抜きゲーみたいな島に住んでいた狂犬はヒロアカ主人公に憑依したらどうすればいいんだ? 作:神剣狩刃
俺はいつかこの世界からいなくなる。だから俺が居た証として日記をつけている。大事件を書き記すのも大切だが、何気ない日常も書き記すべきだろう。これまでにあった日常をページをめくりながら思い出す。
精
「『
雄英のジャージを着た常闇が降臨する。
常闇
「緑谷か……捧げものはなんだ?」
精
「『
常闇
「……ふっ、分かっているではないか。我が領域に案内しよう」
精
「ちなみにアダムとイブが食べたのはリンゴとは限らない。『malum』っていうラテン語がリンゴを意味する『malum』と同じだったからという説があるからな」
常闇
「……博識だな。だが、このような時間に熱量のある甘味を食べるのは、間違いなく罪だろうな」
ということで常闇の部屋に入る。黒と中二病としか言えないかっこいい部屋だ。早速二人でリンゴのタルトを食べる。
常闇
「溶けるように甘い林檎と歯ごたえのある瑞々しい林檎が見事に調和している……美味だ」
精
「手作りならではの技だよな。ちなみにタルト生地は市販のものだ。そこにまで手をかけるのは無理だった」
黒影
「ヘッ、ドウセヤルナラソコマデコダワリャイイノニヨ」
常闇
「黒影、作ってもらっておいてそれはないだろう」
精
「ははは、素直でよろしい……そう考えると俺と黒影ってその凶暴さが似てるんだよな」
黒影がナニイッテルンダオマエとこちらを見てくる。
精
「ほら、俺って有能だけど扱いきれないとやばい面があるじゃん?」
常闇
「人間であれば誰しもそういう一面があるものではないか?」
精
「いや、俺の場合だと生まれつきの体質でそうなんだよ」
実は俺は『乱世を産む一族』として悪名を轟かせた一族の出身だ。あの『不俱戴天』状態も、一族の『凶悪な二面性』が表に出てきていると言っていい。
常闇
「だとしたら、緑谷の体になったから問題ないのではないか?」
精
「その体質と一緒に育ってきたから、心もそれに引っ張られて育っちまったんだ。だから、緑谷の体になっても『不俱戴天』が使えるんだよ」
黒影
「ナルホドナァ、ダガツヨサハオレノホウガウエジェネエカ?」
常闇
「おい黒影……すまない、悪気があって言っているわけではないんだ」
精
「分かってるって。でも、俺が思いつく限りで、合宿のあの状態に勝てるビジョンがないのは事実なんだよな」
今あるOFAの"個性"を使って、コスチュームの武器を全て使ったとしても、暴走した黒影に勝つのは無理だろう。残りの2代目と3代目の"個性"に期待するか。
常闇
「しかし、あれほどになるまでの怒りは気になるな……良ければ聞かせてくれないか?」
精
「いいけど、思ったよりいい話じゃないぜ?」
俺は故郷で妹との約束を守れず死なせてしまった。その原因は自分が弱いからだと思っていた。だから自分を捨てて、それこそ狂ったように鍛えて強くなった。それでも守りたいと思った人を守ることが出来ず、そんな自分が弱いということを認められず暴走した。
精
「要は『弱い事』が俺のコンプレックスなんだ。それを妹から刺激されてると思い込んで、怒りを無理やり引き出しているんだ」
常闇
「……そうだったのか……話してくれて感謝する」
精
「そういやこれを話したのは常闇が初めてだな。あまり人には言わないでくれよ? 余計な心配を増やしたくはないんでな」
常闇
「勿論だ。俺は友の弱みを他人にひけらかす様な外道ではない」
黒影
「マアオレハエンリョナクイウツモリダガナ!」
常闇が軽く黒影を引っ叩く。イッテエナァと不服そうな黒影が少し面白かった。
常闇
