という訳で、第18話です。
『よし、そのままアビドスの連中には脅しをかけ続けろ。連中が勝手に土地を手放した所で、我々は飽くまで正当な取引を結んだだけなのだからな』
『承知致しました』
『ククッ、こちらが借金をちらつかせば土地を担保してくる事は予想出来たが、こうもあっさり行くとはな……』
『金利額の方は、このままでよろしいのですか?万が一、連邦生徒会に見つかれば……』
『構わん。あんな弱小校を助けるメリットなど連邦生徒会にはないのだからな。そもそも、仮に違法だとしても確認を怠った奴等の落ち度だ。何の問題もない』
目の前では、王冠とタコのロゴをバックに機械人達の怪しげな会話のやり取りが映し出されていた。やがて光に包まれると、代わりにいくつものサーバーやモニターに囲まれた部屋になっていた。
ここは特異現象捜査部のセーフハウスのひとつで、ハッキングなどの諜報対策も万全となっている。
私はリオ会長に呼ばれて、例の水晶玉の能力を使いカイザーグループ系列企業の様々な不正の証拠を集めていた。因みに今映したのはアビドス自治区乗っ取り計画に関するやり取りのひとつだ。
私の他にはリオ会長、ヒマリ先輩、そしてヴェリタスからチヒロ先輩が来ていた。今回、集めた情報を使いネット工作を仕掛ける為にヴェリタスに依頼したのだが、水晶玉の件はミレニアムにとってトップシークレット扱いなようで、口が固いチヒロ先輩が選ばれたとの事だ。
「……ヒマリから聞いた時は半信半疑だったけど、これは確かにとんでもない力だね。ハモリがミレニアムにいて心底良かったと思うよ」
キーボードを打つ手を一旦止めて、チヒロ先輩が呟く。
「……そんなにすごいですか?」
水晶玉を指でつつきながら私はチヒロ先輩に問いかける。すると、チヒロ先輩は信じられない物を見るかのような表情を浮かべる。
「……それ、本気で言ってる?ヒマリが言ってたけど、ハモリはもう少しその力についてきちんと危機意識を持つべきだよ」
チヒロ先輩が真剣な眼差しで私を見つめる。私も水晶玉を弄るのを止めてチヒロ先輩に向き直る。
「相手に一切悟られず、一方的に好きな情報を閲覧出来る上にどんなセキュリティも意味をなさないなんて無法過ぎるし、もしカイザーが同じ手を使って来たらどうなるか、流石に想像はつくでしょ?」
「……確かに」
その場の思い付きで発現したこの水晶玉の能力だが、チヒロ先輩の言葉を聞いて、想像以上に危険な代物だという事が改めて理解出来た。もし自分がカイザーの立場なら、キヴォトス中の学園や企業の弱みを握り、キヴォトスを裏から支配する事も出来る。リオ会長が念を押して能力の使用を禁じたのも、当然と言えよう。
「本日はありがとうございます、ちーちゃん。お陰で作業の方も大分楽になりました。」
同じくキーボードを打っていたヒマリ先輩がチヒロ先輩に向き直る。
「構わないよ。仕事である以上、最後までやるつもりだし……ただ、これ下手をしたらカイザーとミレニアムの間で戦争になりかねないけど、その辺りは大丈夫なの?」
「勿論、抜かりはありません。ネット工作や情報の精査は私達の仕事ですが、実際に連邦生徒会に対して告発を行うのはミレニアムではなくシャーレの先生です。そうですよね、リオ」
ヒマリ先輩がリオ会長に向き直る。
「ええ、そうよ。連邦生徒会直属の組織であり、全ての学園に対して中立の立場を掲げるシャーレが告発を行えば連邦生徒会は立場上、動かざるを得ない……防衛室のスキャンダルの一件もあるし、話はすぐに通る筈よ。それにシャーレから告発する事で、カイザーからミレニアムに向けられるヘイトは回避出来るし、先生の了承も得ているわ」
リオ会長の計画……それは、集めたカイザーの不正の証拠をシャーレが連邦生徒会に告発し、アビドスの借金の無効化と土地の返還を求める、というものだ。
アビドスとカイザーの間で交わされた土地売買に関する取引が違法と判断され、取引自体が無効となれば、カイザーはアビドスを借金で縛れなくなると同時に、土地の所有権がアビドスに移る事で船の発掘を阻止する事が出来る。
