抜きゲーみたいな島に住んでいた狂犬はヒロアカ主人公に憑依したらどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
ということで体育館γにきてミリオ先輩と戦うことになった。ビッグ3なんて呼ばれる人間が一対多を勧めてくるのだ。絶対何かある。
精
「大将はラストでタイマン張らせてもらうぜ」
切島
「大将の出番なしで終わらせてやるぜ!」
と挑んだ瞬間ミリオ先輩の服が落ち一瞬裸体が見える。響香ちゃんがめっちゃ恥ずかしがってる。アレは見えた反応だ。あらゆる攻撃がすり抜け、瞬間移動まで持っているミリオ先輩に皆が5秒ほどで倒れた。
精
「いやー……意外と出番早く来ちゃった」
ミリオ先輩
「さあ! 特待生の実力を見せてくれよ大将!」
ミリオ先輩が右手をクイクイやって誘ってくる。そのお誘いに乗って上半身に着ているものを全て脱ぐ。
ミリオ先輩
「おお! すごく鍛えているじゃないか! これは期待していいね!」
精
「ミリオ先輩も加減しないで全裸で来ていいですよ。俺は目の前の男が全裸になったぐらいじゃ動揺しないので。あ、見たくない人は見なくていいよ。俺達の肉体がセクシーすぎるかもしれないからね」
ミリオ先輩も全裸になって消えた。俺の動体視力だから分かったが、瞬間移動の始まりは『地面に消える』ことのようだ。
精
「じゃあ、これでどうでしょうか?」
冷静に浮遊して地面から離れる。ミリオ先輩が地面から出てきたのでモグラたたきのように黒鞭で叩く。見事にすり抜けた。
精
「……参った」
1-A
「「「参った!?!?!?」」」
ミリオ先輩
「えっ、もういいのかい?」
精
「負けないでしょうけど勝てないので」
恐らくミリオ先輩の"個性"は"すり抜ける"類のモノなのだろう。瞬間移動もそれの応用だろうし、タイミングさえ合えばどんな攻撃も無力化できる。俺の攻撃はすべて接触や拘束するものだ。つまり現状の俺の攻撃ではミリオ先輩に決定打を与えることができない。
精
「千日手に時間をかけるほど暇じゃないので」
ミリオ先輩
「俺の"個性"を見極めてすぐに判断を下す……特待生になったのも頷けるね」
ミリオ先輩の"個性"の説明が入る。発動中はありとあらゆるものがすり抜ける"透過"で、光や振動はおろか酸素すらすり抜けてしまうピーキーな"個性"だった。
精
「どんな"個性"も使い方や鍛え方次第って所ですか」
ミリオ先輩
「そう! インターンでは一線級の"経験"が積める! ので! 怖くてもやるべきだと思うよ1年生!!」
この人がビッグ3のトップな理由が分かった気がする。強さもあるだろうが、この心の持ち方が理由だ。
学業が終わって寮に戻る。まずはインターン先の選定をしなければ。
精
「リューキュウ、Mt.レディー、ミルコ、ミッ先……誰が良いと思う?」
1-Aガールズ
「「「
精
「だよね。女性プロは諦めるかあ……」
嫌だけど男のプロの所にするか。俺のコネを最大限に利用してやる。早速マイトに電話をかける。
精
「もしもしマイト?」
マイト
『やあ、緑谷少年。どうしたんだい?』
精
「いいインターン先紹介してくれない? マイトの紹介だったらどこでも行けるでしょ?」
マイト
『相変わらず遠慮しないね君は。頼もしさすら覚えるよ』
精
「できればミリオ先輩がいるところがいいです。あの人と一緒なら退屈しないでしょうし。紹介状書いておいてください」
マイト
『紹介状は病院で書くものじゃないかい? …………悪いが、それは自分で勝ち取ってくれ。全て私がやってしまっては面白くないだろう?』
精
「それもそうですね。それじゃ、失礼します」
ということで今度はミリオ先輩に電話する。先の戦いの後、連絡先を交換しておいてよかった
精
「もしもしって場所によっては使ってはいけないって知ってましたミリオ先輩?」
ミリオ先輩
『知らなかったなあ……何でだい?』
精
「とある監獄では女性器を連想させる言葉だから使ってはいけないんです」
ミリオ先輩
『……もしかしてそれを言うために俺に電話したのかい?』
精
「まさか。ミリオ先輩のインターン先を教えてほしいんです」
ミリオ先輩
『積極的だね! サーもきっと緑谷くんのことを気に入ると思うよ!』
サー・ナイトアイという未来を見る"個性"を持っているプロヒーローで、マイトの相棒サイドキックをしていた時期もあるという。マイトは自身のことをあまりしゃべらないから、他人から聞き出した方が良いだろう。そのためにもサーさんの所をインターン先にしたい。
