【カオ転三次】雑多な黒札や現地民の短編集   作:名無しのレイ

2 / 11
 今回の作品はシュタインズケートゼロの『アマデウス』を聞きながら読んでくれよな!『スカイクラッドの観測者』でも可。


現地民黒札、第1話

 ──―半終末より遥か以前。未だに世界が平穏無事を保っていた世界……『昭和』時代の話。

 多少は小競り合いはあったが、世界は大まかには平穏を維持していた。しかし、そんな中でも世紀末に差し掛かり、世界はどことなく不安に満ちており、『世界が滅ぶ』系の予言が大いに流行していた。そんな昭和後期時代の東京、秋葉原に小さなオフィスを構える青年たちの姿があった。

 

「ファーハハハハ!! そう! この『未来ガジェット研究所』に住まう我こそが!! 世界を脅かす邪教や悪魔どもから人々を救い、そして世界に救済をもたらす『転生戦士』の一人!! その名を鳳・凰・院・凶・真!! でぁあああある!!」

 

 その白衣を纏って高らかに哄笑を上げながら叫びを上げる青年、彼こそが『鳳凰院凶真』……もとい、ごくごく普通の大学生である『岡部倫太郎』である。彼は大げさな身振り手振りをしながら大声で妄想としか思えない事を絶叫する。

 

「いずれこの世界の平穏は崩れ去り、第三次世界大戦が起こる!! 世界を邪教が覆いつくし!! 核が世界に降り注ぎ、悪魔どもが世界を徘徊するまさに地獄へと変貌するのだ!! 

 それを防ぎ、苦難に喘ぐ人々を救済するのは、我ら『前世の記憶』を所有する『転生戦士』のみ!! この研究所はその転生戦士たちが集まり、人々を救済するべく戦う転生戦士たちの集う場所!! この地は転生戦士たちが集う、いわゆる『正義最後の砦』なのでぁあああある!!」

 

 大声を上げながら大袈裟な身振り手振りで戯言としか思えない事を絶叫する岡部。傍から見たらそれはまさに狂人……もう少し後なら「厨二病乙」の一言で片づけられる言葉だろう。そして、そんな彼を呆れたように眺めているのはパソコンの前に座っている太っている青年『ダル』こと「橋田至」である。*1岡部の荒唐無稽の言動に対して、ダルは冷静な突っ込みを入れる。

 

「はいはい。妄想乙。でも実際オカリンには『前世の記憶』なんてないんだおね?」

 

「まあ……。それはそうなんだが……。いや普通に考えて『前世の記憶』なんてある方がおかしいだろ?」

 

 ダルの突っ込みに対して、スンッと普通に戻って常識的な発言を行う岡部。これが素の岡部であり、中二病なセリフを話しているのはあくまで「鳳凰院凶真」というアバターにすぎない。他の狂人と異なっているのは、岡部はあくまでこれはアバターであり、言っているセリフは真実ではなく、全て嘘っぱちで適当なセリフを言っているという自覚があるという事である。

 

「何でそこでスンッと落ち着くというかマトモになるんだお……。あんまり好き勝手な事言ってると紅莉栖たんに怒られるお?」

 

 そんな事を言っているうちに、乱暴にバン! と扉を開けながら一人のスレンダーな赤髪をロングヘアーにした美少女が部屋が入ってくる。未来ガジェット研究所のラボメンNo. 004であり、文字通りの意味で天才である『牧瀬 紅莉栖』である。アメリカで天才と認められた彼女であるが、日本に戻ってきて色々あって岡部たちと友人になったのである。

 

「ちょっと岡部!! まーた勝手にアイス食べたでしょ!! きちんと補充しろって言ってるでしょうが!!」

 

 彼女のアイスを勝手に食べた事に怒り狂っているのを何とか宥めながら、場が静まった所で今回の本題について皆に対して発表していく。彼はとあるオカルト雑誌を広げてバン! と机の上に叩きつけると、そこの文通コーナーにはとある文字が書かれていた。