リオ会長の話だとカイザーは土地の所有に関する登記簿謄本の更新を数年前から遅らせており、連邦生徒会の承認を得ていないらしい。これは、違法取引や船の発掘を隠蔽する狙いがあると考えられている。
そして、連邦生徒会の承認がないという事は現在カイザーPMCの拠点であるアビドス本館一帯の所有権はアビドスにあるとも取れる。故に、連邦生徒会が行政代執行を行い、仮に妨害すれば、そのままカイザーに対して強制捜査を行う事も出来る。
リオ会長は最終的にカイザーPMCの無力化及びプレジデントの逮捕を目的としており、その為に先生をミレニアムに招き作戦を練った。必要な証拠が揃い次第、カイザーに対して告発を行いPMC基地を襲撃、PMC理事を含めた人員を捕縛。更にカンナさん率いるヴァルキューレ公安局にも動いて貰いプレジデントを逮捕、という筋書きだ。
また、想定されるカイザーPMCとの戦闘にあたり、ミレニアムからはC&Cを派遣する事になったが、先生は更に戦力を確保する為に先日の出張の際にトリニティとゲヘナに足を運んだ。
結果、トリニティからはティーパーティー直轄の砲兵隊と正義実現委員会とトリニティ自警団、ゲヘナからは風紀委員会と万魔殿の戦車隊が参戦する事となった。
トリニティでは、はじめから先生がやって来る事を"予測"していたかのようにティーパーティー所属の生徒達が出迎えてくれて、砲兵隊と正義実現委員会を派遣する事を約束してくれたとの事だ。自警団についてはティーパーティーとの会談の後、スズミさんと再会し協力を得られたらしい。
ゲヘナについては、先生の話だとリオ会長から前もって聞いた雷帝の遺産の件にマコトさんとヒナさんが食い付き、そこから話が進み協力を得られたらしい。そしてカイザーの一件が片付いたら、雷帝の遺産の捜索と破壊に協力するという契約を交わした、との事だ。
「(なんか気が付いたら原作以上の規模になったな……)」
はじめは、ミレニアムの協力を得る為にリオ会長に原作知識を伝えたつもりだったが、正直ここまでになるとは思っていなかった。加えて、アビドスの復興も現実を帯びて来ており、何としても今回の作戦を成功させねば、と私は決意を固めた。
それから私はリオ会長の指示でカイザーの様々な情報を集めていった。多少の疲れはあったが、気を失う事はなかった。それどころか、何度も能力を使っていく内にリアルタイムでの情報を閲覧する事も出来るようになり、カイザーがシャーレを警戒して船の発掘作業を急かしている事と、先生の暗殺を企ているという情報を手に入れて、それを先生に報告した。一先ずシャーレビルにいる間は勤務しているSRTの生徒達が警備を固め、外出中も護衛を連れて行くようにするらしい。
それからしばらくして、当初の計画であったアビドスに集金にやって来たカイザーローンを追跡し、ブラックマーケットにある銀行への強制捜査が開始された。
参加メンバーについてだが、シャーレからは対策委員会、RABBIT小隊、FOX小隊、シャーレ奪還作戦に参加した4名とアヤメさんと私。
続いて、援軍としてミレニアムからはC&C、ゲヘナからはヒナさん率いる風紀委員会、トリニティからは正義実現委員会とトリニティ自警団が参加している。
そして、先生の護衛役にユメさんと便利屋68、そして厄災の狐こと狐坂ワカモも参戦している。私が知らない所で既にシャーレに入部していたらしく、シャーレのオフィスの天井から突然現れた時には驚いて腰を抜かしそうだった。ゲームでも見た通り先生にベタ惚れな様子だったが、何時かあの仮面の下にある口腔をじっくりと観察したいものである。
大分過剰戦力な気もするが、道中に妨害して来るであろうマーケットガード対策とカイザーを警戒しての事だ。
道中襲って来たマーケットガードを撃退しつつ目的地である銀行に辿り着くと、トリニティ、ゲヘナ、ミレニアムの三大校が取り囲み、先生を中心に残りのメンバーと各組織の幹部が銀行の中へと突入した。
