巨人が可哀想になる物語   作:桜散る度に増える社畜

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胸糞注意。
それにしても俺は人間の敵が居ないと小説が書けないのか真剣に悩む。
そんなお話。


サッカーしようぜ!お前等(巨人)ボールな!

訓練兵の時間は短いもので今日卒業である。

教官が前に立ち上から10人呼ぶ。

つまり、成績優秀者。

憲兵団への優先入団許可が下りる。

俺には関係ないが……

 

「主席アルミン・アルレルト」

 

「はい‼︎」

 

「貴様との論議は楽しかった」

 

アルミンは当然のように一位。

流石に最低ランクとはいえ達人の域に達したと言える。

あの覚醒した才能が羨ましい。

 

「次席エレン・イェーガー」

 

「はい‼︎」

 

「貴様はもう少し落ち着いて視野を広く持て」

 

教官が言った言葉は何度も注意したが結局まだ改善されてない。

準達人からあと1歩なんだがな。

ただ、爆発力はアルミンより上だな。

動の気のコントロールも完全にものにしてるし……

 

「三位ミカサ・アッカーマン」

 

「はい」

 

「これからも精進を怠るな」

 

ミカサは殆ど達人の域にいる。

ただ、総合してみると爆発力でエレンにいつも負けてしまう。

速攻でぶちかませば達人クラスなんだがな。

 

「四位アニ・レオンハート」

 

「はい」

 

「貴様はポウにもう少し早く出会っていれば順位が変わったかもしれないな」

 

彼女は果たして戦士になれたのだろうか?

俺はそこまで干渉していないのでわからないが……

出来るなら死なずにこれからも研磨して俺と戦って欲しい。

 

「五位クリスタ・レンズ」

 

「はい‼︎」

 

「貴様は私が知る中で最も努力が大成した人物だ。 自信を持っていけ」

 

うんうん、流石教官いい事言うな。

クリスタ嬢ちゃんの成長はアルミン並みだしな(震え声)

才能って怖い(確信)

 

「六位サシャ・ブラウス」

 

「は、はい‼︎」

 

「最後まで貴様の手グセの悪さを直せなかったのが心残りだ」

 

教官、ごめんなさい。

餌付けの犯人は俺です。

本当に申し訳ない。

 

「七位ライナー・ブラウン」

 

「はい‼︎」

 

「貴様のリーダーシップは兵を助ける。 貴様は貴様の思っている以上に優れた存在だ」

 

おっ皆の兄貴が七位かそりゃ凄いな。

一緒に訓練出来たら楽しかったんだろうなぁ。

まぁ、過ぎたことは仕方ないか。

 

「八位ベルトルト・フーバー」

 

「はい」

 

「貴様はもっと自信を持っていれば変わるんだがな」

 

ベルさんは主張が少ないからなぁ。

もう少しこう覇気があれば強くなれるのに……

なんて言うか勿体無い。

 

「九位コニー・スプリンガー」

 

「はい‼︎」

 

「貴様はアルミン・アルレルトを見習え」

 

コニーは言っちゃ悪いが馬鹿だからな。

本当に馬鹿だからな。

大切な事だから二回言ったぞ。

 

「十位ユミル」

 

「はい」

 

「貴様はもっとやる気を出せば上に行けたものを……」

 

俺と同じく孤児な為苗字が無い。

やる気を出しはのは天使を守る時ですね。

わかります。

 

「これにて貴様等は訓練兵を卒業し、一人の兵士となる。 民を守る為、国を守る為に心臓を捧げろ‼︎」

 