精
「サーさんの好きな物って何です?」
ミリオ先輩
『ユーモアだね!』
ユーモアを辞書で調べる。人間生活ににじみ出る、おかしみ。上品なしゃれ。人生の矛盾・滑稽等を、人間共通の弱点として寛大な態度でながめ楽しむ気持。とのことである。
精
「ユーモアのあるお菓子と飲み物かあ……ちょっと調べるか……」
ミリオ先輩
『1年生のインターンが決まったら俺からも掛け合ってみるよ!』
精
「ありがとうございます。それじゃあ失礼します。前途ー?」
ミリオ先輩
『多産ー!』
ミリオ先輩はアレを気に入ってくれたようだ。俺もなんか一芸身に付けておくか。
神野の悪夢以降、我は世界移動を駆使して姿をくらまし、ほとぼりが冷めた時間になってからトガちゃんと合流した。
九玉
「久しぶりだな。息災はないか?」
トガちゃん
「元気にやっていますよ。他の皆には会いましたか?」
九玉
「まだ会っていない。後々会うつもりだがその前にトガちゃんに1つ頼みごとをしたい」
トガちゃんが頭にハテナを浮かべながら首をかしげる。可愛い。
九玉
「緑谷に言伝を頼みたい。『元の世界に帰りたくば我を止めて見せよ』と」
トガちゃん
「どうやってですか?」
九玉
「ヒーロー仮免許取得の試験がある。士傑のギャルっぽい生徒の1人に"変身"して会って伝えてほしい」
トガちゃん
「緑谷くんはそういう女の子が好きそうですもんね」
九玉
「報酬は緑谷から好きなだけちうちうでどうだ?」
トガちゃん
「良いですね。私のやり方でやって良いですか?」
九玉
「無論だ」
トガちゃんに依頼をした後、今度は死柄木弔に会った。
死柄木
「お前……よくも先生を……!」
死柄木が椅子から飛び掛かり我を掴む。"崩壊"を正面から受けるが、同時に再生していくため痛みだけが繰り返される。
九玉
「気は済んだか? これからについて話がしたい」
死柄木
「……チッ、どうするつもりだ?」
機嫌悪そうに我から手を放し椅子に座った。話を聞く気になったようなので我の理想を話す。
九玉
「我が理になる……それは我が絶対的な力を持つことであり、我の傘下も絶対的な力を持つことだ」
死柄木
「その絶対的な力ってのを具体的に言えよ」
九玉
「この世界においての力……権力や財力ではない。"個性"だ。"個性"を支配すればこの世界を支配することができる」
"個性"の持つ力によって世界はいかようにも変わってしまう。『皆が宇宙一のヒーローになれる世界』にも、『想像できない未来を創造できる世界』にも、そして『我が世界の理となる世界』にも。
九玉
「我ら敵連合のみが"個性"を持ち、他の者は"個性"を失う……こうなれば我らの力は絶対的な物になる」
死柄木
「その"個性"を奪える先生をお前が殺しちまった訳だが?」
九玉
「"個性"を消す方法は他の者が考えればよい。我々には力がある。力がある者の下には人が集まってくる。その中に一人ぐらい『"個性"を消せる何か』を持っている者がいるだろう」
死柄木があからさまに機嫌を悪くして喉をかいている。
死柄木
「肝心なところが他人任せじゃねえかよ……!」
九玉
「己の持っている力だけで何とかしようとするな。時には力を持つものを待つことも大切だ。時間が解決する問題を無理やり解決しようとすると碌なことにならんぞ?」
死柄木
「お前が殺せるんだったら今すぐにでも殺してやりたいよ……!」
死柄木は悪としてはまだ幼い。余裕を持って待つということを覚えた方が良い。さて、再び集まる時まで何をしていようか。
ある日の山中の廃工場、トンプイスが面白そうなヤツを連れてくると言っていたので我ら敵連合は待っている。
コンプレス
「俺の名前と混じってる……相変わらず九玉さんはカタカナが苦手だねえ……」
九玉
「……正しくは何と何だ?」
コンプレス
「俺がコンプレスで、アイツはトゥワイス」
九玉
「ならコン・トゥ・プレワイスで2人とも呼べるな」
トガちゃん
「オシャレですけど、絶対ややこしくなりそうです」
マグネ
「九玉ちゃんはものすごく強いけれどこういうところが可愛いのよね」
死柄木
「可愛くねえよこんな奴……」
名案だと思ったのだが……そうこうしているうちにトゥ・プレワイスが、ペストマスクをした男を連れてやって来た。
トゥワイス
「何だそのお洒落な呼び方!? ダサいな! 話してみたら意外といい奴でよ!!
