抜きゲーみたいな島に住んでいた狂犬はヒロアカ主人公に憑依したらどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
俺は敵連合の6人を相手に一人で立ちまわっていた。
トガちゃん
「こっちに来てよデクくん!」
グレーマスクの敵
「こっちにもいるぜ! いないけどな!」
漢女の敵
「ほらほら、捕まっちゃうわよ!」
仮面の敵
「おっと、俺だけは的確に避けるねえ……」
精
「純粋に手数がキツイ……!」
トカゲの敵
「甘いな!」
ガラキング
「一番避けないといけないのは俺じゃないか?」
OFAS10%で動くにしても誰か一人に捕捉される。浮遊や煙幕で逃げようにも"磁力"によって引き寄せられる。"圧縮"と"崩壊"の触れたら一発アウトを避けるため、止まって黒鞭を使うのも難しい。ωセンスもすでに限界まで使ってしまった。
精
「クッソ……! 戦いにすらなっていねえ……! 凌ぐので精一杯だ……!」
これが俺の限界か。助けは来ない。だって絶対に来るなって言った────
お茶子ちゃん
「デクくん!!!」
聞こえるはずのないお茶子ちゃんの声が聞こえる。見上げるとそこには。
お茶子ちゃん
「救けにきたよ!!!」
精
「あっ、お茶子ちゃん!?!?!?」
お茶子ちゃんが左手を差し伸べている。反射的に跳んでその手を掴む。
精
「言いたいことは色々あるけれど……ありがとう! そして!!!
100%アイランドスマッシュ!!!!!!」
空中から地面に向けて空いている拳を思い切り振るう。衝撃波と共に俺たちはすごい勢いで吹っ飛んだ。
切島
「うおおお!?!?!? いきなりやるなよ!?!?!?」
芦戸
「ひいいい!!! こわいよおおお!!!」
精
「何で三奈ちゃんもいるの!?」
よくよく見たら切島もいる。よくよく考えたらこの3人がさっきの速度で飛んでいたのはおかしい。お茶子ちゃんがいるということはあの方法だろう。
精
「三奈ちゃん! 梅雨ちゃんはどこ!?」
三奈ちゃん
「ヤオモモと一緒に避難していると思う!」
精
「百ちゃんまで来てたの!? 積極的すぎるぜ……!」
とりあえず戦場から離れることはできた。駅前の広場に到着し色々と事情聴取をする。
切島
「発案者は俺だ……話は数日前だ……」
緑谷が誘拐されて何日か経った。俺は病院で飯田と口論をしている。
飯田
「プロに任せる案件だ! 生徒俺たちの出ていい舞台ではないんだ馬鹿者!!」
切島
「んなもんわかってるよ!! でもさァ! 何っも出来なかったんだ!!」
どうしてこうなったかというと、俺が蛙吹に緑谷を助けに行こうと言い出したからだ。八百万が敵の1人に発信機を付けて、その場所を受信すれば助けに行けるとのことだ。
蛙吹
「…………飯田ちゃんが正しいわ」
切島
「飯田が皆が正しいよでも!! まだ手は届くんだよ!! 俺は助けたいんだよ!!
