抜きゲーみたいな島に住んでいた狂犬はヒロアカ主人公に憑依したらどうすればいいんだ?   作:神剣狩刃

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5-11 インタビューパートが一番の盛り上がりだよね

 

 終業まで数日となったある日の昼休み、俺はスマホで泥花市の事件を見ている。九玉さんが泥花市に行って甚大な被害を出して逃亡したということになっているが、九玉の理チャンネル登録者である俺の意見は違う。青色の人が裸になったところで配信が終了されたが、その前までの情報はきっちり覚えている。そこから考えて、敵連合の仲間を取り戻すために行って、取り戻すための最終手段として大規模な破壊に至った。そしてチャンネル登録者数が爆増していることから、仲間を取り戻すどころか増やしたのだろう。

 

 精

「泥花市民全員が九玉さんのファンか……滅茶苦茶チャンネルの規模が大きくなったな……」

 実

「オイラもファンだぜ。女性の裸が無修正で見れるのはこのチャンネルだけだからな!」

 精

「オイオイ実……でも、悪のカリスマ性じゃなくてエロ目的でファンになってるならいいか」

 天麩羅

「いや、どちらもヒーローとしてダメだろう!? 不健全だ!」

 精

「年頃の男子が女性の裸を見ようと涙ぐましい努力をしているんだぜ? 健全その物じゃないか」

 お茶子ちゃん

「うーん……? デクくんが言っているから健全なのかも……?」

 精

「今も昔も女性のエロさは男を惹きつけるんだ。芸術品だと言い張ってでも女の裸を表現する奴は幾らでもいるだろ? 『裸のマハ』や『眠れる裸婦』とかさ」

 三奈ちゃん

「そんなものある訳────ホントにあるじゃん!? 出久って物知りだね!」

 

 全ての作品がそうだというつもりはないが、下心を芸術に昇華させた作品は幾らでもあるだろう。なんて性春の話題で盛り上がっていたら予鈴が鳴ってしまった。今日のヒーロー科の授業はインタビューだ。特別講師には名は体を表すの擬人化であるMt.レディーが来てくれた。通常時でさえ乳と尻がデカすぎるというのに、"巨大化"するというのだからすごい。尻山を越え、満腔に入って魔羅プッシー戯アドベンチャーしたい。

 

 

 そんなこんなで俺がインタビューを受ける番になる。

 

 Mt.レディー

「ω-99くんでしたっけ!? 活躍見ました!」

 ω-99

「応援ありがとうございます。これからも活躍していきますですので引き続きお願いします」

 

 軽く微笑みながら誠実に受け答えする。しょっぱなからウケ狙いに行ってもいいが、最初に真面目さを見せてからの方がギャップでオトせるって寸法よ。案の定、Mt.レディーが驚いた顔をしている。

 

 Mt.レディー

「噂によると女の子好きのプレイボーイって聞いたのだけれど……案外真面目ね?」

 ω-99

「それでは貴女を好きになってもよろしいですか?」

 

 Mt.レディーの顎に右手を添えてやや上に傾けさせる。そして目を細めて優しく言い寄る。

 

 ω-99

「……俺を知りたかったらいつでも来てください」

 Mt.レディー

「……ッ!? え、あ、ええ……そ、そうね……」

 

 Mt.レディーの顔が見る見るうちに赤富士になっていく。緑谷の顔は幼さとかっこよさが両立しており、母性をくすぐりながら雌の本能を刺激する生粋の女殺しの顔だ。決めて微笑めばどんな女も────背後から凄まじい怒気と殺気(おとめごころ)を感じる。四代目の"危機感知"がもう発現しつつあるのか。リップサービスですよと顎から手を放し事なきを得る。

 

 Mt.レディー

「そ、それで、ωくんの必殺技を見せてくれるかしら?」

 ω-99

「いいですよ。でもその前に、俺の"個性"を紹介します。まずはオール……じゃなくて"ωスタンドアップ"。身体能力強化ですね。これの派生で"ωセンス"、こっちは五感強化です。お次は"浮遊"、飛べます。お次は"黒鞭"、黒い鞭が出せます。最後に"煙幕"、煙が出せます」

 

 俺の持つ"個性"をお披露目していく。これだけだと地味だが、ここからが本番だ。

 

 ω-99

「では行きますよ……"極点領域(クライマックステリトリー)"

 

 

両手から黒鞭を出すきゃあっナニコレMt.レディーが目に入る攻撃してはいけない早く切るか

 

