ムラサメさん家のイチバン=サン   作:星乃 望夢

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第64話 ジオン・ダイクンの遺児……キャスバル・レム・ダイクンである!

 

U.C.0087年9月下旬

 

ダカール・ティターンズ監察軍政官庁臨時本部《スードリ》/港湾側司令区画

 

 ガルダ級《アウドムラ》が静かに港へ接岸した翌朝──カラバ司令ハヤト・コバヤシと、その隣に立つ男が、ティターンズの臨時司令区画を訪れていた。

 

 二人の姿を前に、アイン・ムラサメ大将は姿勢を正して迎えた。深い礼をひとつ。

 

「ようこそお越しくださいました。コバヤシ司令、そして……アムロ・レイ大尉。お会いできて光栄です」

 

 その声音は柔らかくも明晰で、年齢からは想像しがたい確固たる落ち着きがあった。アムロはその言葉を受けながら、少しだけ目を細めた。

 

 ──まだ若い。だが、侮れない。

 

 ハヤトが一歩進み出て、形式ばらぬ軽い敬礼で返す。

 

「こちらこそ。キリマンジャロ攻略戦決議、感服した。あなたの筋を通した判断……自分たちも、腹を括らざるを得なくなったよ」

 

「恐れ入ります。今後は、地球連邦の名の下に、我々も御部隊と共に歩調を合わせてまいります」

 

 アインは迷いのない声で返した。そこに居並ぶ監察軍政官庁の将兵たちにも、一種の緊張が走る。

 

 アムロ・レイ。

 

 一年戦争における英雄。

 

 数々の戦局を変えた伝説のMSパイロット──その名が現実として、この《スードリ》に立っている。

 

 アムロは沈黙していた。

 

 だが、その眼はアインを静かに射抜いていた。

 

 ──なぜだ? この若者の“奥底”が読めない。

 

 アインはまっすぐな言葉を使う。

 

 指揮官として申し分ない理性と、兵を思いやる芯の強さもある。

 

 だが──それだけではない。

 

 その「奥」にある、何かとてつもない密度……言葉で形容しがたいもの。

 

 アムロはそれを、ニュータイプの勘で感じ取っていた。

 

(……こいつは、何かを“見て”いる。俺には……見えなかったものを)

 

 アムロはそう思った瞬間、自らの心が僅かにざらついたことを自覚する。

 

 シャアとは違う。だが、それ以上に遠い。

 

 カミーユやクワトロが共鳴した“もの”とは、別の輝きだ。

 

「……戦う相手は、もういないと思いたいもんだな」

 

 アムロはようやく言葉を発した。

 

 口調は静かだったが、その中には“問い”が含まれていた。

 

 アインは、瞬き一つせず答えた。

 

「それでもまだ、戦わねばならない相手がいるなら──僕はその矢面に立ちます。大尉には、どうか……生き延びる側に立っていただきたい」

 

 アムロの眉が、わずかに動いた。

 

 それは“言葉の意味”よりも、“その言葉を言った相手”に反応したのだ。

 

 どうして、この若者は……俺が何をしてきたか、わかっているような目をする?

 

(……この男は、戦いの中で死ぬ気はない。最初から最後まで、“生き延びて成し遂げる”気でいる)

 

 だからこそ、アムロは気圧されていた。

 

 正義や怒りではない。

 

 情熱でも、復讐でもない。

 

 純粋な責任と理性で戦う者の前に、自分の戦歴がひどく過去のものに思えてくる──そんな錯覚。

 

「……それが本当に叶うなら……悪くないさ」

 

 アムロはわずかに口元をほころばせた。

 

 隣で、ハヤトが目を細めていた。

 

 ──この二人。

 

 表向きには初対面のようでいて、戦場の空気で会話している。

 

 アイン・ムラサメ。

 

 それは、戦争の記憶と思想の間に立つ「橋」のような存在だった。

 

 淡く差し込む陽光の中、アムロ・レイとアイン・ムラサメの視線が交錯していたその時だった。

 

「……おっと、遅れたようだな」

 

 低く、響くような声。

 

 その声とともに、司令区画の奥の通路から一人の男が現れる。

 

 クワトロ・バジーナ。

 

 いや、アムロにとっては“シャア・アズナブル”という名の幻影が、一瞬だけ脳裏にちらついた。

 

「お呼びとのことだったのでな。状況報告かと思ったが……珍しい顔ぶれが揃っている」

 

 クワトロは目元にサングラスをかけたまま、わずかに口角を上げる。

 

 それは微笑というよりも、警戒を隠さぬ儀礼だった。

 

 アインは静かに一礼し、手を差し出すようにして促した。

 

「大尉。丁度よいところに。アムロ大尉、コバヤシ司令とお話をしておりました。これからの“新たな連邦軍”の在り方について──その未来を、皆で描いていかねばなりません」

