面倒くさがりな探求者はゲマトリア   作:梅雨空 蒼穹

5 / 5
第三話 先生の指揮能力の高さよ

あ〜…面倒くさい

なぜこうも先生とバッタリ合うんだ

おかしいだろ

それに見かけたらコッチに話しかけるのはやめろ

ホントに

もっと生徒達…まだまだ先が分からない未来ある子供達を見てやれよ

僕みたいな屑に構ってないでさ

まぁ先生は聖人君子みたいなもんだから誰でも話し掛ける…感じなのか?

いやだとしても生徒達に構ってやれよ

それと仕事しろ

アビドスに来たからって書類仕事放置してるんじゃぁないだろうな?

…いや、有り得る

あの先生の事だからな、生徒達に全ブッパして書類なんて忘れてんだろうな

はぁ…先生がシャーレに戻ったら手伝うしかねぇなこりゃ

あんな酷い姿見せられてもコッチが困る

本当にちゃんと寝ていて欲しい…

マジで

ーーー

ここはとあるアビドス地区

青年はアビドスで唯一のラーメン屋…

柴関ラーメンに来ていた。

ズルルッ

「…ほいしい」

「いつも喜んでくれてありがとよ、アレフ君」

「モキュモキュ…ゴクン…別に君付けしなくていいんですよ大将さん」

「君はまだまだ若いんだからいいだろう?」

「…そっすか」

青年は少し目線をずらし、気になる人物へと視線を向ける。

「…そういやバイト入ったんですね」

「あぁ、セリカちゃんって言う子でな、とっても良い子なんだよ」

「…働いてくれる子って凄いですよね、学業で大変なのに」

「そうだなぁ」

青年と柴犬の大人は、今こうして頑張っている子供を見て温かい目を向けていた。

青年はまた器に目線を向けて手を付け始める。

アビドスにしては珍しく、複数人の足音が外から聞こえて来る。

ガララ

と、音を立てながら入口が開く。

「いらっしゃいませ! 柴関ラーメンで――」

「五名でお願いしま~す☆」

青年は最初だけは耳を傾けていたが、すぐさまラーメンへと意識を向けた。

ズルルッモキュモキュ

ラーメンを味わい、仕事をどう消化しようか考えていた。

”あれ?アレフじゃん”

「…なんでこうも行くとこ行くとこアンタに会うんだよ」

どうも青年はどこかに行けば先生に出くわすのがデフォルトの様だった。

「てか先生、こんな所で何やってんだ」

”アビドスから要請があってね、今はアビドスの顧問やってるんだ”

「そうか…」

青年は理解し、ラーメンに手を付けようとした。

「…いや待て先生、なんで僕に突っかかってくるんだ」

”だってしばらく会ってなかったんだもん”

「だってじゃねぇし一週間も経っていないぞ」

”え〜”

「え〜…じゃねぇよ、僕なんかより生徒達の方見てやれって」

”それもそうだね”

「アンタは先生なんだからよ、ちゃんと生徒を見て導いてやれよ」

”はーい”

先生は背を向け、生徒達が座る席へと向かって行った。

(あんなんで大丈夫かよ)

青年は思う所はありながらもラーメンを啜る。

(マジで僕みたいな屑に構ってないで話してやってくれよ)

青年はラーメンを食べ終わり、席を立ち上がる。

「また時間があったら来るわ大将さん」

「ありがとな、いつでも待ってるよ」

ガララ

青年は柴関ラーメンを出て、隣に止めていた自身の車に乗り込む。

車の鍵をキーシリンダーに差し込み、捻る。

キュルキュルキュブロォンッ

古く、周りにとったら五月蝿くて仕方がない程の大きなエンジン音。

だが、青年にとっては心地の良い音色だった。

ブォンブォン

アクセルを吹かし、クラッチを繋げ、自身の愛車を走らせて行く。

ーーー

アレから数時間

青年はアビドス高校が見える高層ビル(既に廃れている)の屋上に来ていた。

青年はなぜこんな事をしているかと言うと

それは少し前に遡る。

ーー

数十分前

青年はアイドリングストップしている愛車に背を任せ、とある建物の前である人物を待っていた。

建物から誰かが出てくる。

「すいません、お待たせしました」

「気にしなくていいよ、こっちもさっき着いたばっかりだし」

青年は出てきた女性へと振り返り、目の前に立つ。

「それで、どういう依頼が入ったんだ?スネイル」

青年の目の前に立つ女性は、スネイル。

過去青年が救った女の子である。

彼女は親友と二人組でブラックマーケットの賞金狩りをやっていたが、そんな状況を見ていられなかった青年に二人とも救われ、恩を返す為に起業し、今は親友と会社を運営している。