 ω-99

「ωセンスによる広域感知と本能的反射による広範囲対応です。一対多を想定した技ですね。そしてもう一つが"金色領域(ゴールデンテリトリー)"

 

 飛び上がってMt.レディーを囲うように地面に向けて黒鞭を突き刺す。指弾きの反動、浮遊、黒鞭と様々な"個性"を使って動きまわる。

 

 ω-99

「こちらは一対一を想定していて、

一定の範囲内に相手を拘束し、

変則的で不規則な動きによって、

相手を翻弄する技です。

室内だともっとすごいですよ」

 Mt.レディー

「し、真剣に追っていたら目を回しそうになるわね……」

 

 俺の二つの領域を披露し終え、Mt.レディーの正面に立つ。

 

 ω-99

「ここからはコスチュームの装備と組み合わせた必殺技です」

 

 アザレアのマフラーの裏に仕込んである六文銭に手をかけ弾く。そのまま黒鞭で軌道を操ってMt.レディーの角に引っ掛ける。

 

 ω-99

「黒鞭を紐づけて放つ回避不可能の羅漢銭、"必至の渡し賃"です。よろしければチップとして差し上げますよ」

 Mt.レディー

「……喜んでいただくわ」

 

 Mt.レディーが左手で羅漢銭を取って口元に持っていく。そしてこちらをちらりと見て口づけしてから胸の谷間にしまう。マジかよこの女自分の魅力を分かってやがる。今度はアザレアのマフラーに手をかけ極点領域を展開し、一瞬で糸を張り巡らせる。

 

 ω-99

「極点領域の速度で張り巡らせる糸の結界、"瓔珞草(ようらくそう)の檻"です」

 Mt.レディー

「ねえキミホントに高校生? プロ顔負けの技術だよコレ?」

 

 あまりひけらかすと怪しまれそうだ。程々にして残りの必殺技を紹介したいが、どちらもお見せできるものではない。口頭説明だけで済ませよう。

 

 ω-99

「後は暴走寸前まで強化する"不俱戴天"と粘膜接触で相手の情報を探る"ωスキャン"ですかね。絵面がアレなのでお見せすることは出来ません」

 Mt.レディー

「うーん……他には何があるかしら?」

 ω-99

「後は俺自身の紹介ですかね。料理上手で、楽器も演奏出来て、絵も描けます。あ、後は推理が得意ですね」

 Mt.レディー

「推理が得意……ならお手並み拝見と行こうかしら? 私を見て何か一つ当ててみせてちょうだい」

 

 許可をもらったのでMt.レディーの身体を舐め回すように見る。右手に持っているマイク、金髪長髪、胸に挟まっている羅漢銭、ぼんやりとだが何かが浮かんでくる。

 

 ω-99

「Mt.レディー、寝転びながらお菓子を食べるのは行儀が悪いです」

 Mt.レディー

「っ、な、何のことかしら? 私がそんなはしたないことをする女に見えるの?」

 

 明らかに動揺しているから図星だろう。俺は両手の指先を合わせて推理を語る。

 

 ω-99

「マイクを右手で持っている所からMt.レディーの利き手は右、なのに左手で羅漢銭を扱う動作は慣れた物でした。利き手でないほうの手で小さなものを扱うのは難しいはず、ならば日常的に左手で小さなものを扱っていると考えるべきです。そして長い金髪が全体的に圧迫された痛み方をしています。これは髪を退けずに仰向けに寝ているとよくなる状態です。そして先ほど羅漢銭を口元に持っていってこちらを見ましたね。あれは日常の中でやっていることで、うっかり持っていったのを誤魔化したのではないですか? 人間が横になりながら左手で日常的に口元に持っていく小さなものといえば────お菓子でしょう」

 

 俺の推理にMt.レディーが唖然としている。

 

 実

「大正解だぜ緑谷! この人は職場体験の時、オイラに掃除を任せておきながら自分はソファーで寝そべって雑誌読みながらポテチ食ってたんだぜ!」

 

 実の追撃によって推理が事実であることが確定された。

 

 Mt.レディー

「ちょ、峰田くん!? 何言ってるのよ!? 違うわよ皆! 私は絶対にそんなことしていないからね!? この2人が言った事は全部嘘だからね!?」

 

 Mt.レディーは目立ちたがり屋タイプだからこういうズボラな素は絶対に見せたくないのだろう。大山鳴動の豹変ぶりにミッ先が爆笑している。以前、実と一緒にMt.レディーとミッ先がバチバチに言い争っている映像を見たことがある。セクシーな女という路線被りで仲が良くないのだろう。

 