 

「……ああ、そうだな。未来か」

 

 クワトロの返答には、微かに皮肉めいた響きがあった。

 

 その場に、一瞬の静寂が流れる。

 

 アムロとクワトロ──互いに一歩も動かず、言葉も交わさず、ただその場に“居る”。

 

 しかしその無言が、かえって重い。

 

「……来ると思っていたよ」

 

 アムロがぽつりと呟いた。

 

 それが、クワトロに対する挨拶の代わりだった。

 

「君も、ここにいると思っていたさ」

 

 クワトロがそれに応じる。

 

 声は淡々としていたが、かつての戦火を共にくぐった“盟友”にしか持てない距離感が、そこにはあった。

 

 アインはその空気を読み取りつつ、一歩下がった。

 

 もはや、自分が割って入る場面ではない。

 

(──因縁を、ここで終わらせていただきたい)

 

 アインのその思念は、言葉ではなく、空気の織り目に流し込まれていた。

 

 やがてハヤトが咳払いを一つ。

 

「……さて。せっかく三人揃ったんだ。作戦会議の前に、腹を割って話しておいた方がいいかもしれないな?」

 

 彼の言葉には、ある種の“覚悟”が滲んでいた。

 

 それに応えるように、アムロはクワトロから目を逸らさず言った。

 

「アイン大将。さっき言ってたな。──俺たちが、過去を清算すべきだと」

 

 アインは小さく頷く。

 

「はい。今後の作戦は、貴方がた二人が協力しなければ成立しません。それが困難なことであると理解した上で……あえてお願いしたのです」

 

「やれやれ……言ってくれる」

 

 クワトロはサングラスを押し上げる。

 

「“過去”が簡単に片付くなら、誰も戦争などしないだろうに」

 

「だが、未来のためにはやるしかない」

 

 アムロが返す。

 

 そうして、ついに二人の眼差しが正面から重なった。

 

 互いに、数年分の重さをその目に乗せながら。

 

 その場にいた者すべてが、息を呑んだ。

 

 アインは静かに目を伏せた。

 

 彼がこの場を整えたのは、戦術的な意味合いだけではなかった。

 

 この二人が過去を吐き出し、未来を歩み直す。その火蓋を切る“舞台”を、整えたかったのだ。

 

 それがどんなに不格好で、衝突を伴うものであろうとも──。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

ダカール《スードリ》艦内・作戦司令室

 

 作戦会議の喧騒が引き、重苦しい空気が場を支配していた。

 

 会議卓の奥、地球連邦軍正統派ティターンズの若き総帥──アイン・ムラサメ大将は、深く椅子にもたれた姿勢のまま、二人の英雄に視線を据えていた。

 

 アムロ・レイとクワトロ・バジーナ。

 

 時代を築いた“伝説”同士が、今ここに対峙している。

 

「──これから始まる作戦は、カラバ、エゥーゴ、ティターンズ。すべての意思と戦力を一つに纏めねばならない連邦軍の作戦となります」

 

 アインの声は、若者らしからぬ重みを持って響いた。

 

「だからこそ申し上げます。お二人のあいだにある因縁──それは、僕にも推し量れぬほど深く、重いものだと理解しています」

 

 沈黙が落ちる。

 

「ですが今、宇宙世紀の未来を決める場において、その因縁が足枷となるようなことがあってはならない」

 

 アインは立ち上がり、両者に歩み寄った。

 

「清算してください」

 

 その声は、優しさでも命令でもない。

 

 ただ一つ、願いと責任の交錯した“覚悟”の声だった。

 

「ぶっちゃけますが──殴り合いでも、罵り合いでも、MSの実機でも、シミュレーターでも構いません。満足するまで互いに吐き出していただきたい」

 

 室内の空気が、張りつめる。

 

 アムロが一歩前に出た。

 

 その眼には、驚きと戸惑い、そしてかすかな怒りすらあった。

 

「……軍の会議で、感情のぶつけ合いを許すなんてな。君は正気か?」

 

 アインは真っ直ぐに見つめ返す。

 

「戦術や理屈では動かせない溝があるなら、それを越える方法を取るまでです。お二人が歩み寄る気があるならば、舞台はこちらで用意します」

 

 アムロは黙った。

 

 それを遮るように、クワトロが口を開いた。

 

「──思い切ったことを言う」

 

 低く乾いた声。

 

「“シャア・アズナブル”として告白しよう。私は、あなたの言葉の重みと無謀さに驚いている。……だが、それ以上に──それを命がけで言える胆力に敬意を払う」

 

 アインはわずかに頷いた。

 