死柄木
「……とんだ大物連れてきたな……トゥワイス」
死柄木曰く、この男は『死穢八斎會』という極道組織の若頭でらしい。
九玉
「名はなんという?」
???
「……オーバーホールと呼んでくれ」
カタカナだ。マズい。今何と言っていた?
九玉
「非常に勝手で申し訳ないが……我はカタカナが苦手だ。4文字以下に抑えてくれないか?」
オバホ
「……オバホでいい」
九玉
「早速だがオボハ、お前の目的は何だ?」
オバホ
「オバホだ。望み通り3文字にしたのに間違えるか?」
九玉
「……では、オ、オバ、オバホ、お前の目的は何だ?」
オバホが呆れながら話し始める。AFOがいなくなった今、裏の社会をまとめる支配者が必要なので敵連合を傘下に入れたいとのことだ。そこで我は死柄木に話した我の計画を話す。オバホは目を閉じて考えている。
オバホ
「なるほど……お前達敵連合が支配者になるという点を除けば悪くない計画だな……ちょうど俺達にはそれを実行できる道具がある」
九玉
「お前達死穢八斎會が持っているのものは何だ?」
オバホ
「傘下になったら話してやってもいい」
九玉
「今この場でお前の口か頭を割って話させてもいいぞ?」
一瞬即発の空気が流れる。相手は極道、こんな所に単体で乗り込んでくるわけがない。何か策を講じて挑んできているはずだ。
九玉
「……ここで無駄に争う必要もないだろう。少し考えさせてくれないか」
オバホ
「流石敵連合のトップだ、話が早くて助かる。考えが決まったら電話をしてくれ」
オバホが連絡先を我に渡して工場を後にする。
死柄木
「おい九玉……アイツの仲間になれって言うんじゃないだろうな?」
マグネ
「そうよ! 私たち誰かの下につく為に集まってるんじゃあないのよ!?」
九玉
「結論を急くな。まずは向こうが何を持っているのかを知るのが先決だ」
我の目的を実行できる道具、おそらく"個性"を消すことができる何かを持っているということだ。あの場で争いになっていたらそれを使われていた事だろう。そうなったらこちらが不利になるのは明白だった。
九玉
「話し合いにはまず我が行こう。他に誰が行く?」
死柄木
「俺にも行かせろ。お前の好き勝手に話を進められたら面倒だ」
マグネ
「九玉ちゃんと死柄木くんが行くなら十分ね……」
コンプレス
「おじさんはそういう話し合いは苦手だから遠慮するよ」
トガちゃん
「私も。仁くんも話がややこしくなりそうだから止めた方が良いですね」
トゥワイス
「ひでェな!? でもその通りだから止めるぜ! 行くぜ!」
こうして死穢八斎會へは我と死柄木が行くことになった。さて、盃の交わし方を学ぶとするか。
精
「ウッス! 俺、精! インターン! 文化祭! 女子達とのアツイ一日! 青春が止まらねえ! シーズン4もお楽しみにな!」