『自分は前世の記憶を取り戻した転生者』で『前世で繋がっていた仲間を探しています』という文章だ。普通なら無視するのが当然だ。だが、『前世戦士』を自称する岡部にとっては、強く興味を惹かれる内容だったのだ。半ば遊び半分でこの応募している人とコンタクトを取ってみよう! というのが岡部の考えだった。

 そして、当然ダルや紅莉栖はえぇ……。と否定的だった。

 

「あのね岡部……。日本じゃ馴染みが薄い*2けど、こういうオカルトからカルト宗教へと誘い込む手口はありふれているのよ? 他にも詐欺とかだったらどうするのよ?」

 

 正論そのものな紅莉栖の言葉であるが、それで止まるほど岡部は大人しくはなかった。確かに彼もその危険性は十分にあるが、その対策として一人ではなく三人で行けば逃げることはできるだろう、という物だった。

 

「フッ! 俺には理解る!! 今この場でも!! 魔界からルシファーたちが地上に対して大侵攻を行っており!! それを防ぐべく『同胞』である『転生戦士』が戦っていると!! *3早く我々も合流して力にならねばな!!」

 

「いやいや、ルシファーて……。マジに中二病乙! だお。そんな超大物いるわけないお。*4

 

「ホントよね。第一悪魔とか堕天使とかそんな超絶存在いるわけないじゃない。*5非現実で非科学的よ。そんなのいたらとっくに現代文明滅んでいるわよ」

 


 

 ……その後、岡部が帰った後、二人きりになったダルと紅莉栖はお互い真剣な顔になって会話を始めた。「前世の記憶」というのは岡部がいうのは嘘だと知っていたが、記憶が実際に存在している二人にとっては他人事ではなかったのである。

 

「……さて、オカリンもいなくなった事だし、マジ話でも始めるか。紅莉栖たんはあるんだお? 俺と同じように『前世の記憶』ってヤツが?」

 

「まあね。ダルと一緒というのはちょっとアレだけど……。むしろあれだけ『前世の記憶』がどうのこうの言ってる岡部にそういうのが全くないのがびっくりしたわよ私。てっきりダルと同じ『同胞』だと思ったのに」

 

 憤然とした顔で腕組みしながら紅莉栖は呟く。実際、彼女が岡部に興味を引かれたのも「前世の記憶」云々を堂々と口に出していたので、もしかしたら自分と同じかも? と思ったのだが、実際は全く違ったと知って愕然となったものだ。しかし、それでも実際に「前世の記憶」を所有しているダルと出会えたのは運がよかったといえるだろう。(本人的にはダルと同胞というのはちょっとアレらしいが)

 

「ともあれ、今度岡部が行くっていう『転生戦士』の集いに私もついていくわ。変なサークルだったらすぐ連れ戻すつもりだから安心して。普段なら絶対行かないんだけど仕方ないわね……」

 

「まあ……ボクもついていくお。オカリンも言っていたように三人で行けば何とかなると思うし……。前世と違って何か妙にインターネット回線やパソコンの普及が進んでいるからそのサークルについても調べてみるお」

 


 

 ―――そして文通コーナーを通して『前世の転生者』を求めていると名乗る当日、岡部とダル、紅莉栖はとあるビルの中へと入っていった。そこは、とあるアニメーション会社であり、最近になって急にブレイクしだした会社だった。岡部は知らないが、ダルたちにとっては前世でよく知っているアニメ、『ま〇マギ』などパク……モチーフにした作品を作って大ヒットを出している会社である。

 もしかしたら、『前世の記憶』『転生者』というのはマジなのかもしれない、とダルと紅莉栖はこっそりと目配せしてお互いに頷く。そして案内されてとある一室に入ると、そこには赤髪のロングヘアーをしたワルぶっているがいい人オーラを隠しきれていない肩にコートを羽織っている女性が三人を出迎えた。