「恐れながら、ここは戦場です。そして、お二人の因縁が地球と宇宙の秩序に影を落とすならば、それを解消することもまた僕の職務だと理解しています」

 

 沈黙が落ちる。

 

 クワトロはサングラスを外し、ゆっくりと会議卓に置いた。

 

 深い紅の瞳が、静かにアムロを見据える。

 

「どうする? アムロ」

 

「……やってやろうじゃないか」

 

 アムロ・レイが静かに口を開いた。

 

 その声音には、若い頃の激情ではなく、時代を潜り抜けた者特有の重さと冷静さがあった。

 

「俺たちは、何年も……お互いを見続けてきた。だが、どちらも“納得”なんてしていなかった」

 

 アムロはゆっくりとクワトロへと向き直る。

 

「シャア……いや、クワトロ・バジーナ。今こうして、ようやく“同じ側”で立っているんだ。なら、これまで積もったものを吐き出す機会くらい、あってもいい」

 

 クワトロは無言で見返したまま、腕を組み直した。

 

 その視線には、警戒心ではなく、長年の宿痾を見つめ返すような、そんな陰影があった。

 

「だが……」

 

 アムロが言葉を続けた。

 

「実機はやめておこう。重力下では、お互い思い切った動きはできないし、第一──これから大規模な作戦が控えているんだ」

 

 クワトロの眉が、かすかに動いた。

 

「仮にどちらかが機体を壊したら、戦線に穴があく。それこそ馬鹿らしい話だろう」

 

 アインが頷いた。

 

「その通りです。提案された内容は、あくまで“清算”の手段の一つとして申し上げたまで。選択はお二人に委ねられます」

 

「……シミュレーターでやる」

 

 アムロの決断は早かった。

 

「重力補正も、火器出力も、コックピットの反応も、実戦と変わらない設定にしてくれ。俺たちが納得できる環境でなければ意味がない」

 

「了解しました」

 

 アインは即座に応じる。

 

「アルビオンの戦術シミュレーター室を封鎖、最高レベルのMS模擬戦プログラムを用意させます。機体設定は百式とガンダムMk-Ⅱでよろしいでしょうか?」

 

「異存はない」

 

 クワトロが初めて、アムロを正面から見据え、短く答えた。

 

「この場で終わらせるなら、過去も亡霊も──全てここに埋めていく」

 

 アムロも、静かに頷いた。

 

「俺は……ようやく、あなたと話せる気がする。機体越しでも構わない。全部、ぶつけてみようじゃないか」

 

 二人の視線が交わる。

 

 長い歴史の中で、何度も交錯し、決して交わらなかった焦点が、ようやくひとつになりかけていた。

 

 アインは微かに息をついた。

 

 自らが戦略を語るよりも遥かに困難な、人と人との「痛みの橋渡し」──それが今、形になろうとしている。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 ダカール港に停泊中のペガサス級強襲揚陸艦《アルビオン》。

 

 その艦内、最新鋭の全天球シミュレーター・ブロックにおいて、二つの光が激しく交錯していた。

 

 ──ア・バオア・クー宙域。

 

 再現されたそのフィールドは、かつての最終決戦の記憶を刻む墓標そのものだった。

 

 戦火に焼け爛れた外郭、散り散りになった残骸、虚無の中で蠢く感情だけが、今なお漂っている。

 

 片や、白き装甲に沈む精密なフレーム。

 

 エゥーゴ仕様のガンダムMk-Ⅱ。

 

 パイロットはアムロ・レイ。

 

 地球帰還後、長らく封じられていた戦士の勘が、今、抑えきれぬほどに蘇っている。

 

 対するは黄金の騎士──百式。

 

 クワトロ・バジーナ大尉。

 

 かつての名をシャア・アズナブルと呼ばれた男。

 

 機体は軽やかに宙を舞い、その動きには一片の躊躇もない。

 

 模擬戦が開始された直後から、二機のMSは躊躇なく撃ち合い、斬り結び、回避と予測を繰り返す。

 

 その戦闘はもはや訓練の域を超えていた。

 

 技術、経験、そして因縁──そのすべてが、機体を通してぶつかり合っていた。

 

 Mk-Ⅱのビームライフルが火を噴いた。

 

 咄嗟に百式が機体を捻り、残像を残して回避。

 

 アムロは追うように急加速しながら、

 

「逃げるなッ、シャア!」

 

 その叫びは、冷静さを失った己への自戒にも似ていた。

 

「名を捨てた私に何を求める!」

 

 クワトロが返す声には焦燥が滲んでいた。

 

 だが百式の動きは鈍らない。

 

 両機はア・バオア・クーの残骸帯を縫いながら急旋回し、ビームサーベルを抜刀する。

 

 

 サーベル同士が衝突し、火花が宇宙に散った。

 