「うごくな!連邦捜査部シャーレだ!連邦生徒会の権限により、強制捜査を行う!」
特に意味はないが、一度やってみたかったので私が思い切り声を張り上げると、中にいた客達の視線が一斉にこちらを向き、次々と現れる武装した生徒達の姿に客達は目を白黒させていた。
今回彼等には用はないので、私達は真っ先に店内を突っ切りカウンターへ向かう。
「はじめまして、シャーレの先生です」
「こ、これはこれはシャーレの先生でしたか……ほ、本日はどのようなご用件で……?」
賑やかに笑みを浮かべながら話しかける先生にオロオロする銀行員。先生はゆっくりと落ち着かせるように口を開いた。
「私達の要求はひとつ。カイザーローン及びカイザーグループが関わった全ての記録の提出です」
「か、カイザーですか……?」
先生の言葉に困惑する銀行員。そこへ、アヤネとヒナさんが前に出る。
「アビドス高等学校がカイザーローンに渡していた借金の返済金が、犯罪組織に流れていた疑いがあります。そこで、関連資料を全て提出させていただきたいのです」
「念の為に言っておくけど、マーケットガードならここへ来る途中で片付けておいたから時間稼ぎは無意味よ。そして、私達シャーレの捜査は連邦生徒会の名の元に行われている……少しでも不審な行動を取ればどうなるか、分かっているわよね?」
「ひぃっ!す、すぐにご用意致しますー!」
慌ただしく動き始める銀行員達。流石に連邦生徒会に喧嘩を売るような度胸は彼等にはないだろう。そもそも先生曰く、この銀行はカイザーの数ある取引先のひとつに過ぎないので、彼等もカイザーを庇って関連資料を処分する事はない、との事だ。とはいえ念の為に何名かの参加メンバーがカウンター内に入り銀行員達を監視をしている。
パソコンを押収した方が早い気もするが、別に銀行を潰しに来たのではないし、銀行側もそれは避けたいのかせっせと新しい書類を印刷している。一先ず、関連資料は全部吐き出すつもりのようで一安心である。
やがてカウンターに大量の書類が積まれていき、いそいそとそれを回収しアビドス高校へ運んでいくのであった。
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「あうう……何で私、こんな事やってるんでしょう……」
そうボヤきながら参加メンバーに混じって書類を仕分けているのは、白い鳥のようなキャラクターのリュックを背負い、ベージュ色の髪を2つのおさげにしたトリニティの制服を着た少女……後のエデン条約編にて補習授業部部長を勤める事になる、ブルアカ宣言で有名な阿慈谷ヒフミだ。
本人曰く限定のペロロ様グッズを探す為にブラックマーケットに入ったとの事だが、どういう訳かマーケットガードの軍団に追われていた所をシャーレが発見、保護した。
詳しい経緯については本人は愛想笑いを浮かべ誤魔化していたが、近くで爆発事故があったという報告を受けた際にビクッと反応していたので、恐らくはそれが原因と思われる。
トリニティ生が本来なら出入り禁止のブラックマーケットにいたという事で正義実現委員会から厳重注意を受けたが、今回はそれ以上追求しない代わりにシャーレの臨時メンバーとして仕事を手伝って頂く事で話がまとまったらしい。実際、膨大な量の資料全てを精査するのに人手は多くあっても困らないので助かるし、私個人としてもネームド生徒と接触出来るチャンスでもあるので一石二鳥である。
「今日は災難でしたね」
「あはは、ええまあ……」
書類を仕分けながら愛想笑いを浮かべるヒフミさん。正義実現委員会に見つかった事でティーパーティーには報告が上がるだろうし、御愁傷様である。
「申し遅れましたが、私はミレニアムサイエンススクール2年、歯科学部部長の白山ハモリと言います。ところで、ブラックマーケットには何時も来られてるんですか?」
「あ、はい。今はもう販売してないペロロ様の限定グッズなどがブラックマーケットに流れるので……」