 ω-99

「まあ、気を落とさないでくださいMt.レディー。女性の休日の過ごし方に首を突っ込んだ俺が悪い、と言えば世間体では俺が悪いことに出来ますから」

 Mt.レディー

「バカガキの推理如きでそんなことしたら私の面目が丸つぶれよ……!」

 ミッ先

「そ、そもそも、そんな情けないことしているあなたが悪いのよ。見事な推理だったわ、緑谷くん。久々に大笑いさせてもらったわ……ククク……」

 Mt.レディー

「いい歳して痴女みたいな服してる人に情けないなんて言われたくないわ!」

 ω-99

「年上の良さが分からないなんて……Mt.レディーもまだまだですね」

 Mt.レディー

「ホントにキミ何なの!? 私特別講師で来てるんだよ!? 講師に恥かかせる生徒が何処にいるのよ!?」

 ω-99

I'm comeing(俺が来た) ってね」

 Mt.レディー

「やかましいわ!」

 

 こうしてインタビューの授業が終わった。反省点があるとすれば俺はそろそろ40代という歳であり、ミッ先は年上ではなかった事だろうか。

 

 

 学業が終わり夜も更けてくる時間、俺は寮の自室でPCを起動する。九玉の理チャンネルから新着動画の通知が来ていた。タイトルは『【総額○○万円!!!】皆でピザ食べまくった!!! 【重大告知有り!!!】』という、未だに酷いセンスのものだった。早速動画を開くと、どこかの部屋に敵連合が座っている。

 

 九玉

「こんごきゅ~♪ 敵連合の理、きゅうごくだよ~♪」

 ガラキング

「バチクソ噛んでるじゃねえか。ここ編集せずに使ってやれ」

 九玉

「……こんぎょく~♪ 敵連合の理、九玉だよ~♪ 今日は敵連合の皆でピザパをしたいと思いま~す♪」

 マグネ

「先日九玉ちゃんが負けちゃってね。皆で慰めましょ」

 コンプレス

「ちなみにどこのピザかは伏せさせてもらうよ。敵連合御用達の箔が付いたら迷惑だからね」

 トガちゃん

「切り分けは私に任せてください。だから私はカニの凄い奴にします」

 スピナー

「荼毘、そこのマルゲリータ取ってくれないか?」

 荼毘

「代わりにそっちのプルコギくれねえか?」

 ラブラバ

「ジェントル! テリヤキチキン取って!」

 ジェントル

「どうぞ、ラブラバ。では私はペパロニを頂こうかな」

 トゥワイス

「食べきれない分は俺の"二倍"で増やした分身に食べさせるから安心してくれよな!」

 

 といった感じで敵連合がわちゃわちゃしながらピザを食べている。普通に飯テロ動画だ。夜中に見るんじゃなかった。

 

 コンプレス

「黒霧さんがいればワインのお願いしたんだけどねえ……」

 マグネ

「トガちゃんは飲んじゃダメよ。未成年飲酒は敵でもやっちゃダメよ」

 トガちゃん

「ワインよりも血の方が良いです。荼毘くんも飲んじゃダメですよ」

 荼毘

「俺は24で成人済みだから飲んでもいいだろ」

 スピナー

「えっ、お前俺より年上なの? トガちゃんと同じ未成年だと思っていたわ」

 九玉

「24といえば……重大発表だな。12/24にオフ会を開く」

 トゥワイス

「随分強引にねじ込んだな! 自然な導入だったぜ!」

 ジェントル

「事前告知をするとヒーローや警察に待ち伏せされてしまうので、当日になったら九玉くんのSNSアカウントにその場所の景色の写真を投稿する予定だ」

 ラブラバ

「私達に会いたい人は要チェックよ! 告知も済んだし、まだまだピザを食べるわよ!」

 ガラキング

「んじゃ一回動画終わりにするか。じゃんけんターイム。最初はグー、ジャンケンポン。適当にチョキ出したからな。また見てくれよなー」

 

 ガラキングめっちゃ適応してて草。というかタイトル通りではあるが釣りタイトルじゃないか? 気になる点は色々あるが、削除される前に動画をダウンロードしておこう。俺のフォルダには旧九玉の理チャンネルの動画があるおかげで、古参面をしてコメントをすることが出来る。

 

 精

「それにしても、もうすぐクリスマスか……」

 

 九玉さんのオフ会に行けないのは残念だが、雄英のクリスマスパーティーも大切だ。故郷では当然のように性の6時間だったが今回はそうもいかない。でも、万に一つぐらいは1-Aガールズからお誘いが来るかもしれない。気合いを入れて準備をせねば。

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