『やりたいようにやれ』。緑谷が信条としている言葉を借りた。
飯田
「『だからこそ正しく行うべき』とも言っていたはずだ!」
轟
「そうだ切島。熱くなりすぎだ。ルール違反をしてでも助ける……アイツが一番嫌いそうなことをお前はやろうとしてるんだぞ」
分かっている。それでも、それでも。
切島
「蛙吹……俺がお前を誘ったのは、お前が一番緑谷に助けられた経験があるからだ……USJの時、アイツはお前のために命を張った……俺はアイツに憧れの漢を見たんだ……」
蛙吹
「切島ちゃん……自分が何をしようとしているのか……分かって言っているのかしら……?」
クラスメイトへの犯罪教唆。バレたら退学モノだろう。それでも、それでも。
切島
「……八百万には昨日を話した。行くなら即行……今晩……病院前で待つ」
話を終えて夜になり、病院前で八百万を待つ。一番初めに現れたのは八百万だった。そしてその八百万がちらと後ろを見る。そこには──蛙吹と麗日がいた。
切島
「蛙吹……それに麗日……!?」
麗日
「……私は試験の時にデクくんに助けられたの。それに体育祭の時も"個性"を鍛えるのに手伝ってくれた……こうでもしなきゃ、絶対に恩は返せないと思ったの」
麗日の目は本気だった。
蛙吹
「……どれ程正当な感情であろうとルールを破るというなら、その行為は敵のそれと同じなのよ」
対し蛙吹の目は冷たかった。
蛙吹
「…………でも、もし攫われたのが私だったら……
切島
「……ありそうだな」
蛙吹
「だから……今から助けに行く皆はどんな罰でも受けてほしいわ。それを条件にするなら私も行くわ」
蛙吹は冷静に覚悟を決めていたようだ。あとは八百万だけだ
八百万
「私は皆さんを信頼しています……が!! 万が一を考え私がストッパーとなれるよう……同行するつもりで参りました」
八百万も覚悟の上だ。これで出発──
芦戸
「待って、アタシも行かせて」
いつもの明るい声ではなくマジなアイツの声がした。
切島
「嘘だろ……何で……!? お前は来なくても────」
芦戸
「アタシにもあるの──
芦戸はこういう奴だった。ただ単純に助けたいと思ったら危険を顧みず助けるような奴だった。俺が動けなかった時もこいつは動いた。だったら、俺が動くなら芦戸も当然動くだろう。
蛙吹
「本当にいいのね、三奈ちゃん?」
芦戸
「だって……水羊羹のお礼、まだしっかり返せてないもん」
麗日
「それを言ったら……私も返せてないや」
八百万
「……ふふ、そうですわね。緑谷さんを取り返して、しっかりお礼しましょう」
何のことか分からないが、女子達も結束した。八百万の受信機を頼りに神野区へと向かった。
周りの女子の反応を見るに切島の話は本当だろう。
精
「……一応梅雨ちゃんにも話は聞かせてもらう」
早速梅雨ちゃんに電話をかける。
精
「もしもし? 俺ですけど?」
梅雨ちゃん
『緑谷ちゃん……! 作戦は成功したのね……! 良かったわ……!』
精
「切島から一通り話は聞いた……どんな罰が下されても俺は責任取れないからね」
百ちゃん
『承知の上ですわ。とりあえず詳しい話は後日にしましょう』
精
「……この状況で俺たちがいてもどうにもならないからね。そうしようか」
電話を切る。そして助けてくれた一同に頭を下げる。
精
「…………助けてくれてありがとう。お茶子ちゃんたちがいなかったら敵連合に攫われてた」
お茶子ちゃん
「仲間のピンチに駆け付けるのがヒーローだもん!」
三奈ちゃん
「これで水羊羹の恩は返したからね!」
切島
「……いいのか緑谷?」
精
「三奈ちゃんがよさそうだしいいんじゃない?」
さて、次はどこに連絡するべきか。とりあえず家と学校に──
アナウンサー
『な、なんということでしょう! 敵が高く飛びました!』
声の後に空が紅く焼ける。これは見覚えがある。九玉さんの技だ。
何者かによって緑谷がこの場を離れた。それに伴って敵連合も去って行った。ならいつでも本気を出せるだろう。AFOへの攻撃を止める。
九玉
「ふっ……やれ、オールマイト。貴様の獲物だろう?」
オールマイト
「君は一体何がしたいだ……!?」
九玉
「我はAFOを可能な限り醜く惨たらしく殺す。そのためになら
AFO
「ふっ……そいつは一度僕を取り逃がしているんだよ?」
九玉
「取り逃したらその時は2人とも殺せばいい」
我にはそれをやれるだけの実力がある。それはこの2人も分かっているはずだ。