 機体は絡み合い、まるで剣士が互いの呼吸を奪い合うかのように、膝をつけそうな至近距離で力比べを続けた。

 

「あなたは…それでもまだ、ララァのことを口にするのか…!」

 

 アムロの声音に、憎悪と悔恨、そして未練が混じる。

 

「そうだ、だが──私の心も、彼女に引き裂かれた! お前がそれを知らぬはずがない!」

 

 両者の視界に、ただならぬ熱が走る。

 

「俺が知っていたのは、あなたが人を“手段”としてしか見なかった事だ!」

 

「ならば問おう!地球に留まる人々を、お前はどう救った!? 幽閉された己の悔しさだけに縋ってきたのではないか、アムロ!」

 

 サーベルが弾かれ、両機は再び距離を取る。アムロのMk-Ⅱが急反転し、斜め上から射撃を浴びせた。

 

 クワトロは回避しながらも反撃の一閃を浴びせ、装甲を掠めたビームがMk-Ⅱの片側スラスターを弾いた。

 

「貴様ッ!」

 

 アムロの声が怒りに染まる。

 

「あなたは…ずっと誤魔化してるッ!名前も顔も、過去すらも!」

 

「それが生きる術だった!」

 

「違う…!」

 

 アムロが吠える。

 

「逃げてただけだ、シャア・アズナブルッ!」

 

 その言葉に、百式が刹那、動きを止めかけた。

 

 だがクワトロは即座に回復し、鋭い軌道で突進。

 

 両者の機体が宇宙のど真ん中で交錯し、重なり合うようにビームサーベルが再びぶつかり合う。

 

「ならば、お前は何のために戦う!? 誰のために、生き延びてきた!」

 

「俺は──!」

 

 アムロの声が震える。

 

「……人の心を、もう二度と殺させないために!」

 

 そしてその叫びと同時に、Mk-Ⅱが一瞬の隙を突いた。百式の肩部装甲を斬り裂く。

 

「ぐぅっ…!」

 

 クワトロは距離を取り、左腕を後退させながら冷静に戦況を見極めた。

 

「成長したな、アムロ…だが、お前はまだ“人の呪い”を背負っている。」

 

「その呪いがあるから…俺はあなたに向かって飛べる!」

 

 ──ズンッ!

 

 再び両者は火花を散らし、ア・バオア・クーの残骸が背景で崩れ落ちてゆく。

 

 艦橋モニターの前で、アイン・ムラサメ大将は静かに画面を見つめていた。

 

 その目に映るのは、ただの模擬戦ではない。宇宙世紀を象徴する“魂の戦争”だった。

 

 この戦いが終わるとき、二人は──本当の意味で並び立てるのか。

 

 静かに、しかし確かな意志で、アインは唇を結んでいた。

 

「来るのか、アムロ!」

 

 百式が急加速で回避機動に入る。

 

 対するMk-Ⅱは一瞬の加速でその直線にビームを撃ち込む。

 

 だがそれはわずかに外れる。

 

「さすがに、避けるか……!」

 

 アムロの声が冷たい。だが内には熱がある。

 7年前の終戦──ララァとの戦い──すべてをこの男と共有し、なおもなおざりにされた傷が疼く。

 

「貴様は……あの時から何一つ変わっていない!」

 

「アムロ、お前が今ここで感情を爆発させることを、私は止めはしない」

 

「止めてみせろよ、シャア! いや……クワトロ大尉、か?」

 

 舌を噛むような皮肉と怒りが、機体の挙動にも現れる。

 

 Mk-Ⅱが急制動し、正面から突撃するように進路を変える。

 

 その勢いに百式もたじろぎ、機体を軸に横転しながら射撃で迎撃。

 

 回避しながら、アムロが叫ぶ。

 

「地球を守ると言いながら、今度は何を目指している! 答えろ、あなたは何に逃げているんだ!」

 

 百式の瞳が虚空を睨む。

 

「逃げている……? 私は地球の重力に囚われぬ、真の未来を追い求めている」

 

「ならば!なぜカミーユを、仲間たちを救おうとしない!」

 

「彼らは立派に戦っている! 私が干渉する余地など、もはや──」

 

「逃げるなあああっ!!」

 

 Mk-Ⅱの膝から蹴りが百式の下腹に炸裂。

 

 虚構の衝撃波にシミュレータの壁面が軋む。

 

 百式が吹き飛ぶ前に推進で姿勢を立て直す。

 

「アムロ……お前は、まだ私を許していないのか」

 

「許すだと……?この7年間、俺は何度お前の姿を夢に見たと思ってる!」

 

 百式のビームライフルが弾道を描く。

 

 だがアムロは読み切っていた。

  

 反転し、斜めに上昇しながらカウンターショットを撃つ。

 

