抜きゲーみたいな島に住んでいた狂犬はヒロアカ主人公に憑依したらどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
爆豪の言葉に対し、俺は開き直ることにした。否定したところで問い詰められるだろうから。
精
「…いつ気付いた?」
爆豪
「さっきの戦いだ。クソナードで、"個性"の有効的な使い方をブツブツ言う奴だが、あんな常人外れの技術は持っていねぇ。身体能力とかは鍛えりゃいいが、あの技術は明らかに長年かけて手にしたやつだ。…てめェ何者だ?」
コイツ、出久のこと嫌いじゃないのかよ?何で嫌いな奴の事ここまで知ってるんだよ?お前、本当は出久のこと大好きだろ?だが、今は俺が質問する番ではない。質問文に対し質問文で答えるとテスト0点なので答えないと。深呼吸をして話を始める。
精
「…本名は『土口精』。こことは別の世界からやってきた。なんかの拍子でこいつに憑依した。本来の出久に体を戻したいと思っている。俺も元の体を取り戻したい。このことはお前と一部の人しか知らない。」
俺の言葉を聞いて、爆豪はプルプル震えて涙を流し始めた。
爆豪
「なるほどなァ…!てめェが誰であろうと俺はてめェに負けた!!!そんだけだろが!そんだけ……クソが!!!クッソ!!!こっからだ!!俺は…!!こっから…!!いいか!?俺はここで一番になってやる!!!俺に勝つなんて二度とねえからな!!クソが!!」
勝手に自分を鼓舞している。心へし折ってやろうと思ったのに、残念だ。マイトが励ましに来たけど、多分大丈夫だと思う。さて、教室に帰って、何だよマイト?クソウニと何話してたのかって?出久本人じゃないって話しただけだよ。大事じゃないって。勝手に納得してたし。
学級委員長を決めることになりました。俺が委員長でモモパイセンが副委員長ですって。これはフラグ立ったわ。このクラスの頂点に立ち、ハーレムを築けと言うことですね。
精
「よろしくお願いします、モモパイセン!」
モモパイセン
「よ、よろしくお願いいたしますわ…ところで『パイセン』とは…?」
先輩の打ち砕けた言い方ですよとごまかした。後で調べたら誕生日は出久のほうが早く、モモパイセンは先輩ではないことが分かった。まあ、頼れる先輩の雰囲気がありますよってことにしておこう。間違ってもおっぱいから取りました、なんて言ったら殺されても文句は言えない。…俺の故郷だったら大半の人間が『パイセン』になるなあ。*1
昼休み、お茶子ちゃんと天麩羅と一緒に食堂で昼飯を頂く。俺はカツ丼を頬張りながらぼやく。
精
「いやー、委員長か…やったことあるけど学級委員長は初めてだなあ…」
お茶子ちゃん
「ツトマル。」
天麩羅
「大丈夫さ。緑谷くんのここぞという時の胆力」
精
「カツ丼とカレーライスを一緒に食べたら、カツカレーを食べたって日記に書いていいかなあ?」
カツ丼を平らげ、今度はカレーを貪りながらぼやく。
お茶子ちゃん
「うーん…流石に別物じゃない?ていうかデクくんめっちゃ食べるね…また吐いちゃうよ?」
精
「天麩羅が蹴らなきゃ大丈ー夫。じゃあ、カレーライスとうどんを食べてカレーうどんは」
ウウー!!!
