結末は決まってるしなー
撤退の合図か。
奥に入ったの十数匹だからスムーズに避難出来たみたいだな。
取り敢えずは一安心かな。
まぁ、エレン方にいきなり出現した巨人が気になるな。
一旦合流するか。
「アルミンも来たか。 そっちは終わったのか?」
「さすがに数が多くて全部は仕留められなかったけどね」
アニ嬢ちゃんの顔が青いが大丈夫なのか?
クリスタ嬢ちゃんはへばったから俺が抱えながら移動してるが……
「アルミン……」
「詳細は後で話す。 それよりもエレン達だ」
面倒な話みたいだな。
アルミンが話を先延ばしにするって事は誰であろうと聞かれるのはマズいのか。
ミカサが屋根に上がって何か叫んでる?
何が本当にあったんだか……
頼むから少しでも軽い話で終わってくれよ。
響転で一気にミカサの元まで移動する。
「ミカサ、現状って言うか…… エレンと同じ技を使って巨人を殺しまくってる巨人について教えてくれ」
「……あれはエレン」
『ははははっ‼︎ 死ね‼︎ 豚の様な悲鳴を上げて死ね‼︎』
これは酷い(白目)
意識はあるんだがヒャッハーしてやがる……
なんだこの地獄絵図。
死んだ巨人の原型がない。
「エレン‼︎」
アルミンが叫ぶと同時に忿怒の表情で虚弾を放つ。
何故怒ってるし?
「君はそこまでして戦うのか⁉︎ 人の姿で十分殺せる相手に過ぎた力を使って恥は無いのか⁉︎」
いや、あれは多分戻り方がわからないとかそんな理由っぽいぞ。
ちなみに虚弾は両目に命中してエレンは悶絶している。
あれは痛い(確信)
『じゃあ俺を元に戻してくれよ‼︎ 俺だってこんな姿はもう嫌なんだよ』
そりゃそうだろうよ。
巨人になれて嬉しいなんて言える奴は希少種だ。
エレンside
時間は少し遡る。
一人の市民が逃げ遅れて喰われかけた。
とっさに助けたのは良いが巨人が突っ込んで来てミカサに市民を投げ渡して俺は壁に叩き付けられた。
奇行種だった。
最悪な事に弱らせる事を学習していた。
肺から空気が抜けて動きが止まった瞬間に俺の視界は暗くなった。
唯一の光明に右手を伸ばして、それは閉じた。
俺の右手を食い千切り……
「痛ぇ……」
溶けるような痛みが身体を襲う。
痛い、痛い、痛い。
喰われたのか?
憎い、憎い、憎い。
俺は壁の外の世界を見たいのに……
ここで終わるのか?
アルミン……
ミカサ……
違う……‼︎
終わりじゃない‼︎
終わらない‼︎
俺は学んだモノを全て出し切ってねぇ‼︎
心臓が一度大きく鼓動する。
脆い巨人がいつまでも俺を身体の中に入れとけると思うなよ‼︎
勝つんだ…… いや、殺すんだ‼︎
心臓が痛い程鼓動がなる。
「おおぉぉぉぉぉ‼︎」
明かりが俺の目に入ってきた。
下に目を向ける。
小さい……
思い知らせてやる。
蹂躙してやる。
俺よりデカかろうと関係ない。
恐怖を刻め、鼠の様に逃げ回れ、そしてその存在を残すな。
『おおぉぉぉぉぉ‼︎』
殺戮の時間だ。
クソみたいなお前等を生かしておく必要はない。
side out
虚弾でエレンを巨人から弾き飛ばし、戻ろうとしたら駐屯兵団に囲まれてた。
こいつら頭イカれてんのか?