ちなみに、彼女はスタイルがとても良く、同性から何やら良くない目を向けられる事が稀にあるらしい…

「今回、便利屋様から依頼されまして」

「便利屋…あの子達か」

「その時に彼女が出たいと言いまして」

「…L.C.か?」

「そうです、なので彼女を見ていて欲しいのです」

「まぁスネイルも忙しいからな、中々戦場には出れはしないもんな」

青年はポケットからタバコの箱を取り出す。

「丁度いいし、久々にL.C.がどこまで腕を上げたか気になるし…ちゃんと監督やっとくよ」

「えぇ、お願いします」

青年はタバコを持っていない手で、スネイルを撫でる。

「また手伝いに行くから、しっかりと休んでな」

「…はい」

「じゃ、また」

青年は愛車へと乗り込み、そのままクラッチを繋げて発進する。

ーー

そして現在へと戻る

(そろそろ便利屋達は目標と戦闘開始ってところか)

青年は双眼鏡を覗きながら考える。

そんな間もなく、遠くから爆裂音が聞こえてくる。

双眼鏡越しの景色には、便利屋(傭兵含む)が目標であるアビドス高校と戦闘し始めていた。

数的な有利で言えばコチラが勝っている…勝ってはいるが、少数であるアビドスと拮抗状態。

いや、若干押され気味だ。

元の情報だけでも、アビドスはかなりの強者の集まりだと聞いてはいたが、流石に違和感が来る。

コチラの傭兵一人一人はスネイルによってしっかりと育てられている。

本来のアビドスならもっと苦戦しているだろう。

そう、本来のアビドスなら…

今回はイレギュラーである先生がいる。

流石の指揮能力と言えるだろう。

(うぅん、流石に先生がいると厳しいな)

便利屋はまだ耐えているが、傭兵達は半分以上が倒れている。

そんな中、一人の傭兵が場面を変える。

(…L.C.が動いたか)

黒装束と黒い仮面に身を包んだ少女が身を隠せる程の大きな盾を持った桃色髪の少女とぶつかり合う。

(…確か、小鳥遊ホシノ…一番の警戒対象か)

近くに置いていたトランシーバーから音がなり始める。

〘…テップさん、すいません…コチラの大半がやられました〙

「気にしなくていいさ、相手にあの先生がいるからな」

〘…〙

「だとしても、やられっぱなしって訳には行かないよな」

〘…!て事は〙

「ここからは僕が指揮を執る、君も前に出てくれ」

〘はい!〙

青年はトランシーバーを置き、襟に着けていたマイクにスイッチを入れる。

「諸君、ここからは私が指揮を執る、シッカリと聞いてくれ』

「負傷者の中でも動ける者はサポート、グレネード等が無かった者は傷の深い者に手当てを』

「リエット隊長はスモークを投げてくれ、それ以外の者は半分に別れて左右を囲め、盾を持ってる者は前に出る様に』

青年が指揮を執り始めると、押されていた場面から変わり、アビドスと拮抗状態を作り始めていた。

「リエット隊長はグレネードを投げながら相手の視線をズラしてくれ、他の者は弾をばら撒きながらフラッシュを炊いてくれ、少しでも相手の目を潰したい』

便利屋と傭兵達は少しづつ…少しづつとアビドスを追い詰めて行く。

キーンコーンカーンコーン…

アビドス高校から鐘の音が鳴る。

青年は腕時計に目線を向ける。

腕時計が示す時間は、仕事終了の時間だった。

「…全員撤退、名残惜しいが時間が来た』

青年はマイクを切り、撤退していく様子を見ながら呟く。

「…先生の指揮能力は侮れないな、こりゃ」




駄文ですよもう
ホントに…
迷走気味です
アレフ君

【挿絵表示】
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。