帰宅道中膝栗毛 作:William Sagagenji
まず、何で異世界に車があるんだと突っ込みたくなるが、そもそも先程までいたホテルだって周囲の文明レベルからかけ離れたものだ。今更気にしても仕方ない。どうせまた、僕らと桐切さん以外にも複数人いるとかいう元日本人の転移者の誰かの仕業だろう。
異世界で遭遇した不可解不可思議摩訶不思議な諸々は、その全てを気にしていては脳髄の演算能力が幾らあっても足りなくなる。故に、気にしてはいけない。
目にした全てに疑問を持ってはならない。
耳にした全てに疑念を抱いてはならない。
何であれ。
車の後部座席に座って揺られること、凡そ一時間。『HOTEL Midori』のあるマンデラ伯爵領ツァーリツイン市からさして遠くも無いだろう、同じくマンデラ伯爵領のヒンノム市に到着した。
「……これはまた、随分と立派な」
用途不明の空き地に駐車場の如く車が停まり、桐切さんに連れられて降りる。
ツァーリツインの街が歪な現代建築に睨まれて、その顔色を窺っているのに対し、ヒンノムの街は宗教色が強い。
暖色系の目立つ建築が辺り一面に広がり、一部には丸みを帯びた屋根と円柱を擁する大きな建造物が散見される。ツァーリツインでは「近世ヨーロッパ風味」とその街並みを評したが、此方は何方かと言うとイスラームの建築様式──あくまで印象である──の様に思える。僕の数少ない知識の中から例を挙げるなら、イスタンブールのハギア・ソフィア大聖堂みたいな感じだ。そんな建物が確認できる。
はて、ルチーフェロ教会は一神教と聞いていたが、もしかするとキリスト教よりイスラームの方が似ているのかもしれない。雰囲気で判断する限りでは。
「順番が違うよ、カシワちゃん。日本で一般的に『何となくイスラーム風』って捉えられるビザンティン建築は、元々ビザンツ帝国でキリスト教の儀式空間を形成する物だったんだよ。イスラームはその後──帝国にイスラームが侵入してきてから。滅んだ帝国の遺産をモスクとして流用するようになったんだ」
「……はえ~」
思ったよりも詳細な解説が返って来てしまった。ソースがwikiでない事を祈ろう。
「そんな事、何処で知ったんだ?」
「普通に世界史の授業だよ。寧ろ、カシワちゃんは聞いてなかったの?」
「高校の授業なんて、殆どまともに聞いた
と言うか、
妙なところで癙蝨は真面目だ。そういったところは如何にも人間らしい。
そんなクダラナイ事を考えながら、僕は癙蝨と共に桐切氏の後ろを着いて行く。車が停まった空き地の、そこから一番近い大型の建造物──
全身緑スーツの怪人と黒い学生服を着た若造と黒いパーカーを羽織った生き物が、アヒルのように並んで荘厳な宗教施設に入る光景は、傍から見れば見事滑稽なものだろう。少なくとも僕がその光景を見たら笑いを誤魔化す自信はない。
滑稽だ。
入口──という表現が違和感を生むほどに大きな正面玄関──から観光客の如くドーム状の建物の中に入る。如くも何も、気分は完全に観光客だ……別に信徒じゃないし。僕は海外旅行の経験がない──こういった明らかに日本では経験できない「場の空気」というのは、
周囲には何人か人はいるが、建物の大きさに対してその数はかなり少ないと言える。まあ、異世界人も毎時毎日神に祈っている訳ではないだろう。
室内に居て、これはまた広場のように大きく広いドーム状の空間を練り歩く。そうしてその辺にいる聖職者のような格好をした若者に、桐切さんが声を掛ける。その若者は、桐切さんの顔を見た瞬間に頭を垂れ、「此方へどうぞ」と僕らを別の場所へ──恐らくは応接室の類──案内する。どうやら顔パスが効くらしい──何とも羨ましい限りだ。僕なんか、未だにバイト先の職員にも顔を覚えられていないってのに。
……今更だが、
友人だって、居るには居るが多くはない。毎日会う訳でも無いし、一人はもう何年も顔を合わせておらず、半年に一回連絡を入れるだけである。とは言え、流石に一週間もすれば学校で会う連中は気付いてくれるだろう。……気付くよな?
