キヴォトスの歯医者さん   作:ニシキ

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ネネコ「ハモリちゃんの彼女って、どんな子なのかな~?うふふ、仲良くなれると良いなぁ~♪」

という訳で、第28話です。


七稜アヤメの指磨き

 

 

 

「あぐっ……んっ……」

「ふふっ……そのままじっとしててね、ハモリ」

 

私の名前は七稜アヤメ。百鬼夜行連合学院の3年生で、百花繚乱紛争調停委員会の委員長をやっていた。

自分が言うのもアレだけど、元々何でもそつなくこなせた私は幼馴染みのナグサをはじめ後輩からも街の人々からも頼りにされていた。人助けは嫌いではないし、寧ろ進んでやっていたので私自身もそんな自分を誇らしく思っていて、それからみんなに薦められて百花繚乱の委員長になったのは自然な流れだったのかもしれない。

けれど、幸せな日々は長くは続かなかった。気が付けば誰も彼もが安易に私を頼ってきて、それを断れずに日々を忙殺されていく内に……私は『何でも出来る頼れる委員長』という仮面を外せなくなってしまっていた。

私は一体何者なのか分からず、完璧な委員長という仮面を被り続ける事が苦痛になっていて……それを強いる百鬼夜行の全てや、何時も私を頼ってばかりいるナグサの事を疎ましく思っていた。

そしてある日の夜……私は百花繚乱の継承者の証である銃……百蓮を扱えなかった事を知り、自分には委員長の資格なんてない事実を思い知らされた。自分にとって唯一の心の支えが崩された私は、百蓮をナグサに無理やり押し付ける形で預けて百鬼夜行を去った。

そして現在の私は、ミレニアムのある1人の生徒の家に居候して貰っている。

 

「んあ……あや、めひゃ……」

 

私の膝枕の上で横になり、私に口の中を弄られている灰色髪の生徒こそ……私を『百花繚乱の完璧な委員長のアヤメ』ではない『ただのアヤメ』として見てくれた私の恩人であり、私の恋人……白山ハモリだ。

 

「何を言っているのか全然分からないよ~?じゃあ、次は指をもう1本中に入れて動かすね」

「んぅ……ひゃ、あ……」

 

クチュ、クチュ……クチュ、クチュ……

 

無防備に開かれた、暖かくぬるぬるしたハモリの口の中で私の2本の指が動く。卑猥な音と、甘い吐息が溢れ落ちていく度に、心臓が激しく鼓動しているのが分かる。

 

「あはっ♪ハモリの舌、すっごく柔らかいね。確か、裏側をこうやって指の腹で擦ると気持ち良くなるんだっけ?」

「んぁっ……あ、ひゃへ……」

 

根元からグニグニと舌を弄られるハモリの反応を楽しみながら、私はこれまでの事を振り返る。

ハモリとの出会いは今から半年と少し前くらい。私がまだ百花繚乱の委員長として百鬼夜行にいた頃、何時ものように魑魅一座が起こした騒ぎに巻き込まれていたところを助けたのがきっかけだ。

はじめはミレニアムの生徒がウチの自治区にやって来るのは珍しいなぁ、という程度の認識だったんだけど、私の顔をじっと見つめていたと思ったら開口一番に……

 

『あの……変な事を聞くかもしれませんが────もしかして、歯が痛いのではないのですか?』

 

普通は助けてくれてありがとう、って言う場面でいきなり『歯が痛いんですか?』なんて聞いてきたものだから、私の認識が珍しい生徒から"変な奴"に切り替わったのは当然だと今でも思ってる。

それもその筈、ハモリはミレニアムで歯科学部という部活を立ち上げ、生徒達の歯の治療をしている本物の歯医者だったからだ。

当時の私は、百花繚乱の仕事以外にも後輩や街の人達からの頼み事を全て引き受けて自分の事を後回しにした結果、私生活が疎かになり虫歯になってしまった。

今更言い訳にしか聞こえないけど、その時の私は自分の置かれている現状と歯の痛みのせいで少しイライラしていて、声をかけてきたハモリに対してつい冷たく当たってしまった。

