「オールマイト、どういうことですか?説明してください」
「少なからず彼には縁があってね、実力は保証する。連れて行ってやってくれ。」
「駄目です。免許もなしに一般人を戦場に入れて死んでしまいました、すいませんじゃ済まされない。それは重々承知のはずですよね。それに君も、勇気と無謀を履き違えるな」
「それでもです。死穢八斎會にあの子がいるかどうかわかるのは僕達だけです」
桔梗夏月、霊術〈
使役とは言ったが、正確にはその場所、戦地の状況把握、および理解、そして類まれなる軍議の才能により扱える代物。空間を把握し、味方に指示を出す。いうなればRPGゲームのダンジョンの内容と、敵の意味がわかる力である、そして、範囲は最大で直径5キロ、そして一度視認すれば大体の方角がわかるおまけつきでもある。
「わかった。その少女がいる場所を案内してくれ。君たちの参加は現場のヒーローと決める」
「はい!」
―――
「おや、君は」
「お久しぶりですサー・ナイトアイ、それにグラントリノも」
「死穢八斎會が敵判定となったと聞いたが、その少年は必要ないだろ」
「いえ、ある少女を利用しているため、その子が人質に取られないように正確な場所を捕捉するために連れてきました」
サー・ナイトアイ、グラントリノと死穢八斎會本部付近で合流する。出久が戦うことは説明をしていない。ためイレイザーは現場につれてきたことを説明する。
「……それと、彼も戦わせてくれと…」
「!君は戦場を知っているのか?」
「聞くだけですが、第二次世界大戦等の狂気なら」
「……それは個性の戦争ではない、もっと酷な場「戦争の時点でどれも同じでしょう、今は助けることが優先です」
「菊姉さん…」
出久がオールマイトの時代と知っている二人ではあるが、さすがに免許無しで戦わせるほど信用はしていなかった。それでも、戦争を駆け抜けた死人からすればこのやりとりすら不毛と感じさせていた。
「……わかった。合理性に欠けるが戦力が増えるならいいだろう。くれぐれも、死なないように」
「はい!」
「場所は?」
「死穢八斎會本部から、数メートル離れた地下にいる。すぐに追った方がいいと予想される。」
「そうか、他戦力は?」
「私とオールマイト、グラントリノと貴方そして警察です」
「よし、行くぞ」
―――――――――
「私が来た!」
「お、オールマイトぉ!」
「何!もうヒーローが来ただと!懐理を逃がすぞ。懐理さえ入ればいい」
「ここだ、ここをいじると開く。」
オールマイトがいることで本部侵入は難なく成功。夏月の霊術で隠し通路も突破される。
最初に対峙したのは、擬態の個性。通路が唸りまともに進めなくなる。
「〈四季流・
それを剣技で押し通り、続いては【窃盗】窃野、【結晶】宝生、【食】多部。
「先に行きなさい!一人で十分よ」
「桜姉さん!」
「行って」
桜が、一人と警察数人が残り、三人を止める。
「一人で十分?そんなわけが」
「〈桜満開〉〈生命促進・
「はっ?」
「生命をね、促進させるとね、成長しようと周りから栄養を奪おうとするの。私の力で補う事もできるけど、こういう時は相手に根を突き刺すことで、栄養を奪い取れる。安心して殺しはしない。死人に法はないけど、出久に迷惑がかかるから」
春妖桜、霊術〈
春の生命の芽吹きを体現した力。再生力を高めたり、植物を一気に成長されたりする。少しでも調整を間違えれば自分の栄養も奪われるもろ刃の剣であり、使い方次第で全てを壊せる自然の脅威を見せる。
「これでおしまい、捕縛は頼むわね」