「……黒影にはしっかり言い聞かせておく」
精
「ははは、黒影の面倒はしっかり見ておいてくれよ常闇?」
常闇
「ああ。お互いに闇を抱えし者同士頑張っていこう」
精
「今後ともご贔屓に……達者でな、
別の平日の午後9時、俺はある男子の部屋をノックする。
精
「メアリー? おるかー?」
メアリーの部屋をノックして呼び出す。腕をが6本のメアリーが出てきた。
障子
「メアリーか……分かりやすいが、悪くないあだ名だな」
精
「壁に耳あり障子に目あり、雄英にメアリー……ごめん、聞かなかったことにしてくれ」
障子
「……俺は悪くないと思うぞ。それで、何か用か?」
精
「イカ焼き持ってきたで。一緒に食わへんか?」
障子
「……急に関西弁になった理由は気になるが、俺のために作ってくれたのだな。もちろん頂こう」
ということでメアリーの部屋に入る。必要最低限の家具しかない簡素オブ簡素な部屋や。早速二人でイカ焼きを食べてくで。
障子
「……なるほど、大阪のイカ焼き*1か。だから関西弁で話してたのだな」
精
「イカ焼きゆうたらコレやからな……さて、本場の人に怒られる前に標準語に戻しますか。頂きます」
障子
「ふむ……もちもちの生地とプリプリとしたイカが甘辛いソースと合うな」
精
「姿焼きの方もいいがこっちもいいな。でも、テンタコル*2だからたこ焼きの方が良かったか?」
障子
「作ってもらっておいてそこまで言うつもりはない。それに、このイカ焼きは美味い」
大きな口で頬張る障子はどこか嬉しそうだ。
精
「ちっとセンシティブな話題になるが……話していいか?」
障子
「とりあえず話してみてくれ。俺が話せる範囲でなら話そう」
許可を得たので早速ぶち込んでいく。
精
「複製腕っておちんちん作れる?」
障子
「そっちの意味でセンシティブな話題か……まあ、作れると思うが、こんな感じか?」
触手がにゅるにゅると蠢き、それはそれは竿渡り20㎝はあるご立派なおちんちんが出来た。
精
「うお……体格通りに巨根なんだな……」
障子
「……誉め言葉として受け取っておこう。ところで、何故こんなことを聞いた?」
精
「もしできたら障子のお嫁さんは幸せ者だなあって」
障子
「……流石に理屈が聞きたい」
長年夫婦をやっていると、ふとした時に性活でマンネリが出てくる。俺の故郷でもそれは起きえるう。むしろ、ありとあらゆるプレイが出来てしまうから解消も中々しにくい。夫婦間で出来るプレイの多さは、性活の豊かさに直結するのだ。
精
「この世界じゃ貞操観念は結構ギチギチだろ? だから夫婦2人だけでできるプレイも少ないと思うんだ」
障子
「緑谷の故郷の貞操観念が気になるところだが、普通ならそうだな」
精
「いくら道具やコスプレを使ったって人間2人分の腕と足じゃできることは限られてくる。でも、障子の"複製腕"なら一人で複数人分のプレイが出来る……これってすごいことだぜ?」
ちょくちょく大人数で礼を気持ち良くすることはあるが、心のどこかで俺だけが礼を気持ちよくしたいのにという気持ちがある。協力してもらっている手前そんなことは言えないが、やはりその蟠りは出来る事なら取っ払いたい。
精
「夫婦の愛を営むには、性的な面での知識や技術や心構えは絶対に必要なんだ。それらの幅を広げられる障子と結婚する奥さんが羨ましくてしょうがないぜ」
障子
「結構ためになる話だったな……くだらない話だと思って聞き流そうとしてしまったことを謝ろう」
精
「マジな話と受け取ってくれて嬉しいよ。人によっては『俺の"個性"をバカにしているのか?』とか言われてもおかしくない話題だからな」
障子
