霊縁とともに、霊感ありの出久   作:紡縁永遠

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個性のサポート

 I・アイランドにあるバイクの免許取得所で、出久ではなく、与一が完璧に乗り回していた。

 

 「ふぅ…気持ちいいねこれ」

 「意外な才能だな」

 「全員初めてなのに慣れるほうがすごいけどね」

 「和服じゃ乗りづらい……コスチュームも設計し直しか」

 

 デヴィットに大型バイクの免許を取っておけと言われ、来ていたのだ。ヒーローに大事なのはいかに早く現場に到着できるか、バイクなどは十五歳から免許を取れる。数日で乗ることはマスターした面々だが、交通標識が難解していた。元々勉学をやっていない与一。戦争ばかりで道路交通法が機能していない時代の二代目、三代目。森に住んで道路はなかった四代目。道路はあってもすぐに壊れて使えなくなる五代目、六代目に七代目。そして肉体一つで移動する八代目。まだマシな九代目。そもそもバイクがなかった四季と逢魔達。ここに来ての最大の難問だ。

 

 「全員乗れるのに、なんでここでつまずくんですか?道路走らせても問題ないのに。」

 「速度変えると嫌な予感がするので」

 

 教官の疑問に一同同じことを答える。変なところで危機感知が発動しているのだ。速度超過をすると、駄目だと気づくため、実技以外が駄目になる。

 とまぁ困難が多々あり何とかオールマイトを含め全員免許取得を達成した頃に、デヴィットから完成したと連絡が入る。

 

 「これは?」

 「うん、血繋追走(rastrear lazos de sangre)。名前は、そちらの二人が考えてくれた」

 

 デヴィットの隣には黒をメインとし血の赤をアクセントとした、大型バイクがあった。左右にはスーツケースがあり、普通のバイクではないのは確かだ。

 

 「メーターの間に番号とスイッチがあるだろ?これを押すと、スーツケースが開きながら射出される。前後左右どれでも可能だ。そしてもう一つ、エンジン部分だが、血命異空の力を借りて、少しロマンを詰め込んでみた。中心から開く機能がある!」

 「お、おお〜」

 「パパ、それだと構造に問題が…」

 「今見えているエンジンはハリボテだ。血命異空は独自の空間を広げる物といっていた。エンジンをその中に入れ鎖をそこから出すことにより、分断しても問題はない構造になっている。そして血液の保存はチェーン部分と、開いた時は過内側から出せる。そして飛ぶ!」

 「おお!!」

 

 ※仮面ライダーのマシンフーディーニが分かりやすい例です

 

 多機能を詰め込んだバイクに男達はテンションが上がる。メリッサは呆れながらも、詰め込んだ内容と大きさの違いに驚いていた。

 

 「許可は取ってある。乗ってみてくれ」

 「はい!」

 

 霊魂全員を一度戻し、スーツケースに詰める。出久が乗り、走り始める。

 走り始めて少し、一から四のスイッチを押し、前方に出す。形代の材料が出てきて、瞬時に歴代達に変わる。

 

 「うん、成功だね」

 「じゃあ、飛べる機能か」

 

 一度戻り、また走り出す。ジャンプ台に乗り浮かせたと同時に開き、車輪がドローンの要領で飛ぶ。

 

 「おお〜!ほんとに飛べた!」

 「自身で飛ぶのとは少し違うな」

 「ですね。」

 「すごいわ!イズクくん!サポートアイテムは慣れるのに時間がかかるのに!」

 「個性の特性上新しいことはたくさん降りかかるから、慣れだろうね」

 

 歴代達が順番に操作手順を覚えている間にメリッサの称賛を受ける出久。一通り終わり、デヴィットが再調整をすると、研究所に戻ったあとは、四季達と共にヒーローコスチュームについて考えていた。

 

 「そんなに難しいことなの?」

 「オールマイトみたいにパワー系なら、シンプルでもわかりやすいですけど、複数使える上に、集団戦が多かったりするので、統一性を持たせたいなと」

 「今の服に慣れてるからあまり変えてはほしくないが」

 「そこなんですよね…やっぱり、色を変えるか…」

 「僕はスーツで動きやすいものを」

 「スティーブンに引っ張られてるわね」

 「ネクタイを血の色にするか?いやでもそうすると〈冷脚〉らしさがなくなる。皆さんも確立されたものがある。どうすれば……」

 

 あまりの難関に頭を抱える出久そこにメリッサが助け舟を出す。

 

 「わざわざ一緒にしなくてもいいんじゃない?ヒーローは個性をみられるんでしょ?」

 「あっ…そうか…なら僕に会うのは……」

 「和軍服…」

 「なんで全員頷くんですか、」

 「なんとなく?」

 「ふふ」

 