バイト先も、一週間も無断欠勤していれば何かしらアクションを起こすだろうと期待したい。上司の紫官僚殿はやや放任主義のきらいがあるのが心配だが。
────寧ろ、事態が深刻なのは癙蝨の方だ。
「…………」
先程から建物内で散見されるマーク──十字架と、それに巻き付く蛇──は、その様子から、このルチーフェロなる唯一神を崇める宗教団体の
広い空間を離れ、廊下を歩き歩き、歩いてまた何処かを目指す。
「────お待ちしておりました、皆様」
応接室のような、会議室のような、何であれ少人数が対面で話す事を前提とした配置のテーブルと長椅子。その部屋には、恐らく位が高いのであろう、一際目立つ格好の聖職者がいた。流石に公共放送でよく見るようなゴテゴテの煌びやかな祭服ではないにせよ、白を基調とし、コントラストが明瞭なその格好は顕然たる「権威」を帯びて輝いている。
僕は一度だけ、目の前の男に会った事がある。
「久し振りだねえ大司教。前見た時より少し痩せたかい?」
「はっはっは、最近は私も現場に駆り出される程には忙しくてですね、そのせいでしょう」
この世界に飛ばされた、その日その時その場所で。
「良い事だ、宗教屋が太ってると……精神衛生に悪いからなあ」
「全くです。そちらの御二方も、お久し振りですね」
「……どうも。凡そ一週間振りでしょうか、大司教……猊下?」
いつもの癖で相手を威嚇し始めた癙蝨の頭蓋を抑えながら、適当に軽くアイサツを返す。
残念ながらと言うか当然の事と言うか、癙蝨は宗教と相性が悪い。それはもう悪い。絶望的に悪い。日本ではよくキリシタン共とトラブルを起こしていたが、今回は……まあ、見た目がキリスト教徒みたいなのもあるのだろう。宗教宗派教義経典一切合切無関係に宗教家を威嚇する癖は、そろそろ直して欲しいところだ。
威嚇、と表現しても、それは単なる呪詛の羅列でしか無いので、返されない限りは放置していても無問題なのだが、如何せん絵面が酷い。まだ成人すら迎えてない女子が呪詛なんて吐いちゃいけません。
まあ、癙蝨が生物学上において人外である以上、一神教と反りが合わないのは仕方がないとは謂えども。
取り敢えず、現れた胡乱な男──怪しさで見れば僕らの方が上かもしれないが──改め『大司教』に勧められて適当に椅子に座り、その向かいに相手が座る。
「一週間……一週間も経ちましたか。如何でしょう、此方の世界の居心地は」
「思ったより悪くはありませんね。エアコン完備で朝夕食事付、見晴らしも良い。これでインターネットと米さえあれば文句無し……と言ったところでしょうか」
「それはそれは、御満喫して戴いているようで何よりです」
皮肉で言ってんだよ。
「して、本日は何用で御座いましょうか? どのような事情かは存じ上げませんが、意思疎通の用意をされているという事は、余程の事なのでしょう」
「……そう言えば、初対面の時はお互い言葉が通じなかったですね。その辺りはまあ、此方側のリアルタイム翻訳魔法の調整で乗り切りました。今日は……貴方がたにちょっとしたお願いがあって来たんです」
「成程、お願い……ですか」
大司教──そもそも僕は、宗教の階級制度について全く知見が無いのだけれど、まさかここまで仰々しい階級名の者と対面できるとは思いもしなかった。「大」が付いているという事は、恐らく偉いのだろう、多分。一番偉いのは『教皇』なのは分かるが、それ以外はさっぱりだ。
何であれ、重要なのは「話が通じるか」という一点。一点のみ。
「そうです。僕らのお願い────そろそろ、日本に帰して戴けませんか?」
◆ ◆ ◆
僕は、他人の顔を見て物事を判断するのが大の苦手だ。その人間の心に秘めたる複雑な思いが云々レベルの話ではなく、単純な喜怒哀楽、外観で判断できるはずの年齢、場合によっては性別まで──凡そ人間として持っていたい感情読み取り機能が、僕にはまるで備わっていない。不便だ。
対面する大司教にしたって、改めて観察して──十分程度──読み取ろうと頑張ったところで、年齢が恐らく四十代であろう事と、性別が男である事以上の情報が分からない。笑顔のようにも見えるし、疲れているようにも見える。
何を考えているのだろう、この人間は。
「実質的な初対面ということですし、少しばかり私自身の話をしましょうか。私は──恐れ多くも
つまり、本来の司教の業務は、教会を基準にした地域の統治って事だろうか。そういえば、日本に残っているキリスト教会は、戦後に幾つか教区を改めたという話を聞いた覚えがある。あれは政治経済の授業だっただろうか? それに出てきた役職名が確か「司教」だった……ような気がする。
例によって覚えてない。僕は物覚えが悪いのだ。