「俺の"個性"を尊重してくれているのか……恐ろしいとは微塵も思っていないようだな」
ちょっと体のパーツが多いぐらいでビビっていたら俺の故郷ではやっていけない。腕が多くあったら手コキが、口が多くあったらフェラが、おちんちんやまんこが多かったらセックスが多くできて羨ましいと言われるだろう。
精
「流石に異形系の差別に関しての知識は身に付けたさ。自分と異なるものを恐れるのは人間として普通さ。でも、それを理由に排除したり虐げたりしていい理由にはならない。俺の妹も性的マイノリティで苦しんでいたからな」
障子
「緑谷の他者の意見に対しての許容的な態度はそこから来ているのか」
精
「『自分と他者は違って当たり前』、『その属性を持つ存在が多いからと言ってそれが正しい訳じゃない』……忘れがちだが大切なことだ」
多数派に属していながら多数派に抗ってきた俺だからこそ言えることだ。この"個性"社会でも当てはまることだろう。障子は感慨深げに目を瞑って頷いている。
障子
「お前のような人間が多くいれば、異形系への差別も少なくなるだろうな」
精
「差別は無くなるが嫌になるぐらい迫られるぜ? もし障子が女だったら間違いなく付き合うからな」
障子
「ふっ……それは確かに大変かもな」
大きな口から歯を見せて笑う障子は心底嬉しそうといった感じだった。口が大きく裂けている理由は聞かなかったが、きっと巨根の障子のことだから一杯食べるためだろう。多く食べる奴は色々デカいと相場が決まっている。
精
「今度は障子の絵を描かせてくれよ。いくら何でも殺風景すぎるからな」
障子
「そう言えば緑谷は絵が上手かったな。いつかお願いしよう」
精
「今後ともご贔屓に……じゃあな、メアリー」
とある土曜日の午前8時、俺はバスケットを片手に職員室の扉をノックする。
精
「1-Aの緑谷でーす。ミッドナイト先生との面談をするために来ました」
ガラガラと扉が開く。相変わらずドエロイコスチュームをきたミッ先が出てきた。
ミッ先
「この日を待っていたわ……1-Aガールズで噂になっている緑谷くんのスイーツとマッサージ……」
精
「ミッ先にはそれなりに世話になっていますからね。おねだりされたら断れません」
ミッ先
「素直で従順ね。女の子にモテるのも頷けるわ」
精
「……やっぱりミッ先にはバレますか。このことは内密にお願いします」
火遊びは青春の華よとミッ先がウィンクで返してきた。恐らく他言するつもりはないのだろう。ということでミッ先と2人きりで仮眠室に入る。
ミッ先
「さて、どんなスイーツを作って来てくれたのかしら?」
精
「ミッ先はスリルでデンジャーな女性ですからね……ちょっと凝ったものにしてきましたよ」
表面にクロッカスの花をあしらったレイエ*3が施された円形のパイを出す。
ミッ先
「あら、ガレット・デ・ロワ*4じゃない。中には何が入っているのかしら?」
精
「少なくともぼろきれではないとだけ言っておきます」
慣れた手つきでスムーズにパイを8等分にする。交互に取っていくことにして、レディファーストということでミッ先が1ピース手に取ってかぶりつく。
ミッ先
「サクサクの生地からしっとりのアーモンドクリームへの食感の変化が面白いわね。そしてクリームにほんのりと香るのは……薔薇ね? アーモンドと薔薇の香りのマリアージュに緑谷くんのセンスを感じちゃうわ……ん、一発でアタリを引いたわね……」
ミッ先が口の中をもごもごさせ、んべっと舌を出して俺に見せつける。エロイ。舌の上には何本かの針金を編んだ様な銀色の小さな輪っかがあった。
ミッ先
「
精
「大正解です。ミッ先にプレゼントしますよ。これで拭いてください」