 百式が緊急回避。

 

「そんな思いをするのは、お前だけじゃない! 私だって──!」

 

「何が『私だって』だ、シャア! お前はいつもそうだ! 自己犠牲の仮面を被りながら、周囲に背を向ける! それを正義と信じて疑わない!」

 

「ならば、アムロ、お前はどうだ!? お前はその力で、何を変えた? 何を救った!?」

 

 アムロは一瞬、カミーユの顔を思い浮かべた。

 

 無垢で、怒りに満ちた少年。

 

 ララァに似た、あの魂を持つ少年。

 

「……今度こそ、俺は誰も死なせたくないんだ。貴様に、また誰かを殺させるもんかよ!!」

 

 アインは無言だった。

 

 二人の言葉を、過去を、感情を──静かに、だが一瞬も逸らさず観測していた。

 

 この模擬戦は、ただの戦闘ではない。

 

 言葉を交えずにはいられなかった、互いの記憶と罪と魂の衝突だ。

 

 それを誰よりも理解していたのは、他ならぬ彼だった。

 

「まだだ、まだ足りないぞシャア!」

 

「ならば受けて立つ、アムロ・レイ!」

 

 宇宙に響く沈黙の中、激しい交差が再び繰り返される。

 

 模擬戦のタイマーは進む。

 

 だが決着の時は、まだ遠い。

 

 それは、いつか必ず来る“本当の終戦”のための、最初の前哨戦だった──。

 

 百式とガンダムMk-Ⅱは、それぞれのパイロットの怒りと過去を乗せながら、軌道の死角と残骸を利用しつつ、数分間にも及ぶ濃密な読み合いを続けていた。

 

 メインモニター越しに、アイン・ムラサメは静かに観ている。

 

 この戦いの本質が、ただの模擬戦ではないことを。

 

「言ってみろ、シャア!」

 

 ビームサーベル同士が激突し、紫電が走る。

 

 アムロの叫びが響く。

 

「……お前の逃げ道は、もうないぞ! ララァを引きずり、自分の罪を塗り潰し、カミーユに何一つ向き合わず……何が地球の未来だ!!」

 

 百式のフレームが揺れ、押し負けそうになる。

 

「シャア・アズナブルが、その程度の男だと……!俺は認めたくなかった……!」

 

「貴様に認められるために、生きてきたのではないッ!!」

 

 シャアの怒号と共に百式がバーニアを吹かし、強引に間合いを取る。

 

 機体の制御すら荒れた軌道。

 

 その一撃に、クワトロの冷静さはもはや微塵もなかった。

 

 そして、次の瞬間。

 

 シャアが吼えた。

 

「ララァ・スンは……!」

 

 サーベルを構えた百式が、宙を駆けながら咆哮する。

 

「ララァ・スンは、私の“母”になってくれるかもしれなかった女性だ……!」

 

 その言葉は、模擬戦空間の中で異質な静寂を生んだ。

 

 アムロの操縦桿が止まる。

 

「……なに……?」

 

「そんなララァを……!あのララァを殺したお前に、言えたことかッ!!」

 

 悲痛な絶叫だった。

 

 シャア・アズナブル──否、クワトロ・バジーナという仮面をすら引き裂く、本心そのもの。

 

 その告白に、アムロの表情が歪んだ。

 

「……それを……」

 

 震える声が漏れる。

 

「……それを……俺に言うのか……」

 

「言わずにいられるか! 7年だ! 10年近くも、貴様と再び相まみえずにいた……あの日から! 私は、私の中でララァを殺していた!!」

 

 アムロの喉が詰まり、反論の言葉が出てこない。

 

 ララァ・スン。

 

 あのとき、アムロとシャアの間で、まるで“光”のように現れた少女。

 

 あの戦場で、アムロは――自らの手で、彼女を殺した。

 

「……俺だって……ッ」

 

 感情が破裂する。

 

「俺だって! あの日からずっと……! ララァが死んだのは、お前と俺が戦ったからだ!! お前だけが苦しんでいたと思うな!!」

 

 Mk-Ⅱが吠えるように加速する。

 

 百式も、シャアの絶叫に呼応するように、反撃に転じる。

 

 サーベルが火花を散らし、ビームが軌跡を焼き、仮想宇宙が再び激しくうねる。

 

 だが、戦いの激しさとは裏腹に、二人の心の奥底が見え始めていた。

 

「……ならば、なぜ……なぜ、ララァは私ではなく、あの日……お前を選んだ!?」

 

「選ばれたくなかったんだ……! あの戦場で、あんな形で……!」

 

「貴様はっ!! いつもそうだ!! 自分の罪からも、光からも、ただ目を逸らしてきた!!」

 

「それは……貴様も同じだろ、シャア!!」

 