けれど、ハモリは気にした素振りもなく私に治療を受けるように勧めた後、こう言った。

 

『それに───貴方が辛そうな顔をしていましたから、放っておけないんです』

 

思えばその頃から、ハモリは私の完璧な委員長としての仮面を被る事を強いられている苦しみに気付いていたのかもしれない。ハモリの言葉は、私にとって出口の見えない暗闇の中に灯った星の光に等しく、私は差し伸べられたその手を掴んでいた。

それから私は患者としてハモリのいる歯科学部へと足を運ぶようになり、治療が終わった後も色んな理由をつけてハモリに会いに行った。

自分を取り巻く百鬼夜行の全てに嫌気が差していた私にとって、ただのアヤメとして見てくれるハモリの存在はとても心地よく、ハモリはそんな私の思惑など関係なく私を受け入れてくれていた。

そしてあの日……自分に百花繚乱の委員長の資格がないと思い知らされた私は、藁にも縋る思いで百花繚乱の創設者であり百蓮の製作者である大賢者クズノハを求めて百鬼夜行を去ったものの、結局会う事は出来なかった。

最後の希望が打ち砕かれた私はもう何もかもがどうでもよくなっていて……気が付けば、ハモリのいる歯科学部に足を運んでいた。

ハモリは夜遅くまで1人で歯医者の仕事をしていて、突然やってきた私に対して嫌な顔1つせず接してくれるだけでなく、私が抱える絶望を見透かしているかのように……

 

『だからアヤメさん。辛い時や苦しい時は、助けてって言えば良いんです。その時は、私が力になります』

 

もう、我慢の限界だった。ハモリのその言葉は、私が一番欲しかったモノだった。

それから私は自分の身に起こった事、自分の本音を全て話した。ハモリは私の話を一通り聞いた後、気持ちの整理が着くまでしばらく自分の家に住まないか提案した。私は突然の申し出に戸惑ったが最終的に……

 

『────アヤメさんの様な美人さんには、笑顔が一番ですから』

 

まさかいきなり口説かれるとは思わず、私は久々に心の底から笑った。そしてその日から、ハモリとの共同生活が始まった。

一緒に暮らすにあたって、流石に全部お世話になるというのは悪いので、掃除や洗濯や料理などは互いに分担してやるというルールを決めた。ハモリがミレニアムにいる間は1人で本を読む、ゲームをする、テレビを見る、といったごく普通の事をして暇を潰し、ハモリが休みの日には一緒に買い物をしたりゲームセンターで遊んだりしていた。

ちなみに、後になってハモリが色んな女の子の口の中……特に歯が見たい為に歯医者になった変態だという事を知りかなりドン引きした。

それでも、百花繚乱の委員長としての仕事や頼まれ事に忙殺される日々を送っていた私にとってハモリの家での生活はとても充実していて、全てを忘れてずっとこのままでいたいとも思っていた。

だけどある日、ハモリが夜になっても帰ってこない事に私は自分でも驚く程に動揺し、焦った。翌日になってようやく本人から連絡がきた時は安堵したが、気を失って倒れていたと聞いて私は不安になった。

一緒に暮らしていて分かったが、ハモリは私以上のお人好しだ。ハモリが誰かの為に一生懸命になって働くその姿は嘗ての私と重なった。だからこそ、私は考えてしまった。

 

『このまま、ハモリも私と同じ道筋を辿るのではないか?』

『もしそうなったら、ハモリは私の前からいなくなってしまうのではないか?』

『そんなのは嫌だ。ハモリを失いたくない』

『ハモリを追い詰めたのは誰だ?ハモリを傷付けたのは誰だ?私からハモリを奪おうとしているのは誰だ?』

『許さない。絶対に許さない。私からハモリを奪おうとする奴等はみんな許さない。■す。■してやる』

 