「私が任されたのは……謂わば特別職であり、教区の統治に匹敵する程の重要性を認められた務め──即ち、主が我らに差し伸べられた救いの手である『
……いよいよ以て
「『案内人』──それが、僕らが
「つまりは、そうです。貴方がた……異邦人の皆様は『勇者召喚』と呼称する事が多いようですが」
簡単な概要程度は桐切さんから聞いてはいたが、こうして宗教屋さん本人から話を聞くと、何だか碌でも無い雰囲気が漂い始めて甚だ不愉快だ。名称に関して言えば、日本人にとっては『救世主』よりも『勇者』の方が(幾らか)馴染みがある表現なのだろうが、気分は完全に「祭り上げられた」事に変わりはない訳で。
やはり不愉快。
「この儀式自体は大昔からあったそうですが、長い戦乱の中で教会自体が弱体化し、膨大な資源を消費する儀式が軒並み記録の山に埋もれてしまいました。王家と教会との共同によって情勢が安定し、儀式が復活したのは今から三年前になります」
桐切さんが喚ばれたのは一年半程前。時間の流れ方は日本──元いた地球世界──と同じだと仮定すると、僕が中学二年の時から始まっていた訳だ。
「それで──一体何故、このような儀式を行うんです? まさか特段これと言った理由も無く喚び出す訳でもないでしょう」
「勿論理由は御座います。先程『情勢が安定』と言いましたが、これは単に『内憂が解消された』だけであると理解して戴きたいのです」
「……
「まさしくその通りで、国外の忌まわしき神敵が未だ残っているのが現状です。あの醜く穢れた涜神共が。主を否定し、主の御心に従わぬ、人の形を忘れた者共がッ!!」
「……はあ、そうですか」
どうやら信心深き者共の態度は、地球世界だろうが異世界だろうがあんまり変わらないらしい。いきなり情緒が不安定になるのヤメロよ。
そういえば、ここに来る道中、車の中で桐切さんが『魔王や勇者もいる』的な話をしていたような気がする。大司教のいう「国外」が「他国」という意味なのかどうかは今のところわからないが、恐らく何か関係があるのだろう。
「……っ失礼。兎に角、忌まわしき魔王とそれに付き従う蛆虫共を此の世から抹消する為に、我等が主より遣わされた救世の勇者が必要なのです。とは言え、実際に招き入れた貴方がた異邦人の──その全てが我等に協力的ではありません。丁度、貴方のように」
僕はちらりと桐切さんの方を見る。僕の左隣でつまらなさそうな顔をして、テーブルに出された茶菓子をつまんでいる。桐切さんは、この日本人は──異世界の彼等に「協力的」だったのだろうか。
多分、違う。
「最初の『一人目』と、次の『二人目』は、残念ですが──我等と志を同じくする事は叶いませんでした。『三人目』にしてようやく協力を取り付ける事に成功し、彼には今、『勇者』として涜神者の殲滅に動いて貰っています。それが完全に為された時、彼の勇者は真に『救世主』と成るでしょう」
「それで……めでたしめでたし、と?」
「いいえ、そうではありません。今まで二人の異邦人に協力を断られた事を鑑み、我等は彼の勇者の
「……勇者が、その任を放棄する可能性がある、と?」
「貴方がたの言葉には『二度あることは三度ある』という諺があるそうですね。それが真であれ、偽であれ、我等は『四人目』を主に乞い願う儀式を始めました。そしてそれは──失敗した。失敗に終わったのです」
「成程。それが僕──僕らですか」
成程。
不愉快だ。全く以て不愉快だ。甚だ不愉快極まる。
「主の祝福を受けない、只喚び出されただけの異邦人。何かの間違いか、二人同時に来てしまった。おお、主よ! 我等が神よ! 我等は何を間違えたのでしょう? 救世主を求め過ぎた罰なのでしょうか? やはり彼の勇者こそが真の救世主なのでしょうか!?」
「……まーた始まった。こうなりゃあしばらくは会話ができねえぜ、高校生」
……本人の目の前で、よくもまあ。
いよいよ本当に、信心深き者共の態度は、地球世界だろうが異世界だろうが変わらないらしい。よく分からない所ですぐにキレ、脈絡も無く賛美を謳う。聞き手の事は置き去りだ……『案内人』という話は一体何処へ行ったのか。右隣に座っている癙蝨を見てみれば、案の定、歯をギリギリと鳴らし敵意を剥き出しにしているので、例の如く頭蓋を掴んで抑えるよう促す。
桐切さんの言う通り、大司教猊下は意思疎通もままならぬ様子で、虚ろな目で得体の知れない言葉をブツブツと紡ぎ始める。癙蝨の呪詛と微妙に重なって薄気味悪い。
そもそも、僕らが
しばらく狂信的に祈りの言葉を吐き続けていた大司教だったが、凡そ一分程経った辺りで正気に戻ったらしく、僕らの方に向き直ってから何事も無かったかのように話を続けた。