AFO
「油断を見せた奴は足元を掬われる……君もそうならないと──」
九玉
「では渡すぞオールマイト」
世界移動を駆使しAFOの後ろに回り衝撃波で吹っ飛ばす。
オールマイト
「君は……いや、今はAFOを倒すことが先決だ!」
オールマイトの拳がAFOのマスクを砕く。マスクの下から口だけの顔が現れた。
AFO
「ふふ……敵討ちに水を差されて残念だねオールマイト。ワン・フォー・オール先代継承者志村菜奈も泣いているだろうよ」
オールマイト
「貴様の穢れた口で……お師匠の名を出すな……!」
オールマイトがその言葉に激昂し隙を晒し、上空に飛ばされる。どちらも手のかかる男だ。我が跳んでオールマイトを受け止める。
九玉
「情けないな、オールマイト……それでもNo.1ヒーローか?」
オールマイト
「容赦ないね……背中を押していると受け止めるよ……!」
着地しAFOの次の攻撃に備える。AFOの腕が大きく膨らむ。次の攻撃が来る。避けようとしたがオールマイトは背後の瓦礫を気にして動かない。
九玉
「……一つ貸しを作るぞ」
AFOの放つ衝撃波を我の身体で受け止める。かなりの衝撃だが大したものではない。
オールマイト
「九玉くん……! まさか私と彼女を庇って──」
九玉
「勘違いするな。奴の攻撃は我の
今の一撃でかなりエネルギーが補充できた。AFOが分かりやすくため息をついた。
AFO
「仕方ないなあ……これはとっておきだったんだけど……オールマイト、死柄木弔は志村菜奈の孫だよ」
オールマイト
「ウソを……」
AFO
「あれ……おかしいなオールマイト、笑顔はどうした?」
どうもオールマイトは志村菜奈という存在に並みならぬ感情を持っているらしい。先ほどからその名を出されるたびに分かりやすく反応している。
オールマイト
「き……さま……! ぉおおお──……!!」
オールマイトの心が折れたのか体がしぼんだ。
AFO
「やっと君の心から平和の象徴を奪えたね。やはり……楽しいな!」
オールマイトはここまでだろう。ここからは我が"本気"を出すとするか。
九玉
「気は済んだか? なら死んでも悔いはないだろう」
AFO
「まだ気は済んでいないさ。完璧に奪いきるまで──」
九玉
「どこを見て話している? 我はここだ」
再びAFOの後ろに現れ──
AFO
「同じ手口は二度も通用しないさ」
我の左腕を掴む。
AFO
「これで君の"個性"を──」
九玉
「触れなければ使えない"個性"、なら触れようとするのは必然……そこを狙えば容易い」
AFOの両腕を切り飛ばす。そして我の肩から腕が生えてくる。
九玉
「流石に切った腕からでは"個性"を奪えまい」
AFO
「……してやられたね。飼い犬に手を噛まれるとはこの事かな」
九玉
「我を作ったのは平行世界の貴様だ。世界違えど────貴様は死ぬべき存在だ!!!」
AFOの胸に剣を突き刺しはるか上空へ飛び立つ。
AFO
「……君は何になるつもりだい? 僕みたいに魔王になるのかい?」
九玉
「我はこの世界の理になる。善も悪もない、我が絶対的な理になって世界を糺す」
AFO
「……フフッ、それはかつての僕と同じだよ?」
九玉
「ならば誰かが我を止めるだろう。それを待つまでだ──『破壊の理』!!!!!!」
持っているエネルギーの全てを注ぎAFOを焼く。世界が紅く包まれる。紅く焼けた空には塵の一つすら残っていなかった。
九玉
「AFO……貴様は死んだぐらいでは償いきれぬだろうから地獄で詫び続けろ。そして……」
そのまま自由落下をして地面に体をぶつける。これで最低限のエネルギーの補充ができた。
九玉
「我が名は九玉!!! この世界に理を
この超人社会の代表であるオールマイトに指を差す。
オールマイト
「ふっ……ハハハ……ハーッハッハッハ!!!」
オールマイトは体を膨らまして大きな声で笑って我を指さした。
オールマイト
「ついに本性を現したな九玉!!! 理を超える!?!?!? 当たり前じゃないか!!! 我々ヒーローは常に"Plus Ultra"し続けるからね!!!」
どうやらオールマイトも我の意図が分かったようだ。
オールマイト
「次は君だ!!!」
そして我はオールマイトに顔を殴られる。大した力ではなかったがわざとらしく吹っ飛ばされる。
九玉
「くっ……! 今はエネルギーが足りない……! ひとまず勝負はお預けだ!」
そして世界移動を使い逃げた。これで