そんなドス黒い感情が私の中から溢れ出る程に、私の中でハモリの存在はとても大きなモノとなっていた。

それからハモリは、私に自分が今まで秘密にしていた事を話してくれた。その内容はにわかには信じられない話ばかりだったけど、私はハモリを信じる事にした。

そして……私は溢れ出る情動に身を委ねてハモリに告白し、ハモリもまた私の事を好きだと言ってくれた。そのまま気付けば互いに身体を重ね合って……私達は恋人となった。

キヴォトスで生徒同士の恋愛は珍しくないという話は聞いた事はあるけど、まさか自分がそうなるとは夢にも思わなかった。恋人になってからは更に距離が縮まって、エッチな事も一杯するようになって、本当に幸せな気持ちで満たされていた。

なのに……

 

「ねぇ、ハモリ~?私が何を言いたいのか、分かってるよね~?」

「あぅ……ぉへ……んにゃ……」

 

柔らかい舌の裏を指で擦りながら、私は顔を赤くして喘ぐハモリを見下ろす。

そう、この女たらしのド変態(白山ハモリ)は私という恋人がいるにもかかわらず、今日に至るまでに色んな女に粉をかけまくっていたのだ。しかも、今回は事もあろうに自分から告白して相手を本気にさせたという酷い始末だ。

元々、ハモリが女好きでたらしなのは理解していたし、また無自覚でやらかすんじゃないかって警戒していたら案の定で、その節操の無さはいい加減にして欲しいとつくづく思う。

そこで改めて、ハモリには告白した相手……荻窪ネネコというらしい部活の先輩の事を女としてどう思っているのか聞いた。ハモリは視線をそらす事なく、その先輩の事も女として好きだと言った。

そしてその上でこう言った……

 

『私は……アヤメさんとネネコ先輩、2人と付き合いたい。私はアヤメさんもネネコ先輩も大好きです。だからこそ、片方を選んで片方を悲しませる事はしたくない。私の事を好きだと言ってくれた2人を……心の底から幸せにしたいんです』

 

ハモリらしい堂々としたバカ正直ぶりに私は怒る気もなくなり、同時に私への思いはずっと変わっていない事に安堵した。色々思うところはあるが一先ず納得し、そのハモリの先輩には明日会って話をするつもりだ。

というのも、明後日はキキョウと相談して決めた百鬼夜行に戻る日になっていて、その前にどんな女なのか一目会って確かめておきたいからだ。

本音を言えばずっとハモリと一緒にいたいし、今の生活を手放したくないのだけれど……このままずっと、ハモリに甘えてばかりではダメだっていう事は自分でも分かっていた。

思えばナグサも、こんな風に私に甘えていたのだろうか?元々ナグサは自分を卑下する癖があったし、そのせいか私に対して依存しているようだった。かく言う私も、本人は否定するだろうけどハモリに対して色々甘えているところがあるし、依存しているという自覚もある。だけど、私とハモリとでは決定的に違う事が1つあった。

 

『けど……私が歯科医で、アヤメさんの恋人なのはこれからもずっと変わらないですよ』

 

私が完璧な委員長としての仮面と、ただのアヤメとしての仮面と分けて考えていたのに対して、ハモリにはどんな仮面を被っていても、自分が自分であるという強い認識がある。それがきっと、私にはないハモリの強さなんだと思う。

けれど、決して完璧な存在じゃない事を私は知っている……

 

『違うんですっ……私、怖かったんです……アヤメさんが、アヤメさんが、死んじゃうんじゃないかって……』

 

アビドス砂漠でビナーという蛇の怪物に襲われた後、病室で目覚めたハモリは私の姿を見た瞬間に大粒の涙を流して震えていた。思えば、あんな風にハモリが泣く姿を見たのははじめてだった。

その顔は、嘗て私が幼い頃に笑って欲しいと願った女の子……泣き虫な幼馴染み(五稜ナグサ)と同じものだった。

その顔を見た私は、ハモリもまた私と同じように完璧な存在ではなく……時には1人で抱えて傷付く事もある、ただの女の子なんだって改めて認識した。

だから私は、もう二度とハモリに辛い思いをさせない……ハモリのように大切な人を護れる強い自分になると誓った。その為に、私は自分の過去から逃げるのを止めた。不安も恐怖もないと言えば嘘になるけど……私には委員長としての役目を放棄して、百花繚乱のみんなに迷惑をかけてしまった責任がある。