全員が一人を除いて心臓を捧げる礼をとる。

少し遅れたのはジョンだ。

放心してたらしい。

色々空回りしている可哀想な少年だ。

入団初日から失神、失禁、脱糞のトリプルコンボ。

エレンを倒す為に殺気を出しすぎて馬が逃げる。

寝る間を惜しんで自主訓練して次の日の立体機動訓練で大幅に遅れる。

教官が注意しても止めずにがむしゃらにやり続けた結果がこれだ。

ショックを受けない方がおかしい。

ちなみに後から聞いた話では卒業単位ギリギリアウトなのを教官が努力を認めて合格になったらしい。

不憫な奴だな。

ちなみに俺はジョンと違う意味で番外位。

卒業単位は足りてないが兵士としてこれ以上の人材はいないからとのごり押しだったらしい。

そして運命の時が迫る。

 

 

 

 

エレンside

 

「これで俺達も兵士だな‼︎」

 

ポウが腕によりをかけた料理を食べながらみんなで談笑する。

アルミンとポウのおかげで飯は美味くなるし、指揮は上がるしで最高だな‼︎

ただ…… ジャンがな……

近寄るなオーラ出して落ち込んでる。

確かに憲兵にはなれないだろうけどさ、周りが喜んでるのに一人で落ち込むってどうなのよ?

雰囲気がジャンの周辺だけ悪い。

 

「これで世界の一端を見れるな」

 

ポウが料理を作り終わったのか俺の正面に座る。

だから、ジャンの事を聞いてみることにした。

 

「ジャンはさ、この後どうすると思う?」

 

「ジャンって誰さ?」

 

えっ?

同期の名前覚えてないの?

 

「いや、あそこで負のオーラ撒き散らしてるのがジャンだけど」

 

ポウはそっちを一瞥すると信じられない事を言った。

 

「ジョンじゃないの?」

 

その言葉にブチ切れたのかジャンはテーブルの上の料理をなぎ払ってポウに掴みかかった。

止めようとしたがポウに手で制された。

 

「テメェはやっぱり巨人の子供だな‼︎ 人の気持ちを理解せずにいて自分は人気取りで必死になって挙げ句の果てには名前すらちゃんと覚えてねぇだ⁉︎ ふざけんな」

 

そう言ってジャンはポウを殴った。

だけど、ポウは明らかに避けられるのに避けず顔面で拳を受け止めた。

 

「はっ、避けもできねぇみたいだな‼︎ おい、皆飯食うのやめた方が良いぞ‼︎ 巨人の子供が作った料理だからな。 どんな薬を入れられてるかわかんねぇぞ‼︎」

 

こいつ……

前の時から成長してねぇな。

俺達は手を出さないけれど内心は怒り狂ってる。

ポウの教えが無ければ血祭りにあげてる所だ。

 

「名前を間違えて覚えていた事は謝ろう。 すまなかった」

 

料理を台無しにされて、料理を侮辱されて、挙げ句の果てには行動すら否定されたのになんで謝るんだよ⁉︎

違うだろ⁉︎

怒れよ、もっと自分を出せよ‼︎

自信を持てとか人に言うならお前は自分の為に怒れるようになれよ‼︎

 

「はっ、テメェの謝罪なんて糞の価値すらねぇ。 許せねぇのはテメェが居るせいでミカサが調査兵団に行く事だ‼︎」

 

何を言ってるんだこいつ?

ミカサはもともと俺達夢に賛同してくれて同じ道を行くと決めたんだぞ?

むしろ俺達がポウを巻き込んだんだ。

 

「言いたい事はハッキリ言ってくれ。 俺には自分で自分の道を決めたミカサを侮辱しているように聞こえるんだが?」

 

「あぁ、そうかい。 なら言ってやるよ…… テメェは口減らしの時に死にゃ良かったんだ‼︎」

 

我慢の限界だった。

ミカサもアルミンも動こうとした瞬間ジャンが蹴り飛ばされた。

クリスタに……

 

「ジャン…… 貴方今何を言ってるのかわかってるの?」

 

「わかってるさ。 巨人は敵、つまり巨人の子供であるそいつも人類の敵なんだよ‼︎」

 

こいつ……

ぶっ殺す。

 

「退け、クリスタ。 俺がこいつを黙らせる」

 

「やだなぁ、エレン。 僕の獲物だよ?」

 