「……それは例えば、こういう物とかですか?」
そう言ってスマホを操作して画面を見せる。映っているのは、歯ブラシを持ち、鳥類なのに何故か人間のような無駄に綺麗な歯並びを持つペロロの人形……前に虫歯予防キャンペーンでモモフレンズの製作会社から譲り受けた『歯磨きペロロ』だ。歯の造形が素晴らしかったので歯科学部のインテリアとして置いているのだが、歯茎剥き出しでニヤッと笑った顔が怖いとの事で歯科学部の部員達からの評判はあまり良くない。画面を見たヒフミさんはパアッ、と目を輝かせる。
「こ、これは虫歯予防キャンペーンで歯医者さんだけでしか見られなかった非売品の歯磨きペロロ様!?ど、何処でこれを!?」
「前に製作会社から譲り受けたんですよ。ウチも歯医者をやってるので」
ペロロファンな彼女なら絶対に食い付くと思って写真を撮っておいて正解だった。案の定、ヒフミさんは画面を食い入るように見つめている。
「お、お願いします……!!!お金はいくらでもお支払しますので、どうか、どうか歯磨きペロロ様を譲っては貰えないでしょうか……!!!」
眼を爛々と輝かせ、異様な程の圧で私に迫るヒフミさん。ペロロに対する熱意が凄まじいのは前世から知っていたが、実際に見ると私の歯に対する情熱と通じる所がありそうだ。
「良いですよ。仕事が終わったら差し上げますので、ウチの所へ来ていただければ」
「あ、ありがとうございます!」
興奮気味なヒフミさんを見て、私は計画通りに事が進んだ事を確信した。後はこのまま診察を受けるように誘導出来れば、大成功である。すると、後ろから伸びてきた手が肩に置かれる。
「ふたりとも、お喋りしている暇があるなら手を動かしましょうねー?」
手の持ち主はアヤメさんだった。にっこりと微笑んでいるが、額にはくっきりと青筋を浮かべている。明らかに怒っていた。
「あうぅ……」
「すみません……」
素直に頭を下げる。アヤメさんは私の横に立ち、書類を精査しながら私にしか聞こえないように呟く。
「全く……あんたまた他の女たらしこむつもり?いくらなんでも見境無さすぎるわよ?」
「……すみません。けど、憧れは止まらないんです」
「カッコつけてるけど、要するに女の子の口の中が見たいだけなんでしょ?」
「……はい、たくさん見たいです」
「……本当に筋金入りね、あんた。まあ、今に始まった事じゃないけど」
アヤメさんがジト目で私を見るが、これだけはどうあっても外す事の出来ない私のサガなのでどうしようもないのだ。
「……でも、私が全部好きなのはアヤメさんだけですよ」
「……言われなくても知ってるわよ……私だって、あんたが好き。けどね、それはそれとして他の女と一緒にいるのを見るとムカムカする私の気持ちくらい考えなさいよ……」
「……努力します」
「そこはちゃんと断言しなさいよ、もう……」
と、言いつつ少しずつ身体を密着させようとするアヤメさん。私はアヤメさんの匂いを堪能しながら、目の前の書類を捌いていった。
「……何かアヤメ先輩とハモリ先輩、距離近くない?」
「というか、完全にくっついてますし何か好きって言ってませんか……?」
「……ホシノ先輩。あの2人ってもしかして……」
「あー……うん。ノノミちゃん、そっとしておいてあげて。見守ってあげるのも優しさだから、さ……」
「ん。赤飯炊いとく?」
何か複数の視線を感じるが、私は気にせずアヤメさんと一緒に書類を捌いていった。
膨大な量の関連資料も皆が協力して精査したお陰であっという間に片付き、カイザーローンからヘルメット団に資金提供がされていた事が明らかとなった。
それからホシノさん達はアビドス高校の校舎中を探し回ってかき集めた借金や土地の取引に関する資料と、カイザーローンとの借金のやり取りの録音データをシャーレに提出した。
先生は早速、今回手に入れた関連資料とミレニアムで集めた不正の証拠を持って連邦生徒会にカイザーがアビドス自治区の乗っ取りを企てている事を報告し、事態の解決を嘆願した。