ミッ先は嬉しそうにポケットティッシュを受け取り、指輪を拭いて左手の小指に嵌めた。残りのパイを二人で食べ、ミッ先がうつ伏せに転がる。
ミッ先
「それじゃ、早速マッサージをお願いするわ。裸になった方が良いかしら?」
精
「そういうマッサージしたらガールズに殺されちゃいます……折角ですしアロマ炊きましょうか? 良いの買ったんですよ」
ちょっと残念そうに膨らんだ頬は見なかったことにして、バスケットからアロマディフューザーを取り出しオイルを入れる。パイの匂いをかき消すほどに、濃厚で甘く上品で気品にあふれる匂いが広がる。ミッ先が鼻をスンスンと鳴らし艶やかに微笑む。
ミッ先
「これはチューベローズね。私にピッタリなアロマを持ってきてくれたのね」
精
「理性を狂わす夜の女王……さあ、甘美な一時を過ごしましょう?」
雰囲気を盛り上げたところでミッ先の背中に指圧を施す。ミッ先が何とも気持ちよさそうな鳴き声をあげる。
ミッ先
「あぁ~……これはハマっちゃうわねぇ……肩もやって欲しいわ……凝ってしょうがないのよ……」
大きな乳房だったり歳でクルものがあるのだろう。要望に応えて肩も揉んでいく。
ミッ先
「うーん……緑谷くんをサイドキックとして雇っちゃおうかしら……」
精
「それは元の緑谷になってから考えてください。ただ、アイツ恐ろしいほどナードですから、女性触ったら死ぬかもしれませんよ?」
俺の故郷に来ただけでアレだったのだ、ワンチャンあり得るだろう。そのまま腰も揉み解す。
ミッ先
「そこそこ……教師やってるとデスクワークが多くて大変なのよ……」
精
「分かります……俺も部隊の会議とか立ってやりたいですもん……」
ミッ先
「緑谷くんも分かってくれるのね……若い頃のエネルギッシュな自分に戻りたいわ……」
精
「俺も若い頃はすごかったんですよ……両腕に抱えきれないほどの女の子を抱えて……」
ミッ先
「私も昔は若い子を侍らせて……」
嫌な意味で大人な会話が弾む。どの世界でも年を取るとこういう話題はポンポン出てくるようだ。そんなこんなで一通りの施術が終わった。
ミッ先
「んー……良いリフレッシュになったわ。ありがと、緑谷くん」
精
「今度はミッ先が俺のリフレッシュに付き合う番ですよ。作品のモデルになってもらいますからね」
ミッ先
「ところで緑谷くんはどんな作品を描くのかしら?」
精
「一般向けから成人向けまで、一枚絵から同人誌まで、それなりに手広くやってますよ」
ミッ先
「……私が主人公の成人向け作品ってできるかしら?」
精
「逆ハーレムものですか? もちろんです、プロですから」
こうして、『夜の女王と下僕たち』という作品のプロットが出来た。あらすじとしてはミッ先が築き上げたミッドナイトキングダムで好みの男を手あたり次第漁っていくというものだ。まだラフ画の段階だが、ミッ先の身体や黒子の位置どころか擬音やポージングも監修してもらった。おかげでリアルさが過去の作品と明らかに違う。サンプル用の絵を何枚かもらってミッ先はニコニコしている。
ミッ先
「良い生徒を持ったものだわ……私のエッチな本書いてもいいわよ」
精
「その時はまた監修お願いします。スイーツとマッサージつけますので」
ミッ先
「今度はオイルマッサージを所望するわ。あと、1-Aの子達とはほどほどにしておくのよ」
精
「肝に銘じておきます……それでは失礼します、ミッ先」
日記帳を閉じて思い耽る。
精
「色々あったなあ……いつか黒影に勝てる日は来るかな? メアリーともいろんなプレイについて話したいなあ……さて、ミッ先のエロ本書くとしますか」
この日記帳の中身ももっと面白くなっていくだろう。俺の青春はまだまだ続いていく。