 観測席のアインは、眉ひとつ動かさず、彼らの咆哮と機体の交錯を見つめていた。

 

 この模擬戦は、贖罪であり、断絶であり、救済である。

 

 シャアが「母」と叫び、アムロが「殺した」と受け止めたその瞬間、両者はようやく――「同じ痛み」を知った。

 

 虚構の宇宙を駆ける光は、もはや激しい激情の閃きではなかった。

 

 百式とMk-Ⅱが斬り結ぶその軌道に、冷酷な殺意は消えていた。

 

 ただ、そこにあったのは──痛みの共有。

 

「……なぁ、シャア……」

 

 アムロの声は、バイザー越しに震えていた。

 

 彼は、最後の一撃を繰り出す直前、躊躇した。

 

「……俺たちは……何も変わらなかったのか?」

 

「……いや」

 

 静かな応え。

 

 百式の斬撃は止まり、空間に漂った。

 

「私たちは……あの日よりも確かに老いた。だが、ようやく“痛み”に名をつけられるほどには……歩いたのかもしれん」

 

「……ララァを……失ったあの日から」

 

 Mk-Ⅱの機体が宙に佇む。

 

 その姿は、まるで祈るようだった。

 

「お前はずっと怒っていた。俺はずっと……罪から目を背けていた。けど……ここでやっと、ララァの声が聞こえた気がしたんだ」

 

「……ああ」

 

 シャアもまた、静かに同意した。

 

 彼の中で燻っていた十年の慟哭が、言葉となったからこそ、今は不思議な静寂が心に広がっていた。

 

「ララァは、私たちを……見ているだろうな」

 

「……見てるさ」

 

 一拍。

 

「ならばもう……これ以上、彼女のために傷つけ合うのはやめよう」

 

「……ああ」

 

 そして、二人の機体が静かにシミュレーター空間を漂う。

 まるで戦いの終わりを告げるように、機体の出力が順に下がり、やがてホワイトアウトが視界を覆った。

 

 ハッチが開き、汗と熱気の中からアムロ・レイとシャア・アズナブル──いや、クワトロ・バジーナが現れる。

 

 額に汗、視線は交差するが、どちらも言葉はない。

 

 いや、言葉はすでに交わされた。

 

 あの空間で、心のすべてをぶつけ合った。

 

 それがすべてだった。

 

「……終わりましたね」

 

 アイン・ムラサメの静かな声が、空間に沁み入った。

 

 彼の両眼は穏やかで、しかし決してその熱を失ってはいなかった。

 

「互いに痛みを知った者同士は、もはや敵ではありません。あなた方は……ようやく、“同じ場所”に立てたのだと、僕は思います」

 

 アムロは頷いた。

 

 クワトロも頷いた。

 

「……さて、大将」

 

 アムロが口を開く。

 

「次は、現実の戦争か」

 

「はい。これからは地球連邦軍として──共に戦っていただきます」

 

 アインはそう告げ、二人に敬礼した。

 

 その姿は、ティターンズでもエゥーゴでもない、新たな時代の象徴のようだった。

 

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 その夜、アムロ・レイは静かに空を仰いだ。

 

 どこかに、ララァの魂がいるような気がしてならなかった。

 

「……なぁ、ララァ。……俺たちは……ようやく、ここまで来たよ」

 

 どこかで風が吹いた気がした。

 

 優しく、許すような気配とともに。

 

 アムロ・レイとシャア・アズナブルの戦いは終わった。

 

 だが、戦争は──まだ続いている。

 

 彼らの決着は、未来への約束でもあった。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 静かな風が吹いていた。

 

 月明かりが鈍く輝くダカールの空。

 

 その空を見上げる者が、もう一人いた。

 

 クワトロ・バジーナ──。

 

 いや、シャア・アズナブルと呼ばれるべきその男は、アルビオンの上層デッキに立ち、手すりに肘をつけていた。

 

 眼下には、ダカール港に並ぶ三隻の巨艦。

 

 正統派ティターンズ《スードリ》、カラバの《アウドムラ》、ティターンズ投降兵の《メロゥド》。

 

 かつてならば相容れぬ三つの旗が、今は互いに灯を交わし、静かに眠っている。

 

「……皮肉だな」

 

 クワトロは呟いた。

 

 その声は誰にも届かない。

 

 届く必要もない。

 

「私とアムロが、ようやく理解し合うまで……どれだけの時が過ぎた?」

 

 風が髪を撫でる。

 

 仮面の下、かすかにその目が細められる。

 

「ララァ……」

 

 その名を、彼はようやく言葉にできるようになっていた。

 

 シミュレーターの中で叫んだ言葉──。

 

「ララァは、私の母になってくれるかもしれなかった」

 

 あれは本心だった。

 