同時に、ヴェリタスによってカイザーグループの悪評や水晶玉の能力で映した様々な不正取引や犯罪行為の動画が次々と流された。
結果、先生の報告を受けた連邦生徒会はすぐにカイザーローンに借金の無効化と土地の返還を求めた。カイザー側は飽くまでも正当な取引であると反論したが、金利額が明らかな違法であり、犯罪組織を使った脅迫や土地の乗っ取りを目的とする取引への誘導など、数々の不正の証拠を叩きつけた上で違法行為を働く相手との取引は正当性に欠けると返した。
加えて、ヴェリタスのネット工作によってカイザーの非道なやり口は瞬く間にキヴォトス中に広がり、クロノスはこれを大々的に報道した。
ただでさえ、防衛室とのスキャンダルや小ウサギタウンの一件で落ちたカイザーの評判は一気に地の底へ落ち、それを機にカイザーと手を組んでいた企業や組織は巻き添えを食うのを避ける為に次々とカイザーと手を切り、逆に連邦生徒会に味方し見返りを得る為に今まで黙認していたカイザーの悪事を告発していった。
これにより、カイザーグループ全体に対する非難は一気に加速し、傘下のダミー企業やグループ系列企業にも捜査の手が入った。
本社はそれでも懲りずに全責任をカイザーローンをはじめとした傘下の企業に押し付けて逃げようとしていたが、最早それで言い逃れの出来る状況ではなく、不正に関わっていたプレジデントを含むグループ首脳部及び構成員全員に逮捕状が出される事となった。
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「ほ、報告!北方に展開していた対デカグラマトン大隊、ゲヘナ風紀委員会と万魔殿の戦車隊により苦戦!徐々に押されていきます!」
「東方の大隊は正義実現委員会とトリニティの砲兵隊によって壊滅寸前です!」
「援護に向かった西方の大隊はC&Cとトリニティの生徒達により足止めを食らってます!」
「で、伝令!南方の大隊、SRTの生徒達により全滅!組織的な抵抗は不可能です!」
「正面ゲートに展開した中央部隊、シャーレの先生率いるアビドスの生徒達と戦闘中!ですが、長くは持ちません!」
「おのれおのれおのれええぇぇぇっ!!!」
カイザーPMC駐屯地、作戦指令室にて、黒いスーツを着た大柄な体格の機械人……カイザーPMC理事はこれ以上にない程に怒り狂っていた。
「何故だ、何故あんな矮小な学園に三大学園が味方をする!一体奴は、先生はどんな手を使ったというのだ!!?」
突然、本社を含むグループ全体に連邦生徒会による捜査の手が入り全ての計画が明るみになってしまった事、つい先程、本社に突入したヴァルキューレによってプレジデントを含む首脳部が逮捕されたという報告を受けた事、そして現在、アビドスに存在している全てのPMC基地がシャーレの先生率いるアビドス、ミレニアム、ゲヘナ、トリニティ、SRTの生徒達により襲撃を受けている事、その全てに苛立っていた。
もう間もなく例の船の発掘作業が終わろうとしていた矢先、シャーレの介入により全ての計画が頓挫してしまうばかりか、プレジデントが逮捕されるのは全くの想定外だった。
先生の暗殺を試みるも、全て失敗するどころか逆に暗殺を計画していた事が発覚する始末。そして何より……取るに足らないと見下していた子供達に自分達の計画が潰された事、それがカイザー理事にとって何よりも耐え難い屈辱だった。
「中央に全戦力を集中させろ!私もゴリアテで出る!シャーレを、先生さえ潰せば全て片付く!急げ!」
「りょ、了解!」
カイザー理事はモニターに映る先生を睨み付ける。
「青二才が……ガキもろともまとめて潰してやる……!!」
後多分2話くらいで対策委員会編を終わらせたいと思ってます。
ヒロインは複数人いてもOKか?
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YES
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NO