抜きゲーみたいな島に住んでいた狂犬はヒロアカ主人公に憑依したらどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
楽しい夏休みから一転、マイトからキツイと言われた林間合宿が始まる。バスに揺られたどり着いたのは見晴らしのいい高台だ。澤先曰く休憩らしいが、だったらパーキングエリアとかにしてほしかった。
澤先
「何の目的もなくでは意味が薄いからな」
???
「よ──―うイレイザー!!」
澤先
「ご無沙汰してます」
どこからともなく女性の声が聞こえる。
???
「煌く眼でロックオン!」
???
「キュートにキャットにスティンガー!」
???・???
「「ワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ!!」」
見た目的に30代っぽい女性2人が可愛らしい猫をイメージしたコスチュームを来ている。この世界の女性ヒーローはエロくないといけないのだろうか。
澤先
「今回お世話になるプロヒーロー『プッシーキャッツ』の皆さんだ」
マジか。ネコだけにねこまん○*1ですってか。
プッシーキャッツA
「ここらは一帯は私らの所有地なんだけどね……あんたらの宿泊施設はあの山のふもとね」
指さされた先の山は結構遠い。
プッシーキャッツA
「今はAM9:30……早ければぁ……12時前後かしらん」
しらす丼が食べたいと言った時並に嫌な予感がする。首に巻いていたアザレアのストールを手に取る。
プッシーキャッツA
「12時半までにたどり着けなかったキティはお昼抜きね」
澤先
「わるいね諸君、合宿はもう始まっている」
澤先に睨まれて、地面が盛り上がって、空中に投げ出される。想定通り浮遊できない。"抹消"済みか。
精
「──今回はアリアドネの糸って言うよりは……蜘蛛の糸かな」
ストールの裏に仕込んである硬貨に手を手に取り策に向かって投げる。硬貨と糸が柵に巻き付き、俺を支える。そして糸を掴み上って行き、崖からひょっこり顔を出して笑う。
精
「バスで行ってもいいですか?」
プッシーキャッツA
「まあ、この不意打ちに耐えたのね……」
プッシーキャッツB
「ねこねこねこ……将来有望ね……三年後が楽しみ! ツバつけとこ──!!!」
本当にツバ飛ばすのか。ありがとうございます。ご褒美です。
精
「俺に目を付けるとはお目が高い……強くて料理上手で床──屋みたいな綺麗なヘアカットも、練習次第では出来るかもしれませんよ?」
この年で床上手とか言ったら色々問題になる。咄嗟に誤魔化せてよかった。
プッシーキャッツB
「ホントに将来有望だった!」
プッシーキャッツA
「……彼喜んでない?」
澤先
「良心的な方の性欲の権化です」
澤先にはプールの件の目論見がバレていたか。自己紹介をしてもらい、黒い髪の女性が『マンダレイ』でツバをかけてくれた方が『ピクシーボブ』と言うことが分かった。とりあえずバスで先回りさせて──刺々した帽子をかぶった目つきの悪い子供が黒髪の女性の後ろにいる。
精
「……シングルマザーだと大変ですもんね。早く旦那さんを見つけたい心中も察します」
マンダレイ
「心配してくれてるのは嬉しいけど、私達の子じゃないよ。この子は洸汰、事情があって私が引き取ったの」
洸汰君も事故か何かで両親を亡くしたのか。同じ両親を亡くした者同士分かり合えるかもしれない。
精
「こんにちは洸汰く──」
近づいて挨拶しようとした瞬間、危機を感じたため咄嗟に股間を守る。見事に洸汰君の拳を受け止めることができた。
精
「君の育ったところの挨拶の仕方がこれなら、俺もマンダレイさんやピクシーボブさんにこの挨拶をするけど?」
洸汰
「っ……んなわけねえだろ……ヒーローになりたいなんて連中とつるむ気はねえよ」
スタスタとプッシーキャッツの車に戻って行ってしまった。
マンダレイ
「だ、大丈夫?」
精
「俺のクラスに
あれと打ち解けるには大きな物事が必要そうだ。おねショタ本を持ってくればよかったな。今回持ってきたのは輪姦モノだからお子様にはちょっと早い。
バスで着いた宿舎に荷物を運んで夕食作りのお手伝いをする。折角だから一つ提案をする。
精
「"個性"使って良いですか? 大人数の料理を作るなら効率的にやりたいので……」
ピクシーボブ
「もちろんいいわよ。料理上手と言った手前、本気で料理させてあげるわ」
OFAS10%を使い土口精、キッチンに立つ。火をつけて、みそ汁の出汁をとって、鶏肉を切って、血筋とって、衣つけて、豚肉叩いて、筋切って、餃子包んで、エビの背ワタ取って、土鍋でご飯炊いて……
マンダレイ
「……一騎当千とはまさにこれね」
ピクシーボブ
「あの子将来何処の事務所か決まってないでしょ? 私たちの事務所にさせて絶対させて。超優遇するから」
澤先
「俺じゃなくてアイツに相談して下さいよ……」
ピクシーボブ
「くーっ……あと10年ちょっと早く出会っていれば……!」
実は俺は年上の方が好みだ。下のストライクゾーンは-2だが上は+20までOKだ。
精
「味噌汁の味の濃さこれぐらいでいいですか?」
ピクシーボブ
「おいしい! 私に毎日味噌汁作って!」
マンダレイ
「あなたが言う側なの……? でも、毎日作ってほしいおいしさね」
澤先
「緑谷、将来はこの人達の世話になったらどうだ? かなり歓迎されているぞ?」