シメのうどんをすすっていると、警報が鳴った。校舎内に誰かが侵入したらしい。食堂がパニックになる。誰かがぶつかって俺のうどんが落ちてこぼれる。き…切れた。おれの体の中で何かが切れた…決定的な何かが…俺は机をメメタァと叩き潰し叫ぶ。
精
「なっ!何をするだァーッ!*2うっおとしいぜッ!!おまえらッ!*3」
一同が俺の方を向く。俺は勢いそのままに叫び散らかす。
精
「うろたえるんじゃあないッ!!!雄英生はうろたえない!!!パニックになって余計な被害者を出すような奴いる!?いねえよなあ!!?」
俺は落ち着いてランチラッシュさんの所に向かう。
精
「うどんのおかわりが欲しいんですがかまいませんね!!」
生徒一同
「「「避難しろよ!!!」」」
かくして、緑谷うどん事件は収束した。
本日のヒーロー基礎学は救助訓練だ。コスチュームの着用は自由だが、先日のウニ漁で制服が台無しになったので、俺はジャージでの参加となる。救助訓練だからグローブはつけたけど、武器の類は置いてきた。バスに乗り込んで訓練場に向かう。俺の隣に座ったのは、蛙顔がかわいい梅雨ちゃんだ。
梅雨ちゃん
「私思った事をなんでも言っちゃうの緑谷ちゃん。」
精
「俺もよく言っちゃうなあ。かわいい梅雨ちゃん?」
梅雨ちゃん
「ケロッ…褒めてくれて嬉しいわ。ところで緑谷ちゃんの"個性"って何かしら?オールマイトみたいなすごい力を持っているみたいだけど?」
梅雨ちゃんは勘がいいのかもしれない。ここは本当のことを織り交ぜてごまかそう。
精
「父親が"偶発"っていういろんな"個性"を使える人でさ。*4
俺も正直よくわかってないんだよね。何を引き継いで何を引き継いでいないのか…*5
聞こうにも事故で死んじゃってるからさ。*6」
梅雨ちゃん
「ケロッ…ごめんなさい緑谷ちゃん。無理に話さなくていいわ。」
ちょっと雰囲気が重くなってしまった。ここは委員長として会話を盛り上げないと。
精
「それじゃあ、お詫びに俺の質問に答えてもらおうかな。梅雨ちゃんっておへそある?」
梅雨ちゃん
「あるけれど…それがどうかしたのかしら?」
精
「なるほど、梅雨ちゃんは胎生と…いや、蛙の"個性"だからてっきり卵生かなって思って。」
梅雨ちゃん
「ケロケロ。私はあくまで『蛙みたいな人間』よ。」
精
「もし卵生だったら…子供作るとき大変じゃないかなーって。」
梅雨ちゃん
「ケロッ…!?」
梅雨ちゃんの顔がボンッと赤くなる。想像しちゃったのかな?ならより具体的に言っちゃおう。
精
「だってほら、体外受精じゃん?ていうことはぶっ」
お茶子ちゃん
「それ以上はセクハラだよデクくん!?」
モモパイセン
「低俗な会話ですこと!」
実
「オイラはそういう会話大歓迎だけどな!」
澤先
「もう着くぞ、いい加減にしとけよ…」
澤先の一言で場の空気が引き締まる。降りた会場は水難事故、土砂災害、火事、エトセトラエトセトラなだった。宇宙服みたいなコスチュームをした13号先生のお小言が始まる。要約すると"個性"は危ないものだからこそ、人を救けるためにある、というものだった。どんな力にも当てはまることだ。改めて意識を
体に何かが走る。電流のような、寒気のような、異常事態を告げる何かだ。その瞬間、噴水前に黒い何かが現れる。そして、続々と人が出てくる。
澤先
「一塊になって動くな!!!あれは敵だ!!!!」
澤先がゴーグルをかけながら叫ぶ。なるほど、雄英のカリキュラムはすごいな。本物の悪人まで用意できるなんて。俺は自然と戦う姿勢を構えていた。逃走経路はすでに絶たれているだろう。戦って勝って逃げるしかない。と思っていたら、澤先が敵達に突っ込んで敵達を倒していった。だが、その隙をついて黒い霧みたいな敵がこちらにやってきた。
黒い霧の敵
「初めまして我々は敵連合。僭越ながら…この度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせていただいたのは…平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして。」
13号先生が何かしようとしたが、クソウニと熱血赤髪が前に出たせいで不発に終わる。黒い霧の敵がズアッと霧を広げる。包まれた俺は水難エリアの上にいた。浮遊する暇もなく、水中に叩き込まれる。
サメみたいな敵
「来た来た!!おめーに恨みはないけどサイナラ!!」
サメみたいな敵が口を開けて迫ろうとしたから、俺は咄嗟に指先に力を込める。デコピンの要領で指を弾くと同時に、梅雨ちゃんが敵に飛び蹴りならぬ泳ぎ蹴りを放つ。そのおかげで敵の口の中に凄まじい衝撃が叩きこまれる。アレはしばらく物が食えないだろう。梅雨ちゃんの舌に巻き付かれて船の上に置かれる。いい感覚だった。またやってもらおう。今度は峰田が船の上に叩きつけられた。
精
「ありがと梅雨ちゃん。結婚しよ。」
梅雨ちゃん
「冗談が言えるほど余裕があるのは頼もしいわ。しかし大変なことになったわね。」
間違いない。入学早々実戦だ。雄英のカリキュラムは常識を"Plus Ultra"しすぎている。
土口君は故郷のせいで女の子が大好きです。少なくともこのクラスの女子全員は狙っています。