「二人とも下がってこいつは私の夢を侮辱して、更に恩人に死ねと言った。 私にこそ権利がある」

 

二人も我慢の限界らしく誰がやるかを威圧し合う。

その威圧に耐えきれずに何人か逃げ出すが関係ない。

今はこの屑が優先だ。

だが、俺達は誰も動けなかった。

むしろ死の瞬間のイメージまで浮かんだ。

ポウがキレた。

 

side out

 

 

 

 

「そのくだらない事の為に食事を床にぶち撒け、更に三人は俺の教えを無視してそこの小僧を殺そうとしていると理解していいんだな?」

 

「今回は引かねぇぞ…… あれだけ侮辱されて死ねばいいとまで言われて出てきた言葉がそれかよ⁉︎」

 

エレンは初めての恐怖と戦いながらも師弟の関係になって初めて口答えをした。

嬉しく思う反面悲しい。

これは思想の違いだから仕方ないが…… それでも殺人をして欲しくない。

小僧を気絶させて四人だけの空間にする。

 

「エレン、俺が怒らない理由を教えてやる」

 

「なんだよ」

 

「人は蟻の文句をいちいち気にかけるか?」

 

例えばエレンが俺に死ねと言ったらブチ切れるだろう。

例えばアルミンにお前はもう必要の無い存在だと言われればブチ切れるだろう。

例えばミカサに臭い、汚い、気持ち悪いと言われればショックで立ち直れないだろう。

詰まる所俺と言う人間は実力が無い相手から何を言われようとも負け犬の遠吠えとしか感じない。

 

「なんだよ、それ。 じゃあお前にとってあの口減らしの時の戦いは何だったんだよ⁉︎」

 

「俺にしか出来なかった事であり、他は足手まといだった。 いわゆる人格破綻者なんだよ」

 

ミカサはショックのあまり座り込んでる。

アルミンは心の何処かでこの可能性に至っていたのかあまりショックを受けていない。

エレンは呆然と俺の顔を見ている。

誰も憎んで居ないと言えば嘘になる。

俺は雷神トールを恨んでる。

感謝されれば素直に嬉しい。

羨ましいと思えば妬みもする。

だけど、他人からの悪意に関してはどうしても同格じゃなければ何の感情も湧かない。

 

「昔僕を助けてくれたのも同じような気持ちだったの?」

 

「友達を助けるのに理由が必要か?」

 

その言葉でアルミンは俺の殆どを理解したのか泣き出した。

家族、友達、弟子、同格の人。

其れ等に関しては足手まといと感じた事は無いし、考えもしなかった。

 

「だからよ…… 早く強くなって俺と戦って負かせてみせろよ。 こんな小石に躓いてるなよ」

 

「わかった。 強くなるから怖くなったからって逃げんなよ」

 

ニッと笑い頷く。

そして次の言葉は決まっている。

 

「待ってるぜ」

 

この後キース教官がやってきてジャンは開拓団へ戻される事になった。

俺達は威圧しただけなのでお説教だけで済んだ。

 

 

 

 

運命の朝が来たらしい。

離れた場所からも確認できる超大型巨人。

とりあえず先手は貰うか。

周りが騒ぎ始めてる中俺は屋根に上り、指に傷を付ける。

視覚を霊圧で強化してエレン以外が一旦引いたのを確認する。

 

「王虚の虚閃」

 

三方向からの王虚の虚閃による同時攻撃。

しかし、仕留められずに門が蹴りによって破壊される。

エレンが追撃をかけるが蒸気と共に消えた。

集合の合図が出たのでそこに向かう。

俺達四人とアニとクリスタは二人一組で行動する事になり、エレンとミカサ、アルミンとアニ、俺とクリスタだ。

二度目の街への進撃。

その先で待つのは恐らく波紋。

少なくとも俺とアルミンは目を付けられるだろう。

死にたくないから本気で行くがね。

 

「さて、俺達は自由行動。 もっと簡単に言うなら……」

 

「「「「「巨人を滅ぼす勢いで殺せ」」」」」

 

「よくできました。 じゃあ暴れんぞ」

 

 

 

 

アルミンside

 

さて、先輩方には申し訳無いけど邪魔だから下がって貰おうかな。

死ぬよりマシだし怒らないよね?