「…………残念ながら、我等は主の御心を完全に解せる訳では無いのです。しかし、現に発生してしまった失敗については、無視する訳にも思考停止する訳にもいきません。失敗の具体的原因の究明と、何らかの解決策が見出せるまでは──『案内人』の儀式も凍結でしょう。当然、貴方がたには……」
「成程、成程。其方側の話はよーく分かりましたよ大司教猊下」僕は彼の話を遮って割り込む。何時までも余計な話を続けられても困る──此方側から話を戻さねば。「まさか僕も『邦人誘拐の言い訳』を語らせるだけでここまで話が長くなるとは思いませんでしたね、ええ」
「言うねえ高校生」桐切さんの言葉を聞き流して台詞を続ける。
「救世だの、勇者だの魔王だの外患だの
此方の皮肉が通じたのかどうかは知らないが、大司教は少しだけ沈黙する。そして、一瞬だけ心底不愉快そうな顔をしたかと思うと、如何にも今作りましたというような「沈痛な表情」を浮かべて此方に向き直った。
「……帰還方法、ですか。嗚呼、当然分かっていますとも。しかし、今まで此処へ来た異邦人の方々の中で『帰りたい』と仰られた方は、貴方が初めてで御座います」
だから早く話せっつってんだよ。
こういう奴を「面の皮が厚い」と言うのだろうか。他人の表情に疎い僕にさえ分かる表情を作れるというのは、余程の純真無垢か天然か役者かの三択になる。まさか聖職者が純真無垢という事は無いだろうから、彼は相当な役者だ。或いは詐欺師とも言う。
こいつに長々と喋らせては駄目だ。
「御託は要りません、『帰還方法』を聞いているんです。出来ませんでは良心が無い」
「では結論から申し上げましょう。『
「は?」
おいおい、何だよそれは。
どうやら目の前の俗物には良心が無いらしい。勝手に喚び出して、碌でも無い戦争に参加しろと
馬鹿にしてんのか。
左側の桐切さんは黙ったままだ。相手のこの返答をまるで分かっていたかのように、その視線はテーブルの菓子以外に向かう事は無い。
────────がちゃり。
そんな適当な事を思っていると、僕の右側から物音が聞こえた。
物々しい金属音だ。明らかに重量のある金属部品がその機構を動かした──間違ってもドアノブでは確実に出せる事は無い──そんな音が、僕の右側から。
癙蝨が立ち上がる。
「黙って聞いてりゃ偉そうに好き勝手言いなさる……良い御身分だね、大司教さん?」
僕は即座に直前までの記憶を掘り起こす。
癙蝨は何か重量のある金属製品を持っていたか?
否。
癙蝨は何か物々しい音の鳴る物体を持っていたか?
否。
癙蝨は──僕の腰にあるホルスター内の一丁を勝手に持ち去ったか?
断じて否! そんな事をされたら僕が気付かない筈が無い。
鳴らない筈の音が鳴った。
「私はね、宗教屋が嫌いなんだよ。話は長いし他人を騙すし強情だし、社会規範のみで道徳性と人間理性を維持できない連中が嫌いなんだよね。日本だったら『信教の自由』があるから多少の我慢は利くけど、受け入れてる訳じゃない。だから────」
室内に風が吹く。ドアも窓も締め切られている筈の部屋の中に風が吹く。
吹かない筈の風が吹いた。
起きない筈の事象が現れれば、答えは一つ。
人智を超えた何かの作用だ。
「────しっかり
空気の流れが変わる。風は僕の右側へ──癙蝨の方へ向かう。空間そのものに、何か異様で冒涜的な不可視のエネルギーが混ざっている。僕でも感覚的に察せられる程の濃度だ。
魔力の動きだ。魔法の作用だ。人智を超えた何かが、人智の外で動いている。
怪力乱神此処に在りて、如何せん。
「
「
濃密なエネルギーが癙蝨の右手に集まるのが分かる。禍々しい観念的で霊的な力が一点に集中している。
大司教は何を思ったか、先程までの取り繕った表情を止めて笑顔を見せている。
桐切さんがようやく顔を上げた。
「帰還方法は、在りません。我等の役目は救世の要を喚び出すことであり、帰すことではないのです。主の祝福を受けた方々を、どうして帰す事が出来ましょうか? それは主への不敬であり、冒涜です。ならば帰還の手法を企てる事は、即ち禁忌と成り得ましょう」
「────だから宗教屋は嫌いだよ。主だの何だの、結局は自分の思想信条信仰教義ばっかりで、当然のように他人を巻き込む。挙げ句補償もなんにも無い。加害者側の自覚はあるのかな? 無いんだろうね。きっとその神様とやらは悪魔だよ」
癙蝨が、右手を開いて目の前の男に向ける。
「我等は──私は、主の御心のままに」
「じゃあ死ねよ。自らの悪辣な思考停止に賛美を謳いながら死ね」
一瞬だけ、悍ましい黒点が空中に浮かぶのが見えた。大気が音にならない悲鳴を上げて何かを訴えている。物理学では説明不可能な反普遍的物象が現れようとしている。
これは、非常に不味い。
僕は慌てて口を開いた。
「────────癙蝨、