「は、はい!」『この人怖ぇぇぇ』
―――
「大丈夫かあの姉ちゃん」
「大丈夫だ。戦うときの豹変は一番やばいからな。もとより攻撃的じゃないが、強いよ桜は」
「信用しとるんやな、しかし、厄介やな!擬態の個性」
桜を置いて突き進む。四季の霊を知らないファットガムは心配の言葉に夏月が答える。敵は出てきていないが憑依の個性により道が閉ざされていく。
「場所は?」
「動きからして見ているのは確実。八時上七十二度」
「わかった」
菊が夏月に相手の居場所を確認すると
「〈菊満開〉〈生命不敗・
「な、なんで」
「すごいな、君!」
「増援が来た。先に行って。」
「菊姉さん、頼んだ!」
「!ええ!」
憑依の個性持ちを捕らえ、菊と一部の警察が対峙する。
秋染菊、霊術〈
生命とは名ばかりに、物質の劣化を扱う。生命が枯れ始める秋の力。どんな物質も特に人工物はほぼ確実に劣化する。それを速め崩すのが菊の力だ。
「くそっ!」
「お仲間もいるけど〈秋染流・
『凄いなこの人…』
―――
「これであとは治崎だけ…」
「ふっ」
「不味い。ぐおっ」
「お前ら、外部の人間か。」
あとは治崎だけと、ペースを上げて走るヒーローに乱破と天蓋が道を塞ぐ。
「冬蝶、出久、菊が憑依を落とした。ここからは真っ直ぐだ。俺が残る、行け!」
「はい!」
「まて、ワイも残るで。こいつら、個性が割れとらん。一人じゃ危険や」
「そうか」
新手の敵に、夏月とファットガムが残る。
「良かったな乱破。二人も残ったぞ」
「ふん、喧嘩ができればそれでいい。」
「俺は、後衛なんだが〈桔梗零咲〉〈朱雀霊炎〉」
「何やその姿」
「戦闘形態です。俺は指揮官ですので、満開の先でようやく正面から行ける」
〈零咲〉四季の霊術、〈満開〉のさらに上、
〈
「いいなお前!天蓋バリアは!」
「出さない」
「そう!いい人ばっかじゃないか!」
「〈
「は、はは、そうだな」
乱破を難なく倒す夏月、天蓋はそのまま戦意喪失、そのまま捕縛となる。
―――
「いた!」
「かんたんに来れる道のりではないハズだが」
「その子を保護しに来ました」
「人の家の教育に口を出すなよ」
「さすがに、あれだけの事をして敵じゃない、にはできませんよ」
ようやく治崎に追い付く。何人かは部下がいるが、懐理もそこにいる。
「この子にとって、お前はヒーローじゃない」
「それでもだ!」
「分からないか?分からないなら正確に言ってやる。死ぬってことだよ」
走り出す出久、それに合わせて冬蝶も動く。
「周りは任せるがよい。冬でも花は咲く〈山茶花満開〉〈生命凍結・
山茶花冬蝶、霊術〈
全てが枯れ、死へと向かう冬そのもの。周りを凍らせ閉ざす力。それは気化した液体も、音も凍らせる。
酒木や音本にとっては個性を封じてくる天敵である。
「個性がきかない!?」
「〈山茶花流・
「〈菖蒲満開〉!治崎!!」
四季霊術総合、〈菖蒲〉その本質は〈
生命をただ強くするだけである。生命促進とは違い、純粋なる強化。生命促進はあくまで植物としての成長、菖蒲はその垣根を越える代物である。
次回出久VS治崎
菖蒲の力を何にしようかとしたとき、やっぱり出久は肉弾戦だなと言うことで生命強化となりました。四季の霊術は春夏秋冬代行者から取りました。
満開とかは、それぞれの名前にある花が目に光る度合いを指します。
一部咲き 目が光る
三分咲き 片目に花の輪郭が見えてくる
五分咲き 片目にしっかりと映る
七分咲き もう片方に輪郭が見えてくる
満開 両目に花がしっかりと映る
零咲 夜桜さんちの開化春来だと思ってください