霊圧で作った糸を見える範囲の兵士達に貼り付け一気に縮める。

そして近づいてきたら響転で後方まで行ってもらう。

 

「昨日付けで訓練兵を卒業したアルミン・アルレルトです。 申し訳無いですが私はまだ未熟なので技に巻き込んでしまう恐れがあるので先輩方には下がってもらいました。 ご理解お願いします」

 

「まさか、知将のアルミン⁉︎ 今年の主席なのか⁉︎」

 

「はい、その通りです。 時間が惜しい為前線に戻らせてもらいます」

 

響転でその場を離れる。

そして前線に戻り、アニに謝る。

 

「ごめんね、遅くなっちゃったよね?」

 

「まだトロイのだけだから平気さ」

 

「そう? なら見える範囲は掃討しちゃうね」

 

巨人の向きなど関係なく虚弾を放つ。

うなじを削ぎ落とすのは人目がある時だけでいいだろう。

それよりも気になるのは……

 

「一つ質問だアニ……」

 

「なんだい?」

 

三体を瞬殺して戻って来たアニに尋ねる。

 

「君はそこで隠れているベルトルトの仲間かい?」

 

side out

 

 

 

 

エレンside

 

「助けてくれぇぇぇ‼︎」

 

響転で着いた時には前線は崩壊寸前だった。

まずは喰われかけてる先輩を助けるのが先決だ‼︎

 

「オラァッ‼︎」

 

額のど真ん中を殴ると同時に巨人の頭が吹き飛ぶ。

意外と脆いな。

こんな脆い奴等が俺達を喰う?

ふざけんじゃねぇぞ……

 

「助かった、ありがとう」

 

「お礼はいいので今から言う事を周りの兵士達に伝えてください。 前線は崩壊したので撤退をしてください。 殿は今年度訓練兵卒業のエレン・イェーガーとミカサ・アッカーマンが引き受けます」

 

名前を伝えた瞬間先輩の表情が驚愕に変わった。

 

「狂獣エレンに瞬閃ミカサか⁉︎ わかった。 出来るだけ多くの兵に伝えよう」

 

さて、ぶち殺しの時間だぜ。

動の気のリミッターを解除して両手両足に霊圧で刃を作り切り刻みながら殺していく。

ミカサは響転で無駄なくうなじを削いで行く。

そして俺には必要ないが刃が足りなくなる事を見越して俺達二人は背中にも換えの刃を取り付けてもらった。

これで兵士達が居なくなるのを待てば虚弾が使えるようになる。

楽勝だな。

 

side out

 

 

 

 

「延びろ『鬼灯丸』」

 

地面が砕ける勢いで踏み込み、巨人に特攻する。

巨人が気付いて捕まえようとした次の瞬間には鎖骨を中心に風穴が空いている。

そして前線で戦っていた兵士の内の一人が叫んだ。

 

「まさか……人類で最も巨人に近い男のポウか⁉︎」

 

あれ?

罵声が来ると思ったらそんなでもない。

なんていうか一種の憧れのように感じる。

 

「下がらないと巻き込んで殺さない自信はねぇぞぉ‼︎」

 

気にしていてもしょうがないので詳しい説明はクリスタに任せた。

前方から15m級が近づいて来たので後ろにいた小さめの巨人諸共蹴り飛ばし一箇所に纏める。

 

「虚弾」

 

連続で当たる場所関係無く虚弾をぶちかます。

それはもうガトリングの様に、巨人の身体が挽肉より酷いことになってるが関係無い。

後ろに通したら不味いから殺し続ける。

そう言えば疲れたことがあっても虚閃や虚弾が撃てるのはなんでだろ?

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