抜きゲーみたいな島に住んでいた狂犬はヒロアカ主人公に憑依したらどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
筋トレや"個性"の訓練をしつつあっという間に体育祭本番だ。公平を期すため体育着での参加となる。硬貨や模擬刀は使えない。アレが使えたら優勝も容易く獲れたのになあ……
紅白頭
「緑谷」
紅白頭のイケメンから声をかけられる。惚れる所だった、危ねぇ危ねぇ。
精
「どうした紅白頭? BLは嗜んでいるが自分がやるのは勘弁──」
紅白頭
「おまえオールマイトに目ぇかけられてるよな。別にそこ詮索するつもりはねぇが……お前には勝つぞ」
君も宣戦布告するのか。故郷では挑まれることがほとんどなかったから、こういうのはちょっと嬉しい。
精
「ありがとう、紅白頭。対抗馬がいないと盛り上がらないからな……俺も本気で獲りに行く!」
目指すは最強No.1だ。割れんばかりの声援を受け、入場する。
『どーせてめーらあれだろこいつらだろ!!!? ヒーロー科!! 1年!!! A組だろおお!!?』
適材適所とは正にこのこと。一生解説をやっていてほしいものだ。
ミッ先
「選手宣誓!!」
壇上で鞭を振るう激エロ痴女は18禁ヒーローこと『ミッドナイト』だ。あれを見た時、俺のリトルセイがマスタースタンディングオベーションした。アレが教師のする姿か? しかも30代だぜ? 最高かよ。
ミッ先
「選手代表!!! 1-A緑谷出久!!」
特待生である俺が選手代表なのは確定的に明らかである。壇上に上がって宣誓を開始する。
精
「せんせー!! 俺達選手一同は、日頃の練習の成果を十九分に発揮し、スポーツマンシップにブッかけて、絶頂まで性々堂々と戦い、ヌくことを誓います!!」
会場が沸き上がる。
実
「……なんか一部変じゃなかったか?」
精
「それと……優勝したら言いたいことがあります!!!」
ミッ先
「優勝!!! 緑谷出久!!!」
一同
「「「それはダメだろ!?!?!?」」」
俺の冗談のおかげで会場はめちゃくちゃ盛り上がった。ミッ先のノリノリな進行で第一種目が決まる。ミッ先曰くコースを守れば
精
「っしゃあああ!!!」
一気に"浮遊"で飛び上がって抜け出す。
騒音公害
『あーっとぉ!? 緑谷フライングじゃねえか!?』
澤先
『敵がよーいドンで悪事を起こすか。
ミッ先が何をしたっていいと言ったので大丈夫だろう。早速20%の出力で駆け出す。入試の時のバカでかいロボットが立ちふさがる。
騒音公害
『さぁ、いきなり障害物だ!! まずは手始め……第一関門ロボ・インフェルノ!!』
精
「でかいハードルの間違いだろ!」
20%で跳んで"浮遊"して──
精
「Smash!!!」
空中で指を弾いて反動で空を駆ける。ロボットの頭上を難なく超えていく。
騒音公害
『ええー!?!?!? ありかよあんなの!?!?!?』
澤先
『コースは守っている。フライングよりよっぽどありだろ』
話をしよう。あれは一週間前、俺とお茶子ちゃんで"個性"の訓練をしている時だ。
精
「俺もお茶子ちゃんみたいに浮くことができるんだよね」
お茶子ちゃん
「へー……デクくんの"個性"ってすごいね……」
精
「だからさ、お茶子ちゃんの"無重力"と一緒に鍛えたらいいなって思ってさ」
お茶子ちゃん
「いいよ! 浮いた時の制御の仕方教えてあげる!」
ということでお茶子ちゃんに手取り足取りゲロリ教えてもらった。
精
「浮いて、衝撃の反作用で飛ぶ……! 細かな軌道調整に、三半規管へのダメージ……! 飛ぶのって難しいな……!」
お茶子ちゃん
「い、一日でここまでできるのはすごいよ……私だって自分に使ったらすぐ限界来ちゃうのに……」
俺の"浮遊"とお茶子ちゃんの"無重力"では浮く原理が違う。俺は元々浮く"個性"だが、お茶子ちゃんは無重力にする"個性"を自分に使って浮いている。そのためお茶子ちゃんの方は
精
「……許容重量増やしたくない?」
お茶子ちゃん
「えっ、できるの!?」
精
「正確には効率よく増やせる方法がある、かな」
お茶子ちゃん
「教えて教えて!」
お茶子ちゃんが目をキラキラさせておねだりしている。これは教えないと酷だろう。
精
「お茶子ちゃんは"個性"を使っていくと気持ち悪くなっちゃうんだよね? それが邪魔してうまく鍛えられない……発想を"Plus Ultra"しよう。『気持ち悪いのが気持ちいい』と思えるようなればいい」
お茶子ちゃん
「……は?」
何を言っているのか全く分からないという顔をしている。
精
「言葉を選ばずに言うなら……新しい性癖の開拓だ」
お茶子ちゃん
「……何を言うてるん、デクくん……?」
精