 誰にも打ち明けられなかった、魂の奥底の慟哭。

 

 それを、アムロにぶつけられたことで、はじめて彼は「あの日」を過去にできた気がしていた。

 

「お前も……私も……きっと、間違いなく“過去”を乗り越えられたのだな」

 

 そう呟くと、シャアは夜空に浮かぶ月を見上げた。

 

「ララァ。私はまだ、生きる。人の業の中で……この地球を見つめ続ける」

 

 ふと、遠くに赤い点がまたたいた。

 

 流れ星か、軌道上の衛星か。

 

 あるいは、彼の眼にはララァの魂が通り過ぎたように見えたのかもしれない。

 

「アムロ……。ようやくお前と並んで語れるとはな──だがな、私は……」

 

 声が途切れる。

 

 しばし沈黙。

 

 そして静かに、誰にも聞こえぬ声で呟いた。

 

「私は……まだ、許されてなどいない」

 

 その言葉には、迷いも、怒りもなかった。

 

 ただ、己が背負う十字架を、正面から見据えた男の覚悟があった。

 

 夜風が、彼のコートをはためかせた。

 

 明日から、地球連邦軍として“共に戦う”日々が始まる。

 

 だが、その夜、彼はただの一人の男として──。

 

 過去を見つめ、今を噛み締めていた。

 

 同じ空の下で。

 

 アムロ・レイと。

 

 そして、ララァ・スンと。

 

 宵闇の帳が下り、空にはまるで水面のごとく穏やかに月が浮かんでいた。

 

 クワトロ・バジーナは、スーツの胸元を少し緩めたまま、静かにその月を見上げていた。

 

 戦闘の熱と、言葉の痛み、そして過去と向き合った余燼がまだ胸の奥に燻っている。

 

「……宇宙に還りたいなどと思う日が来るとはな」

 

 彼の声は独白のように低く、夜風に溶けていった。

 

 だが、その背後から確かに人の気配が現れた。

 

「まだお一人でしたか、クワトロ大尉……」

 

 静かな声。

 

 背後で名を呼ぶのは、アイン・ムラサメ──あの少年だった。

 

 シャアは振り返らずに呟いた。

 

「……君が来ると思っていたよ」

 

「失礼を承知で申し上げます。礼をお伝えしたくて」

 

 アインは丁寧に胸へと手を当てる。

 

「今日、貴方がアムロ・レイ大尉とぶつかってくださったことに、深く感謝申し上げます。あの戦いは、時代を縛る“過去”への弔いでもありました」

 

「……ふん、感傷の割には随分と理性的な総括だな」

 

「私は感傷を知りません。ただ……今日の戦いが、未来への橋になることを願ったまでです」

 

 その言葉にシャアはふっと目を伏せ、短く笑った。

 

「やはり君は、私がなれなかった“もう一つの私”だな……」

 

 そしてようやく、彼は月から視線を外し、アインを見つめた。

 

 その瞳にあるのは、かつての赤い彗星でも、クワトロ・バジーナでもない、一人の男としての光だった。

 

「私はな……かつてララァ・スンという女性を喪った。彼女は私の母になってくれるかもしれなかった。だが私はそのララァを、アムロに殺されたと思い続けていた」

 

「はい……」

 

「だが、私は知っていたのかもしれない。ララァが“母”であることを望んでいたのは、私自身の孤独が生んだ願望に過ぎなかったと。彼女は、私の幻想を背負いきれるような存在ではなかったのだ」

 

 そう語るシャアの声には、苦さも、慈しみも、すでに含まれていた。

 

 アムロとの戦いの果てに、彼のなかで長年燻り続けていた“ララァ”は、ようやく魂の静寂を得たのだ。

 

「君は……アムロと私の因縁に、終わりをもたらしてくれた。これはもう“礼”などという安い言葉では足りん。――アイン・ムラサメ、ありがとう」

 

 彼はそう言って、ようやく頭を垂れた。

 

 そして。

 

「アイン。私は、何も成せなかった男だ。理想は歪み、愛は破れ、希望は何度も瓦礫に沈んだ」

 

「……」

 

「それでも、こんな私でも……君にとって、“同志”と呼ぶに値するだろうか?」

 

 夜風が吹く。

 

 その問いは、あまりにも静かで、あまりにも重く──だが、アインはすぐに、そして迷いなく、答えた。

 

「──許します」

 

 そして一拍、言葉を補うように、より確かな声で告げた。

 

「いえ、私は赦します。クワトロ・バジーナ大尉。貴方のすべてを、過去を、そしてその痛みを」

 

 その表情は、あまりに静かで、あまりに暖かかった。

 

 まるで──かつてシャアが求めてやまなかった“母”のように。

 

 クワトロは、目を見開き、そして息を呑んだ。

 