アルミン、人間の敵なら数秒で10人は無力化可能。
ミカサ、殺気で相手が失心。
エレン、巨人化出来るし、その上で俺が教えた技を使える。
死にたいなら他所に行って欲しいわ。
「問おう‼︎ 貴様は人間か⁉︎」
上から目線で、ビビリ。
絶対にこっちの意見聞く気無いだろ。
もしもエレンに危害加えようとしたら覚悟しろよ。
俺が無力化してやる。
その後は俺の弟子達が駐屯兵団を壊滅させる。
「俺は人間だ‼︎」
「黙れ‼︎ 貴様が巨人になるところを目撃した奴がいるんだ‼︎」
イラッとした。
証人がいるならそいつを出せよ。
見てたんなら状況も巨人になった後のことも見てるだろうに……
こんな状況になっても出て来ないって事は元々あちら側か始末されたか……
そもそも前線にはほとんど人は居なかった。
アルミンは確実に避難させたし、俺は戦いながら避難を呼びかけた。
ミカサ達も避難させなかったとは考えられない。
「俺は人間で、巨人の敵だ」
「その通りですよ。 貴方達は所詮巨人の敵にはなれない。 それに戦いに参加せずに、のうのうと生き延びた人がほざかないでください」
アルミンブチ切れ(白目)
俺はアルミンが口喧嘩で負けてる姿を見た事が無い。
俺はアルミンと口喧嘩だけはしたくない。
だって勝てないもん。
「エレンの巨人化が危険だから殺すというなら、貴方達は心臓を捧げ守る側の人間にもかかわらず守られてるしかなかった…… 恥を知れ‼︎」
怒鳴りつけると同時に砲弾が撃ち込まれた。
それをアルミンは片手で受け止め砲撃主を睨み付ける。
怖い(確信)
「僕は恥を知れと言った。 その答えが攻撃なら貴方達には兵士の資格など無い‼︎ 今すぐ荷物を纏めて開拓団に戻れ‼︎」
次は三門か……
刀を何時でも抜けるように構える。
ミカサは怒りを深く押さえ込み静の気を練っていく。
エレンはいつ爆発してもおかしくない位に動の気を練り込んでいく。
三人が臨戦態勢に入ったのを見てこちらに敵意をぶつけている奴の部下が警告を促す。
「隊長…… 囲んでる卒業生とエレン・イェーガーはマズイです。 まず、対象のエレン・イェーガーは身体能力はトップクラス。 手を出せばこちら側にどんな被害が出るか」
さすが上司に進言出来るだけあって冷静だな。
ただ……
周りが抑えられなければ意味が無い。
三門の大砲がほぼ同時に砲弾が撃ち込まれた。
一つはミカサが啄木鳥烈脚で粉々に砕く。
二つ目はエレンが数え抜手で勢いを殺してその後打ち下ろした拳で砲弾を地面に減り込ませる。
三つ目は俺がたたっ切った。
「止めなさい‼︎ 次にミカサ・アッカーマン。 彼女は三位で卒業。 四位と隔絶した差があります」
次は無いと言う意味で殺気を強くして威嚇する。
心の弱い人間は気絶した。
俺も結構頭にきてる。
「三人目のアルミン・アルレルトは前二人よりも…… 強いです。 我々全員が総動員して『三人』を止められません」
その言葉に目をひん剥くこの場の指揮官。
そりゃそうだろうよ。
曲がりなりにも俺の修行を終わらせてんだ。
そこいらの雑兵に負ける様な鍛え方はさせてない。
「最後に孤児のポウは今あげた三人を鍛えたとの情報があります。 どうかお願いします…… 多くの兵の為にもここで敵対するのはおやめください」
さて……
小心者は決断出来るかね?
味方にすれば不安材料、敵にしたら絶対に敵わない。
「総員構え」
やっぱりそうくるか。
逃げ出してるのも居るがそれはほっとけばいい。
問題は敵対行動に出たこいつだ。
首を跳ねたかったが仕方ない。
取り敢えず気絶で済ませるかな。
右手を挙げた指揮官に視線を合わせる。
辛そうな顔をしてるがどっちの意味で辛いんだ?
俺達を殺そうとしてる事なのか?
それともこれから痛めつけられる部下に対してか?
「すまない…… 誰も君を悪魔じゃ無いとは証明出来ないんだ……」
指揮官が手を振り下ろせば戦いは始まる。
苦悶の表情を浮かべながら振り下ろそうとした手を教官の仲間(禿げ)が止めた。
俺達はそれを見て警戒を解く。
ちなみにずっと喋らずにいたがアニとクリスタもやっとホッとした表情になった。
ピクシス司令。
巨人討伐に関しての責任者。
何故かアルミンが不敵な笑みを浮かべてるが俺は見てない(震え声)
「お前さんはいつ見ても小鹿の様な男だの。 あの者達と争えばどうなるかぐらいわかるだろうに…… 指揮官に大切なのは柔軟な思考と判断力じゃ。 お前さんは指揮官に向いておらん」
ダークアルミンはほっといてこの爺さん凄いな。
少し喋っただけでこの空間を支配してやがる。
兵士達から不安が少し消えた。
「それで? 貴方ほどの人が出張って来たんですから何か策でもあるんですか?」
老人なんだから優しくしてやれよ。
教官がビビったりするんだよ。
アルミンの一言でまた緊張が戻る。
爺さんの横に控えていた兵士がぶち切れたのかアルミンに斬りかかる。
アカン(震え声)
「弱い奴が粋がらないでよ」
ブレードを弾き、鳩尾に掌打を叩き込む。
そして崩れ落ちる兵士をゴミを見る目で見下ろしてる。
一発で済ますなんてアルミン優しい(錯乱)
「そう言うなアルミン。 ゲームで負けた借りもあるしの…… エレン・イェーガーは悪いようにはせん。 そこでちとアルミンに相談なんだがの……」
救いは無い(確信)
あの二人の雰囲気がそっくりで怖い。
しかも、笑い方が悪どい。
これは怖い。
「あの二人…… なんか似てないか?」
「言うな……」
おそらくアルミンに毒されたんだろう。
俺はあんなアルミンにしたかったんじゃない。
まさかここまで覚醒するとは……
その内、愉☆悦とか言い出しそうで怖い。
エレンside
岩で塞ぐのか……
正直脆すぎて心配になるレベルだな。
アルミンの事だからなんか考えがあるんだろうけど。
ぶっちゃけ最近のアルミンは昔の面影が無い。
俺やミカサに守られていたアルミンはもういない。
「しけた面してんな。 この作戦はお前さんが居るから出来るんだから」
「ポウ……」
そう言えばポウが奪還作戦に参加した後からアルミンは変わったな。
何かあるのか?