 和気あいあいとした、出久達の日常に笑みが溢れるメリッサにつられて皆笑う。

 

 「イズク君って本当に凄いのね。私、ビックリしちゃった」

 「いや、そんな。メリッサさんこそ、I・アイランドのアカデミーっていったら優秀で、それに、エンデヴァーのコスチューム製作にもその年で関わっているなんて凄いですよ」

 「ありがとう。良く知ってるのね」

 「学術誌は毎月チェックしていて。音声ソフトで聞いてるんですけど。そこで、メリッサさんは期待の若手だって記事を拝見しました」

 「そうなの。あの記事はちょっと書きすぎかなって思うんだけど。でもそういってもらえると嬉しいわ」

 

 メリッサはそう言って紅茶を啜る。

 

 「ここにいる間はゆっくりしてね。あ、でもイズク君は受験生だっけ」

 「はい。I・アイランドは治安もいいですし、個性の訓練や受験勉強に集中でるかと」

 「受験先はひょっとして、雄英高校?」

 「はい! オールマイトの母校で、僕も立派なヒーローになれればと」

 「きっと、イズク君ならなれるわ」

 

 そう言って笑うメリッサに、霊体となった四季の霊が、不安そうな話をしていた。

 

 「増えそうだよなぁ…」

 「確実に入っているわね」

 「今のところ何人だっけ?」

 「おそらく、八じゃな」

 「黙っとくか」

 

 出久の天然たらしについての心配だった。そこにデヴィットとオールマイトの会話が入ってくる。

 

 「どういうことだ、トシ! この個性数値の異常な低下は!?」

 

 少し離れながら、一同はそれを聞く。

 

 「かつてオールフォーワンと戦った後、たしかに肉体的な消耗はあった。だが、この低下速度は異常だ」

 「ああ、だが、私の個性が衰えても、次代の英雄がいる。だから大丈夫さ」

 「イズク・ミドリヤか。だが、彼がヒーローになり君のような抑止力となるまで、少なく見積もってあと10年はかかるだろう。それまで象徴の不在を日本は耐えられるのか?」

 「それはそうだ。だが、日本には優秀なヒーローが大勢いる。だから心配するな」

 「トシ……」

 

 マッスルフォームは維持してあるものの、個性の低下は防げなかったようだ。

 

 『おそらく、君の手に僕達が移ったことが主な原因だろう。でも、OFAの火は絶えず残っている。十分戦える状態だけど…』

 『それでも平和の象徴という肩書があるからだろうな。普通のヒーローならあれでも何とかなる』

 

 出久の脳内に語りかけるように、話に予想を付ける二代目と三代目。OFAに最初に気づき、絶対に渡さぬと決めた二人は、出久の自分がオールマイトを弱体化させたという責任を緩和させようとしていた。

 そこにデヴィットが一つの提案をする。

 

 「トシ、今私はある装置を開発している」

 「装置?」

 「ああ、その名も個性増幅装置だ」

 「何?!何のために?」

 「弱個性救済のための装置というものだ。だが今、私は是非、君に使ってほしい。実は8割方完成しているんだ」

 「そんな。だが確かに、それがあれば」

 「この進行スピードでは五年持つかどうかも怪しい。だがその装置があれば……」

 「……確かに、それは素晴らしい。だがデイヴ。あまり無理しないで欲しい。次代の芽は、確かに伸びているのだから。緑谷少年だけではない、メリッサもそうだ。これからの平和は彼ら二人で作り上げるものだからね」

 「トシ……。そうだな、私は無意識に君に頼りすぎてたようだ」

 「HAHAHA! だが、被験者が欲しいときは連絡したまえ。確かに私も緑谷少年とともに戦いたいからね」

 「! ああ!」

 

 そこからは笑い声になったが、それでも不安は残ってしまった。




久しぶりの、歴代OFAのあったらいいな〜備え付けのイス〜
一応、歴代達がいた部屋はこの話にもあります、

五代目「前々から思っていたんだが、この椅子なんだ?どう見てもOFAの装飾じゃないだろ」
初代 「おそらく兄さんの趣味だろうね、OFAの半分は兄さんが押し付けてきた個性だから…」
一同 「………………」
五代目「魔王の趣味かよ!」

 五代目のその言葉とともに、初代とオールマイトの一部、出久を除いて椅子に攻撃をする、

五代目「壊れるが…直ぐに生えてくる、最悪だな」
二代目「ああ、」

 AFOは絶対に許さない敵意を目の当たりにした出久だった
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