 

「よく来てくれたわね! ここは私『陸八魔アル』*6が担当する■■■アニメーションの一室よ!!貴方たちが文通相手の人たちね!よろしく!!」

 


 

 ・岡部倫太郎(鳳凰院凶真)

 純粋な現地民(未覚醒・限界LV10・超能力持ち)であり、いわゆる『悪魔の超高位分霊』と『前世の記憶』を持つ『転生者』ではない。だが世紀末当時流行していた転生戦士にハマっており、自らを『転生戦士』だと自認している。

 現地民であり未覚醒であるため、特殊な能力や戦闘能力は存在しない。……『並行世界の観測』という文字通りの『超絶』能力を除けば。*7

 色々あって現地民でありながら黒札でもある『現地民黒札』になる予定。*8

 未来を的確に予言するようなセリフや現状の世界のオカルト状況を正確に言い当てるセリフを言ったりするが、それらは全て『平行世界の観測』による物であり、実は本人自身は欠片も信じていない。(後で自分の言っている適当なことが全て世界の真実だと知って愕然とする)

 

 Q:何でこんな能力持ってるの? 

A:鳩「未来を導くいい感じの『預言者(オラクル)』とかいた方がいいよね! これでヨシッ!」

ショタおじ内部のルシファー(後の安心院)「こっちの鳩の匂いがするし面白そうな魂だし黒札にして確保ヨシッ!!」

 

 ・『ム○の転生戦士』

 一昔前に流行した概念。ガイア連合ができる以前、アルが独自に転生者を集めようとした方法の一つ。(彼女はガイア連合ができる前から『転生者の支援をガイア連合創成前から行っていた』「ガイア連合ができる以前から転生者を陰からサポートしてきた』と独自に転生者たちをバックアップする活動をしていると明言されているため)

 アルは某オカルト雑誌にこれらを載せて転生者たちを集める活動を行っていた。いわばガイア連合の前身とも言える繋がり。もちろん、アルには四文字の匂いが感じ取れるとかはできないため、転生者も現地民も全てごちゃ混ぜ状態だった。

 

 ・ダル&紅莉栖

 この二人は普通に黒札(悪魔の高位分身を宿しているという意味で)この後弱い岡部を守護るために無茶苦茶頑張る。ダルは電霊マニトゥ(ソウルハッカーズ)、紅莉栖は情報知性体「Aion」(ソウルハッカーズ2)の高位分霊を宿してると想定しています。紅莉栖は頑張って鍛え上げてバイト戦士並みに戦えるようになったりする。

 岡部に自分の霊基をコピーして作り上げた特殊電霊『アマデウス』とか渡しそう。

 

 

・ガイア連合は?

そもそもまだ存在してないゾ!

・ショタおじは?

恐らくルシファーたちとハルマゲドン中。

・セツオジは?

多分まだ覚醒してないゾ!というか多分まだ生まれていないゾ!

*1
『小ネタ 電脳異界開発』などで登場する電脳異界開発に協力しているダルと同一人物

*2
オ○ム事件は多分起こっていない

*3
つまりショタおじの事。なお正確には岡部は別に同胞ではない模様。

*4
いるんだよなぁ。

*5
いるんだよなぁ

*6
『小ネタ ガイア・アニメーション山梨スタジオ とある部署の日常』でガイアアニメーションを担当する女性。ガイア連合ができる前から、別名で存在していたアニメーション会社であり、ガイア連合ができる以前から転生者を陰からサポートしてきた女性。

*7
メガテンTRPGの『超能力』と同じ……だが規模が桁違い。

*8
『小ネタ 転生者(現地民)と転生者(俺たち)』で、安心院が「転生者じゃなくても『おもしろそうな魂』なら結構見逃すつもりもバリバリあるからね」と明言している。




戦闘能力が(普通の黒札より)下め。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。