だからこそ、私はみんなに会って全てを話して、ちゃんと謝りたい。そしてもし叶うなら……もう一度、一緒にやり直したい。

それが、ハモリの背中を見て私が学んだ事だ。

 

「(まあ、それはそれとして浮気した罪はちゃんと償わないといけないよね~?)」

「あぅ……ゃあ……んぁ……」

 

とまあ、だらしなく開かれたハモリの口の中を弄りながらつらつらとモノローグを続けたけど……理由はどうであれ恋人(ワタシ)を差し置いて他の女に手を出した事には変わりないので、こうしてちょーっとオシオキしてやろうと思ったのだ。

 

「ほら、ハモリ。指を舐めて」

「ぅ……あぃ……」

 

私がそう言うと、ハモリは目をうるうるさせながら唇を少し閉じると指を舐め始める。

 

にちゅ……にちゃ……

 

ハモリの柔らかい舌が私の指を愛おしそうに舐め回し、粘性のある水音が唇の隙間から溢れ落ちる。

何度もキスをしてきたから分かっているけど、ハモリの口の中は暖かく、唾液に濡れた粘膜は私の指を優しく包んでくれる。舌の粒々が擦れる感触はくすぐったく、ハモリの今にも泣き出しそうな、それでいて何処か嬉しそうな顔を見ているだけで私の心臓は激しく鼓動して今にも張り裂けそうだ。

 

「(ふふふっ、可愛いなぁ……こんな顔されちゃぁ、他の子も夢中になっちゃうよね)」

 

いきなり私のハモリの首筋に噛み付いて歯形をつけた荻窪ネネコとやらの事については色々思うところはあるけど……ハモリの魅力に気付いた点だけは認めようと思う。

────だって、こんなに可愛い女の子が目の前にいたら……誰だって可笑しくなってしまうのだから。

 

「(そうなると、さっき話していたハイランダーの子も怪しいなぁ……まあ、その分も含めて、今夜はいっぱい可愛がってあげるから覚悟してね♪)」

 

本音を言えば大分腹が立つところもあるけど……この際、浮気については大目にみる事にする。本人は真面目にみんなを幸せにするんだって言っているし、その言葉は信じたいと思ってる。

けどね、ハモリ……私があんたの最初の恋人(オンナ)だって事は忘れないでね?

私の身体も心も、全部あんたのモノ……私の"はじめて"をあんたにあげたんだから、ちゃーんと責任は取ってよね?

 

「次はもっと激しくしちゃうよ?さあ、あーんして」

「ひゃあ……んぁ……」

 

一旦指を引き抜くと、口元と指先の間にツーッと透明な橋が出来、しばらくして崩れ落ちて消えた。

ハモリは何処か名残惜しそうな表情を浮かべ、もっと欲しがるように口を大きく開けた。

健康的な薄紅色の粘膜は唾液に濡れて艶やかな光沢を放っていて、細い透明な糸が何本も引いていた。真っ白な歯は歯医者を名乗るだけあって虫歯は1本もなく、とても綺麗に並んでいる。喉の奥から捻り出される声は色っぽく、口の中は大人なんだなぁと思った。

 

「さあ、いくよ……」

 

ハモリの下顎を空いた手で優しく抑えて、指先を暖かく湿った口の中に入れた。

 

「あ……あ、ぁ……」

 

ハモリは抵抗する事なく、私の指先の侵入を許した。まずはつるつるとした前歯の表面、奥歯の凸凹、歯茎と歯の根元の境目をなぞるように撫で回すと、ハモリはくすぐったそうに身体を震わせる。

次に頬の内側の粘膜のぬるぬるとした感触と暖かい体温を指で味わい、さっきも弄り回した舌を指で摘みグニグニと形を変形させる。

口の中をぐちゃぐちゃにかき回す度にハモリの息が荒くなり、喉の奥からは甘い声が溢れ、口の端からは唾液が滴り落ちていた。

 

「あははっ、どう?上顎のここ……一番デリケートで、弄ると腰が抜けるくらい気持ち良くなるんだって、あんたが教えてくれたんだよ?」

「ひゃっ……あっ、あぁっ……!」

 

