霊縁とともに、霊感ありの出久   作:紡縁永遠

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OFA

 「は…はは……は……オールマイト、ぼくを殺すのかい?」

 「これで終わりだ…AFO!」

 

 オールマイト対AFO、の戦いが終わろうとしていた。最悪の敵、OFAの宿敵、双方ボロボロで次の一撃で終わる。

 

 「本当に、今の顔はあの志村菜奈にそっくりだよ…」

 「っ…!!」

 「まぁ何の力もなくただ無様に死んでいった、取り柄のない女だったから、君とは少し違うかなぁ?」

 「貴様…!お師匠を!!侮辱するなぁぁぁぁ!!」

 

 親のように尊敬していた師匠を侮辱され、冷静でいられなくなるオールマイト、AFOの狙いはまさにそれ、周りを見失ったオールマイトの、隙だらけな脇腹を個性で右腕を伸ばして…

 

 『例え私を馬鹿にされても、冷静さを保てるように、アンタはたまに周りが見えなくなることがあるからね』

 「っ!ぐぅぅ!!!」

 

 延びてきた右腕は、七代目、志村菜奈の助言により我に返った、オールマイトに避けられる。

 

 「なっ?!?!」

 『あの子がお師匠を呼ばなければやられていた…』「終わりだぁぁぁぁぁ!!」

 

 腰の入った拳がAFOの顔面に叩き込まれる。

 

 「はぁ…はぁ…はぁ…勝ちましたよ、お師匠、あの少年にも感謝をしなければ…名前も住所も知らないが……」

 

 ギリギリではあったものの、致命傷を負わずにAFOに勝てたオールマイト、出久の高校入学前の峠は越えたと言っていいだろう。

 

 

―――

 

 

 『もう大丈夫!私が来た!』

 

 テレビのニュースで敵退治に奮闘するオールマイト、一週間という、療養はあったものの弱体化はなかった。そしてこれを聞いている出久は、あのゴミだめの海岸で掃除を行っていた。

 

 「…ふぅ…」

 「あとどれくらいだ?」

 「見ての通りじゃな、ほとんど進んでないと同義じゃ」

 

 皆に内緒でやっている出久と四季の霊の和楽器バンド、今回のテーマは海岸のゴミを取り上げる事に、外の撮影は始めてで、海岸の管理をしている場所に許可を取った、清掃を対価にタダにすると。

 

 「一回撮るぞ」

 「は〜い」

 「HAHAHAHA!!奉仕活動とは素晴らしいじゃないか!!久しぶりだね少年!」

 「…………………………お、お、お、オールマイトォォォォォォ?!?!?!ど、どうして?というか、そちらは、グラントリノにサー・ナイトアイまで!!?」

 

 前回は襲われていたところを助けてもらった、という、納得できる出会いだったが、今回はオールマイトから訪ねてくるという、出久にとってはとても喜ばしいことで思考が一瞬停止する。

 

 「いやぁ、君に感謝をしたくてね」

 「オールマイトに感謝されることなんでやってないですよ?」

 「いや、初めて会ったときお師匠に会わせてくれただろう、そのおかげでね、ある強敵を倒すことができたからね」

 「儂は、その付き添いだ、また話したいしな」

 「あっじゃぁ呼んだほうがいいですかね?」

 

 霊を見るだけの力が巡り巡ってこんなところまで。世界とは不思議なもので小さな歯車が連なって大きな物を動かすように、小さなきっかけで色んなことが変わってくる。

 

 「祓え給い、清め給え、神ながら守り給い、幸え給え〈御霊卸〉」

 「ようやくか、久しぶりだね俊典、空彦、そっちははじめましてだね」

 「お久しぶりですお師匠、してそちらは?」

 「あははは、まぁ君にも説明してもいいかな」

 

 乾いた笑いをする、白髪で少しやつれた男性。

 

 「僕は死柄木与一、AFOの弟で、OFAの第一人者だ」

 「OFA?」

 「それは私が説明しよう!OFAそれは私の持つ個性だ!」

 「え?週刊誌では〈怪力〉や〈ブースト〉と言われ、記者会見では爆笑ジョークで茶を濁してきた、オールマイトの個性が!?!?」

 「よ、よく見てるな。One for all(一人は皆のために)、文字どうりの意味を持つ。そしてこれは、人から人へ受け継いでいく個性である」

 

 One for all、与一の善性を形として、二代、三代と()()()()()()()()()()として繋いでいった個性

 

 「そう、そして八木くん、君には申し訳ないけどAFOはまだ倒せていない。そこでだ、僕個人の意見としては、OFAをえっと…緑谷くんに譲渡したほうがいいということだね」

 「待ってください、整理します。えっとつまり与一さんが、個性を持った最初のきっかけの一人で、〈個性を譲渡する個性〉を持っていた。兄のAFOからもらった〈力のストック〉と混ざることで、代を重ねるごとに強くなる個性となった。AFOとの対峙としてOFAという意味を込めたと。それが代第重なって、今オールマイトに受け継がれている。これでいいですかね?」

 「うん、それで君はどうしたい?個性がなくとも、君は霊術を使うことで個性を持ったものと戦える。AFOは強敵だよ」

 

 個性がないとヒーローになれない、正確には個性ありきの世界についていけないと言うもの、だが今の出久は霊術があるため、ヒーローには現時点でなれないと否定されることはない。それでも、出久は今の話を聞いて。

 

 「やります!AFOを倒します!」

 「私としては、心配な部分もありますがオールマイトや先代達がいうなら問題はないでしょう」

 「儂も依然問題はない」

 「決まりだね、今すぐ渡すと八木くんの中にあるOFAが消えていくから、そうだね、高校の一年前くらいが丁度いいかな」

 

 出久が魂を知覚できるため、上手く事が進む。受け継いだ時には歴代継承者の力も使えるようになっているはずだ。オールマイトと連絡先を交換したが、話からあまり喜べなかった。それでも出久に明確な目的ができたのである。

 

 「そうだ、前回と違って時間もあるし…俊典、結婚とかの話はあるか?」

 「お師匠?!」

 「子を突き放した身としては、お前が子に近いしな、孫の顔も見たいというものだ」

 「ヒーロー活動で相手はいないよ」

 「なんだつまらん」

 「探しましょうか?」

 

 久しぶりに面と向かっての会話、ずいぶん楽しそうに話している。

 

 「テレビの出演のネタにデモさせてもらうよ」

 「あ、ハハハ…あっ!撮影やらないと」

 「ああ、忘れてた」

 「邪魔して済まないな、詫びとして軽く宣伝させてもらうよ」

 

 オールマイトの宣伝もあり、和楽器バンドとしてメディアに取り上げられたのだった。

 




和楽器バンド、これは懐理ちゃんと文化祭のための準備です、今のところ懐理ちゃんが一番難しい
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