でも、ポウどころか奪還作戦に参加した人すらその時の事は口にしない。
なんでだ?
疑問がどんどん増える。
「なぁ……」
「どうした?」
「アルミンはどうして変わったんだろう?」
ポウは悲しそうな顔をして、左手で顔を覆う。
そして消えそうな声で……
「言うな。 俺も真剣に悩んでる」
ポウも悩んだりするんだ……
育てるのって大変なんだな。
巨人が居なくなったら俺も家庭を持つのかな?
結婚して妻が出来る。
子作りして子供が出来る。
子供が出来たら妻と一緒に育てて孫を見る。
そして死ぬまで隣に居るのは…… 誰なんだろう?
「簡単だな…… 俺も…… 少し先を考えただけで不安が消えた」
やる事終わらせて未来を見よう。
多くの人が笑って過ごせる世界にしよう。
決意と同時に司令による説明が始まった。
無駄に命を散らせない為に少数精鋭による俺の援護。
下を見ると同期の連中が不安そうな顔でこっちを見ていた。
安心しろよ。
みんなの為にも絶対に成功させるから……
「それではこの作戦の鍵を握るエレン・イェーガーに一言貰おう」
前に一歩出て見渡す。
同期の連中以外は畏怖の視線を向けてくる。
関係無いな。
「俺はこの作戦を絶対に成功させる‼︎ 信じてくれる人達の為にも、絶対に被害を出さずに作戦を終了させる‼︎ それが俺の覚悟と心臓を捧げた決意だ‼︎」
side out
さて…… 二度目だな。
この地獄に来るのも…… 笑えてくる。
だってさ、本当の奪還作戦の下準備に思えてしまう。
それならド派手にいって士気を上げますか‼︎
壁から下を見ると巨人のアホ面が見える。
「各隊長は戦闘準備、他の兵士は砲撃準備‼︎」
隊長達はブレードを抜き放つ。
そこには不安が見て取れる。
だが、誰も逃げようとはしていない。
エレンの演説が効いてるのか?
霊圧で作った糸を全隊長に貼り付ける。
これで擬似黒腔を使って避難させる。
視認出来ていたらの話だが……
「行きます‼︎」
エレンが指を噛みちぎり巨人化する。
何故か前回と姿が若干違う。
指の内側が刃になっている。
持ち上げるのにその手で出来るのか?
更に掌には棘が生えてる。
まさに巨人を殺す為の巨人だな。
この分だとエレンはある程度状況に応じた巨人になれるな。
これなんて最終兵器エレン?
『これを穴に運べば良いんだな』
エレンが岩を持ち上げるのを邪魔をする様に巨人が群がる。
それをエレンは手を軽く振るうだけで小さいの以外の巨人は肩から上が引き裂かれる。
何アレ怖い(驚愕)
『よっと』
小さめの巨人を踏み殺しながら穴に近づいていく。
隊長達はこの光景が信じられないのかアホ面晒してる。
このままでは喰われかねないので全員を壁の上に避難させる。
援護の必要が無かったと誰が予想しただろうか。
任務を完了したエレンはそのまま巨人を殺戮し始めた。
そうだアルミンに相談しよう(錯乱)
翼が描かれたマントを靡かせながらちょっと小さな青年が近づいてきた。
その顔は青を通り越して白い。
一体ナニを見たんでしょうね(すっとぼけ)
「ガキ、状況を説明しろ」
そう真っ白な顔で言った…… アルミンに。
自殺フラグを自ら建てるとはなんて男だ(驚愕)
エレンはヒャッハーしている。
アルミンはガキと言われてぶち切れ状態。
ミカサはエレンとは違う方向で虐殺を始めてる。
隊長達は現実逃避している。
なんだこのカオス。
俺も現実逃避する為に穴を閉じた岩に超大型巨人を彫ることにした。