精
「うーん……ラ
澤先
「ラ
ちょっと調べて名前だけ知ったから見間違えたかもしれない。スゴイ・シツレイなので頭を下げる。
ピクシーボブ
「じ、じゃあ私が君のラブドールになって──」
マンダレイ
「それを言ったら女性として終わりよ」
ピクシーボブ
「一番女性の特権を利用してるじゃない!」
凄い問題発言では? 俺は訝しんだ。なんだかんだと準備しているうちに1-Aの皆がやって来た。
精
「俺が手に塩かけて作ったんだから、お残しは許さねえぞ?」
1-A一同
「いただきまーす!!!」
熱血赤髪
「美味しい!! 全部おいしい!!」
上鳴
「ランチラッシュに勝るとも劣らない!! これ全部緑谷が作ったのか!?」
精
「まあな。盛り付けはプッシーキャッツのお二人に任せたけどな」
あの食べっぷりじゃ米一粒すら残らないだろう。俺も腹が減ったし頂くとするか。
実
「まァまァ……緑谷の飯は美味かったスけど……求められてんのってそこじゃないんスよ。そのへんわかってるんスよオイラぁ……」
温泉がある段階で言うと思った。こうなったら一か八かだ。
精
「女子の皆ー!!! 覗いていーい!?!?!?」
1-Aガールズ
「「「絶対ダメ!!!!!!」」」
1-Aボーイズ
「「「だから何でイケると思うんだよ!!!!!!」」」
まだまだ好感度が足りないか。体が勝手に……となればよかったがそうもいかない。もう俺はそういうお年頃ではないのだ。
精
「やめとけやめとけ実。俺でダメならお前はもっとダメだ」
実
「やかましいんスよ……」
精
「達観した顔で何抜かしてんだ。合意のない覗きは半分犯罪だぞ?」
飯田
「半分ではなく全部犯罪だ!」
男子のツッコミ枠は飯田だな──
実
「壁とは超えるためにある!! "Plus Ultra"!!!」
バカなこと言っている間に実がもぎもぎで壁を昇る。ヤバイ間に合わな──
洸汰
「ヒーロー以前にヒトのあれこれから学び直せ」
壁の上の洸汰君が実を突き落とす。実の愚行は万死に値するのでファインプレーだ。
梅雨ちゃん
「やっぱり峰田ちゃんサイテーね」
三奈ちゃん
「ありがと洸汰くーん! ウェイウェーイ!」
その声に洸汰君が反応して振り向てしまった。それはマズいんじゃないか?
光多
「わァ……ぁ……」
洸汰君がぐらついて男湯側に倒れる。やっぱりな。刺激が強すぎたか。
精
「あとで何が見えたか教えろよマセガキ……!」
OFASを発動し黒鞭で洸汰君を受け止める。ついでに実もキツめに受け止める。
実
「うげぇ……ま、マジでグレープジュースになっちまう……」
精
「反省の色無し……未熟千万、だからお前は粗チンなんだよ」
飯田
「人間の成熟度合いと陰茎の大きさは関係ないと思うが……」
そういう話じゃないんだが。とにかく実の処遇は後できめるとしよう。タオル姿のまま洸汰君をプッシーキャッツの元に届け、事の顛末を一通り話す。
マンダレイ
「落下の恐怖で失神しちゃっただけだね」
精
「……だけだといいんですけどねえ……洸汰君の性癖が心配だ」
マンダレイ
「イレイザーに『性欲の権化が二人いる』って聞いていたから見張ってもらってたんだけど……」
精
「そういう欲を持つのは仕方がないにしても、実行するのはホントどうかしてほしいですよ……」
マンダレイ
「覗いていいか聞く君もだけどね。咎めるつもりはないけど……もうちょっと控えた方が良いんじゃないかな?」
否定しにくい。でも、俺の中ではイケると思ったんですよ。そういえば洸汰君の気になる言動があったから聞いてみるか。
精
「洸汰君もヒーローに否定的なんですね」
マンダレイ
「ん?」
精
「俺も今のヒーローのあり方に疑問を持っているんですけど、この年の子にしては珍しいなって」
マンダレイ
「普通に育っていればこの子もヒーローに憧れていたんじゃないかな」
そういえば事情があると言っていた。この年でヒーローを否定的になる事情なんて一つしかないだろう。
精
「もしかして、洸汰君の両親はヒーロー活動中に……」
ピクシーボブ
「その通りよ」
洸汰君の両親は二年前に敵から市民を守って殉職したそうだ。世間からしてみたら名誉の死かもしれないが、子供にとっては親との永遠の別れだ。それを褒め称える社会、ひいてはその社会を作っているヒーローを良く思わないのは当然だろう。
精
「事情は分かりましたが……それでも、ヒーローを否定していい理由にはならないですけどね……」
俺だってこの"個性"社会やヒーローを全面的に肯定しているわけではない。
精
「……百聞は一見に如かず、洸汰君自身の目でヒーローを見てもらいたいものですけど……」
こう言う存在を救ってこそだろう。どうにかしたいと唇を噛み、こぶしを握り締め、体を震わせ──
精・マンダレイ・ピクシーボブ
「「「あっ」」」
腰に巻いていたタオルが落ちる。一瞬だが俺のリトルセイが見えた。1秒もかからずにタオルを取って隠したが……
ピクシーボブ
「ちょっとこっち来て……
マンダレイ
「2人ともいい加減にしなさい!!!」
マンダレイさんに怒られてしまった。俺が優良物件なのは認めるが、まだ高校1年だということをピクシーボブさんは分かっているのだろうか。
ピクシーボブのファンの皆様ごめんなさい。でも、適齢期で焦っている人間がこんな優良物件見つけたら色仕掛けぐらいすると思うんですよ……