「つまり……下品なんですが……フフフ……『自主規制』*1!!!」
お茶子ちゃん
「止めへんか!!!」
お茶子ちゃんに顔を平手打ちされる。肉球が触れていたため壁まで吹っ飛ばされた。
お茶子ちゃん
「わわ、大丈夫デクくん!?」
精
「スゴク……良いビンタだ……とても……
人間の脳は意外と単純で、刷り込んでしまえばそう認識できるものだ。特に、自分より上の存在からやられた場合は簡単にできる。
精
「大丈夫、俺マッサージめっちゃ得意だから。それにお茶子ちゃんのゲロだったら浴びれる」
お茶子ちゃん
「冗談で言ってるのは分けるけど、ちょっと気持ち悪いよデクくん……」
冗談ではなく本気なのだが。とにもかくにもお茶子ちゃんには気持ち悪くなってもらわないといけない。とにかく"無重力"で浮かせまくる。お茶子ちゃんの顔色が分かりやすく悪くなってきた。
精
「それじゃあ、施術していきますね」
お茶子ちゃん
「お、お願いします、デク先生……」
お茶子ちゃんの許可をもらってうららかボディーをマッサージする。故郷の部隊で女性が気持ちよくなるツボを教え込まれている。あちらこちらを揉んで撫でてお茶子ちゃんを気持ちよくしていく。
お茶子ちゃん
「あぁ……めっちゃ気持ちいい……んっ、で、デクくん? 変なトコ触ったらあかんよ?」
精
「フリ?」
お茶子ちゃん
「フリじゃなくて、うっ……」
精
「気持ちよくなることに集中して下さいね」
お茶子ちゃん
「信じてるよデクくん……」
流石に告白もしてないのにエッチなことをするのはよくない。いくら女の子が好きな俺でもその辺りの良識はある。と言ってもそういうツボは結構際どい所にあるのだ。太ももぐらいなら許されるか?
お茶子ちゃん
「んぁあ……それより上をやったら怒るよ……」
ここが下のラインか。じゃあ上のラインも調べないと。おへそかな?
お茶子ちゃん
「ぅん……それより下はダメだよ……」
おへそから太ももがダメらしい。それが分かれば十分だ。ここは俺の十八番『
お茶子ちゃん
「めっちゃ気持ち、うっ」
流石に健全版じゃここが限界か。お茶子ちゃんに洗面器を渡す。俺は何も見ていないし何も聞いていない。
精
「さっ、こっからが本番だよお茶子ちゃん。気持ちよく気持ち悪くなっていこう!」
お茶子ちゃん
「うええ……が、がんばる……」
ということもあり俺はお茶子ちゃんとの訓練で浮遊をかなり扱えるようになった。
精
「飛び越すだけじゃ物足りないなあ!」
空中から指を弾いてロボットの脚をぶち抜く。転んだロボットがいい障害になる。
騒音公害
『やりたい放題かよ! ……あれ、ってことは……』
澤先
『ああ、第二関門と最終関門は緑谷にとってはないも当然だ……来年は飛べる奴対策が必要だな』
第二関門は崖を綱で渡る『ザ・フォール』だ。
精
「俺はカモメ!」
"浮遊"と指弾きで一気に飛ぶ。あっという間に最終関門に到達する。一面の地雷原を走り抜けるものだ。
精
「Are you ready!? うん! イヤッッホォォォオオォオウ!」
地雷原を飛びながら地雷の位置を確認する。
精
「ド派手な演出はヒーローにつきものだからなあ!」
指を弾いた衝撃波で地雷を起動させる。爆発を起こしながら空を切る。
騒音公害
『爆発させながら飛んでる──!!! 一位の余裕かー!!!』
澤先
『爆風による加速と妨害もあるだろうが……この差でやる必要はないだろうな』
着地して一気にゴールゲートに向かって走り出す。そして──
騒音公害
『流石特待生!!! 発想もやり方も順位も他の奴とは抜きん出てる!!! 緑谷出久一着でゴ──ル!!!』
マイトの勝利ポーズのように右手を掲げて宣言する。これはもう嫌でも目に付くだろう。
精
「サイン会並びに握手会は後日行いまあああす!!!」
観客からの声援を全身に浴びる。最高だ。青春はこうでなくては。
続々と生徒がゴールする。爆豪が切れ散らかしそうな顔で堪えているのが最高に面白い。全員の順位が確定したところでミッ先が第二種目を発表する。騎馬戦だ。故郷の騎乗馬並戦だったら大得意なのだが、"個性"ありの騎馬戦は初めてだ。先の着順によってPポイントが振り当てられ──
ミッ先
「上を行くものにはさらなる受難を、これぞ
限度ってものがあるだろうが。振り当てられたPの合計が騎馬のPとなり、騎手がそのPの"ハチマキ"を装備し奪い合う。15分経ってPの高い上位4騎馬が本選に出場できる。なお、俺の"浮遊"による逃げを封じるため5秒以上の滞空は失格ということになった。それぐらいのハンデがなければつまらない。騎馬決めは15分、交渉開始だ。俺は逃げ切ったら1位確定なので組むメンバーは逃げや防御に使える人がいい。そうしたら──