巨人が可哀想になる物語   作:桜散る度に増える社畜

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実は作者……進撃の巨人12巻までしか持ってない(笑)


達人はなるものじゃない、なってしまうものだ

落ち着いた。

ユミル嬢ちゃんにぶん殴られて頭が冷えた。

正座して話を聞いたが俺は暴走したらしい。

巨人をプチッとしたらしいから間違いないそうだ。

何故って?

俺は巨人を殺す時は技を使うからな。

し か も 巨大な何かで叩き潰したらしい。

巨腕鯨? と思ったのは普通だと思いたい。

 

「ユミル嬢ちゃん、どうしよう?」

 

「知るか‼︎ お前は仲間を守ったって言い張ってりゃ誰も文句は言わないだろうよ」

 

ですよねー

とりあえずエルヴィン団長には謝らないとな。

きっと頭皮に莫大なダメージを与えたはずだ。

育毛剤を作らねば(使命感)

さて、朝飯作るかな。

お礼を言って出て行った。

 

 

 

 

アルミンside

 

うん、いい輝きだ。

僕だけの斬魂刀。

ふふ、これでまた一歩近づいた。

この子が僕の相棒。

霊圧がどんどん漏れていく。

その度に刀が嬉しそうに震える。

早く話そう、早く戦おう。

そして見せておくれ…… 君の本当の輝きを……

 

「キモい」

 

その言葉と共に拳骨が振り下ろされた。

天辺から下まで衝撃が突き抜ける。

頭とお尻を手で押さえて転げ回る。

ポウ、君は何てことを……

 

「痛いじゃないか⁉︎」

 

「刀を持ってニヤニヤしてるのが悪い」

 

むぅ……

良いじゃないか。

たまたまとはいえ力を手に入れたのだから。

 

「それと周りを見てみろドン引きしてるぞ」

 

うん?

見てみると乾いた笑いをみんなが浮かべてる。

確かに僕が悪いね。

ポウは注意が終わると厨房に入っていった。

もうご飯の時間か。

僕も手伝おうかな…… と思ったけどやめた。

クリスタが笑顔で厨房に駆け込んで行った。

まぁ、楽しそうな雰囲気だな。

彼女欲しいなぁ……

 

 

 

 

飯が終わるとすぐに作戦会議だった。

隊列は菱形。

前方アルミンとリヴァイさん、右方ミカサとミケさん、左方エレンとハンジさん、後方が俺とエルヴィン団長。

この組み合わせは希望されたからこうなった。

俺はライナーかユミル嬢ちゃんを連れて行きたかったが仕方ない。

最短距離で壁に向かい響転で壁の向こうに馬などを運ぶ。

こうして見ると改めて自分のやらかした事が理解出来る。

弟子をもっととらないとあかんな。

リカバリー出来るのが俺を含めて四人だと俺も疲れる。

昨日のオルオさんみたいな事がこれから先もあるだろうしね。

 

「そして君達四人に聞きたい。 こちらに求める要求はなんだい?」

 

「私、アルミンはポウやエレンに対する一切の実験を止めるよう要求します」

 

アルミン……

最近怖がってごめんな。

昔の優しいアルミンがまだ残っていたよ。

 

「もし、裏切った時の措置を聞きたい」

 

「内地の貴族を全員殺します」

 

アカン(絶句)

やはり変わりすぎだ。

みんなドン引きしてるぞ。

俺も少し引いてる。

まぁ、アルミンは変わったけどミカサとエレンは平気だろ。

 

「私、エレンは壊れにくい訓練場と巨人化の許可です。 早く強くなりたいから」

 

脳筋か⁉︎

お前はもう達人になるまでの目処は立ってるんだぞ‼︎

エルヴィン団長見てみろ。

頭皮が取り返しのつかない事になってんぞ。

 

「確約は出来ないが上に議題として上げておく」

 

「私ミカサは個人的な事はありませんが昨日のように先走った者は私が殺します」

 

「先走るならお前等も同じだろう‼︎」

 

そう言って叫ぶのはやはりオルオさん。

いい加減処罰しろよ。

相手にするのが面倒だ。

 

「いい加減にしろよ。 俺達の実力がアンタ以上なのは目に見えて分かってんだろうが…… それでも納得しないならこの話は無しだ」

 

「化け物は黙ってろ‼︎ いいか、実力が有ろうが無かろうがお前等の上司はリヴァイ兵長なんだよ。 俺達はリヴァイ兵長の為に戦い、傷付き、そしてそれが出来なかった時は死ぬ時だ」

 

一理はあるかもしれないが俺には無理な話だ。

俺達には無理な話だ。

何故なら夢を追いかけるアルミン達は死ぬ事を肯定しない。

救う為に力を得た。

故に命令前に行動する。

それを一人の人間の為にするのならリヴァイ兵長にはそれだけの実力がなければならない。

 

「なら、リヴァイ兵長に問おう。 貴方は巨人を全滅させる事が出来るか? もし出来るならオルオさんの主張を受け入れる」

 

「無理だな」

 

即答。

当たり前だ。

犠牲も含めてこの人は巨人を殺してる。

犠牲無しならこの人はそこまで成果を上げらるはずがない。

 

「だから、頼む。 俺をお前の弟子にしてくれ」

 

「構わない。 寧ろ歓迎する」

 

弟子になりたいのなら話は別だ。

鍛え上げてやるよ。

人類最強さん。

その通り名を本物にしてやるよ。

・・・ふとアルミンと目があった。

おそらく同じ事を考えてるんだろう。

ダブル師匠を……

フヒッ……

 

「アルミン」

 

「僕も達人だからね。 異論は無いよ」

 

明日からが楽しみになった。

アルミンも笑ってる。

 

「最後になるがポウの要求は?」

 

「俺の要求は簡単だ……」

 

 

 

 

リヴァイside

 

ちくしょう……

キツイ。

基礎がここまで辛いとはな。

いや、基礎が辛くて土台を作るからあいつらは強いのか。

名前ばかりの人類最強から早く脱却しないとな。

 

「あと30分」

 

「その前に腕が壊れるわ‼︎」

 

叫んだ。

叫んでしまった。

誰もが腹の立つ笑いを浮かべながらサムズアップしてきた。

 

「大丈夫、壊れたら直してやっから」

 

早速後悔し始めた。

 

side out

 

 

 

 

エレンside

 

来てくれたか……

よかった。

 

「もうすぐ移動なのに呼び出して何の用だい?」

 

「アニ、回りくどいのは嫌いだからストレートに言う」

 

 

 

 

好きだ

 

 

 

 

何度でも言いたくて何度でも聞きたい言葉。

それを口にした。

好きな理由?

強くなりたい純粋な気持ちと敵にすら教えを請う姿に憧れたからだ。

普通は敵に教えを請うなんて屈辱的な事を出来ない。

それを理解した時、自分の気持ちがわかった。

 

「何を言ってるのかわかってんのかい?」

 

俯きながら身体を震わせるアニを抱きしめた。

わかってるさ……

それでも憎めず好意を持ってしまったんだ。

そして笑いかけながら二つ目の伝えたい事を言う事を決めた。

 

「一緒に世界を見よう。 そしてお前の家族に会って挨拶したい」

 

「アンタ、バカァ?」

 

顔を上げたアニの顔は涙でぐしゃぐしゃになってた。

その顔がたまらなく愛おしくなってもう一度抱きしめた。

そしてゆっくりと背中に手を回された。

自分の初恋が成就したのがわかった。

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