 「赦す」という言葉は、彼の心の最奥を撃ち抜いた。

 

 「……そうか……ああ、そうか……」

 

 彼はゆっくりと、肩を落とした。

 

 力ではない。絶望でもない。

 

 ただ、胸の奥に巣食っていた氷が、ようやく溶けていく感触だった。

 

 そして、ふっと笑う。

 

「ありがとう、アイン。私は……君に出会えてよかった」

 

 その月夜の下、かつて赤い彗星と呼ばれた男の胸に――ようやく、風通った。

 

 

◇◇◇◇◇

 

 

 

 南半球の真昼の陽光が、雲間から白く地表に注ぎ込む。ダカールの議場は厳粛な空気に包まれていた。

 

 壇上に立つは、地球連邦臨時議会出席中のエゥーゴ代表・ブレックス・フォーラ准将。

 

 その口調は落ち着いていたが、言葉の一つ一つに重みが宿る。

 

> 「本日ここに、我々エゥーゴは、ティターンズ監察軍政官庁との間に、共通の未来構想と、軍政秩序の再建に向けた協調体制を確立したことを、公式に表明する」

 

 

 議場の一角がざわめく。

 

 だがその言葉は、数々の政争と死線を潜り抜けてきた老練な軍人の、迷いのない決断だった。

 

> 「もはや、地球と宇宙を分ける境界線ではなく、人類の未来を定義する旗の下に、旧敵は存在しない」

 

 その言葉を、傍聴席で聞く者たち──。

 

 連邦官僚、エゥーゴ議員、ジャーナリスト、各国の外交官たちは、目を見開きながらも、耳を疑うように静まり返っていた。

 

 その頃・ダカール議事堂併設 記者会見場──。

 

 別棟の簡素な会見ブース。

 

 各国報道陣と通信社が詰めかけ、ざわついていた空気が、一人の男の登壇によって静まった。

 

 ──クワトロ・バジーナ大尉。

 

 壇上に立ったその姿は、どこか緊張した面持ちながらも、すでに覚悟を決めた者の目をしていた。

 

 前に立つマイクの列を見やり、静かに口を開く。

 

「……私は、これまで《クワトロ・バジーナ》という名で、反地球連邦運動の一員として戦ってきた」

 

 記者たちの指が、一斉にシャッターを切り始めた。フラッシュの嵐が男の横顔を白く照らす。

 

「だがその仮面を、今日、ここで捨てると決めた。私は、かつて“シャア・アズナブル”と呼ばれた男だ。そして──ジオン・ダイクンの遺児……キャスバル・レム・ダイクンである!」

 

 瞬間、空気が止まったような錯覚が走る。

 

 会見場の誰もが息を呑み、言葉を失っていた。

 

 キャスバルは、それでも言葉を紡ぎ続けた。

 

 まるで、自らの過去を赦すように。

 

「私の父、ジオン・ダイクンはこの地球圏に『人類の宇宙進出による進化』という理想を示した。だがその遺志はねじ曲げられ、戦争という破滅の道へ利用された

 私はそれを止めることができず、復讐に駆られ、戦いに身を投じた。シャア・アズナブルとして、幾度も銃を取り、血を流した──自分の手で」

 

 記者席の一角、年配の記者が静かに頷いていた。

 

 かつて一年戦争を報じた者だ。

 

 彼は目を閉じ、遠い戦火を思い出していた。

 

 キャスバルの声は、揺れなかった。

 

「だが、私は今、ようやく“過去を越える機会”を得た。それを与えてくれたのが──アイン・ムラサメという若者である」

 

 記者たちが一斉にざわめく。

 

 映像は同時中継で全地球圏に流されている。

 

 その名前を知る者も、知らぬ者も、今やこの名を記憶に刻むだろう。

 

「彼の中には、復讐も、憎しみもない。ただ秩序への理性と、未来への責任だけがある。その姿に私は、自らの未熟と欺瞞を思い知った。──だから私は、彼と共に歩む。過去に囚われず、未来を築くために」

 

 そしてキャスバルは、一瞬、言葉を置いた。

 

 深く息を吸い、決意の眼差しで正面を見据える。

 

「私は、ジオン・ダイクンの子として、ここに立つのではない。私は“キャスバル・レム・ダイクン”として、この地球と宇宙の未来を、人類の新たな秩序と共に創り直すことを宣言する。それが、私という男が、すべてを捨て、再びこの名を名乗った理由だ──!」

 

 その瞬間、記者席から自然と拍手が湧き起こった。

 

 報道の場にあるまじきことかもしれない。

 

 だがその場にいた者たちは、それが歴史の節目であることを、肌で感じていた。

 

 フラッシュの音が再び、嵐のように降り注いだ。

 

 

 

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