ここは……どこだ?
俺……確か……通り魔に刺されて……死んで……
〈解、現在地は無の空間です〉
は?
無の空間……というか、誰!?
〈解、ユニークスキル『大賢者』の効果です〉
『大賢者』……そういえば死ぬ時になんかスキルがどうたらこうたらって声が聞こえてたな。
……ふむ……で、無の空間ってなんぞや?
〈解、世界が創られる前の何も無い空間のことです〉
何も無い空間!?
え?何も無いってことは空気もないのか!?
俺……もしかしてこのまま死ぬ?
〈解、スライムの体に酸素は必要ありません〉
そうかそうか、なら安心……とはならねーよ!!!
スライムってなんだよ!!!
〈解、転生時にスライムになっております〉
転生……そうか……俺、死んだんだもんな。
それにしてもスライム……なんでスライム?
〈解、血液が不要な肉体を望まれたためです〉
望んでないんだけど!?
確かに血液が足りなくなったら人は死ぬからやばいとは考えたけども!!!
……はぁ……何も無い空間か……なら、誰も居ないんだろう。
なんで俺がここに転生したのか分からないけど……寂しいなぁ。
〈解、知的生命体は存在します〉
え?居るの!?!?!?
〈解、現在その知的生命体は
え?見つめられてんの?恥ずかしいんだけど。
ていうか、そういえば、俺視覚ないじゃん!!!
どうすれば良いんだ?
〈解、周囲の魔素を感知して、視覚情報に変換することが可能です。実行しますか?YES/NO〉
もちろんYESだ!!!
魔素……字面から考えると、おそらく魔力とか霊力とかの類だろう。
許可を出すと、なんとも不思議な感覚がある。
これが魔素か……。なんかめっちゃ濃い気がするんだけど?
〈解、現在主様を見つめている存在から放たれる魔素によって周囲の魔素が尋常ではなく濃い状態にあります〉
なるほどなるほど……それ、やばくね?
〈エクストラスキル『魔力感知』を獲得しました〉
『大賢者』か?
なんかちょっと違和感が。
〈解、世界の言葉です〉
世界の言葉……『大賢者』とは別物なんだな。
〈是〉
なんかややこしいな。
〈魔素の感知が完了しました。視覚情報に変換します〉
おお、頼む!!!
……………おおっ!!!見える!!!見えるぞ!!!
視覚を得た喜びで、飛び跳ねていると……
『あの……ちょっと良いかな?』
声がした方を向くと、そこには……
巨大なドラゴンがいた。
ド……ドラゴンーーーーー!?!?!?
『やあ、初めまして。僕はヴェルダナーヴァ。この無の空間で唯一の生命体だ。……まあ、今は君がいるから唯一では無いけれど』
ど……どうも……俺は三上悟と申します。
……俺喋れないじゃん!!!
『いや、聞こえているよ。これは『念話』だからね』
あ、そうなんですね。
『いやあ。ビックリしたよ。まさか、この空間に僕以外の生命体がやって来るなんて。……ホント……ビックリだ』
どこか嬉しそうに、ドラゴンはそう言って微笑む。
……多分これは微笑みなはずだ!!!
『君は、どこか別の世界で死んで、ここに転生したようだね。どう?その世界は?生命体が沢山いるのかな?』
え、ええ。沢山いますよ。
『そうか……良いなあ』
あの……貴方は、ここに……ずっと1人で?
『うん。そうだよ。僕はここで生まれて、ここで生きている。ずっと1人でね』
それは……
『でもさ、今は1人じゃ無い!!!君が来てくれた!!!偶然かもしれないけど、君がここに転生してくれた!!!嬉しいんだ!!!僕は、もう一人じゃない』
俺も……『大賢者』にここが無の空間だって教えてもらってから寂しかったけど……貴方がいてくれて良かった!!!
『それは良かった。そうだ!!!君の世界のことを聞かせてくれないかい?』
ああ、良いぞ!!!
あ、そうだ。1つ提案があるんだけど……
『なんだい?』
俺と……友達にならないか?
『友達?』
友達は対等な関係だ。
一緒に遊んだり、話したり……まあ、言葉にすると難しいけど、とにかく、一緒に笑い合えるような……そんな関係だ!!!
『良いね。それ、すごく良い。……そっか、対等な関係か……じゃあ、君に名前をつけようかな?』
名前?
『そう、名前。僕や君のような存在には、名前はとっても重要なものなんだ。名前を得ることで、魂の格が上がるんだ』
そうなんだ……でも、魂の格を上げるってことは、代償とかありそうだな……。
『そうでもないよ。ここには大量の魔素があるからね。この魔素を使って君に名前をつける……そうだな。何か希望はあるかい?前世の名前をそのまま使いたいとか』
うーん。いや、前世の名前はいいかな。
俺は一回死んだ。
新しい名前で、心機一転したい。
特にこういう名前がいいとかもないな。
『そうか、なら君は今から『リムル』!!!『リムル・ナーヴァ』だ』
リムル……それが俺の新しい名前……良いな。
ありがとう!!!
……あれ?『リムル・ナーヴァ』って……ナーヴァ!?!?!?
『僕と君は対等だ。僕の名前の一部を君にもあげる。これからよろしくね。リムル』
ああ……ありがとう!!!ヴェルダナーヴァ……いや、ヴェルダ!!!
『早速愛称で呼んでくれるのかい?嬉しいね』
〈最上位聖魔霊……最上位神格……最上位存在『星王竜・ヴェルダナーヴァ』より、名を与えられました。さらに『星王竜・ヴェルダナーヴァ』の名前の一部を受け取ったことにより、個体名・リムル・ナーヴァが進化を開始します〉
なんだ急に眠気が……。
『進化が始まったようだね。おやすみリムル。進化が終わったその時に、ゆっくり君の世界のことを聞かせておくれ』
〈個体名・リムル・ナーヴァが種族・
気まぐれ投稿です。