上顎のツルツルした粘膜を指の腹で撫でて、軽く爪を立てて引っ掻くと、ハモリは身体を捩り、喉奥からは甘い声が漏れ出す。

指の動きを段々と激しくしていく度に、ぐちゅぐちゅと音を立てて粘膜と唾液が口の中でかき回されていく。湧き水のように唾液が溢れて口の端から滴り落ち、ハモリの胸や私の膝をポタポタと濡らしていく。

 

「……奥、入れていい?」

「ふぁ……ぁ、ぅ……」

 

ハモリは荒い息のまま、とろんとした目で私を見つめて小さく頷く。私は指先を喉の奥へと伸ばし、奥の穴にぶら下がっている小さな果実を摘み上げる。

 

「んぁっ……!んぇっ……!」

 

喉の奥に異物が入った事にハモリはえずき、身体を捩らせ目尻に涙を溜めていた。私は指先で摘まんだそれを伸ばしたり潰したりして弄り回す。喉の奥を撫で回し、指で広げたり押したりしてぐちゃぐちゃにすると、荒く暖かい息が漏れ指先を包む。

自分の口の中を他人にめちゃくちゃにされているにもかかわらず、ハモリは抵抗する素振りもなく、私に全てを委ねていた。

 

「うん、いいよ……すごくいいよ、ハモリ」

 

ハモリは私の事を信じてくれている。だから私に身体を委ねて、誰にも見せた事のない恥ずかしいところも弱いところも全てさらけ出してくれる。それが、たまらなく嬉しい。

取り敢えず、オシオキはこんなもので良いだろう。そう思い私は指を引き抜くと、ハモリは物欲しそうな顔で私を見つめていた。

ああ、そんな顔をされたら……私、我慢できないよ?

 

「すごく可愛いよ、ハモリ。好き、大好き」

 

そう言うと、私はハモリの柔らかな唇に自分の唇を重ねた。するとハモリも、私の唇に吸い付き、お互いに求めるように舌を絡ませて、混ざり合った唾液を啜り、ありったけの愛を注いでいった。

 

「んぁっ……はむっ……」

 

ハモリが夢中になって私を求める姿が、たまらなく愛おしい。

他の女達が私と同じようにハモリの事が好きになって、ハモリがそれを全て受け入れる……思うところもあるけど、許すよ。

ハモリは優しいから、きっとみんなを私と同じように愛してくれるんだろうね。そういうところが、私は好きだ。

 

「(────でもね、ハモリ。大好きな子を独り占めしたいっていう気持ちも、忘れちゃダメだよ?)」

 

ハモリは、私をずっと支えてくれた。私をただのアヤメとして受け入れてくれた。私を1人の女として愛してくれた。

だから私も、同じように愛そう。一緒に、幸せになれるように願おう。

 

そして……今この時だけは、ハモリは私だけのものだ。他の誰にも渡さない、私だけの可愛い女の子。そんな思いを込めて、私はハモリと唇を重ねていった。

しばらくして、唇と唇の間に細い透明な橋を作りながら唇を離すと、互いに赤く火照った顔を見つめ合う。言葉を交わさなくても、何を欲しているのか私達には分かった。

 

「……続き、したい?」

「はい……したい、です」

 

それから私とハモリは寝室へと足を運び、ハモリを横に寝かせてると、私はその大きな身体の上に覆い被さった。

ハモリの何処か期待しているような表情と、汗と混ざった甘い匂いに私のお腹の辺りが疼き出す。

 

「(ふふふ、夜は始まったばかり。もっともっと、歯形なんて気にならないくらい、私の愛をいっぱいあんたの身体に刻んであげるから……覚悟してね、私のハ•モ•リ♪)」

 

ハモリはどんな顔をしてくれるのか、どんな声を奏でてくれるのか……そんな事を考えながら私はハモリの衣服に手を伸ばしていった。




ネネコ「うふふふ……ハモリちゃん、私を本気にさせた責任は、ちゃ~んと取ってもらうからね~?取り敢えず、3人分ホテルの予約取っておこうかしら……」
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