたらすることにした。起きた後に希望を持ったまま。

 

「変に期待はしないほうがいいというのはご自身もわかっていますよね?」

 

「…うっせうっせ」

 

「貴方らしいと言えば貴方らしいですが、それで精神を病むのは貴方でしょう。」

 

「黙れドレミー、風邪の時に見る夢」

 

「私のことそう呼ぶんですか?私の存在って意味わかりませんか??」

 

そのまま現実で起きたぼくは、目の前に誰も覗き込んでくる人間がいないことを確認してから机の上に置いてあった紙を読む。飯ができたから好きな時に呼べと。夕飯かな、夜食かな。吸血鬼の生活リズムに合わせるなら我々の昼飯に近いところだろうか?まあ知らんが。起きてみたら吐き気もおさまり吐きまくったおかげで腹も減っているしかし誰を呼べば…この場合、大抵は咲夜だろう。もしくは美鈴。

 

「咲夜〜」

 

「お夕飯ね?ここに置いておくわ」

 

「…あ、かえらないんだ?」

 

「お嬢様達も珍しく眠っているんですもの。私の動きたいように動いても文句は言われないのよ」

 

「そっか。ルーミアは?」

 

「美鈴のところで寝てるわ。何しに来たのかしら」

 

「確かに」

 

ご飯はいつも通り美味しかった。咲夜に渡して片付けてもらう。久しぶりの紅魔館。咲夜が妙に風呂を勧めてくるな。寝巻き姿であることを確認したので、恐らく同じ風呂に入ることはないだろう。脱衣所の場所も要確認。服はない。つまり今入ってる奴はいない。まあそれこそ本来なら吸血鬼が起きているような時間帯だからいるほうがおかしいはずなんだが。案の定風呂場には誰もおらず、ゆったりと風呂を楽しんだ。

 

「…はぁ。よく浸かった」

 

「ではこちらのベッドに」

 

「咲夜、本音を言え」

 

「…人間不信にさせないために、ゆーがこのベッドから私の退室を見てもらったほうがいいと思ったのよ」

 

「人間不信だった頃の僕じゃないか…」

 

嫌な記憶を甦らせるなと言って寝ようとするも、そもそも先ほどまで寝ていたので妙に目が覚めている。あれ、まずいなこれ。眠れない。咲夜の腕を掴む。すまんが少し、眠るのに時間がいるかもしれん。それまではどうか、ここにいてほしい。僕の貴重なデレって奴だ。この際に体験していたほうがいいぞ。咲夜は僕をベッドに押し込み、何か噴射したかと思えば次の朝を迎えていた。もしや睡眠剤、或いは麻酔?えぇ…わけわかんな。

 

「ふふ、おはよう。昨日はよく寝れたでしょう。さ、朝ごはんよ」

 

「ゆーさん、早く!門番仕事の前に話せる最後のチャンスなんですからね!」

 

「ぁ…そう、か」

 

「まだ寝ぼけてるんですか?」

 

「さっき起きたばっかりなのよ。昨日寝付くのも遅かったし」

 

「なら仕方ない、ですかねぇ」

 

あれ、つい昨日まで僕は危機的状況の中ここに逃げ込んだんだよね?なんでこうも何もなかったかのように…あ、そういやこいつらに話してねえわ。そりゃ理解もされないわけだ。美鈴が門番の仕事に行くのを見て、僕は今後について考える。紅魔館にずっといるわけにはいかんだろうからね。さてどうすっかな。天邪鬼みたいに逃げ回ってもいいけど、それをするには少し力不足だな…マジックアイテムもないしな。

 

「というわけでここに来た。パチュリーさん、なんか逃亡に役立つ魔法ない?」

 

「使い方が限定的すぎる。ゆーの魔力はそもそも多くないんだから、連続で使ってようやく役立つ魔法も使えないでしょ」

 

「いやそうだけどもさ?」

 

「ここにいれば私たちが守るのに、なんで外に行こうとするのかしら」

 

「…確かに…」




二次創作での戦力にブレが大きいパチュリーさんですが、ここでは相当強いに値します。ちなみにこの上の強いに八雲紫とかがいます。
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