厄災(?)リンクが行くテイワットの旅   作:ちぃの

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つい禁忌を犯したい

?「起きた…?よかったぁ……!」

 

医務室へ担ぎこまれたリンクは、ようやく目を覚ましたようだ。

リンクが寝ていた傍らには、頭に触覚が生えた人型の生き物が立っていた。

 

s「あっ、ごめんね!わたしはシグウィン。メロピデ要塞の看護師長よ。」

 

フォンテーヌ廷に結構居た気はするが、珍妙な生き物はそう名乗る…。

 

s「かなり驚いたのよ?まさかあれを食べて倒れるなんて…」

『毒だった。』

s「毒どころか栄養満点だから、普通は元気になるんだよ…?」

 

そこへ、パイモン達が飛んできた。

 

「リンク!生きてるんだな!?」

t「相棒が突然倒れるなんて、どうしたかと思ったよ…。」

 

結局、この日はもう大人しく部屋で寝る事にした。

 

「栄養満点が理由で倒れるなんて…やっぱりオマエ人間じゃないんじゃないか…?」

 

リンクは首を振って否定する。

 

t「僕はあと十皿はいけるよ。食べた瞬間に元気が湧いて来てね、今からでも闘技場に行けそうだ。」

「もうやめろ!!」

 

翌朝。

 

起きたパイモンは違和感に気づいた。

 

「待てよ…?タルタリヤはどこ行ったんだ?」

 

気付くと、二段ベッドの下で寝ていた筈のタルタリヤが居ない…

 

『……確かにいない。』

「それは見れば分かるけどな、どこに行ったんだよ!?」

 

リンクは立ち上がり、迷いなく下の方を指差した。

 

『あっち。』

「根拠はあるのか…?」

『勿論…』

「無いんだな?」

『うん。』

「…」

 

パイモンが気づけば、リンクはもうすでに歩き出していた。

そのままエレベーターに乗り、ボタンを押していく。

4、2、6、2、10、5…

 

「何のコマンドだ…?」

 

…エレベーターは、しばらく下降した後に止まった。

扉が開くと、広がっているのは明かり1つ無い空間…

 

リンクは無言でライトを取り出した。

 

「…なぁリンク、やっぱり戻らないか……?」

 

見えた景色を見てパイモンがそう言う。

空間はマシナリーの工場になっているフロアにそっくりだったが、ここは荒れ果てていて既に使われていないのは明白だった。

 

パイモンはライトの光にしがみつくようにして必死に着いてくる。

 

「……ここ、明らかに来ちゃダメな雰囲気だよな…!?」

 

リンクは、奥をじっと見た。

 

『タルタルが川の向こうで待ってる。』

「いや…勝手に殺すなよ?」

 

照明の点かない半壊した通路の奥へ、リンクはためらいなく歩いていく。

奥に、小さい割に分厚く頑丈な鉄の扉があった。

開けるなと言わんばかりに危険マークがついている。

 

『この先。』

「よりにもよって一番行ったらまずそうな所か!?!」

 

リンクは、慣れた手つきで爆弾を扉の前に並べていく。

距離を取るリンク…

点滅する爆弾…

 

爆弾が点滅した後…

 

いつも通りに爆発音が響き、扉は豪快に破壊された。

 

『…よし。』

「…………」

 

木っ端微塵になった扉の向こうには、意外に広い空間が広がっていた。

しかも照明が普通についている。

 

その中心、地面が少し低くなった所に、巨大な金属の蓋が嵌っている。

蓋に付いているメーターは、赤色に塗ってある位置を差していた。

青ざめるパイモン…。

 

「なんだかわからないけど…これだけは開けちゃいけないと思うぞ…。」

 

突然、低く鋭い怒号が響く。

 

l「そこまでだ。」

 

リンクとパイモンが振り返ると、リオセスリが立っていた。

 

l「執務室の地下から爆発音が聞こえたから来たが…もうこんな所まで気付いたのか。」

「リオセスリ!?」

l「…まさか、その蓋を開けたかったのか?…辞めておけ。どうせ後悔することになる。」

「後悔…?結局この蓋は何なんだ?」

l「さあな。ただ、古い文献によるとこの要塞は元々この蓋を守るために建てられたそうだ。」

「やっぱり何かが封印されてるのか……!?」

 

リオセスリは額を押さえると、改めて質問した。

 

l「ところで…、「計画」は見たか?」

「計画…!?」

『何それ?』

 

リンク達の質問を聞き、リオセスリは安堵した表情を浮かべた。

 

l「…なら、この場所については見なかったことにしてくれ。…後で報告書を書かないといけない事態にはしたくないんだ。」

 

リンク達は強制的に釈放された。

どちらにせよ監獄内にいる事は間違いないが。

 

 

その後、リンク達は三週間にもわたって惰眠をむさぼり、無為な時間を過ごしていた。

 

「そろそろここを出る時が近づいてきたな…って、オイラ達なにも調査してないんじゃないか!?!」

『確かに。』

 

「このままだとヌヴィレットにまた監獄送りにされるぞ!!」

 

焦ったパイモンは飛び回りつつ、どこからともなく雑誌を取り出した。

 

メロピデ要塞七不思議特集~!

 

「これくらい調査すれば文句は言われないと思うぞ!」

 

リンクは親指を立てて肯定した。

 

「一つ目!要塞はフォンテーヌの海の栓だった!」

『見た。』

「下にあったやつだな…」

 

「二つ目!深夜にエレベーターに乗ると封鎖階層へ行ける…」

「オマエ、朝イチで行ったよな…」

『うん。』

 

「三つ目!働きすぎるとサービス食に怪しい肉が…」

「…この要塞の七不思議、もう全部解いてるんじゃないか………?」

 

パイモンが確認したところ、後の4つは知らないようだ。

 

「四!深夜に監獄長の執務室から怨念が聞こえる…!」

「リオセスリの怨念か……」

『怖い。』

 

「五!赤いサイダーを飲むと囚人が消える!」

『炭酸のせいか。』

「さすがに違うよな?」

 

「六!要塞の地下には巨大な戦略兵器がある。」

『出動する奴だ。』

「しないといいな…。」

 

「じゃあ最後……きたる日に、要塞は海に沈む。」

「……これはもうそのまんまっぽいな……」

 

「じゃあ、調べに行くか!」

『よし!行って来い!』

「オマエも来い!!」

 

 

「あ、そういえばタルタリヤ忘れてないか………!?!」

フォンテーヌ編用投票箱

  • フリーナ(やる気高)
  • リネリネ
  • レッキーノ
  • ヌヴィレット
  • エミリエ
  • 水仙十字
  • 諧律のカンティクル
  • クロリンデ(やる気低)
  • シグウィン
  • リオセスリ
  • ナヴィア
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