寵愛な幻想郷   作:覚め

40 / 51
いや、まあ事態は一切終わってはないんですけどね?


帰宅

「ただいま〜」

 

「萃香は中で眠らせてるから」

 

「ん、そう」

 

「私への労い」

 

「ありがとう。今回も助けられた」

 

そう言うとルーミアは身をくねらせてどこかへ行った。ぼくは家の中に紫を連れ込み安全を確保しつつ萃香の様子を見る。が、どうだろうか。萃香の横には風見幽香が座っていた。全くもって関係がわからん。え、何?看病として連れて来たの?あ、違う?そう…じゃあ、あれ何?わかんない?いや僕もわからないよ?じゃあ聞くか。いつも一緒にいるメディスンがいないのも気になるしな。

 

「私がここに来たのは、ゆーの横腹よ」

 

「あぁ、木にしたところか」

 

「あ、ほんとだ硬い」

 

「それの謝罪がまだだったし、ようやく博麗の巫女にやられた怪我も治って来たから訪ねたんだけどいなかったのよね」

 

「だから勝手に上がったの?」

 

「そうね。それで中で死にかけの妖怪がいたから心配してたのよ。異空間なら隙間妖怪がなんとかしてるって。メディスンは…新聞を読んだら病んじゃって。」

 

つまり今メディスンはもうマジ無理状態か。意外と弱いなあいつ。僕の部屋にいる風見幽香をとっとと帰して萃香を起こす。おら起きろ、事態は終わりかけだぞ。ここからお前ら次第でどうとでもなるけどな。萃香を起こして喧嘩について聞く。起きて一瞬紫に飛びかかろうとしたなお前。何?そんなにやばいことやったの?あ、僕が原因?それは知ってるから。僕には言えない理由で喧嘩してたのね?ほーん?…馬鹿か?

 

「ゆーが無事でよかった…」

 

「?」

 

「ずっと見てたんだ。この目で」

 

僕の首飾りを指さされる。お前結局これ目玉だったんだ。気持ち悪いな。外そうかな。摩多羅の指輪みたいに外れないとかないだろ?…ないよな?怖いからやめとこ。僕は瀕死の萃香とほぼ無傷の紫を交互に見てため息を一つ。紅魔館も信用できず、摩多羅も。永遠亭は元から信用ならない。命蓮寺と風見幽香はまだ信用できる。紫と萃香はそれ以上に。純孤さんはもっと信用できる。他?いまはあんまり信用したくないかな…

 

「今の貴方はやっぱり危険すぎるわね。お嫁さんはやっぱり決めたほうがいいわよ」

 

「本当のことを言うならどうでもいい」

 

「どうでもいいならなんだ抵抗するの?」

 

「…気分?」

 

「幻想郷のバランスを考えてのことならやめることをお勧めするわよ。それくらいで崩れるようなバランスじゃないもの」

 

「どの口が僕をここに引っ越させたんだっけな」

 

「さあ…誰かしら?」

 

「ゆー、晩酌」

 

「僕酒飲めないんだけど?」

 

射命丸の新聞によって起きた事件はこれにて終了。萃香が完治したら殴り殺しにいくらしい。流石に今回のは度が過ぎているので、反対はしなかった。これにて今回は終わり。僕はもう疲れた。信頼する相手として第一候補に上がるやつが信頼できなくなったのも含めて疲れた。紫が先ほどからずっと僕の嫁について話しているのは無視だ。反応して誰かを選べばそれは泥沼となる。

 

「純孤さん呼んでたらどうなったかな」

 

「今頃幻想郷は更地よ。」

 

「あー、月の奴か」

 

「私の大事な子の指を取ったのは誰?」

 

「!?」

 

「私は知らないなぁ」

 

「純孤さーん」

 

「こんな歪な形で治ったのね。可哀想に…」

 

薬指を撫でられる。僕からすればこう言うことは今までなかった出来事なのに、時間の流れとはこうも悲しいものなのか。僕は純孤さんに抱えられながら三人の会話を聞く。そういや僕の指を取ったのは摩多羅だったな。この二人は知らないだろうから、あとは僕が言わなければ摩多羅も死ぬことはないだろう。もしバレても指輪を取りたかったから自分で言い出したことにすればいい。実際半分くらいは事実だ。

 

「ちょ、ちょっと?あまりここにいられると困るんですけど…」

 

「息子の顔を見るのも許されないと?」

 

「いや、そうじゃないのよ…ただ、今はとんでもなく面倒な時期だから」

 

「ならば私の仙界で匿う。幻想郷は安全ではないことは、ゆーの薬指から分かる」

 

「ぐうの音も出ないわね」

 

「別に僕はいいけど」

 

「私たちが嫌だ」

 

「だってさ」

 

「気にする必要が?」

 

「わかんね」

 

僕は家に残る選択肢をとった。理由は萃香が面倒だったからである。萃香を宥めつつ、時間が過ぎるのを待つ。今回の事件は1日で終わった。と思いたい。ぶっちゃけ僕からしてみて、これで収まる奴いるの?と言う状態だ。むしろ収まるやつが思いつかない時点でかなり危ういだろうか。萃香の怪我も治っていない状況。純孤さんにはここに残ってもらいたい。そう言うと嬉しそうに着替えを取りに行くと仙界に消えた。

 

「…私は?」

 

「紫は色々と仕事があるだろ?」

 

「…ゆーのためなら式神を増やして対応するのに?」

 

「そこまでの覚悟はいらんよ」

 

「今は萃香の立場が羨ましいわ。心底」

 

「やめろ、萃香は今ようやく寝たんだからな」

 

「そう。じゃあもう一匹寝つかせてあげれば?」

 

と言うわけで紫を寝させることに。なんでこんなことに。二人の寝ている姿を見ていると着替えを持参した純孤さんが僕の部屋の現状を直視し、少し嫌な顔をした。萃香を置くことに異論はないが、紫が寝ていることが嫌なんだとか。そう言うものなんだ。気持ちはまあまあ分かるけどね。時間がくればこの人の式神が回収するはずだから問題はないと思うよ。萃香との喧嘩で死にかけてなければ。

 

「…ねえ、ゆー」

 

「何?」

 

「仙人になる気は?」

 

「悪いけどないかな」

 

「…そう」




純孤さんの夫になる二次創作見るたびに死ぬ気か、と思います
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。